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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20242262156分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

26日午後040分ごろ、福岡県みやま市の市立小学校の関係者から「生徒が給食中に(のどを)詰まらせて息ができない」と119番があった。

みやま市消防本部や市教育委員会によると、小学1年の男子児童(7)がドクターヘリで県内の病院に運ばれたが、死亡が確認された。

市教委によると、26日の市立小の給食は▽ご飯▽牛乳▽みそおでん▽海藻サラダ――だった。

市教委は、みそおでんの具に使われたウズラの卵を詰まらせ窒息したとみている。

 

7歳「ウズラの卵、はまりやすい」】

子どもの事故予防に取り組むNPO法人「セーフ・キッズ・ジャパン」の山中龍宏理事長(76)は、死亡した男児(7)の年齢に着目し、「小学1年生は永久歯に生え変わる時期。乳歯が抜けていると食べ物をかみ切れず、勢いよく吸い込むと喉頭にウズラの卵のような大きさのものがはまり込みやすい」と指摘。

過去にも給食でウズラの卵を詰まらせた窒息事故が起きており、再発防止のため、

▽給食でウズラの卵など危険性の高い食べ物を提供しない

12年生の給食に使わない

▽提供するなら切って出す

などの対策を挙げた。

https://mainichi.jp/articles/20240226/k00/00m/040/177000c

 

同じ日の21時11分に同じ毎日新聞からは、喉に詰めた場合の対応方法など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

26日午後040分ごろ、福岡県みやま市の市立小学校の関係者から「生徒が給食中に(のどを)詰まらせて息ができない」と119番があった。

みやま市消防本部や市教育委員会によると、小学1年の男子児童(7)がドクターヘリで県内の病院に運ばれたが、死亡が確認された。

   ◇

食べ物による子どもの窒息事故は後を絶たない。

消費者庁によると、201419年の6年間で、食品を誤えんして窒息したことにより、14歳以下の80人が死亡した。

日本小児科学会は「丸くてツルッとした」食べ物は窒息につながる危険があるとして注意を呼びかけている。

学会によると、丸くてツルッとしたものは、うまくかめない上に口の中で滑りやすく、ふとしたときに丸のみにしてしまうことがある。

さらに、丸い形状は、のどにはまり込んで気道を塞ぎやすく、窒息につながる危険がある。

例として、
▽ブドウ
▽ミニトマト
▽サクランボ
▽ピーナツ
▽球形の個装チーズ
▽ウズラの卵
▽ソーセージ
▽こんにゃく
▽白玉団子
▽あめ
▽ラムネ

を挙げる。

窒息時には両手で自分の首を押さえる「チョークサイン」が見られ、急に顔色が悪くなり、よだれを垂らし、苦しそうな顔をして声が出せなくなる。

数分で呼吸が止まって心停止してしまう恐れがあるといい、学会はすぐに119番して応急措置をするよう呼びかける。

1歳未満の乳児では、子どもの背中の肩甲骨の間あたりを手のひらで56回、強くたたき、吐き出させる(背部叩打<こうだ>法)。

1歳以上は、子どもの背中側から両手を回し、みぞおち前で両手を組み、勢いよく両手を絞って押して吐き出させる(ハイムリッヒ法)。

詳しくは同学会のホームページhttps://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=123で紹介されている。


https://mainichi.jp/articles/20240226/k00/00m/040/217000c

 

2282125分に毎日新聞からは、給食時間の短さも事故の背景にあるのでは?という意見が上がってきている、給食にうずらの卵を使わないようにする自治体も増えているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

福岡県みやま市の小学1年の男子児童(7)が給食を喉に詰まらせて死亡した事故を巡り、SNS(ネット交流サービス)で「給食時間」の短さを訴える声が上がっている。

過去には早食いによる窒息事故も起きており、専門家は「『早く食べないと』という焦りは事故を誘発する一因になる」と警鐘を鳴らす。

児童は26日の給食で、ウズラの卵を喉に詰まらせたとみられる。

事故を受け、大分県佐伯市や群馬県安中市が当面の間、給食にウズラの卵を使わないことを決めるなど、影響は他の自治体にも広がっている。

 

【配膳、片付けで実質「15分しかない」】

事故後、SNSには「給食時間」に関する書き込みが相次いだ。

保護者とみられる人はX(ツイッター)に「子供から良く聞く 『給食の時間10分短縮されたから時間なくて食べれなかった。』って。急いで食べるしかないよね。事故起きてもおかしくないね」と心境を吐露した。

現役中学生と名乗る投稿者は「12:3513:05までの30分が給食の時間です。そのうち最初10分は配膳、ラスト5分は片付けなので食べる時間は15分程度で、配膳によってはもっと短くなります」と給食事情を明かした。

今回の事故との因果関係は不明だが、給食時間の短さに不安を感じている人は少なくないようだ。

専門家はどう見るか。

「時間に追われるとミスを起こしやすくなるのは、さまざまな研究から明らかです。
給食にも当然同じことが言え、うまくのみ込めないといったミスが起きやすくなるのは十分に考えられることです」。

事故防止や危機管理に詳しい近畿大の島崎敢准教授(安全心理学)は、こう指摘する。

 

【理想的な給食時間は? 完食率調査】

実際、文部科学省の「食に関する指導の手引」(20193月改定)によると、パンの早食いによる窒息事故が過去に報告されている。

「窒息に至る原因は他にも考えられますが、食べる時間も要因になり得る以上、対策を取ることが必要です」と島崎さんは続ける。

では、成長段階にある小中学生にとって、どれくらいの給食時間が望ましいのだろう。

島崎さんによると、女子大学生(1820歳)が昼食を食べ終わるまでの時間を調べた研究があり、16分だと完食率は739%にとどまった。
18
分で90%に達し、19分で946%、25分で100%になった。

「給食を食べ終えるのに最低でも20分、できれば25分以上、見るべきだと思います」

 

【食育を推進するのなら】

島崎さんは、かねて、個人的な理由からも給食時間に問題意識を持ってきたという。

小学5年の次女が「短い」と訴えたことがきっかけだ。

そこで毎日記録を付けさせたところ、「10分もない日もあった」と明かす。

少しでも時間をのばせないか、学校側に掛け合ったこともある。

「授業時間を確保しなければならないなど、学校側の事情も理解できます。
ですが、食育を推進しているはずの学校で、急いでご飯を食べないといけない状況が常態化しているのであれば本末転倒です。」
事故リスクを減らすためにも、十分な給食時間を保障することは欠かせません。

https://mainichi.jp/articles/20240228/k00/00m/040/330000c

 

 

311113分にYAHOOニュース(弁護士ドットコム)からは、うずら卵の生産者は全国に30軒もない、給食需要が無くなると加工場や流通を含め大打撃になるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

福岡県みやま市の小学校で1年生の男子児童が給食の「うずらの卵」をのどに詰まらせて死亡する痛ましい事故が起きた。

文科省が注意喚起の通知を出したほか、市教育委員会はうずらの卵を当面使わない考えを示し、各地でも「使用控え」の気配がみられる。

東海地方のうずら農家は、亡くなった子を悼みながらも、「うずらの卵だけが悪者にされるのは違うのではないか」と苦渋の表情を浮かべる。

飲食業界に打撃を与えた新型コロナ禍では、卵を捨てなければいけなかったといい、今回も「減産」が頭によぎる。

 

●給食で使われなければ生産者には「大打撃」

小学生が給食のうずらの卵をのどに詰まらせた死亡事故は、2015年に大阪でも発生した。

うずらの卵を生産する「浜名湖ファーム」(静岡県湖西市)の近藤社長は、弁護士ドットコムニュースの取材に「当時はほとんど報じられていなかったように記憶していて、今回はニュースの量の多さに驚いています」と話す。

浜名湖ファームでは、9万羽のうずらを飼育し、卵のほとんどを国内の水煮加工工場に出荷している。

ただ、湖西市の小中学校の給食で出されるうずらの卵は「100%、うちのもの」と話すほど、学校給食も無視できない供給先だ。

近藤社長は、市内の学校で働く栄養士から「うずらの卵を使うのを止めるといった話が出ている」と聞いたという。

「まだ末端の生産現場にまで影響は出ていません。
しかし、販売には影響が出ているようです。
生き物なので、すぐに卵の生産を止めることはできないが、おそらく1カ月後には減産(卵の処分)などもありえるのではないか」

近藤社長によると、全国でうずらの生産者は30軒もないという。

2020年の新型コロナ禍では、3割の減産があったという。

それに加えてウクライナ侵攻の影響で、餌代も高騰している。

ほとんどの畜産家と同じく、うずら生産者も苦しい状態にあるという。

近藤社長は、学校給食で卵が使われなくなると各地の生産者に影響があるだろうと指摘する。

「もちろん、食べるときに注意は必要ですよ。
低学年であれば、さらに気をつけなければいけないでしょう。
ただ、単にうずらの卵が悪いという方向には進んでほしくない。
食べ方を指導することも大事ではないかなと。
給食でうずらが出なくなれば、生産農家、加工工場、流通の人にとっては大打撃になります」

https://news.yahoo.co.jp/articles/59824950916b6286b88703b5d1aee4f33670479e

 

(ブログ者コメント)

本ブログでは、真岡市の小学校で2010年に10歳児童が給食の白玉を喉に詰まらせ死亡した事例を紹介している。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6758/

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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