2019年6月11日20時47分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
生卵とゆで卵で日持ちするのはどっちだと思いますか?
梅雨で食べものの傷みが気になる今、卵の保存についても情報更新しておきましょう。
食と料理の新常識を探る「ごはんラボ」で調べました。
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卵には、生卵の方が熱を通したものより日持ちするという「パラドックス」がありました。
日本養鶏協会アドバイザーで元東京農業大学教授の信岡誠治さんによると、生卵の賞味期限は各メーカーが決めていますが、産んでから21日間が標準。
卵かけごはんのように生卵を好む日本の食習慣に合わせて、生で安全に食べられる期間として設定されています。
理由は、殻の中で卵黄を包んでいる生の卵白には殺菌作用があり、雑菌をシャットアウトしてくれるから。
これが、ゆで卵になると働かなくなります。
傷みやすくなるというわけです。
「殻ごと冷蔵庫に入れても、できれば当日中に食べていただき
たい」
ここで気になったのは、コンビニで人気のパック入りのゆで卵です。
「半熟トロトロ」をうたう商品に表示された賞味期限を見ると、要冷蔵とはいえ、2週間先の日付になっています。
メーカーに理由を聞くと、「サルモネラ菌による食中毒につながる心配がないように、原料の卵のチェックからゆでてパック詰めするまで、衛生管理した工場内で製造し、低温で流通させるからです」との答え。
同じに見えるゆで卵でも、食品工場と雑菌のある家のキッチンの環境はまるで違うというわけです。
では、冷凍保存はどうでしょう。
信岡さんは、「やはり衛生面から、家庭での生の卵の冷凍は勧められません」。
冷凍後に解凍した卵黄の、水分が抜けた食感を利用したレシピがインターネットなどで見られますが、冷凍中にひび割れた殻からサルモネラ菌など食中毒の原因菌が入り、解凍中に増殖するなどリスクが防ぎきれません。
卵黄だけ、卵白だけを分けて冷凍する場合も同じです。
出典
『生卵とゆで卵、日持ちするのどっち? 冷蔵しても要注意』
https://www.asahi.com/articles/ASM6C4215M6CULZU006.html
(ブログ者コメント)
関連情報を調べたところ、日本卵業協会のHPに、生卵の殻を洗うと逆効果など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
Q1 卵の賞味期限はどれくらいですか?
A:時期により異なりますが、卵の賞味期限は、安心して
「生食」できる期限を表示しています。
サルモネラ菌の増殖が起こらない期間は、卵の保存温度によって決まります。
英国のハンフリー博士の研究に基づいて算出され、家庭で冷蔵保存する7日間を加えたものです。
夏期(7~9月)が産卵後16日以内、春秋期(4~6月、10~11月)が産卵後25日以内、冬季(12~3月)が産卵後57日以内とされています。
実状は、パック事業者と量販店、バイヤーの話し合いで決めており、パック後2週間(14日)程度を年間を通して賞味期限としている所が多いようです。
日卵協ホームページ「表示とタマゴの安心」を参考にして下さい。
・・・
Q14 家庭では、卵は洗わないほうが良いのですか?
A:現在、卵のほとんどはGPセンター(洗卵選別包装施設)というところで、お湯(30℃以上で卵温より5℃以上高いこと)で洗卵してから出荷されています。
しかし、汚れが殻の表面に残っていることがあり、それを気にして再度洗う人もいますが、洗うと気孔という殻にある穴から雑菌が水と一緒に卵の中に入ったりしてしまいます。
できれば、目に付くような汚れは、洗わずに拭き取ったほうが鮮度を保てます。
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Q17 ゆで卵の保存方法と賞味期限を教えて下さい。
A:ゆでる条件によって異なり、ゆでた後の保存温度や殻の割れの有無によって異なります。
株式会社 光琳 発行の「卵-その化学と加工技術」によれば、硬くゆでた場合、5℃で2~3ヶ月、10℃では3週間、室温(25℃以上)3~7日間程度の期限であるとされています。
殻を剥いた場合は、殻付きの3分の1から2分の1程度とありますが、家庭では硬くゆでた場合、10℃保管で殻にヒビのない場合3~4日、いつヒビが入ったかわからないものは食べるのを控え、殻を剥いたものはその日のうちに食べることをお勧めします。
出典
『タマゴQ&A 品質・保存編』
http://www.nichirankyo.or.jp/qa/hinshitsu.htm
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。