2017年9月29日20時47分にNHK島根から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午後、松江市の中学校で、理科の実験中に三角フラスコが破裂して破片などが飛び散り、1年生の生徒2人が腕や指にけがをした。
2人とも手当てを受けて、通常通り登校しているという。
29日、松江市教育委員会が会見を開いて、明らかにした。
それによると28日午後3時すぎ、松江市の鹿島中学校の理科室で、水素を発生させる実験を終えて片づけをしていた1年生1人が、実験で使ったガラス管の先に火を近づけたところ、ガラス管と繋がっている三角フラスコが破裂したという。
この事故で、火をつけた男子生徒1人が、飛び散ったガラス片で右肘を4針縫うけがをしたほか、近くにいた女子生徒1人も左手の指を切る軽いけがをした。
2人とも病院で手当てを受け、通常通り登校しているという。
教育委員会では、本来、試験管を使って実験を行うべきだったにも関わらず、中に水素がたまりやすい三角フラスコを、前の授業に続いてそのまま使用したため、引火しやすくなっていたのではないかとしている。
担当の教師は「認識が甘かった」と話しているということで、教育委員会でも安全指導を徹底し、再発防止に努めるとしている。
出典
『理科実験中に生徒けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/matsue/4034386771.html
9月29日20時14分にFNNニュース(山陰中央テレビ)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
理科の授業中にフラスコが爆発し、生徒2人がけがをした。
これは、島根県の松江市教育委員会が29日午後に発表したもの。
事故があったのは鹿島中学校で、28日に1年生21人が理科の授業で実験を行っていた際、突然、フラスコが爆発した。
この爆発で、男子生徒1人が右腕に4針縫うけがを、女子生徒1人が指を切る軽いけがをした。
市教育委員会によると、実験の後片づけの途中に、男子生徒が興味本位でフラスコに接続しているガラス管にマッチで火をつけたところ、爆発したという。
水素発生の実験では、通常、容量の少ない試験管を使うことになっているが、担当教師の指示でフラスコを使ったという。
出典
『理科の授業中に爆発 2人けが』
https://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00371955.html
9月30日付で朝日新聞島根版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
火をつけた生徒がひじを4針縫うけが、別の生徒が指に軽いけがをし、破裂音で耳に違和感を訴えた。
指導していたのは、理科担当の50代の男性教諭。
水素は大量に発生すると危険なため、教科書に「必ず試験管に集める」と書かれているという。
細長い試験管に比べ、底が広いフラスコは容量が多い。
教諭は、前の授業でフラスコを使ったため、「つい、そのまま同じ器具を使ってしまった」と説明しているという。
(2017年10月15日 修正1 ;追記)
2017年9月30日付の山陰中央新報紙面に下記趣旨の記事が掲載されていた。
教員は、注意すれば大丈夫と考えたといい、「判断が甘かった」と話しているという。
また、この日は、水素の発生時に火を近づけないよう、生徒に伝えていなかった。
市教委は校長会を通じ、正しい器具の使用やマッチを最初に片づけるなど、安全指導を徹底するよう、注意喚起する。
2017年9月29日付でTBS NEWSから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月28日19時16分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午前11時すぎ、唐津市の串崎風力発電所で、重さが約550トンの大型クレーンが横転した。
クレーンを操作していた50代の作業員の男性が胸の痛みを訴え、ドクターヘリで病院に運ばれた。
搬送時には意識があったという。
この風力発電所では、先月、羽根の一部が焼ける火災が発生していて、今月21日から、撤去するための解体作業が進められていた。
28日はクレーン車自体の解体作業をしていて、警察によると、男性が、クレーンのアームを高さ70mまで伸ばした状態で移動させたところ、横転したという。
警察が、事故の原因を調べている。
出典
『佐賀・唐津市の風力発電所で大型クレーン横転、男性がけが』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3171144.htm
『風力発電所でクレーン車が横転 男性を搬送』
http://www.news24.jp/articles/2017/09/28/07373801.html
9月28日18時8分にNHK佐賀からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午前11時ごろ、佐賀県唐津市鎮西町の串崎風力発電所で、「クレーン車が倒れて、操縦していた作業員が閉じ込められている」という通報が消防にあった。
閉じ込められたのは50代の男性で、消防に救助され、ドクターヘリで佐賀市内の病院に運ばれた。
男性は顔の骨を折るなどの大けがをしたが、命に別状はないという。
この風力発電所では、8月に風車などが焼ける火事があり、運営するJFEエンジニアリングの子会社が、原因を調べるため風車の羽根を取り外すなど、解体作業を行っていた。
会社によると、作業は27日に終わり、28日は午前中から7人ほどで、最大70mまで伸びるクレーンを分解する作業を行っていたということで、警察が詳しい状況を調べている。
JFEエンジニアリングは、「火災に続いてクレーンの事故を起こしてしまい、申し訳ありません。今後はさらに安全に細心の注意を払います」としている。
出典
『クレーン車横転 1人大けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5084346721.html
9月29日付で朝日新聞佐賀全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
バックしていて、バランスを崩したらしい。
(ブログ者コメント)
火災事例は本ブログでも紹介スミ。
映像によれば、現場は岬の突端のような場所で、クレーン車本体は崖っぷちのような場所で倒れており、アームは崖下に向かって倒れこんでいた。
2017年9月29日9時34分にNHK東海から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スマートフォンなどに使われるリチウムイオン電池の開発に関わり、ことし7月に名城大学の教授に就任した吉野彰さんが28日に名古屋市で講演し、「研究開発にはいくつもの関門があるが、後に続く人たちにも乗り越えていってほしい」と語った。
名古屋市天白区にある名城大学で行われた講演には、約430人が参加した。
講師の吉野さんは、電気自動車やスマートフォンなどに使われるリチウムイオン電池の開発に関わったことで知られ、ことし7月に名城大学大学院理工学研究科の教授に就任している。
講演の中で吉野さんは、リチウムイオン電池の開発のきっかけは新しい物質の基礎研究で、電池を開発するために始めたものではなかったことを明かした。
そして、電池は製品化されたあと5年ほどは全く売れず、パソコンやスマートフォンの普及とともに急速に市場が拡大したと振り返ったうえで、「世の中に貢献できる研究開発にはいくつもの関門があるが、後に続く人たちにも、ぜひ、その壁を乗り越えていってほしい」と語り、講演を締めくくっていた。
出典
『リチウムイオン電池開発者が講演』
http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20170929/3667661.html
9月29日付で中日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
リチウムイオン電池(LIB)開発者で、ノーベル化学賞の有力候補と注目される吉野彰名城大教授が28日、名古屋市天白区の名城大で講演し、「まったく売れずにつらかった」と、開発時の秘話を披露した。
電気を通すプラスチック新素材の研究を契機に、「たまたま」LIB開発に取り組んだという吉野教授。
1990年代初めに商品化されたが、「皆、関心はあると言ってくれるが、買ってくれない」。
95年の「ウィンドウズ95」発売などで世界中にIT革命が起き、LIBはノートパソコンやスマートフォンに不可欠に。
「こんな状況は想像もつかなかった」と振り返った。
研究に限らず、新しいものを生み出すため、「好奇心や洞察力を大事にしてほしい」とも。
会場には学生ら430人が集まり、立ち見も出る盛況ぶり。
講演後の記者会見では、10月4日発表のノーベル化学賞について、「アカデミア(学術)というよりインダストリアル(産業)出身の私が受賞できれば、産業界の人たちに希望を与えることができるのでは」と語った。
出典
『リチウムイオン電池の開発秘話披露 ノーベル賞候補の吉野教授』
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20170929/CK2017092902000086.html
(ブログ者コメント)
リチウムイオン電池については、発火事例などを本ブログに掲載しており、その関連情報として紹介する。
2017年9月27日21時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
旅客機の機体のパネルが27日朝、茨城県稲敷市江戸崎甲の鋼材加工メーカーの敷地内で見つかった。
けが人や建物への被害はなかった。
国交省成田空港事務所は点検窓のふた(アクセスパネル)とみており、どの飛行機が落としたものか調べている。
見つかったのは、縦30cm、横147cm、重さ3.14kgの台形の白いパネル。
場所は、成田空港のB滑走路に北側から着陸する際の飛行ルート近くで、霞ケ浦の東、日本中央競馬会の美浦トレーニングセンターの南という。
パネルが見付かった野村鋼機茨城支店・関東スチールセンターの佐々木センター長は、「電気室と事務室の間に落下していた。けが人も建物への被害はなく、いつ落下したものかも分からない」と説明。
「遊覧飛行をする軽飛行機のものかと思っていた。まさか大型の飛行機のものだったとは……」と話す。
成田空港に発着する飛行機では、7、8の両日、全日空の同じ機体から脱出用スライドを収納するパネルが落下する事故が起きていた。
27日夜、今回見つかった部品を確認したANA整備センター品質保証室品質企画部の奥リスクマネジメントチームリーダーは、「(7、8両日に)脱落した部品と同じもの。番号などから、当社のものであるか、持ち帰って確認を急ぎたい」と話した。
この部品落下については、成田市が20日、国交省航空局や成田国際空港航空会社運営協議会などに、点検整備の徹底を求める要望書を提出していた。
出典
『旅客機のパネルが落下 茨城の会社敷地、けが人なし』
http://www.asahi.com/articles/ASK9W5DCNK9WUDCB01K.html
9月28日12時59分に朝日新聞からは、窒素漏れでパネルのロックが外れたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
全日空(ANA)は28日、同社運航のボーイング767型機が飛行中に落としたものだったと発表した。
左の主翼の付け根にある脱出用スライドを収納するパネルで、強化プラスチック(FRP)製。
中国・アモイから成田空港に向かっていたANA936便が7日に落としたという。
この機体は、翌8日にも、成田空港へ飛行中に同じパネルを落としているが、このパネルはまだ見つかっていないという。
ANAは原因について、「非常時にパネルを外すための高圧窒素ボトルからわずかな窒素が漏れ、パネルのロックが外れた」と説明。
「関係者とご搭乗の皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」とコメントした。
出典
『旅客機パネル、全日空機から落下 翌日も同機体から落下』
http://www.asahi.com/articles/ASK9X35PFK9XUDCB00C.html
9月28日18時10分にNHK茨城からは、全日空が再発防止策を取ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
パネルは、今月7日に中国から成田空港に到着した全日空936便、ボーイング767型機から脱落したものだと、製造番号で確認された。
この機体については、新しいパネルを取りつけて翌日も運航したが、中国・大連から戻ったあとで点検したところ、同じパネルが再びなくなっていた。
全日空によると、このパネルは、主翼近くにある脱出用シューターが入る箱のふたにあたり、緊急時には配管を通じて高圧ガスが流れ、パネルのロックが外れる仕組みになっている。
今回は、配管からガスが漏れ出していたため、飛行中にロックが外れたとみられているが、全日空は、漏れた量が僅かだったために点検の際に気付かず、2度にわたって脱落が起きたとしている。
これを受けて全日空は、すべての同型機について、出発前にパネルなどの点検を行う再発防止策を取った。
出典
『全日空機2度脱落 再発防止探る』
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/20170928/1070000212.html
(ブログ者コメント)
〇7日、8日と続けて落下した後、落下したという報道はないので、今回、発表された原因の窒素漏れは、8日のトラブル時に見つけていたのかもしれない。
〇再発防止策の要は、今後、窒素漏れがないことを、どのように確認するか?ということだと思うのだが、その点に触れた報道は見当たらなかった。
〇ちなみに、飛行機からのパネル落下トラブルは、先月9月23日、関西空港を離陸したKLM機でも起きている。(本ブログで紹介スミ)
2017年9月27日12時4分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
交通事故が発生しやすい場所を把握して防止に生かそうと、警視庁は27日、車が急ブレーキをかけた場所のデータを提供してもらう協定を、自動車大手ホンダと結んだ。
警視庁は、データを同庁の地理情報システムに取り込み、急ブレーキの原因を調査。
早ければ11月末から、信号が切り替わるタイミングを変更したり、交通整理を増やしたりするなどの対策に乗り出す。
ホンダは、純正カーナビゲーションを搭載した全国約200万台の車について、走行中の速度などのデータを集めて分析し、渋滞している道路や通行止めの箇所を把握。
最適なルートをドライバーに提供するサービスを行っている。
収集しているデータには、急ブレーキが踏まれた場所も含まれており、同社のホームページでも公開。
警視庁は平成28年に、急ブレーキが多発した東京都内の約3800カ所について提供を受け、その後も、更新されたデータを受け取る。
出典
『急ブレーキかけた場所の情報で事故防止 警視庁、ホンダと協定』
http://www.sankei.com/affairs/news/170927/afr1709270022-n1.html
(ブログ者コメント)
本件、4年前にホンダから、急ブレーキをかけた場所のデータを公開する旨、ニュースリリースされていた。
Hondaは、インターナビから収集した急ブレーキ多発地点データと、交通事故情報および地域住民などから投稿される危険スポット情報を地図上に掲載した「SAFETY MAP」を、3月29日(金)に一般公開しました。
SAFETY MAPは、地域住民の皆様をはじめ、小・中学校や企業などの団体が地域の安全活動に活用できることを目的としたソーシャルマップで、急ブレーキ多発地点や事故多発エリア、ゾーン30※などの情報に加え、「見通しが悪い」「飛び出しが多い」など一般投稿された危険スポット情報を地図上に掲載しています。
また、二輪車や四輪車だけでなく、自転車や歩行者の立場からも危険エリアを確認し、共有することもできます。
今回、埼玉県警察本部から提供された交通事故情報やゾーン30情報に加え、Honda独自のインターナビ急ブレーキ多発地点や一般投稿情報を分かりやすく地図上に掲載することにより、幅広く交通安全推進に活用されることを目指しています。
まずは埼玉県内のマップを公開し、今後は他地域への展開も検討していきます。
Hondaはこれまでも、2007年12月よりインターナビ・フローティングカーデータをもとに作成した急ブレーキ発生箇所データを埼玉県に提供し、道路整備効果の検証や道路政策の立案などへの支援をしてきました。
また、このデータは2012年度より、通学路の交通安全対策にも役立てられています。
Hondaはグローバルスローガンを「Safety for Everyone」と定め、今後も共存安全による「事故ゼロのモビリティー社会」の実現を目指していきます。
なお、SAFETY MAPは以下のURLからパソコンやスマートフォンでご覧いただけます。
http://safetymap.jp
出典
『Hondaインターナビの急ブレーキ多発地点データや交通事故情報などを活用した「SAFETY MAP」を一般公開』
http://www.honda.co.jp/news/2013/c130329a.html
2017年9月27日8時11分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
宮城県で8月に開催された全国高校総合文化祭(総文祭)の自然科学部門のポスター発表部門で、山梨県の韮崎高校生物研究部が文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した。
青い光による殺虫効果の仕組みを調べた成果を発表した。
韮崎高は、6年前の総文祭でも、同じ部門の最優秀賞を受けている。
ポスター部門では、全国から41の発表があった。
生徒は成果をまとめたポスターの前で4分間の説明をし、審査員の質疑に応じる。
韮崎高は、生物研究部の平田部長(3年)が「青色光によるハエの死亡原因は本当に酸化ストレスなのか」の題で発表した。
青い光にはハエなどに殺虫効果があることが知られているが、詳しい仕組みは分かっていないという。
平田さんはショウジョウバエを使い、1年半がかりで実験。
青い光を当てると体内の活性酸素が細胞を傷つける「酸化ストレス」が強まり、細胞が自ら死ぬ「アポトーシス」を促すらしいことを突き止めた。
韮崎高が2011年の総文祭で最優秀賞に選ばれたのも、ショウジョウバエの研究だった。
平田さんは、「先輩たちから続く伝統のおかげです。ハエの飼育は手間がかかり、5月の連休も毎日実験で大変でしたが、先生や部員たちの励ましでがんばれました」と話した。
出典
『ハエ、青い光を当てるとなぜ死ぬ? 山梨の高校生が解明』
http://www.asahi.com/articles/ASK9G3F4MK9GUZOB001.html
(ブログ者コメント)
調べてみると、今回の研究の動機だったかもしれない研究成果が、2014年12月に東北大学から下記趣旨で発表されていた。
<概要>
東北大学大学院農学研究科の堀雅敏准教授の研究グループは、青色光を当てると昆虫が死ぬことを発見しました。
紫外線の中でも波長が短いUVCやUVBは、生物に対して強い毒性をもつことが知られています。
しかし、比較的複雑な動物に対しては、長波長の紫外線(UVA)でも、致死させるほどの強い毒性は知られていません。
一般的に、光は波長が短いほど、生物への殺傷力が強くなります。
よって、紫外線よりも波長の長い可視光が昆虫のような動物に対して致死効果があるとは、考えられていませんでした。
さらに、この研究で、ある種の昆虫では紫外線よりも青色光のほうが強い殺虫効果が得られること、また、昆虫の種により、効果的な光の波長が異なることも明らかになりました。
本研究成果は、青色光を当てるだけで殺虫できる新たな技術の開発につながるだけでなく、可視光の生体への影響を明らかにする上でも役立つと考えられます。
本研究の一部は、農林水産省委託研究プロジェクト「生物の光応答メカニズムの解明と省エネルギー、コスト削減技術の開発」および日本学術振興会科学研究費補助金によってサポートされました。
この成果は、2014 年12月9日に英国Nature Publishing Groupのオンライン科学雑誌「Scientific Reports」に掲載されました。
出典
『青色光を当てると昆虫が死ぬことを発見 (新たな害虫防除技術の開発に期待)』
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press_20141209_02web.pdf
2017年9月29日7時5分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後5時ごろ、長野県松本市の国道254号の松本トンネル内で、車を運転していた人から「何かが燃えている」と、119番通報があった。
道路上でわら束が燃えており、消防が約40分後に消し止めた。
けが人はいない。
警察によると、わら束はトンネル内を走っていた70代の女性が運転する軽トラックから落下したもの。
後続のドライバーの目撃情報によると、軽トラックがわら束を引きずって走っており、地面に落ちた瞬間に発火したという。
トラックの荷台に火の気はなく、警察が、摩擦で発火した可能性も含めて捜査している。
出典
『トラックから落下のわら束、トンネル内で発火 摩擦熱か 長野』
http://www.sankei.com/affairs/news/170929/afr1709290015-n1.html
(ブログ者コメント)
珍しい事例だ。
原因は不明だが、ワラ束を引きずる程度の摩擦で発火するものだろうか?
落ちた瞬間に発火したという点も気になる。
2017年9月27日付で仙台放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前、宮城・仙台市宮城野区の仙台港にある保管用のタンクで、作業員が生き埋めになる事故があり、24歳の男性が死亡した。
事故があったのは、宮城野区港4丁目の倉庫会社「Sサイロ」。
27日午前10時半ごろ、トウモロコシの粉末を保管する「サイロ」と呼ばれるタンク内に「男性が生き埋めになった」と、119番通報があった。
この事故で、宮城野区安養寺の男性(24)が、およそ2時間後に助け出されたが、駆けつけた医師により、その場で死亡が確認された。
警察によると、このサイロには、家畜の餌の原料として、トウモロコシの粉末などが保管されていたという。
事故当時、男性は、別の作業員とともに、サイロの底の部分で清掃作業にあたっていて、その際、壁についていた粒状のトウモロコシが大量に崩れ落ち、下敷きになったものとみられている。
ほかの作業員に、けがはなかった。
事故が起きたサイロは高さおよそ40mの円柱型で、底はすり鉢状になっているという。
警察が、事故のくわしい原因を調べている。
出典
『サイロで生き埋め 男性(24)死亡』
http://ox-tv.jp/nc/smp/article.aspx?d=20170927&no=27
2017年9月26日7時29分にNHK福岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州北部豪雨の被災地で、ため池の決壊が相次いだことから、土木学会の調査団のメンバーが模型を使った大がかりな実験を行い、記録的な豪雨がため池の決壊を引き起こすメカニズムを再現した。
土木学会の調査団のメンバーで、東京理科大学理工学部の二瓶泰雄教授らの研究グループは、九州北部豪雨で決壊した福岡県朝倉市の「山の神溜池」を10分の1の大きさで再現した。
山の神溜池は、記録的な豪雨で、高さ10mの堤の大半が崩壊して決壊した。
研究グループは、当時、住民が撮影した写真などから、水が堤の上を最大でおよそ50cm乗り越えたと推定していて、この想定に従って水を流し始めた。
あふれた水は、コンクリートに覆われておらず土がむき出しになっている部分を崩し始める。
水は徐々に堤の内部にしみ込み、堤を内側から割り裂くように壊し出す。
最後は堤全体が崩壊を始め、たまっていた水が濁流となって流れていった。
今回の豪雨で、朝倉市では9つのため池が決壊したが、農水省によると、平成19年からのおよそ10年間に大雨で決壊したため池は、全国で300か所を超える。
二瓶教授は、「堤のどの部分が弱いのかが今回の実験で確認できた。弱い部分を重点的に補強すれば、被害の拡大を防ぐことができるのではないか」と話している。
出典
『ため池の決壊を再現』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20170926/4097901.html
2017年9月27日6時58分にNHK信州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後2時半すぎ、長野市広瀬の資材置き場で会社員の男性(57)がトラックの下敷きになったと、近くにいた息子から消防に通報があった。
男性は長野市内の病院に搬送されたが、体を強く打っていて、およそ2時間後に死亡が確認された。
警察によると、男性は資材置き場から道路へと出る斜面にトラックをとめて、パイプの荷降ろし作業をしていたところ、後退してきたトラックにひかれたという。
トラックのハンドブレーキは引いてあったが、ギアはニュートラルだったということで、警察は事故の詳しい状況を調べている。
出典
『後退のトラックにひかれ男性死亡』
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagano/20170927/1010000228.html
2017年9月26日18時16分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午前9時30分すぎ、札幌市中央区円山西町4丁目の道路脇で、運転中の小型ショベルカーが5mほど下に転落したと消防に通報があった。
警察によると、この事故で、運転していた男性が小型ショベルカーの下敷きになり、意識不明の重体になっていたが、全身を強く打っていて、およそ1時間後に搬送先の病院で死亡した。
警察は、亡くなったのは安平町に住む50代の男性とみて、確認を進めている。
現場は、札幌市中央区にある円山動物園から南に1kmほど離れた、近くに住宅がある場所。
小型ショベルカーは当時、道路脇の起伏のある場所で、配管工事の作業に使われていたという。
警察は、現場では他に3人が作業を行っていたということで、話を聞くなどして事故当時の状況について調べている。
出典
『ショベルカー転落 運転男性死亡』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170926/4258061.html
9月26日付で札幌テレビからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
きょう午前、札幌市中央区で、作業中のショベルカーが急斜面から転落した。
この事故で、運転していた男性がショベルカーの下敷きになって死亡した。
事故があったのは、札幌市中央区円山西町4丁目。
午前9時半ごろ、付近の住民が「転落した重機に運転手が閉じ込められている」と、消防に通報した。
ショベルカーを運転していた50代の男性はショベルカーの下敷きになり、およそ20分後に救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察によると、ショベルカーは配管の工事中に、住宅地横の急斜面からおよそ5m転落したという。
警察で事故の原因を調べている。
出典
『ショベルカー“転落” 男性死亡』
http://www.stv.jp/news/stvnews/
9月27日10時15分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午前9時半頃、札幌市中央区円山西町4の工事現場で、小型ショベルカーが約5m下の西円山ピッコロ保育園の敷地内に転落した。
操縦していた北海道安平町の土木作業員Tさん(58)がショベルカーの下敷きになり、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は多発外傷だった。
警察の発表によると、Tさんは同僚と3人で、保育園の上にある道路脇の林で、排水溝を造るために地面をならす作業をしていたところ、保育園の建物と崖の間の敷地に転落した。
園児らに被害はなかったという。
出典
『保育園敷地に重機転落、下敷きになり作業員死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170927-OYT1T50055.html
(ブログ者コメント)
映像を見ると、道路脇の土手のようになっている狭い林から、コンクリートブロックが敷設された急勾配の擁壁の下まで転落した模様。
林の中には、複数のコンクリートU字溝が置かれていた。
2017年9月26日19時23分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日、東京・新宿区と板橋区の小中学校で、出された給食の牛乳の味やにおいがふだんと違うという訴えが相次いで出された。
訴えたのは、児童や生徒らあわせて1900人あまりで、今のところ大きな健康被害は報告されていないという。
東京・新宿区と板橋区によると、25日、区内の小中学校に通う児童や生徒らから、給食で出された牛乳の味やにおいがふだんと違うという訴えが相次いで出された。
新宿区と板橋区が調べたところ、異常を訴えたのは、新宿区立の小中学校あわせて29校と、板橋区立の小中学校あわせて24校に通う小学生と中学生、それに教職員の、あわせて1900人あまりで、今のところ大きな健康被害の報告はないという。
これらの学校に提供されていた牛乳は、いずれも埼玉県戸田市にある「明治戸田工場」で今月22日に製造されたもので、新宿区と板橋区は、26日の給食からこの工場の牛乳の使用をとりやめ、別の工場で製造した牛乳の提供に切り替えた。
異臭などが指摘された牛乳は、工場から学校に運ばれたあと、給食に出されるまでのあいだ、冷蔵で保存していたということで、2つの区は成分を分析するなどして原因を調べている。
牛乳を製造した「明治」によると、25日、新宿区内の小学校から「いつもと風味が違う」という指摘があったという。
この牛乳は、埼玉県戸田市の工場で今月22日に製造され、東京の板橋区、渋谷区、新宿区、豊島区、埼玉のふじみ野市、和光市の6つの自治体、あわせて282の小中学校に給食用の牛乳として出荷されていた。
これまでに、35の小中学校から「ふだんと風味が違う」などという指摘が寄せられたという。
指摘を受けて会社では、この工場で製造された牛乳を検査したが、今のところ牛乳の成分に異常は確認されていないという。
ただ、においや味が違うと指摘されたことの原因は分かっていないということで、会社では原因の調査を進めるとともに、戸田市の工場から出荷していた学校には、27日は神奈川県の工場から牛乳を出荷する予定だとしている。
明治は、「お召し上がりになられたお子さんやその保護者の皆様、また関係者の皆様にご迷惑とご心配をおかけし深くお詫び申し上げます。まずは原因を究明した上で、再発防止に努めて参ります」とコメントしている。
出典
『給食の牛乳から異臭 訴え相次ぐ』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170926/0001035.html
9月26日22時58分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都新宿区と板橋区は26日、区内の小中学校給食の牛乳を25日に飲んだ児童や生徒、教職員から「いつもと違う味がする」「せっけんの臭いがする」などの訴えがあったと発表した。
新宿区の40校中29校、板橋区の75校中24校の、計1900人以上が違和感を感じた。
板橋区では、児童1人が帰宅後に下痢を訴えるケースがあったが、牛乳との因果関係は不明という。
製造したのは「明治」の戸田工場(埼玉県戸田市)。
同社によると22日に製造し、両区のほか、東京都渋谷区、豊島区と埼玉県ふじみ野市、和光市に出荷した。
自社の出荷前検査では、異常は認められなかったという。
出典
『給食の牛乳が「せっけんの臭い」 都内1900人違和感』
http://www.asahi.com/articles/ASK9V6X2QK9VUTIL058.html
9月26日19時18分に日テレNEWS24からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新宿区教育委員会によると、25日、区立の小中学校計29校の給食で出された牛乳を飲んだ児童や生徒らから「味が薄い」「ガソリンくさい」などの訴えがあった。
牛乳を飲んだ約1万人の小中学生のうち1301人が違和感を訴えたという。
このうち小学生2人が「お腹が痛い」と体調不良を訴えたが、いずれも軽症で、この牛乳が原因か分かっていない。
出典
『給食牛乳に1300人が違和感訴え 新宿区』
http://www.news24.jp/articles/2017/09/26/07373603.html
9月27日付でTBS NEWSからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでに新宿区と板橋区の53の小中学校の児童・生徒らおよそ1900人から「普段と味が違う」「塩素のにおいがする」などの訴えが相次いだ。
埼玉県は工場の立ち入り検査を行ったが、衛生上の問題は見つからなかった。
出典
『都内53校で給食の牛乳から異臭、工場に立ち入り検査』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3168764.html
(ブログ者コメント)
給食で出された牛乳の味やにおいに違和感ありと騒ぎになった事例は、本ブログで過去に2件ほど紹介している。
それらについては、
・複数の牧場の牛乳を混ぜることなく、1つの牧場の牛乳だけを使っていた
・エサや季節が変わった
といったことが原因ではなかったか・・・などと報道されていた。
2017年9月25日20時47分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月26日9時3分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
神奈川県横須賀市にある海上自衛隊の基地に停泊している護衛艦「いずも」の艦内で、清掃作業をしていた作業員のほか隊員あわせて11人が一酸化炭素中毒になり、病院に運ばれた。
海自によると、全員意識はあり、命に別状はないという。
海自によると、25日午前10時半ごろ、横須賀市にある海上自衛隊横須賀基地に停泊していた護衛艦「いずも」の艦内で、汚水タンクの清掃にあたっていた民間の作業員1人が気分が悪くなったと訴えたという。
この作業員を艦の外に出そうとした別の作業員4人と自衛隊員6人も気分が悪くなり、あわせて11人が基地内にある病院に搬送されたという。
11人は一酸化炭素中毒と診断されたが、全員意識があり、命に別状はないという。
海自で、11人が一酸化炭素中毒になった原因などを調べている。
護衛艦「いずも」は、艦橋を甲板の片側に寄せた空母のような形が特徴の、全長およそ250mにおよぶ、海上自衛隊で最大級の艦艇。
現在、修理中で、今回の清掃作業もその一環として行われていた。
当時、タンク内には送風機で空気を送り込んでいたという。
出典
『護衛艦で11人が一酸化炭素中毒』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170925/0000985.html
『護衛艦「いずも」、清掃で11人一酸化炭素中毒』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170926-OYT1T50006.html
9月25日18時43分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前10時半ごろ、神奈川県横須賀市の海上自衛隊横須賀基地に停泊中のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」の艦内で、海自隊員ら11人が一酸化炭素(CO)中毒になり、病院に搬送された。
横須賀地方総監部によると、いずれも意識ははっきりしており軽症。
艦内では午前8時すぎから、民間業者がふん尿をためるタンク内の清掃中だった。
作業員1人が体調不良を訴えたため、近くにいた隊員6人と他の作業員4人が助け出そうとして、同じく気分が悪くなった。
全員が病院でCO中毒と診断された。
出典
『海自護衛艦「いずも」でCO中毒、11人軽症 横須賀基地』
http://www.sankei.com/affairs/news/170925/afr1709250023-n1.html
(2017年12月9日 修正1 ;追記)
2017年12月6日12時14分に産経新聞から、送風機を動かしていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
横須賀労基署は6日、労安法違反の疑いで、同市の清掃会社「Y社」と男性代表社員(40)を書類送検した。
書類送検容疑は、9月25日、ヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」のタンク内を清掃する際、携帯式送風機が停止したままガソリンエンジン式高圧洗浄機を作業員に使用させたとしている。
洗浄機の排出ガスで作業員4人と海自隊員数人がCO中毒となったとしている。
出典
『海自艦清掃事故で書類送検 作業員らがCO中毒 神奈川・横須賀』
http://www.sankei.com/affairs/news/171206/afr1712060029-n1.html
12月6日13時5分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
労基署によると、男性代表社員は9月25日、護衛艦内の汚水タンクの清掃でガソリンエンジン式の高圧洗浄機を使う際、送風機を使って作業を行うなど、排ガスで作業員らが一酸化炭素中毒になるのを防ぐ措置を怠った疑いがある。
出典
『護衛艦「いずも」で清掃中にCO中毒、業者ら書類送検』
http://www.asahi.com/articles/ASKD641N6KD6ULOB00Q.html
2017年9月25日1時41分に日テレNEWS24から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月25日付で毎日新聞東京版から、9月24日23時32分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
24日、東海道新幹線の車内で乗客のタブレット端末から突然煙が出て、新幹線が緊急停止した。
乗客が撮影した映像からは、車両の前方に煙が立ちこめているのが分かる。
警視庁によると、24日午後5時半ごろ、東海道新幹線の上り「のぞみ234号」が新横浜と品川の間を走行中に、乗客の40代男性が持っていたタブレット端末から突然、煙が出た。
煙はすぐにおさまったが、タブレット端末の裏側や座席のテーブルが焦げ、乗客が非常ボタンを押したため、新幹線は緊急停止した。
けが人はいなかった。
警視庁丸の内署によると、男性は「端末は外国製の古いモデルだった」と説明しているという。
新幹線は、乗務員が安全確認後に運転を再開し、品川駅に8分遅れで到着した。
タブレット端末の電源を入れようとしたところ、煙が出たということで、警視庁が原因を調べている。
出典
『乗客のタブレットから煙 新幹線が緊急停止』
http://www.news24.jp/articles/2017/09/25/07373457.html
『鉄道トラブル 新幹線の車内でテーブル焦がす タブレット発熱』
https://mainichi.jp/articles/20170925/ddm/041/040/204000c
『乗客のタブレット端末から煙、新幹線が緊急停止』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170924-OYT1T50097.html?from=ycont_top_txt
2017年9月23日18時28分に日本経済新聞電子版から、ヤマカガシは毒を餌のヒキガエルから得ているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本で毒ヘビといえば、マムシやハブが真っ先に頭に浮かぶが、今年7月に兵庫県で小学生がかまれたのは、ヤマカガシとみられる毒ヘビだった。
意識不明になり、病院で血清を注射し回復した。
ヤマカガシは2種類の毒を持つ珍しいタイプで、その一つはエサのカエルから得ている。
毒は母から子に回せることなどが、近年の研究で分かってきた。
厚労省のデータによると、日本では毎年5~10人程度がヘビにかまれて死亡している。
大半はマムシの被害で、ハブやヤマカガシで亡くなるのは、1人いるかいないかだ。
ヤマカガシは、北海道や南西諸島などを除く各地にいる。
成長すると体長60~150cmになる。
色は、地域や個体の差が大きい。
関東などでは赤と黒の斑紋を持つタイプが多い。
近畿では斑紋のない緑色っぽいタイプ、中国・四国では青みがかったタイプも多い。
水田や河川付近などに生息し、主食はカエル。
小魚やトカゲなども食べる。
昔から身近にいたヤマカガシが毒ヘビだと一般に知られるようになったのは、1970年代だ。
「普段はおとなしく、手を出さなければ、ほとんどかまれることはない。かまれても毒が体に入らないことも多いため、毒がないと思われてきたのだろう」と、日本蛇族学術研究所の堺淳主任研究員は指摘する。
現在は、口の奥と首の後ろに毒を持つことが知られる。
牙から出す毒で、捕まえた獲物を弱らす。
マムシなどは毒牙が顎の先端についているのに対し、ヤマカガシは口の奥の大きめの歯から毒を出す。
少しかんだだけでは毒は入らないが、毒の強さはマムシの約3倍、ハブの10倍といわれる。
かまれて毒が体内に入ると、全身の血管で血液が固まるよう促される。
もともと体内にある凝固因子が使われ、止血能力が極端に下がる。
皮下や内臓からの出血、急性腎不全や激しい頭痛などを起こす。
一方、首の毒は敵から身を守るためにある。
首の皮膚の下に「頸(けい)腺」と呼ぶ器官が2列で10数対並ぶ。
世界でも、ヤマカガシとその近縁類しか持っていないという。
腺といっても、管で皮膚の表面とはつながっていない。
頸腺の中は毒成分が入った細胞が詰まっており、外から圧力を受けると中身がはじけ飛ぶ。
猛きん類やイタチ、タヌキなどの敵に遭遇したヤマカガシは、防御のため、お辞儀をするように頭を下げ、首を相手にみせる。
ときには首を敵に打ちつける。
毒成分は「ブファジエノライド」という化学物質で、心臓の働きを強める作用がある。
これはヒキガエルの「ガマの油」と呼ばれる分泌物と同じで、ヒキガエルをくわえた犬が泡を吹いて倒れたとの報告例もあるという。
この毒の研究を長年続けているのが、京都大学の森哲准教授だ。
毒成分はヒキガエルと同じでも、どうやって作られるのか不明だったからだ。
実験で、自ら作るのではなく、餌のヒキガエルから取り込んでいることを解明した。
ヤマカガシの子に、餌としてヒキガエルを与える群と、毒のない別のカエルを与える群などに分け、頸腺に毒が出てくるか調べた。
毒が出たのは、ヒキガエルを与えた群だけだった。
ヒキガエルがいない島、金華山(宮城県)にすむヤマカガシにも着目した。
防御反応を調べると、首をみせずに逃げた。
しかし、金華山生まれのヤマカガシにヒキガエルを与えて育てると、次第に首をみせるようになった。
森准教授は、「ヤマカガシには、自らの首に毒があるか知る方法があるのではないか」と推測する。
首の毒は母から子に譲り渡せることも、森准教授らの研究で判明した。
ヒキガエルの毒成分に微妙な違いがあるのを利用した。
妊娠中のヘビを捕まえ、化学物質の種類を調査。
生まれた子に、それと異なる種類の化学物質を持つヒキガエルを与えて育てると、2種類とも備えるようになった。
ヒキガエルの多い地域は母の頸腺にある毒の量も多く、生まれつき頸腺に毒を持つ子の割合も多かった。
電波発信機をつけた実験で、妊娠したヤマカガシは、遠くてもヒキガエルの多い場所まで出向く傾向があると分かった。
最初から首に毒を持つ子は生き残れる確率が高まるため、こうした行動を取ると考えられる。
近縁種でも研究が進む。
森准教授は、「中国のミゾクビヘビも毒が詰まった頸腺を持つが、主食は毒のないミミズ。毒を持つホタルを食べて毒を得ている可能性があると分かった」と話す。
8月に京都で開かれた国際学会で発表した。
頸腺は一部のヘビで進化してきた不思議な器官だ。
妊娠したヘビがどうやって体内の卵に毒成分を送り毒を持つ子を産むのかなど、まだ謎が多く残っている。
出典
『ヤマカガシ、首にも毒 餌のカエルから取り込む』
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO21422490S7A920C1MY1000/?n_cid=NMAIL005
一方、2017年9月22日8時11分に産経新聞westからは、ヤマカガシ用の血清が無くなるかもという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
かつて水辺や田んぼに広く生息していた毒ヘビ「ヤマカガシ」。
今年7月には福岡県と兵庫県で小学生の男児がかまれ、血清治療で回復したが、その血清がなくなるかもしれない。
自然環境の変化による個体数の減少で、製造に必要な毒を集めるのが難しい上、重症化することはまれで、採算性の低さも要因だという。
ヤマカガシは本州や四国、九州に広く生息。
毒で重症化すると頭痛や脳内出血を起こし、最悪の場合、死に至ることもある。
「他のヘビより血清の効果は高いのに、受傷例が少なく、血清を製造しても採算が取れない」と、日本蛇族学術研究所(群馬県太田市)主任研究員の堺淳さん(62)。
ヤマカガシの血清は、同研究所が約30年前に初めて作った。
昭和59年に愛知県で中学生が死亡し、遺族が研究費を寄付してくれたことが契機だったという。
現在使用されている血清は17年前のもので、劣化を考えると再製造は不可欠。
血清を作るには数100匹を捕獲して毒を採取しなければならないが、環境変化でヤマカガシそのものが減っている。
堺さんは、中国産のヤマカガシで代用する研究もしているが、研究費不足などから思うように進んでいない。
「厳しい状況だが、万が一の備えを絶やしてはいけない」と話した。
出典
『毒蛇「ヤマカガシ」の血清がなくなる!? 個体減少の上、採算性も要因 中国産代用の研究もしているが…』
http://www.sankei.com/west/news/170922/wst1709220016-n1.html
(ブログ者コメント)
〇7月に兵庫県で咬まれた事例は本ブログで紹介スミ。
その関連情報として紹介する。
〇エサから毒を得る動物としては、他にフグがいる。
詳細は下記記事にコメントとして付記スミ。
2015年11月13日掲載
『2015年11月6日 長崎県松浦市で自分で採ってきた巻貝のキンシバイを10数個食べた男性がテトロドトキシン中毒で意識不明の重体』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5367/
2017年9月23日9時11分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月23日付で朝日新聞阪神版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県尼崎市は22日、市北部防災センター(同市上ノ島町)で、自家発電設備用の軽油約2800ℓが漏れ出ていたと発表した。
火災の危険性はなく、付近の住民らの健康被害は確認されていないという。
市消防局によると、13日の定期点検でセンター屋上にある発電設備を稼働させた際、敷地内の地下埋蔵タンクで異常を知らせるアラームが作動。
その後、19日になって、敷地内のコンクリート地面に油が染み出した跡が見つかり、発電設備とタンクをつなぐ地下の配管から軽油が漏れ出ている可能性があることが分かった。
配管は法定点検が定められておらず、平成2年に埋設した後、点検していなかったという。
同センターは市内2カ所ある防災センターの一つで、災害時には応急活動の拠点となることが想定されている。
同局の田中企画管理課長は、「油の回収作業を行うとともに、地上配管への切り替えを検討している。再発防止に努めたい」と謝罪した。
出典
『災害時の拠点なのに…防災センターで軽油約2800リットル漏れ出る 兵庫・尼崎』
http://www.sankei.com/west/news/170923/wst1709230021-n1.html
2017年9月25日11時44分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午後3時半ごろ、高知県北川村の山の中に作られた臨時のヘリポートを離陸した愛知県の航空会社、「中日本航空」のヘリコプターから、合わせて重さ2.7トンぶんの石が落下した。
当時、ヘリコプターは土砂災害の復旧工事のため、1つが直径5cmから25cmほどの石をまとめて容器に入れてワイヤーでつり下げて、ヘリポート近くの現場まで運んでいたところ、高さおよそ70mから誤って落下させたという。
これまでのところ、けが人はなく、周辺の被害も確認されていないが、国の運輸安全委員会は航空事故につながりかねない重大なトラブルにあたる「重大インシデント」として、今朝から航空事故調査官2人を現地に派遣して、当時の作業の状況などを詳しく調べている。
中日本航空によると、ヘリコプターは、「グリ石」と呼ばれる丸みのある石を、ヘリポートから工事現場まで、着陸せずに何度も往復しながら運んでいたという。
石は、「バケット」と呼ばれる専用の容器に入れられ、ヘリコプターの機内にあるボタンを操作すると、容器の底が開いて石が落ちるようになっていた。
石が落ちた当時の高度はおよそ70mで、何らかの原因で容器の底が開き、石が落下したという。
中日本航空は、「関係者や地元の方にご迷惑をおかけし、おわび申し上げます。運輸安全委員会の調査に協力し、再発防止に努めたい」とコメントしている。
現場近くで行われていたのは、6年前の台風による土砂災害の復旧工事だった。
工事を発注した四国森林管理局安芸森林管理署によると、工事は来年2月までの期間で、山腹を補強したり、谷に土砂が流れ込むのを防いだりする予定だったという。
また、ヘリポートも、台風で被害を受けたあとに物資の輸送などを目的に設けられたという。
周辺の集落に住む90代の男性は、「普段からヘリコプターの大きな音を耳にしていたので、石が落下したという話を聞いてびっくりしました」と話していた。
また、80代の男性は、「周辺には住宅もあるので、ヘリコプターで石材を運ぶときは、安全管理に気をつけてもらいたいです」と話していた。
出典
『ヘリから石材2.7トン落下』
http://www.nhk.or.jp/lnews/kochi/20170925/8010000300.html
(2018年9月29日 修正1 ;追記)
2018年9月27日11時30分にNHK高知から、スイッチ操作を間違えたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
運輸安全委員会が27日公表した調査報告書によると、落下した原因は、ヘリコプターに乗っていた整備士が地上にいる作業員に注意事項を伝えるため、連絡用の無線機のスイッチを操作しようとしたところ、誤ってバケットの開閉スイッチを操作したためだと結論づけている。
今回のトラブルを受けて、ヘリコプターを運航する会社は、整備士に対して再発防止のための教育を実施したほか、バケットを開閉するのためのスイッチを増設し、現在のスイッチと同時に操作しなければならない方法に改めたという。
出典
『ヘリから石落下はスイッチ間違え』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20180927/8010003383.html
(ブログ者コメント)
以下は運輸安全委員会報告書(概要)に記載されている内容。
3.4 判明した事項の解析
(1) 石材の落下
本重大インシデントは、同機がバケットに石材を積載して同荷つり場から 離脱した直後、機上整備士が被訓練者に注意事項を伝えようとした際、バケットの開閉スイッチを連絡用無線機の送信スイッチと間違えて操作したため、バケットが開き、石材が落下したことによるものと認められる。
(2) 機上整備士
機上整備士は必要な教育訓練を受けていたものと認められる。
機上整備士がバケットの開閉スイッチを連絡用無線機の送信スイッチと間違えて操作したことについては、被訓練者への注意事項の伝え方を考えることに意識が向き、バケット操作に対する注意力が低下した状態で、それまで繰り返し行っていた動作であるバケットの開口操作を意図せず行ってしまったことによるものと考えられる。
また、機上整備士は、スイッチ操作の際に手元を見ていなかったため、操作しようとしたスイッチの間違いに気付けなかった可能性が考えられる。
(3) コントロールボックスの設計
バケット開閉スイッチには誤操作防止の機構はなく、開閉スイッチを押すだけで開く設計になっていた。
このため、機上整備士が間違ってバケットの開閉スイッチを押したことにより、バケットは開いた。
バケットの開閉に複数のスイッチの操作を必要とする機構やガード付きスイッチの採用等は、誤操作防止に有効な対策と考えられる。
https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail.php?id=2199
2017年9月23日17時39分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力は23日、柏崎刈羽原発(新潟県)の事務本館で火災報知機が作動したと発表した。
119番通報で駆け付けた消防が確認したところ、火災は起きておらず、東電は屋上の工事の影響で作動したとみて調べている。
東電などによると、23日午前11時50分ごろ、2階建ての事務本館2階倉庫の火災報知機が作動。
屋上では屋根の防水工事のため、アスファルトを熱して溶かす作業中で、発生した煙などに反応した可能性が高いという。
出典
『柏崎刈羽原発で報知機作動 火災なし、工事の煙原因か』
http://www.sankei.com/life/news/170923/lif1709230028-n1.html
9月23日17時41分にTBS NEWSからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日昼前、新潟県の東京電力・柏崎刈羽原発で事務本館の火災警報器が鳴り、消防車が駆けつけた。
火は確認されず、消火活動はしなかったという。
事務本館屋上では、バーナーを使いアスファルトの防水工事中で、その煙が雨どいを伝い、入り込んだとみられている。
外部への影響はないという。
出典
『柏崎刈羽原発で火災警報器鳴る、工事用バーナーの煙が原因か』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3166391.html
2017年9月25日付で毎日新聞東京版から、落下したパネルなどの写真付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月25日7時9分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省大阪航空局は24日、関西国際空港を23日午前に離陸したアムステルダム行きのKLMオランダ航空868便の部品の一部が大阪市の中心部に落下し、同11時ごろに走行中の乗用車に当たったと発表した。
けが人はなかった。
同省は重大インシデントと認定。
同省運輸安全委員会は航空事故調査官を派遣し、事故原因の調査を始めた。
航空局などによると、同便は23日午前10時40分に関空を離陸したボーイング777-200型で、乗客乗員計321人。
約4000mとみられる大阪市上空を飛行中に、右主翼付け根上方の胴体パネル(縦横約1m、厚さ約3mm、重さ約4.3kg)が同市北区西天満3の国道1号(片側4車線)に落下。
道路に跳ね返って走行中の乗用車に当たり、車の屋根や後部の窓ガラスが破損した。
運転していた東京都日野市の女性(51)ら2人にけがはなかった。
同便は約11時間後にオランダに到着し、着陸後に、非金属で複合素材のパネルの落下を確認した。
飛行中に異常を示す表示は出なかったという。
国交省は、航空法施行規則で定める「航空機から脱落した部品が人と衝突した事態」に準ずる事故として、「重大インシデント」に認定した。
航空機から重さ4kg以上ものパネルが落下した現場は、JR大阪駅の南東約1.2kmの、オフィスビルやマンションが建ち並ぶ地域。
休日を楽しむ家族連れらの姿もある時間帯だった。
事故当時、付近に居合わせた運送業の男性(49)は、交差点で白い乗用車の屋根にパネルが当たるのを目撃した様子を証言した。
信号待ちの車列が一斉に動きだした直後だった。
車はパネルが当たった後、スピードを落として停車するかに見えたが、交通量が多いためか走行を続けたという。
運送会社の配達員の男性(49)は、落下地点のすぐそばの歩道で荷物を配達中、「ボーン」という大きな音を聞いた。
目の前に停車中の車の上で大きな物がはねて、路上に落ちたのが見えたという。
直後に助手席の女性が驚いた様子で周囲を見回していたといい、男性は「人に直撃したら死者が出たかもしれない」と話した。
大阪府警や国土交通省の調べでKLMオランダ航空の機体の部品と分かって発表されたのは、24日になってからだった。
出典
『航空トラブル 旅客機部品落下、車破損 重さ4キロ、大阪の中心部走行中 けが人なし』
https://mainichi.jp/articles/20170925/ddm/041/040/158000c
『航空機の部品が落下 ガッシャーンと衝撃音「まさか空からだったとは」』
http://www.sankei.com/affairs/news/170925/afr1709250004-n1.html
9月24日21時36分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飛行中の民間航空機から空港敷地外に部品が落下する事例は、過去にも相次いでいる。
上空から、エンジントラブルで破損した部品とみられる金属片が落下し、地上の子どもらがけがをしたり、氷の塊が民家に当たったりしたこともある。
千葉県成田市内では2015年12月、航空機から落下したとみられる部品が見つかったという報告が国交省に相次いだ。
市内の山林で金属製部品(重さ約300g)、成田空港近くの水田では主翼部品に取り付けるゴム製カバー(同約500g)が見つかり、市は同省などに再発防止を申し入れた。
13年7月には同空港に隣接する畑で、重さ約1.8kgの長円形の金属が見つかり、航空機から落ちた部品と判明した。
05年8月には、福岡空港を離陸直後の航空機のエンジンから出火、エンジン内で破損した部品とみられる多数の金属片が地上に降り注いだ。
サッカーをしていた小中学生に当たったり、会社員が触ったりして2人が軽傷を負った。
15年1月には、航空機に付着していたとみられる氷塊が千葉県内の民家に落下、屋根瓦が割れる被害も出た。
同省関西空港事務所の担当者は、関西国際空港周辺の航空機からの部品落下について「関空発の航空機は海上を飛行することが多い。市街地への落下はこれまで聞いたことがない」と話した。
【民間航空機からの部品落下とみられる主な事例】
2005年 8月 福岡空港を離陸直後の航空機のエンジンから出火して金属片が多数落下。サッカーをしていた小中学生に当たるなどして2人が軽傷
13年 7月 成田空港に隣接する畑で重さ約1.8kgの長円形の金属が見つかり、航空機部品と判明
15年 1月 航空機に付着していたとみられる氷塊が千葉県内の民家に落下し、屋根瓦が割れる。けが人はなし
12月 千葉県成田市内の山林や水田に、金属製部品の一部(重さ約300g)などの落下が判明
出典
『旅客機部品落下 「関空発で市街地落下は聞いたことない」』
https://mainichi.jp/articles/20170925/k00/00m/040/067000c
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
9月25日16時37分にNHK関西からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は25日午前、関西空港にあるKLMオランダ航空の事務所で、担当者から機体の整備状況などについて聞き取り調査を行った。
このあと、運輸安全委員会の日下航空事故調査官は、「パネルはめったに落ちない部品で、過去の事例や経験則がない。落下物はないことが当たり前。再発防止に向けて、しっかり調査に取り組みたい」と述べた。
国交省は国内の航空会社に対して、部品を落下させたりなくなっているのが見つかったりした場合に報告を義務づけていて、去年10月末までのおよそ7年半に437件の報告があったという。
ほかにも、平成27年度までの10年間に国内の空港周辺で航空機からの落下物が見つかったケースは、あわせて21件確認されている。
平成20年5月には、旅客機から重さが12kgと3.5kgのパネル2枚が外れ、このうち1枚が千葉県香取市の畑に落下しているのが見つかった。
航空機の多くの部品は定期的な整備が義務づけられ、航空会社が運航の間に異常がないか確認しているが、部品の脱落や落下は後を絶たない。
今後、羽田空港の発着枠の拡大に伴って、東京都心の上空を飛行するルートが設定されることに住民から不安の声があがっていることから、国交省は、空港に到着した機体を抜き打ちでチェックしたり、落下や紛失に関する情報を関係者間で共有する仕組みを作ったりして、対策を強化している。
今回の部品落下について、日本航空の元機長で航空評論家の小林宏之さんは、「落下したのは、主翼の根元の胴体部分に付いている空気の流れを良くするフェアリングというパネルで、これが落下するのは非常に珍しいケースだ。原因はまだわからないが、パネルを止めているネジが全部とれているということなので、定期的な整備や飛行前の点検が不十分だった可能性がある」と指摘している。
出典
『機体部品落下事故で聞き取り調査』
http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20170925/4225352.html
9月26日7時45分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飛行ルートと落下現場が水平距離で3km以上離れていたことが、25日、分かった。
捜査関係者によると、風を受けながら落ちてきた可能性があり、国交省運輸安全委員会の航空事故調査官は同日、航空会社関係者への聞き取りを開始。
今後は整備状況を確認し、パネルが落下した原因や経緯を調べる。
同便の大阪市付近での飛行ルートは此花区や淀川区などの上空で、当時、同市付近では西南西の風が吹いていた。
出典
『オランダ航空機 パネル落下点、飛行ルートから3キロずれ』
https://mainichi.jp/articles/20170926/k00/00m/040/117000c
(2018年12月1日 修正1 ;追記)
2018年11月29日10時33分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は29日、パネルを機体に固定する取り付け金具「ブラケット」の強度が不十分だったため負荷がかかり金属疲労を起こして破損し、パネルが脱落したとする調査報告書を公表した。
報告書によると、パネルを機体に固定するブラケットは、寸法の精度や強度が不十分だった。
このため、パネルを押さえつける力が弱くなるなどの問題が生じ、機体とパネルが密着せず隙間が生じたとみられる。
その隙間からパネルの内側に流入した空気の圧力で負荷がかかり、金属疲労でブラケットが破損。
さらに大きな隙間が生じ、流れ込んだ空気の圧力と振動でパネルの脱落につながった可能性が高いという。
ボーイング社は08年、同種のパネル脱落の報告を受け、航空各社に点検を指示する通知を出していたが、200型は対象外だった。
KLMは17年12月までに、全機で、強度を増した改良型ブラケットへの交換を完了。
ボーイング社は18年3月に改良型ブラケットへの交換を指示する通知を出している。
報告書によると「脱落の直接の要因になった可能性は低い」とされるものの、パネルを固定するボルト30本のうち、5本で誤ったタイプが使用されていた。
安全委は、「整備手順や部品管理を見直し、再発防止策を講じることが望ましい」としている。
出典
『強度不十分で金具破損、KLM機のパネル落下 運輸安全委』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38314590Z21C18A1CR0000/?n_cid=NMAIL007
11月29日12時52分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、落下した強化プラスチック製パネルは、右主翼付け根付近の機体表面を覆っていた。
他の機体でも同じ金具にひび割れがあり、ボーイング社は09年に改良型金具を開発。
KLMにも情報提供していたが、交換を促す内容ではなく、問題の機体は旧型金具のままだった。
運輸安全委は、振動などによる金属疲労で金具が破断したため、パネルの隙間が広がり、空気の圧力などで脱落したと推定した。
パネルのへりの約30カ所は、ねじ止めされていたが、多くのねじ穴は広がり、ねじの頭が通り抜けた痕跡もあったという。
出典
『運輸安全委員会報告書 金具破断が原因か KLM機パネル落下』
https://mainichi.jp/articles/20181129/k00/00e/040/264000c
11月29日22時54分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がブラケットの写真付きでネット配信されていた。
報告書によると、ボーイングは平成21年、この金具のひび割れが6件確認されたとして、改良型に交換可能と航空各社に情報提供したが、強制的に交換を促す内容ではなく、KLMの機体で不具合も起きていなかったため、交換されなかった。
ブラケットとは別に、パネルを固定するボルトが30本あり、5本は誤った種類が使われていた。
誤ったボルトの部分では、パネル内側に空気が入った形跡がないとして、「脱落の直接要因の可能性は低い」と指摘した。
出典
『脱落パネルと機体に隙間 取り付け金具が破損 運輸安全委調査報告書』
https://www.sankei.com/affairs/news/181129/afr1811290045-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。