2021年8月17日19時53分にYAHOOニュース(山陰中央テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
カニの殻などを使って健康食品などの原料を造る境港市の工場で男性作業員2人が意識不明の状態で見つかり、病院で手当を受けています。
見つかった場所は工場の大型の釜の中でした。
きょう午前8時57分、境港市のKケミカル境港工場で、工場内にある大型の釜の中で22歳と42歳の男性作業員が意識不明となって倒れているのが見つかり、消防に通報がありました。
警察によると、22歳の男性作業員が点検のため釜の中に入った後、意識不明に、その後、同僚からの連絡で42歳の男性が助けに入ったところ、この男性も急に意識が無くなったということです。
2人は米子市内の病院に搬送され、手当を受けていますが、現在も意識不明です。
この工場では何を製造しているのか?
Kケミカル境港工場は、カニやエビのなどの甲殻類の殻に含まれる成分を原料に、キトサンやグルコサミンといった健康食品などの原料を製造しています。
2人が発見されたのはフタのある直径4メートル、高さ5メートルの大型の釜で、通常はカニの殻や薬品を入れて混ぜるということですが、事故当時は中は空で、使われていませんでした。
警察によると、この釜は7月の上旬から使っておらず、使用を前にきょう点検したところ、事故が起きたいうことです。
警察は、2人が意識を失った釜に薬品などが残留していた可能性が無いかなど、原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5af064577f1ed70a5924a68fb4d91960e7133ad1
8月17日18時25分にNHK鳥取からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、釜の中に何らかの薬品が残され、発生したガスを吸い込んで意識を失った可能性があるとみて、事故の詳しい原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tottori/20210817/4040009235.html
2021年8月16日17時45分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都の多摩消防署で2017年8月に救急隊員だった山崎Tさん(男性、当時50歳)が急性心不全で亡くなったのは、「体力錬成」として上司が過度な運動を強いたためだとして、山崎さんの弟(51)が16日、都に経緯説明や約6900万円の賠償などを求める民事調停を東京簡裁に申し立てた。
申立書などによると、上司が山崎さんの勤務態度に不満を持ち、個別に訓練を実施。
暑い日中に防火服を着用したまま消防署の周りを走らせたり、階段の上り下りや腕立て伏せをさせたりした。
山崎さんは訓練開始の約1時間半後に心不全を発症し、その後亡くなった。
https://nordot.app/799918218017177600?c=39546741839462401
8月17日付で毎日新聞東京版からは、上司は罵声を浴びせるなどした、公務災害に認定されているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
多摩消防署で2017年、救急隊員の男性が訓練中に急性心不全で死亡したのは適切な指導を超えているとして、男性の弟(51)が16日、都に約6953万円の損害賠償や経緯の説明などを求めて東京簡裁に調停を申し立てた。
申立書によると、男性は山崎Tさん(当時50歳)。
同年8月13日、上司から「体力錬成」と称してランニングや腕立て伏せを強いられ、体調が悪化して死亡した。
上司は運動中に罵声を浴びせ、ほほに平手打ちをしたという。
20年10月、地方公務員災害補償基金都支部が公務災害と認定した。
記者会見した弟は、「時代錯誤で法令順守の意識の低さを感じる。真摯(しんし)に受け止め、誠実に対応してほしい」と述べた。
東京消防庁広報課は「申立書が送達されておらず、現時点でのコメントは控える」としている。
https://mainichi.jp/articles/20210817/ddl/k13/040/007000c
8月16日22時49分にYAHOOニュース(TOKYO MX)からは、炎天下に防火服を着て・・・という表現の記事がネット配信されていた。
(その他の内容は上記と同じにつき、本文転載は省略)
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb0abfcf71cbeefe04d56042787a51ba72e7b8cc
2021年8月17日18時57分にYAHOOニュース(神戸新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後4時50分ごろ、神戸市垂水区平磯1の下水処理場「西水環境センター」のポンプ棟で、アルバイト作業員の男性(48)=尼崎市=が地下2階から約10メートル下の地下3階に転落し、同僚男性が119番した。
男性は搬送先の病院で約9時間後、死亡が確認された。
垂水署や同センターによると、男性は同僚と下水を流すポンプを増設する作業を終え、地下2階の資材搬出口に、縦約50センチ、横約180センチの鉄製のふたをする際、バランスを崩して転落したとみられる。
同署は事故とみて、原因などを調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f94a42fa4d042f139c42a6db7c3c1fedf3d6fee6
ネットサーフィン中、4年前の2017年8月11日にデイリー新潮から下記趣旨の記事がネット配信されていたのを見つけた。
同じような事例として昨年、明石家さんま氏などの体験を紹介しているので、その関連情報として紹介する。
昭和60年8月12日、「日航機」が御巣鷹山に墜落して520人が犠牲となった。
その一方で、搭乗を回避し、「死神」から間一髪逃れた人々がいる。
当事者らが初めて明かす、その後の人生とは。
***
その日、釣りライターの大西満(75)が経験したことを「運」の一言で片付けられようか。
なにしろ、何度振り切っても、死神は先回りするように彼の元を訪れたのだ。
昭和60年(1985)8月12日の早朝、大西は御巣鷹山からわずか五十数キロの距離にいた。
群馬県前橋市の利根川で、約40人の釣りファンを相手に鮎釣りの講習会を開いていたのである。
講習が始まったのは7時。
まさか12時間後にジャンボ機が墜落するなど予想だにしない穏やかな朝だった。
天候は悪くなかった。
が、川の濁りが気になっていた。
数日前に降った雨の影響だった。
「当時教えていた“泳がせ釣り”という新しい釣り方が、評判になっていたんです。これはオトリ鮎を自由に泳がせ、それに刺激を受けた鮎が喧嘩をしかけてくるところを釣るというもの。ただ、濁っている川では鮎同士が見えにくく難しいのです」
そんな事情から、当初15時まで行なう予定だった講習を、1時間ほど早く切り上げることになった。
帰りのチケットは、念のため19時35分発の「羽田発伊丹行き最終便」を取っていたが、〈これなら1時間以上早い便に乗れるかもしれない〉と大西は思った。
ところが、講習会を主催した釣具店で帰り支度を始めていると、店の常連客が入ってきた。
「釣り竿が壊れたんだけど、どうにかならないかな」
見ると、ラジオのアンテナのように伸縮するはずの竿が、伸縮部分が固着して収納できなくなっている。
普通なら、修理は店主に任せて帰るのだが、メーカー名を見て手が止まった。
「『がまかつ』だったんです。私はがまかつとの間で、製品を試して助言したりするテスター契約を結んでいたので、自社製品みたいなもの。知らんふりできませんでした」
修理すべく竿を触ったが、びくともしない。
「メーカーに任せたら」という言葉が喉元まで出かかったが、となると約1カ月間、釣りができなくなる。
それも可哀そうだ、と思いながら試行錯誤していると、ある瞬間、ストンと収まった。
客は喜んでいたが、時計をみたら30分以上経過している。
それでも急げば早い飛行機に乗れると思い、高崎駅から上越新幹線に飛び乗った。
途中、妻に電話をし、「少し早い6時ぐらいの便で帰る」と伝えた。
【残念やなあ】
羽田空港に着いたのは17時半頃。
18時発のJAL123便はあいにく満席だったが、あわよくばと、空席待ちの列に並ぶことにした。
当時は、チェックインカウンターとは別に全路線の空席待ち専用窓口があった。
そこで発行される路線別の整理券を受け取ったあと、チェックイン・ブースで待つという流れである。
大西が手にした整理番号は5番。
手荷物を2つ持って並んだ。
見上げると、運航予定を示す案内板の〈18時発JAL123便〉のところには、“案内中”のランプが点滅していた。
空席待ちの客が呼び出されるのは出発の20分前、つまりチェックインを締切ったあとである。
大西は、空席待ちの客が1人また1人と呼ばれ、手荷物検査場に吸い込まれていくのを眺めながら、自分の番号が呼ばれるのを待っていた。
だが、しばらく後、「空席待ちのご案内は以上です」と宣告された。
次の瞬間のことは、今でも鮮明に覚えている。
「僕のすぐ前の人で、ぎりぎりで乗れなかった男性と顔を見合わせて苦笑いをしたんです。“残念やなあ”と言い合って。50代の丸顔の人だったと思います」
当時、大西は45歳。
「若気の至り」と振り返るが、何としてもその便に乗りたかった彼はあきらめきれず、その場にいたJALのグランドホステスに悪態をついた。
「飛行機というのは、VIP用に2席ぐらい空席を用意していると聞いたことがある。何とかならんのか」
しかし、相手は曖昧な笑みを浮かべたまま、「満席です」と繰り返すのみ。
大西は、空席を待っていた客のうち、3人が搭乗したのを確認している。
あと30分早く空港に着いていれば、自分が乗客になっていたかもしれない。
大西は仕方なく、次の伊丹便である18時30分発「東亜国内航空207便」に搭乗。
同機はトラブルもなく、伊丹空港に着陸した。
この時、すでに123便の機影消失の速報がテレビで流れていたが、少なくとも大西の耳には入っていない。
【助けられた命】
何も知らないまま、駐車場に停めておいた車で、大阪・寝屋川市の自宅に向かった。
だが、その頃、近所では大騒動になっていた。
「その日、踊りのお稽古を公民館でやっていたんです。“主人が乗っているかもしれない”と話すと、“踊っている場合やない”と言われて。みんなとうちに引きあげてきて、近所の人に空港に送ってもらおうかと相談していたんです」(夫人)
そこに当の大西が帰還。
「近所の7、8人が拍手喝采で迎えてくれるんです。“ワー、帰ってきはった”と。何事やと思ってね。そしたら飛行機落ちたと。振り返ると、ほんまに紙一重のところをくぐり抜けてきたなと。もし釣り竿の修理をしてなかったら、あるいはもっと強くクレームをねじこんで、万が一、席が取れていたらと思うとね」
こう話したあと、大西は「そういえば……」と、あることを語り始めた。
それは日航機墜落事故から1年後の7月のこと。
三重県で釣りをした帰り、後輩が運転する車が奈良県の山中で交通事故を起こし、助手席で寝ていた大西は重い脳挫傷を負って、意識不明の重体になった。
一時は、「植物状態になることも覚悟してほしい」と言われるほどだった。
担ぎ込まれた山あいの病院には普段、脳外科の専門医は常駐していないのだが、その日は偶然、専門医が当直していた。
その医師の点滴治療が著効を示し、奇跡的な回復を果たすことができたという。
「私の意識が戻らないとき、知人の紹介で家内が奈良の真言密教の寺にお参りにいったんです。そこで住職に、“ご主人の足を誰かが引っ張っているから大丈夫”と言われたと。信心深いほうではないけど、妙に説得力があってね。だから助けられた命なんですよ」
【ついてないなあ】
その大西の2人後ろ、空席待ち整理番号7番を持っていたと思われるのが、神田敏晶(53)である。
ITジャーナリストの彼は、事故当時はワイン・マーケティング会社の社員だった。
「社会人になって初めてのボーナスをもらったので、少し奮発して飛行機で帰省しようと思ったんです」
当時の新幹線は東京―新大阪間が1万2100円(自由席)なのに対し、飛行機は羽田―伊丹間1万5600円と、3500円割高だった。
しかし、思い立ったはいいが、チケットさえ取っておらず、空港に着いた当日16時前後は、JAL17時発、ANA18時発、JAL18時発はすべて満席だった。
学生時代はバックパックで世界中を旅していたので、3便もキャンセルを待てば乗れると高をくくっていた。
しかし、全滅。
「ついてないなあと思いましたね。計画性のない自分を呪うというか」
下調べしていなかったからか、18時発が最終便だと勘違いしていた。
それで東京駅へとって返し、新幹線で帰郷した。
当時は新幹線車内に文字ニュースが流れるサービスはない。
日航機事故を知ったのは、友人と夜通し飲んだ翌日昼、二日酔いの状態でテレビを見たときだった。
「ショックで、ずっとテレビを見ていました。母が“よかったなあ”と言っていたのを覚えています」
不思議なことに神田は、その後、何度か大きな災害や事件に巻き込まれたりしながらも、事なきを得てきた。
平成6年(1994)の米ロサンゼルスで起きたノースリッジ地震のときは、フリーウェイが落ちるほんの30分前にそこを走行していた。
その翌年の阪神淡路大震災のときは神戸市におり、自宅は半壊したが命からがら逃げ出した。
さらに平成13年、米国同時多発テロ事件が起きた日には、取材場所として、ワールド・トレードセンターを打診されていた。
「考えてみたら、こうした事故で命を落とされた約1万人の犠牲者の代わりに生かされているんだなと。その人たちの分まで生きなければ……。そう思ってこれまで生きてきたのです」
(文中敬称略・年齢は本誌掲載当時のものです)
https://www.dailyshincho.jp/article/2017/08110800/?all=1&page=1
2021年8月14日13時54分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
気象庁は14日、九州北部で記録的な大雨が続いているため、福岡、佐賀、長崎の3県に大雨特別警報を発表した。
◇
日本自動車連盟(JAF)佐賀支部(佐賀市)は13日、大雨・豪雨による水害発生時の注意点をまとめた。
水深5~10センチの路面でもエンジン破損の危険があるといい、ドライバーらに「不要不急の外出は控えてほしい」と呼びかけている。
同支部によると、2020年7月豪雨では各地で道路が冠水。
同月3~9日、冠水路走行などに伴うロードサービスの救援要請は九州7県で計1097件(うち佐賀県は8件)にのぼった。
JAFは注意喚起のため、ホームページで「冠水路走行テスト」と題した検証映像を公開。
セダンタイプの車両が水深30、60センチの道(アンダーパスを想定し、長さ30メートル)を走行した結果を紹介している。
水深60センチでは走り抜けることができなかった他、同30センチでも時速30キロ走行時は同10キロに比べ巻き上げる水量が増えることからエンジンに水が入りやすいことがわかった。
同支部は、「大雨・豪雨時は不要不急の外出や運転を控えるのが基本。やむを得ない事情で出かけ、運転中に大雨に遭遇した場合は、高架下など周囲よりも低い場所への進入は避けてほしい。万が一、浸水や水没で窓が開かなくなった場合などに備え、ハンマーの車内常備を」と呼びかけている。
https://mainichi.jp/articles/20210814/k00/00m/040/022000c
※以下はJAFのHPに掲載されている記事の抜粋。
浸水深30cmは走行できましたが、同じ浸水深でも速度が高くなると巻き上げる水の量が多くなり、エンジンに水が入りやすくなります。
速度を落とせばある程度まで走行できる可能性はありますが、他の要因でエンジンが止まることもあるので、走りきれるとは限りません。
上記2パターン以外では走行テストをしておりませんが、実際の冠水路では水の深さも水の中の様子もわからないため、冠水路に遭遇したら安易に進入せず、迂回しましょう。
https://jaf.or.jp/common/attention/flood
2021年8月15日10時48分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後10時20分ごろ、佐賀県小城市牛津町の牛津江排水機場の男性作業員から「同僚がベルトコンベヤーに挟まれた」と119番通報があった。
県警によると、作業員の石井さん(男性、75歳)が川のゴミを取り除く機械のベルトコンベヤーに上半身を挟まれ、約3時間後に搬送先の病院で死亡が確認された。
当時は大雨で増水した川からの排水作業中だったとみられる。
小城署によると、牛津江排水機場は、牛津江川が増水した際に牛津川に水を流す施設で、石井さんは同僚2人と機械の監視作業をしていたという。
食事で一時離れていた同僚2人が戻ると石井さんの姿はなく、その後に機械が停止し、意識不明の状態で石井さんが発見された。
窒息死の疑いがあるという。
署が事故の原因を詳しく調べている。
https://www.asahi.com/articles/ASP8H3H6XP8HTIPE003.html
8月15日10時44分に佐賀新聞からは、同趣旨の記事が当該排水機場の写真付きでネット配信されていた。
14日午後10時20分ごろ、小城市牛津町柿樋瀬の牛津江排水機場で、近くの操作員の男性(75)が、排水機場に設置された除塵機に上半身を挟まれた状態で見つかった。
男性は病院に搬送されたが、約2時間40分後に死亡が確認された。
小城署によると、現場はJR牛津駅から西に約600㍍。
男性は小城市から排水機などの操作や監視を委託されており、同日は別の男性2人と作業していた。
同僚の男性が「コンベアに体が挟まれたまま」などと119番した。
同署は原因などを調べている。
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/724512
(2021年9月3日 修正1 ;追記)
2021年9月2日10時23分にYAHOOニュース(西日本新聞)からは、排水機場の操作員は高齢化が進んでいる、報酬はわずかで土日や夜間でも出ていく必要があるためなり手がいないなど、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
記録的な大雨に見舞われた佐賀県小城市の牛津江排水機場で8月、男性(75)が亡くなった。
支流の水が住宅地にあふれる内水氾濫を防ぐため、排水ポンプで川に流す「操作員」だった。
市民が避難する一方で川に向かい、一昼夜、現場に張り付くこともある操作員は危険と隣り合わせ。
高齢化も課題だ。
「ひとごとではない」-。
現役の操作員は死亡事故を受け、「人ありき」の今のやり方に改善を求める。
1日は「防災の日」。
8月12日昼ごろ、福岡県久留米市城島町の男性(51)は雨がっぱをかぶり、ヘッドランプを装着した。
大雨の中、向かった先は筑後川。
住宅や田畑の間を縫うように流れる水路が筑後川に合流する水門を閉じるためだ。
筑後川の水位が上昇すると、水路に逆流し氾濫する危険が高まる。
70代後半まで務めた前任者に誘われて、操作員になって21年。
市では4年連続で浸水被害が発生し、ここ数年「出番」が増えた。
15日まで連日、水門のそばにある小屋で1時間置きに水位を記録。
有明海の潮の満ち引きも踏まえ、水の流れに目を凝らし、水門の開閉を繰り返す。
合間に自宅に戻り食事をして、また小屋へ。
夜は小屋近くの堤防の上に止めた車で仮眠した。
「今回は長雨で体力的にしんどかった」。
しみじみ語る男性。
死亡事故について「責任感が強かったのだと思う」と胸を痛める。
∞ ∞
佐賀県警と国土交通省武雄河川事務所によると、男性操作員は14日午後10時20分ごろ、排水機場で木くずなどごみを取り除く機械に体を挟まれているのが見つかった。
ごみは支流からポンプに水を引き込む箇所にたまり、除去しないと故障の原因になる。
ごみを取り除く作業中の事故とみられる。
排水機場は国交省が設置し、小城市が男性を含む3人に操作を委託。
男性は11日昼ごろから対応に当たっていたという。
操作員への報酬は自治体ごとに決められ、「ごくわずか」と語る操作員もおり、「負担は重く、使命感に頼る部分はある」(行政関係者)。
江里口市長は記者会見で、「二度と事故が起こらないよう安全対策を徹底したい」と述べた。
武雄河川事務所によると、牛津川を含む六角川水系に排水機場は60カ所。
操作員は半数ほどが65歳以上で、80代もいる。
「土日祝日、夜間も関係なしで後任が見つからない」(事務所)。
国交省によると、全国の操作員のうち60歳以上が占める割合は2009年度の53%から15年度は59%に増えた。
3月に発足した社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)小委員会では、操作員の安全確保策などを議論している。
遠隔での制御・監視が議題に上るものの、操作員が現地に向かうのを前提に、到着前や退避した場合の活用を想定。
操作員を置かない本格的な遠隔操作の実現は見通せない。
「高齢になった時、限界がくる。技術を活用して操作員の負担軽減の仕組みを真剣に議論してほしい」と久留米市の男性は訴える。
多災害時代を迎え「住民を守らねば」。
重責を負い、不安は尽きない。
【担い手確保は不可避】
九州大の小松利光名誉教授(河川工学)の話:
河川の状況に応じた操作や想定外の事態に対応するため、既存の排水機場や水門の多くは操作員に頼らざるを得ないのが実情だ。
遠隔技術の活用は進んでいるが、自然災害が相手である以上、全てに対応できる保証はない。
操作員の担い手不足や高齢化が進み、今は過渡期にある。
遠隔技術の併用や待遇面の改善など、担い手確保の問題は避けては通れない。
予算は限られており、どう優先順位を付けるのか、治水対策全体の中で議論を急ぐ必要がある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/324f51d8116c7331dbe93e69180c68e9f12df53b
2021年8月17日20時9分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、土砂で埋まった道路の写真付きでネット配信されていた。
大雨の影響で、大津市高砂町の国道161号西大津バイパスの近江神宮ランプに大量の土砂が流入し、14日午後4時半ごろから通行止めが続いている。
山の斜面が崩落したためで、大津市と国土交通省は17日、崩落の起点付近にあった盛り土が原因とみられると発表した。
市によると、土砂の流入は14日午後3時ごろと午後4時ごろ、午後5時ごろの計3回起きた。
福井方面に向かうバイパスの乗り口と降り口などに約5千立方メートルの土砂が流入。
ランプに面する山肌が大きくえぐられており、約80メートルの高さから土砂が滑り下ったという。
崩落の起点付近の山林について、大津市の初田建設部次長は「周辺の樹木とは様子が明らかに異なっており、人工的に行われた盛り土の可能性がある」と指摘する。
市不法投棄対策課などによると、付近の山林では、大津市の測量設計会社が2012~14年、管理する残土処分場に建設現場から出た土砂など計約5800平方メートルを無許可で埋め立てていたことが発覚した。
会社と当時の社長は市条例違反の罪で14年に略式起訴され、罰金刑が確定している。
市は土砂の搬出命令を出し、会社は17年4月~18年7月に搬出したとされる。
市は近く、同社から事情を聴いて調べる。
https://www.asahi.com/articles/ASP8K6KSRP8KPTJB00C.html
8月17日21時21分に産経新聞からは、起点では森林が局所的になくなっているなど、下記趣旨の記事が崩落起点も写っている航空写真付きでネット配信されていた。
大津市高砂町の国道161号「西大津バイパス近江神宮ランプ」付近の森林で14日午後4時半ごろに土砂崩れが発生し、国土交通省近畿地方整備局と大津市は17日、起点となった土地の盛り土が原因の可能性があると発表した。
近江神宮ランプの福井県方面と周辺の市道が、発生直後から通行止めとなっている。
けが人はなかった。
土砂崩れは、起点となる土地で森林が局所的になくなっているのを写真で確認し、盛り土の可能性があると判断したという。
近畿地方整備局と大津市は、今回の土砂崩れに関し、調査を進める。
市は約5千立方メートルの土砂が崩落したと推定。
2014年7月施行の市条例は、盛り土など土砂を埋め立てる際は事前の届け出が必要と規定しており、市は土地の所有者の特定を進め、届け出の有無を調べている。
https://www.sankei.com/article/20210817-DDC7MHZVAJKDBJX2IELQASJBJE/
(ブログ者コメント)
熱海市の事故の記憶が、まだ生々しいところに、同じような土砂崩れがまた起きてしまった。
このところ、西日本では前線停滞の影響で大雨が降り続いており、その点も、熱海市の事例と同じだ。
全国、同じような危険場所が、まだまだありそうな気がする。
2021年8月15日19時1分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後2時35分頃、秋田県仙北市の田沢湖で、湯沢市の30歳代男性とその家族ら6人が乗ったスワンボートが浸水し、男性の妻がボート運営会社に携帯電話で救助を要請した。
要請からまもなく運営会社の経営者がジェットスキーで6人を救助し、けが人はいなかった。
仙北署の発表によると、スワンボートは6人乗りで、ボート乗り場から約50メートルの沖合で浸水した。
同署が詳しい原因を調べている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210814-OYT1T50227/
(ブログ者コメント)
足漕ぎボートの浸水トラブルが報道されるのは珍しい。
こういったトラブルは滅多に起きないからか?
それとも、これまではニュースバリューがないため報道されなかっただけなのだろうか?
2021年8月12日20時44分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後5時すぎ、長野県辰野町にある「コニカミノルタサプライズ辰野工場」で爆発が起きて煙が出ていると消防に通報がありました。
消防などが駆けつけたところ、工場の外壁の一部がはがれ落ちていたということです。
警察によりますと、事故が起きた時には工場内に従業員らがいましたが、けが人はいないということです。
この工場ではプリンターに使われるトナーを製造していますが、先月には乾燥機で乾かしていたトナーの粉に静電気によって火がつき粉じん爆発を起こしたとみられる事故が起きていて、今月7日に再開したばかりでした。
親会社の「コニカミノルタ」によりますと、事故が起きたのは前回の事故と同じタイプの乾燥機だということです。
警察と消防が事故の原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210812/1000068736.html
8月13日19時0分に読売新聞からは、生産ラインは遠隔操作されていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後5時15分頃、同工場の製造棟2階の生産ラインで爆発が起き、生産設備1台と工場の外壁の一部が破損した。
生産ラインは遠隔操作されていたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f12226d2203655203a4ed044df5446e60ea1b7cd
(ブログ者コメント)
前回の爆発事故に関し、同社HPには5報として、同タイプの設備にも対策したという、下記趣旨のお知らせが掲載されていた。
ただ、原因と対策の詳細については記されていなかった。
7月6日に発生したコニカミノルタサプライズ辰野工場における火災について、現在の状況を以下のとおりお知らせいたします。
【原因特定と対策】
対象設備の火災前後のデータから、当該生産設備内での静電気が原因と特定しましたが、本原因特定の方法、対応策、安全性について、7月28日に労働安全専門の第三者機関の見解を得た上で、コニカミノルタグループとして最終検証を行い、その妥当性及び安全性を確認しました。
弊社の火災が発生した生産設備と同タイプの生産装置全てに同じ対策を施しました。
https://www.konicaminolta.com/jp-ja/newsroom/important/0810-01-01.html
(2021年9月29日 修正1 ;追記)
2021年9月27日19時13分に日本経済新聞からは、2度の爆発とも静電気による粉じん爆発だった、今後、新しい生産工程を導入するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
コニカミノルタは27日、長野県辰野町のトナー工場で7、8月に2度発生した爆発事故の原因と工場の再稼働時期を発表した。
トナーの生産工程で静電気による粉じん爆発が起こった可能性が高いと結論づけた。
辰野工場では今後、事故の起こりにくい生産工程を新たに導入し、11月8日ごろの再稼働を見込む。
コニカミノルタの調査によると、2度の爆発事故はいずれもトナーの乾燥工程で静電気による粉じん爆発が起こったことが原因だったとした。
今後は、静電気による同様の事故が起こりにくい生産環境を構築して対応する。
同様の生産工程があり、安全点検を進めていた甲府市の工場でも新工程を導入して、10月18日に再稼働する。
辰野工場では11月8日をメドに生産を再開する予定だ。
それぞれオフィス製品用のトナーと、デジタル印刷製品用のトナーを生産している。
事故を受けて、デジタル印刷機向けのカラートナーの一部で、今後の新規受注を停止する可能性があるという。
出荷数量を調整しながら対応を進め、生産再開後の11月20日ごろから順次、供給を再開する予定だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC279CB0X20C21A9000000/
(ブログ者コメント)
該社HPに報告書が掲載されていないか見てみたが、第3報として以下の記述しかなかった。
事故原因には、同業他社などで類似事故再発防止を検討する上でのヒントがあったかもしれず、公表されなかったことは残念だ。
原因特定と対策
2度の事故は、いずれもトナー生産工程内の二次乾燥工程において発生しました。
事故後、データの収集・解析に時間を要しておりましたが、第三者機関の客観的な助言を含めた社内調査の結果、この乾燥工程にて発生する静電気が粉塵爆発の原因である可能性が高いとの判断に至りました。
生産再開に向けた対策として、同工程を使用しない新たな生産工程を導入することにより事故発生リスクを排除し、安全性を確保する目途が立ちました。
https://www.konicaminolta.com/jp-ja/newsroom/important/0927-01-01.html
(2021年10月20日 修正2 ;追記)
2021年10月18日15時31分にNHK信州からは、原因はフィルター内での粉じん爆発だった、1回目の爆発の後、十分な原因究明ができていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
親会社のコニカミノルタは18日、原因や再発防止策などについての説明会を開き、爆発はいずれもトナーの乾燥機でフィルター内に漂うトナーの粉じんに静電気が引火した粉じん爆発だったことや、来月上旬の生産再開に向け、事故を起こした乾燥機を使わずにトナーを生産していく方針などを説明しました。
会社側は、2回の爆発が起きたことについて「1回目の爆発のあと、十分な原因究明ができていなかった」としたうえで、「在庫や新たな生産体制を強化していくことで、2度とお客様にご迷惑をおかけしないよう努めていきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20211018/1010020234.html
10月18日17時19分にYAHOOニュース(信越放送)からは、アースが外れていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
コニカミノルタサプライズのいばら木社長は、オンラインで開いた会見で、「トナーによる粉じんに静電気が火種となって引火したことが原因であると特定している」と説明しました。
生産の過程で電気を逃がすアースが外れ、静電気が発生しやすくなっていたことなどから、爆発が起きたということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f98e63b190a47181bb2658601fa73f2304977904
10月19日付で毎日新聞東京版からは、フィルターに静電気が発生しやすくなる不具合などで爆発したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
乾燥機のフィルターに静電気が発生しやすくなる不具合や、乾燥機内にたまったトナーの量の増加が重なり、爆発が起こったと結論付けた。
https://mainichi.jp/articles/20211019/ddm/008/020/096000c
(ブログ者コメント)
ネットで探したが、事故報告書は見つからなかった。
信越放送と毎日新聞の情報を合わせ考えると、導電性フィルターのアースが外れていたのかもしれない。
しかし、1ケ月で続けて外れるというのも考えにくい。
もしかして、最近、新規に導入したフィルターの構造が悪かった?
そういった情報こそ、有用なのだが・・・。
2021年8月12日22時13分にTBS NEWSから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後4時前、中央合同庁舎6号館9階の東京地検特捜部の部屋で、床の一部や電気コードのタップなどが燃えました。
火に気づいた職員が水などをかけて消し止め、けが人はいないということです。
警視庁によりますと、電気コードのタップのコンセントを差し込む部分が激しく燃えていることから、そこから出火した可能性が高いとみて詳しい原因を調べています。
東京地検特捜部では先月16日にも、10階にある部屋で机やパソコン2台が燃えるぼやがあったばかりでした。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4335808.html
8月12日21時13分に読売新聞からは、床にあった電源タップなどが焼けたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後3時45分頃、東京都千代田区霞が関の検察合同庁舎9階に入る東京地検特捜部の執務室から出火、床にあった電源タップなどを焼いた。
地検によると、出火当時、執務室は無人だった。
電源タップ近くの封筒などが焼失したが、捜査・公判に用いる証拠品に被害はないとしている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210812-OYT1T50198/
8月12日22時56分に毎日新聞からは、出火場所は検事の執務室だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京地検は12日、東京・霞が関の中央合同庁舎6号館9階にある特捜部の検事の執務室で、封筒などの物品が燃えたと発表した。
地検によると、12日午後3時43分ごろ、10分ほど執務室を離れていた職員が室内に戻った際、煙が出ているのを見つけ、手元のペットボトルのお茶で消火した。
スプリンクラーは作動せず、消防に連絡。
電気系統が火元の可能性があるという。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20210812/k00/00m/040/333000c
8月12日20時36分に朝日新聞からは、複数の差し込み口があるテーブルタップが焼けたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
床が焦げて複数の差し込み口のあるテーブルタップや書類などが焼けた。
https://www.asahi.com/articles/ASP8D6SRPP8DUTIL063.html
8月12日23時44分にテレビ朝日からは、先月の火災後に庁舎内の電気系統点検が行われていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京地検では先月16日にも特捜部の事務室にある机1台とパソコン2台が焼ける火事があり、庁舎内の電気系統の点検が行われていました。
東京地検は「1カ月も経ってない段階で、またご心配を掛けて申し訳なく思う。原因を究明して適切に対応したい」とコメントしています。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000225352.html
(ブログ者コメント)
〇今回は夕方の発火で人がいたからボヤで済んだが、これが深夜だったら、またスプリンクラーが作動して・・・という事態になっていた可能性が高い。
〇ブログ者が現役だった頃、職場で一斉に机の下の電気配線をチェックしたことがあるが、その際、エライ人がいる執務室のチェックをどうするか?まさかエライ人に自分でチェックせよと言うわけにはいかないだろう・・・的な話しが出た。
その時は、担当者が執務室に入って確認したのだが、東京地検では、どうだったのだろうか?
2021年8月12日12時13分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前7時前、湧別町上湧別屯田市街地の土木建設会社で、コンクリートミキサー車を洗うための水をためるステンレス製の高さおよそ90センチのタンクが破裂しました。
警察によりますと、この事故で、この会社に勤める遠軽町上白滝の金野さん(男性、70歳)が病院に搬送されましたが、まもなく死亡しました。
警察や会社によりますと、金野さんは当時、新品のタンクに空気を入れて水漏れしないかどうかなどを点検する作業を1人で行っていましたが、突然、ドンという大きな音がしてタンクが破裂したということです。
警察は事故当時の詳しい状況や死因について調べています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210812/7000037342.html
8月12日12時5分に北海道新聞からは、タンク底部の直撃を受けたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前7時ごろ、オホーツク管内湧別町上湧別屯田市街地の建設会社敷地内で、同管内遠軽町上白滝、同社社員金野さん(70)が、コンクリートミキサー車に搭載用のタンクの近くで倒れているのを同僚が発見し、119番した。
金野さんは全身を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。
遠軽署によると、タンクは直径65センチ、長さ90センチの円筒形。
金野さんはタンクに空気を入れ、タンクに穴が開いていないか調べる作業を1人でしていた。
同署はタンクが破裂し、タンクの底部が金野さんを直撃したとみて調べている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/577531
(ブログ者コメント)
調べたところ、ミキサー車に搭載されている水タンクは生コン荷下ろし後にドラム内やシュート部などを高圧洗浄するためのものとのことだった。
ただ、新品だというのに気密テストをやっていた理由については、情報が見つからなかった。
気密テストはタンクを作った工場で済んでいると思うのだが・・・?
2021年8月11日17時0分に福井新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関西電力から8月10日、福井県に入った連絡によると、営業運転中の大飯原発3号機(福井県おおい町、加圧水型軽水炉、出力118万キロワット)の循環水ポンプの配管の海水漏れについて、関電は同日、原因と対策をまとめた報告書を原子力規制委員会に提出した。
雨水が配管に長年垂れ続け、腐食が進み、直径約4センチの穴が開いたと推定。
関電は対策を施し、11日から出力100%の「定格熱出力一定運転」に戻す予定。
循環水ポンプは2台あり、発電タービンを回した蒸気を冷やして水に戻す復水器に海水を送り込む設備。
4日に空気抜き弁付近の接続配管(直径約17センチ、長さ約13センチ、厚さ約7ミリ)で海水漏れを確認し、運転出力を65%に下げた。
配管はタービン建屋地下1階にあり、換気ダクトを伝って雨水が落ち、塗装がはがれ全体的に減肉が進んでいた。
定期検査で目視点検の対象とされているが、関電は「床面から約35センチの低い位置にあり、死角になっていた」とした。
空気抜き弁は約20年前から使っていないため、撤去して配管を直径90センチのマンホールふたに取り換えてふさぐ。
関電は美浜、大飯、高浜の全原発で視認しづらい部分の外観点検を行い、問題はなかったとした。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1376243
8月11日12時45分にNHK福井からは、資材搬入用の屋根板の隙間から雨水が入り込んだなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
関西電力が原因を調べたところ、資材の搬入のために取り外しができるようになっている屋根板の隙間から雨水が建屋内に入り込み、配管まで流れ落ちた結果、腐食が進んで穴が空いたとする調査結果を10日、原子力規制委員会に提出しました。
この場所は定期検査の際に目視での点検の対象でしたが、さびを防ぐための塗装が劣化し腐食が進んでいたということで、長い間見落とされていた可能性があるということです。
関西電力は、水漏れが起きたあと、原子炉の出力を通常の6割程度に下げて運転を続けてきましたが、穴が空いた部分を撤去して使用を停止したうえで、11日からフル出力での運転を再開しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210811/3050008758.html
※以下は同社HPに掲載されていた写真や図解付きのプレスリリース。
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2021/pdf/20210810_1j.pdf
(ブログ者コメント)
プレスリリース掲載写真を見ると、開口箇所は空気抜き弁取り付けフランジの下部。
定期点検時、フランジの下まで覗き込むことまではしていなかったということか・・・?
他方、当該弁はグレーチング床の真横にあるので、雨天時に人が通れば、弁に雨滴が当たっていることに気付きそうな気もした。
滅多に人が通らない場所?
あるいは、気付きはしたが、弁は塗装されているから問題なしと自分で自分に言い聞かせた?
2021年8月11日5時0分に高知新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高知市の初月小学校で7月、教員がプールの給水を丸7日間止め忘れて水があふれ、下水道料が290万円に上る事案があった。
例年なら同校の下水道料は月18万円。
10日に公表した同市教委は「お金だけでなく水も無駄にした。あってはならないこと」と陳謝した。
市教委によると、7月14日午前、担当教員がプールの水位調整のために給水ポンプを稼働。
悪天候で水泳の授業が中止となったが、別の授業があったため、給水停止を後回しにした。
その後も「職員会などが続き、行けなかった」、「放課後にプールの安全確認を行う教員が気づくと思い込んだ」という。
21日午後に、別の教員が給水ポンプが作動中になっていることに気づいた。
7月の排水量は7681トン(例年591トン)に上り、単純計算ではプール16杯分の水を無駄にしたという。
給水は井戸水のため、上水道料は発生していない。
市教委は再発防止策として、給水中であることを職員室に掲示するほか、給水の自動停止タイマーの導入などを検討。
下水道料を教員に求めるかどうかは協議中という。
同市では2016年にも、神田小で3日間給水し続け、上下水道料金が当時の試算で約112万円に上った事案があった。
このほか、給水時の排水栓の閉め忘れなど、給水トラブルは年1~2回起きているという。
https://www.kochinews.co.jp/article/478669/
(2021年12月24日 修正1 ;追記)
2021年12月24日6時37分にNHK高知からは、ミスした教員らに損害賠償が求められたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし7月、高知市の小学校でプールの水を1週間止め忘れ、余分に水道料金がかかったことから、高知市は止め忘れた過失は大きいとして、教員など3人に対し、130万円余りの支払いを求めることを決めました。
高知市によりますと、ことし7月、高知市の初月小学校で教員が水泳の授業に備えて給水したプールの水を止め忘れ、別の教員が気付くまで1週間、放置されていました。
この教員は、放課後のプール当番だった別の教員が水を止めると思い込んでいたということです。
この月の下水道の使用料は、例年の同じ時期と比べて10倍以上にあたる290万円余りに上りました。
高知市は、水を止めなかった過失は大きいとして、この教員と、管理する立場の校長と教頭合わせて3人に対し、過去に裁判になった同じようなケースを参考にして、半分程度の130万円余りの支払いを求めることを決めました。
この学校は今後、職員室に給水中であることを示すパネルを掲示するなどの対策を取ることにしています。
高知市は、「教員が市民の財産である学校施設の管理を怠り、無駄な税金を使うことになった責任は重いと判断した。今後、このような事態が起きないよう、再発防止策の周知を徹底する」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20211224/8010013494.html
(ブログ者コメント)
業務上ミスをした自治体職員に賠償を求めるケースが増えているという情報を、2021年12月21日に紹介している。
今回のケースも、その一つだ。
2021年8月11日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神奈川・厚木労働基準監督署は、令和3年2月に発生した労働災害に関連して、産業廃棄物処理業のS建材(神奈川県綾瀬市)と同社代表取締役を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で横浜地検に書類送検した。
圧縮成形機について安全装置を設けていなかった疑い。
圧縮成形機は、大量のアルミ缶をプレスしてひと固まりにする機械。
大きさは、幅3.6メートル、高さ1.8メートル、奥行き0.8メートル程度だった。
被災した労働者は機械のそばを通りかかった際、何らかの理由で機械の上部に設置されていた蓋に挟まれ、右上腕および左手指5本を切断する重傷を負った。
同社は、身体の一部が挟まれる恐れのあった機械に対して、両手操作式の起動装置やセンサー式の安全装置などを設けなかった疑い。
同労基署によると、機械にはもともと、安全装置が取り付けられていなかったという。
https://www.rodo.co.jp/column/109387/
2021年8月17日6時17分にYAHOOニュース(Wow!Korea)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30代男性1人が重症を負い、車両666台が被害を受けた「天安出張洗車爆発」が、タバコに火をつけようとして起きた事故だと確認された。
去る11日午後11時9分頃、韓国チョンアン(天安)市の住商複合マンションの地下駐車場で出張洗車営業用のワゴン車(スターレックス)から爆発とともに火が出た。
現場の防犯カメラには、止められていたワゴン車が急に爆発し、火の手が上がると、運転席に乗っていた男性が飛び出し、携帯電話を手にしながら車両周辺でおろおろとする姿が撮影されていた。
この男性が着ていた服は爆発のせいで破れ、肌がむき出しの状態だった。
この男性は、当時タバコに火をつけようとして爆発したと話しており、車両の後部にはガスボンベがあったという。
彼は出張洗車の職員であり、全身に2度の火傷を負い、病院へ運ばれた。
この火により、住民14人が煙を吸い病院で治療を受け、70人あまりが避難した。
火は消防官384人と消防車約50台が投入され、3時間で鎮圧された。
去る15日、忠南消防本部によると、この日、火災により車両10億ウォン(約1億円)、配管設備を含む不動産9億ウォン(約9000万円)の被害が発生したという。
全焼や半焼、煤などの被害を受けた車両は666台に及ぶ。
特に、被害車両の中でも高級外車も多数含まれており、実際の被害金額はもっと大きい可能性がある。
オンラインコミュニティーとSNSには現場の姿が込められた写真と共に、被害住民たちの文章が掲載されてもいる。
一部住民は、地下駐車場内でスプリンクラーが作動したと明らかにした。
警察は、車両内の「スチーム洗車機」からガスが漏れたのか、圧力容器に問題があったのかなどを調査中だ。
警察と消防当局が正確な火災原因を明らかにするため、国立科学捜査院と合同調査を進めている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/601f2605bfa9097aa40d1cd045caa4252446ba94
(ブログ者コメント)
スチームクリーナーの原理を調べたところ、洗浄液を加熱沸騰させ、その蒸気でクリーニングする、というものらしい。
(モノタロウHP)
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/steam/
もし、韓国事例も、そのようなタイプの機械であり、洗浄液として可燃性のものを使っていたとすれば、ガスボンベ以外にも、その蒸気が機械から漏れて作業車内に充満していた・・・といったことが考えられる。
ちなみに、このスチーム洗車は、日本でも数多くの業者が手がけている。
2021年8月11日18時9分にNHK群馬から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前11時50分頃、上信越自動車道の下仁田インターチェンジと松井田妙義インターチェンジの間の下り線を走っていた複数の車の運転手から「金属片のような落下物がある」「落下物を踏んでしまった」という110番通報がありました。
警察によりますと、走行していた大型トレーラーから積み荷の金属片が落下し、後続の30台以上の車がそれを踏み、複数の車がパンクしたということです。
パンクした車は路肩に止まったり近くのサービスエリアまで走って修理や搬送の対応をしたりして、けが人はいませんでした。
上信越自動車道は、午後3時半まで下仁田インターチェンジと松井田妙義インターチェンジの間で50キロの速度規制を行い、金属片を回収したということで、現在は特に規制は行われていないということです。
警察は、金属片を落としたトラックの運転手から事情を聞くなどして、当時の詳しい状況を調べています。
東京都内から長野県の軽井沢に向かっていたという50代の男性は、「道路に何かあるとは気がつかなかったのですが、パンと音がしたあと、車が傾いてきて、パンクしたことが分かりました。前方の車もゆっくり走っていて、同じようにパンクしていたようでした」と話していました。
また、オートバイで日帰りのツーリングをしていたという40代の男性も、「走行中に何か踏んだなと違和感があり、サービスエリアに入ったら同じような車が多くありました。途中の路肩にも車が10台以上止まっていて、おかしいなとは思っていたのですが、路上に何が落ちていたのか、自分の目では確認できませんでした。仕方がないので、電車で帰ろうと思います」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20210811/1060010039.html
2020年8月13日20時5分にYAHOOニュース(FLASH)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
アメリカで衝撃の事故が起きた。
犠牲となった3兄弟は、同時に「肥溜め」のなかで死亡した。
8月10日、オハイオ州にある農場で、ゲーリー・ウェブカー(37)、ブラッド・ウェブカー(35)、トッド・ウェブカー(31)の3兄弟が、作業中に死亡した。
3兄弟は、家族で経営する農場の肥溜めに沈んでいるところを、母親によって発見された。
すぐにレスキュー隊が呼ばれ、20分後に引き上げられたが、搬送先の病院で全員の死亡が確認された。
なぜ3人は肥溜めに落ちたのか。
原因は、たまった糞尿から発生する有毒ガスだ。
3人は当時、汲み上げポンプのメンテナンスをしていたが、発生したガスで意識を失い、肥溜めに転落。
そのまま窒息死したと見られる。
肥溜めの危険性は、以前から指摘されていた。
アメリカの労働安全衛生研究所は、家畜などの糞尿から硫化水素やメタンガス、一酸化炭素、アンモニウムなど、人体に悪影響を及ぼす有毒ガスが発生すると発表している。
こうした有毒ガスは、低レベルでは吐き気、頭痛、めまい、高レベルでは呼吸困難や窒息死につながるため、農業関係者に注意を促していた。
家族とともに農場を管理していた企業は、フェイスブックで「3兄弟は、愛する農業に身を捧げながら、旅立ちました」と哀悼の意を表した。
この投稿のコメント欄には
《言葉にならない。愛する子供たちを同時に失った家族の悲しみは、耐えられないものだろう》
《どうか残された家族に、神の御加護を》
《この悲劇が二度と繰り返されないように、安全対策の強化が必要だ》
といった悲痛な声が寄せられている。
不慮の事故により、3兄弟全員が同時に死亡するという衝撃的なニュース。
3人を発見した母親の悲しみは、どれほどだろうか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/09bad15aeee0493b93b53dafac42cdcb51dfa7b1
(ブログ者コメント)
本ブログでは、国内の農場や養豚場の糞尿施設で起きた同種事故を、これまで3件ほど紹介している。
2021年8月10日21時51分にYAHOOニュース(神奈川新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後11時15分ごろ、神奈川県横須賀市平成町3丁目のうみかぜ公園前の護岸で「女の子が海に転落し、見失っている」と近くにいた女性から119番通報があった。
県警横須賀署によると、海に転落したのは東京都板橋区の女児(2)で、県警、消防、海保が捜索しているが、行方不明となっている。
県警などは10日午後6時半ごろに捜索をいったん打ち切り、11日朝に再開する。
署によると、女児は父(23)、母(21)と一緒に9日午前1時ごろから護岸を訪れていた。
3人は車で休憩しながら、同日夜まで釣りを続けていたという。
女児は護岸に設置された鉄柵でつかまり立ちなどをした際、柵の格子の間から転落したとみられる。
転落音に母が気付き、父が助けようと海に飛び込んだが女児は流されたという。
身長約90センチで黒いシャツ、紺色のジーパン、白のサンダルを身に付けていた。
横須賀海上保安部によると、事故当時は風はやや強かったが、波はそれほど高くなかったとみられる。
護岸を管理する市によると、柵は高さ1・2メートルで、格子の間隔は16センチ。
子どもが間をすり抜ける事故が起きたことはなかった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/de96370129266f264cb07593b1fec790074efaad
8月10日11時6分に読売新聞からは、通報した女性も釣り人だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後11時15分頃、神奈川県横須賀市平成町のうみかぜ公園で、釣りをしていた50歳代の女性から「女の子が海に落ちた」と119番があった。
転落したのは東京都板橋区の女児(2)で、気付いた20歳代の父親が飛び込んだが見つけられなかった。
横須賀署と消防、海上保安庁が捜索している。
横須賀署の発表では、女児は公園に夜釣りに来ていた両親と一緒にいたが、両親が目を離した隙に釣り場から約2メートル下の海面に落ちたという。
釣り場には金属製の柵(高さ約1・3メートル)が設置されていたが、女児は約20センチ間隔の柵の隙間をすり抜けたとみられる。
公園は京急線横須賀中央駅から東に約1キロ。
当時はほかにも釣り人がいたという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210810-OYT1T50063/
8月12日21時53分にNHK神奈川からは、女児が遺体で発見されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察や海上保安部などが捜索を続けていたところ、12日午前、公園から北西に4キロ余り離れたアメリカ軍の施設の護岸で、職員が女の子の遺体を見つけた。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20210812/1050014751.html
※8月11日10時24分にYAHOOニュースからは、『子供連れの釣りなら親子で救命胴衣の着用を徹底しましょう』というタイトルの水難学会会長寄稿文が複数枚の写真付きでネット配信されていた。
神奈川県横須賀市で家族と夜釣りに来ていた2歳の女の子が海に転落し、行方不明となっています。
釣り場には柵が設けられていて、思いもよらぬ転落でした。
まさかの水難事故から命を守るのが救命胴衣です。
【釣りをしている最中の転落】
同じような水難事故は、過去にもたびたび発生しています。
2020年7月には静岡県の御前崎港の西埠頭で、釣りに来ていた女児が海に転落し、女児の父が助けに飛び込んだ事故がありました。
2人は約40分後に消防に救助され、2人とも命に別条はありませんでした。
この事故では、午前4時頃、岸壁の上で居眠りをした女児が約2 m下の海面に誤って落ちたとされています。
(2020年7月26日 静岡新聞を参考)
また同年5月には金沢市の金石港右岸岸壁で、釣りをしていた小学生の男児が1.5 m下の海に転落しています。
近くにいた父親が海に飛び込んで男児を支え、駆け付けた金沢西署員や市消防局の救助隊員が2人を海から救助しました。
朝9時ごろの事故でしたが、こちらも2人の命に別条はありませんでした。
(2020年5月30日 北國新聞を参考)
いずれも救命胴衣(ライフジャケット、注1)を着装していたかどうかまで記事では言及されていませんが、親子で浮いていたからこそ救助を待つことができたという、不幸中の幸いの事故例と言えます。
【親子で救命胴衣の着用を徹底】
新潟県内の管理釣り場として開放されている防波堤の上では、救命胴衣を着用しなければ入場できませんので、カバー写真のように親子で救命胴衣を着用している姿を普通に見ることができます。
一方、波止のように管理されていない場所では、だいぶ着用率は落ちて、例えば柏崎マリーナから大学のヨットで出航する時に見ていると、着用していない親子連れが目立ちます。
救命胴衣は、親子で着用しなければ意味がありません。
自分の子供にだけ着用させて、もし子供が転落したら、親は浮き具なしで水に飛び込んでしまいます。
子供の救命胴衣の浮力は子供だけのもの。
親の浮力までは面倒を見切れません。
条件が悪ければ、子供は助かり親が沈んでしまうことになりかねません。
【適切なサイズの救命胴衣を選ぶ】
子供には子供用の救命胴衣を、しかもサイズのあった救命胴衣を着せます。
図1をご覧ください。
左のモデルには大人用の救命胴衣を着せています。
右のモデルには子供用の救命胴衣を着せています。
襟元で引っ張り上げると、その差は一目瞭然。
左の大人用では股下ベルトがないことも相まって、顔が隠れてしまうくらい救命胴衣がずり上がってしまっています。
その一方で、右の子供用では股下ベルトや救命胴衣そのもののフィット感で、救命胴衣がずり上がらないことがわかります。
この差は、現場ではたいへん重要な意味を持ちます。
左のような救命胴衣を着たまま水に落ちれば、水面で救命胴衣がずり上がって顔が覆われて、呼吸しずらくなってしまいます。
突然視界が失われて、つけている本人はパニックに陥ります。
さらに子供の場合だと、水面までの距離があまりなければ、救命胴衣をつかんで陸の上に引っ張り上げることも可能です。
左の状態であれば、子供の重さによってはバンザイした瞬間にすっぽ抜けて、再度、落水することになりかねません。
水面を背浮き状態で溺者を引っ張る時にも襟元などをつかみますが、サイズがあっていないと左のようになって、陸に向かって引っ張っている途中で窒息しかねません。
【適切なつくりの救命胴衣を選ぶ】
救命胴衣を購入する時には、布地がしっかりしている製品、縫製がしっかりしている製品を選びます。
子供を水面から引き上げる時には、救命胴衣の肩の部分をつかんで引き上げることがあります。
腕をつかんであげると、水面から身体が離れた瞬間に重みが腕に集中し脱臼する恐れがあるからです。
救命胴衣の肩の部分をつかんで引き上げた時に、布地が弱かったらどうなりますか?
縫製が弱かったらどうなりますか?
場合によっては子供の体重で破けることになります。
もしお手元に救命胴衣があったら、肩の部分の縫製がどうなっているか確認してみてください。
安物の中には、たった一本の細い糸で肩のあたりで2枚の布を縫い付けてあるだけの製品があります。
図2をご覧ください。
筆者の手元にある救命胴衣2種類の比較です。
左の図の楕円で囲った部分が肩の縫い付け部です。
細い糸で弱い布地に縫製してあるため、すでに布が裂け始めています。
右の図はいわゆる桜マーク(国土交通省型式承認品、注2)のついた救命胴衣です。
これだと布地が強化されて、そこに肩ベルトがしっかりと縫製されています。
【しっかりした製品を見分けるには】
例えば小学6年生の体重ですと、少なくとも満タンの灯油ポリタンク2本分以上の重さがあります。
陸から手が届くくらいの高さなら、腕一本で救命胴衣の肩口をつかんで引き揚げて、次に両手で両肩口をつかんで陸にあげることになります。
ライフジャケットの布地や縫い目に思いっきり体重がかかりますが、桜マークつきのライフジャケットなら、体重に負けずに、破れず壊れません。
メーカーでは、肩口をもって引き揚げることを想定して図3のような試験を行って、検定に合格した製品を販売しています。
この試験では肩口をつるして、ライフジャケット全体におもりによる重さがかかるようになっています。
おもりの重さは大人用のライフジャケットで約75 kg、子供用のそれで約49 kgです。
そのほか、海水で濡れても滑りにくい素材を使っているとか、布地が油を吸っても強度が落ちないとか、小さなことにこだわり、ありとあらゆる海の事故から命を守るように考えられています。
そもそも、救命胴衣は複数回使うことを想定して作られていませんので、何回か水に浸けて利用すれば、程度の差があるにせよ、図2の左のようになるのが当然です。
これが材料の宿命です。
【特に夜釣りは危険を伴う】
夜釣りをする筆者自身がこう言うのもどうかと思われますが、夜釣りには危険がいっぱいです。
それでも夜釣りに出かけるのは、特に夏の場合は日中の直射日光を避けるためという理由が最も大きいのではないでしょうか。
日中、気温が30度を超えても、夜の海風は涼しくてゆっくりと魚を待つことができます。
当然、足元が暗い中を歩いたりするわけですから、危ないのは誰でもわかります。
子供が一緒だと、子供の行動が見えづらく、上述したような「まさか」という出来事で転落するまで気が付かなかったりするわけです。
波の様子は昼夜問わず、突然変わります。
昼間なら、その様子が視界全体で捉えられるのですが、夜間だと限られた視界の中でしか捉えることができません。
磯釣りだと、ほんの少しの波の高さや向きの変化で、逃げる間もなく波をかぶることになります。
動画1をご覧ください。
闇夜を想定した水面浮遊実験の様子です。
転落すれば、夜の闇の中では転落者の姿をすぐに見失います。
10 m先くらいの距離であれば、懐中電灯の光で白い雨合羽などは浮き上がって見えます。
救命胴衣には肩に反射板が取り付けられていますが、これは比較的弱い光でも反射します。
そして25 mも離れると、懐中電灯の光でも人の姿が確認しづらくなります。
手掛かりは救命胴衣の反射板からの光のみになることがわかります。
【さいごに】
柵があって安全だと思っても、海中転落するのが現実です。
どうか、釣りに出掛ける時には、親子そろって救命胴衣、ライフジャケットを着けてお楽しみください。
注1:一般的にライフジャケットと呼ばれ普及していますが、万が一の水難事故からの救命という意味を前面に出すため、本稿では救命胴衣で用語を統一します。
注2:国土交通省型式承認(桜マーク)品と日本小型船舶検査機構 性能鑑定適合(CS JCI マーク)品とがあります。
https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20210811-00211929
(2021年9月3日 修正1 ;追記)
2021年9月2日20時51分にYAHOOニュース(神奈川新聞)からは、市は6施設に金網を張ったなど、下記趣旨の記事が金網の写真付きでネット配信されていた。
事故を受けて、国土交通省と水産庁が全国の港湾・海岸保全施設に、転落防止柵の緊急点検と間隔が15センチ以上ある柵に緊急措置を行うよう通知。
市は点検を行い、柵の間隔が15センチ以上あった6施設でネットや金網を張ったという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d48ca46668856ca882d454e57bf9cd652a289742
2021年8月9日19時25分にYAHOOニュース(神戸新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前7時35分ごろ、兵庫県稲美町六分一のクリーニング工場の倉庫で、工場長の男性(57)=同町=が倒れているのを従業員の男性が見つけ119番した。
男性は搬送先の病院で死亡が確認された。
同県警加古川署によると、倉庫には消毒薬の入った金属製ボンベ(高さ約140センチ、直径約20センチ、重さ約30キロ)を約30本保管。
男性はボンベの近くで倒れており、首にロープが絡まっていたという。
倉庫の入り口に壁はなく、台風9号による強風でボンベが倒れないように、ロープで固定しようと1人で作業中、事故が起きた可能性があるとみている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/15a1ff33f4a2becb47868f279fe2e2d48703e8bc
2021年8月7日19時11分にチューリップテレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午前、射水市の伏木富山港で海上で作業をしていた石川県の男性が船から転落し、心肺停止の状態で発見されましたが、その後、死亡が確認されました。
死亡が確認されたのは、石川県七尾市の会社員藤井さん(52)です。
伏木海上保安部によりますと、藤井さんは伏木富山港で午前6時ごろから、台船を曳航する準備のために、1人で作業船に乗り込み岸壁から離れました。
しかし午前7時半頃、ロープを取るために台船に近づいてくるはずの作業船が動かないことを同僚が不審に思い、確認したところ、藤井さんの姿はなかったということです。
通報を受けた海上保安部の潜水士などが捜索。
午後2時半ごろ、岸壁から西に約30メートルの海底で、うつぶせの状態の藤井さんを発見し引き上げましたが、その後、死亡が確認されました。
藤井さんが着用していた救命胴衣は作動しておらず、伏木海上保安部は海上に転落した原因を調べています。
https://www.tulip-tv.co.jp/news/news_detail.html?nid=5585&dd=20210807
8月7日20時2分にNHK富山からは、姿が見えないことに気付き、会社のダイバーが周囲を潜って探したが見つからなかったため海保に通報したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
伏木海上保安部によりますと、7日午前7時半ごろ、射水市の伏木富山港で作業船「第二幸丸」に乗っていた石川県七尾市の作業員、藤井さん(52)の姿が見えないことに、別の台船に載っていた作業員が気づきました。
この作業船を所有する会社のダイバーが周囲を潜って捜しましたが、見つからなかったため、午前9時半すぎ、海上保安部に通報しました。
海上保安部や警察、消防で捜索を行ったところ、7日午後2時半ごろ、現場からおよそ30メートル離れた海底で藤井さんを見つけて引き揚げましたが、死亡が確認されました。
藤井さんはライフジャケットを着けていましたが、膨らんでいなかったということです。
海上保安部によりますと、藤井さんは台風の接近に備えて台船に作業船を付ける作業をしていて、藤井さんだけが作業船に乗り、残りの4人は台船に乗っていたということです。
海上保安部では、藤井さんが誤って船から転落した可能性があるとみて、詳しいいきさつを調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210807/3060008121.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。