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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2012年7月11日付で読売新聞から、下記趣旨の記事が処理フローの図解付きでネット配信されていた。また10日21時19分に読売新聞から、10日18時42分にmsn産経ニュースから、12日付の毎日新聞秋田版と朝日新聞秋田版(
聞蔵)から、11日23時22分と13日8時31分に秋田魁新報から、同主旨の記事がネット配信されていた。
 
秋田市の一般廃棄物処理施設「秋田市総合環境センター」の溶融施設で、作業員らが倒れ、9人が救急搬送された事故。一時、3人が心肺停止となったが搬送中に蘇生し、その後、意識を回復した。全員、命に別条はないという。

事故が起きたのは、10日午後4時35分頃。
作業員が「酸欠になった」という趣旨を話しながら、除細動器を借りにセンター内の事務所に駆け込み、事務所から消防に通報が入った。

同市によると、溶融施設内にある1号ボイラー(幅約2.5m、奥行き約5m、高さ約15m)内の足場で、作業員6人が、管に付着した灰などを取り除く清掃作業をし、1人がボイラーの外から危険がないか見張っていた。
ボイラーで7人が相次いで倒れるなどし、助けようとした2人も体調の不調を訴えて救急搬送された。7人は午後3時45分頃から作業にあたっていた。
相次いで倒れた当時、ボイラー内の一酸化炭素(CO)濃度の上昇を知らせる警報器が鳴っていたという。


センター関係者によると、警報器はボイラーの入口付近に置かれていたといい、7人が中毒症状で倒れた内部で感知が遅れた可能性がある。

市は、施設の操業や保守管理を「日鉄環境プラントソリューションズ」(北九州市)に委託。
搬送されたのは、同社の下請けの「M工業」(三種町)、「S工業所」(秋田市)、「Sテック秋田事業所」(能代市)の19~59歳の男性従業員9人。


センター内にはゴミ処理のために2機の溶融炉があり、それぞれにボイラー1機が付設していた。
溶融施設は6月23日から定期点検中で、ボイラーと2本のダクト(直径1.2m)でつながる溶融炉は今月9日から、内部でLPGを燃やして内壁の耐火れんがを乾燥させており、不完全燃焼して一酸化炭素が生じた可能性がある。

不完全燃焼の可能性について、センターは「炉内の温度が思うように上がらず、(排気口を兼ねている)溶融炉上部のごみ投入口を事故当日の午前、閉じたと聞いている」と指摘しており、ごみ投入口を閉じたことが一因となった可能性があるとみられる。

救急搬送された作業員の男性(19)は、「ボイラー内にいた作業員に空だきは知らされていなかった」と語った。その上で「知っていればより慎重に作業できたはずだし、作業をしないという選択肢もあった。事故を防げたかもしれない」と指摘した。

日鉄環境プラントソリューションズや、溶融炉点検を担当しているK社(兵庫県姫路市)から事前説明はなく、事故があった10日も、通常通りの手順でボイラー内に付いたすすを落とす作業をしていた。
ボイラー内の一酸化炭素濃度測定も手順に従い、作業直前に行っていたが、男性は「空だきを知っていれば、測定回数を増やすなどの対策ができたのではないか」と指摘。作業前は毎回、危険要因をボードに書き出して作業員同士で確認、対策を講じていたといい、「空だきは当然危険要因。作業中止という判断もあり得た」と話した。


溶融炉側のダクトの出入り口は長方形のパネルで覆い、ガスの流入を遮断していたが、警察はパネルに不具合が生じた可能性もあるとみて、現場検証を続ける。
COは不完全燃焼で生じるが、監視モニターの映像では、事故直前までLPガスは通常通り燃えていたという。


別の作業員の男性(52)に事故当時の状況を聞いた。
「大変だ、ボイラー内で仲間が倒れている」
ボイラー出口付近で作業をしていた男性は叫び声を耳にした。
ボイラーの天井部にあたる6階に駆け上がった男性。
ボイラー内部では2人が倒れていた。
仲間たちと出入口にかかる約1.7mのはしごを降り、2人を助け出したが、1人は意識を失い、ほとんど呼吸していなかった。
気道を確保して心臓マッサージを10分間ほど続けたところ、ようやく「ふっ」と小さく息をしてくれた。自分の意識が朦朧とする中、ひたすら「死なないでくれ」と言い聞かせた。もう1人も約10分後にようやく息を吹き返した。
 
「俺たちも離れよう」。誰かに声をかけられ、立ち上がると、泥酔状態のように目の前がゆがみ、足元が大きくふらついた。男性も、駆けつけた救急隊員に運ばれた。
12日から働くというこの男性、「命が助かってよかった。全員が速く退院してほしい」と話した。


出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20120710-OYT8T01549.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120710-OYT1T01055.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120710/dst12071018420013-n1.htm
http://mainichi.jp/area/akita/news/20120712ddlk05040016000c.html
http://www.sakigake.jp/p/akita/national.jsp?kc=20120711n
http://www.sakigake.jp/p/akita/national.jsp?kc=20120713a
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
□52歳の男性作業員の話は朝日新聞(聞蔵)からの引用だが、救出時の様子など、臨場感あふれる記事になっている。
 
□それにしても、この男性、気道を確保しての心臓マッサージなど、知識として持ってはいても、咄嗟の時になかなかできることではない。
何回も救命訓練を受講していたのだろうか?

 


(2012年7月24日 修正1 ;追記)
 
2012年7月19日付で毎日新聞秋田版と読売新聞秋田版から、ボイラーと溶融炉を遮断していたふたをCOが通過したのが原因らしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
市と日鉄環境プラントソリューションズは18日、COは溶融炉から配管を通じ、9人が作業していたボイラーに流れ込んだとの見方を示した。
配管は
熱を遮断する耐熱性のセラミック繊維でできたふたでふさがれていたが、事故直前に溶融炉のごみ投入口を閉めたため炉内の気圧が上がり、COがふたを通過した可能性があるという。

同社によると、溶融炉では補修した内壁を乾燥させるため、LPGを燃やしていた。
溶融炉の開口部分は配管のほか、ごみ投入口があり、通常の作業では炉内の排ガスはより気圧が低いごみ投入口方向に流れる仕組み。
ところが事故当時、炉内の燃焼温度が順調に上がらなかったため、職員がごみ投入口を一時的に閉鎖した。そのため炉内の気圧が上がり、排ガスの流れが、ボイラーにつながる配管方向に変わった可能性があるという。


出典URL
http://mainichi.jp/area/akita/news/20120719ddlk05040006000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20120718-OYT8T01431.htm
 
 
一方、さらに詳しく、かつ若干ニュアンスの違う下記趣旨の記事が、2012年7月19日付で朝日新聞秋田全県版(聞蔵)からネット配信されていた。
 
市などは事故後、パネルは気体を通さないとしてきたが、18日の記者会見で、パネルは「セラミックファイバーブランケット」と呼ばれる耐熱性がある厚い毛布のような素材でできていると説明したうえで、「気体を通す」と述べた。
 
COを含む気体は本来、パネルの抵抗でダクト側には流れ込まず、ダクトと反対側にあるごみの貯蔵ピット側に向かうはずだった。
だが、関係者によると、事故当時、ピットと炉の間にある弁は閉じていた。
このため、COがダクト方向に向かい、パネルを通過後、ダクトを流れてボイラーにたどりついたとみられる。
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
LPGを連続で燃やすゾーンと人間が中で作業するゾーンとを、通気性のあるパネルで遮断していたらしいが、そのようなやり方が、この会社の標準なのだろうか?
もし標準だとすれば、お粗末極まりない。
 



(2013年3月1日 修正2 ;追記)

2013223日付で毎日新聞秋田版と朝日新聞秋田全県版(聞蔵)から、関係者が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また223日付の秋田魁新報紙面にも同趣旨の記事が掲載されていた。  

秋田東署は22日、溶融炉の点検補修工事を担当した「K社」の作業責任者の男性(41)と、ボイラーの清掃、点検を担当した「Sテック」の作業責任者の男性(60)の2人を業務上過失傷害容疑で書類送検した。
容疑は、2人はそれぞれの作業責任者として、事故を防止する注意義務があったのに怠り、ボイラー内を清掃していた作業員男性9人を急性CO中毒にさせたとしている。
いずれも容疑を認めているという。

同署によると、[K社]の男性は、COの発生と流出を防ぐ注意義務を怠り、補修した溶融炉の内壁をガスバーナーで乾燥させる際、炉内の温度が順調に上がらなかったため、ごみ投入口や配管などのすき間を埋めるよう指示。
このため炉内で不完全燃焼が起こり、発生したCOがボイラーに流出した。

「Sテック」の男性は、ボイラー内を作業員に清掃させる際、CO検知器を持たせて測定させるなど、事故防止に必要な指示を怠った。
男性は、「今まで事故がなかったため、検知器を携行させなかった」などという趣旨の供述をしているという。

一方、秋田労基署は現地調査や関係者からの聞き取りなどの結果、労安法違反にあたる内容はなかったと判断した。

出典URL

http://mainichi.jp/area/akita/news/20130223ddlk05040035000c.html

 





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2012年7月10日19時15分にNHK津から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

10日午後1時20分ごろ、桑名市の機械部品メーカー、N社桑名製作所の工場で火災があったと、工場の警備員から消防に通報があった。
火は約40分後に消し止められたが、この火事で従業員3人がやけどをしたり、煙を吸い込んだりして軽いけがをした。


火事があった工場は、炉から取り出したばかりの高温のベアリングに霧状の油を噴きかけるなどして冷ます作業が行われていた。
警察などによると、一部の油が本来とは違う方向に出ていたということで、この油に5m離れた場所にある炉の火が付いて火が回ったものと見て、火事の原因を調べている。


現場は、桑名市郊外にある工業団地の一角で、周囲には中学校や住宅などがあるが、被害はなかった。
工場の北隣に住む70代の女性は「辺りが騒がしいので外に出てみたら、空が黒い煙で覆われていて驚いた」と話していた。


出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/tsu/3073479431.html
 
 
 
(2012年7月29日 修正1 ;追記)
 
2012年7月11日付の伊勢新聞紙面に、事故時のもう少し詳しい状況が、下記趣旨で掲載されていた。
 
熱処理工場の油槽炉から出火した。工場の天井や機械を焦がして、約50分後に火は消えた。
 
警察によると、同工場では加熱炉で焼きいれたベアリングを油槽炉で冷やす作業をしていたが、何らかの原因で油槽炉内の噴霧ノズルから炉外に油が噴出。5m離れたところにあった加熱炉に油が入り、漏れた油を伝って油槽炉に引火したという。

 
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2012年7月10日13時10分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
滋賀県警は9日、県立長浜農高教諭(48)を道交法違反(無免許運転)容疑で現行犯逮捕した。
容疑者は1995年以降、運転免許の更新を怠り、17年間、通勤などで無免許運転を続けていたという。

発表によると、容疑者は同日午後5時30分頃、長浜市の県道交差点で乗用車を無免許運転した疑い。
丁字路交差点で右折しようと停車していた車に追突し、駆け付けた同署員に免許証の提示を求められ、発覚した。


同高は校内が禁煙で、容疑者はたばこを吸うために車で校外に出ており、たばこに火を付けようとしていて事故を起こしたという。
県警幹部は「禁煙のルールを守って道交法を守らないとは」とあきれていた。

 
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120710-OYT1T00098.htm
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
これまでは、社会生活のルールを守らない人間が仕事の規則も軽視する・・・そんなところがあるのではないか?と思っていたのだが、この事例をみる限り、そうでもなさそうだ。

 
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2012年7月10日9時44分に福島民報から、写真と図解付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
8日午後1時35分ごろ、南相馬市の農家のビニールハウス内から出火し、枯れ草など約8アールを焼いて、約20分後に消し止められた。けが人はなかった。

警察などによると、ハウス上部の天窓にたまった雨水が太陽光を集め、レンズの働きをして枯れ草が発火した可能性があるという。
現場は、福島第一原発事故の避難指示解除準備区域。
警察などが原因を詳しく調べている。


警察などによると、一時帰宅した近隣住民がビニールハウスから白い煙が上がっているのを見つけ通報した。
ビニールハウス内は約14アールの畑があり、野菜栽培はしていなかった。

農家の男性(61)は同市鹿島区の借り上げ住宅に避難しており、1週間ほど前に一時帰宅したばかりだった。

避難区域での火災を受けて南相馬署小高分署は9日、消防車両で警鐘を鳴らして管内を巡回し、警戒活動を行った。

 
出典URL
http://www.minpo.jp/news/detail/201207102404
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
写真を見ると、高さ5~6mはあろうかという天窓のアチコチに、円形状の水たまりができていた。
金魚鉢発火事例を知っているブログ者でも、この写真を見ただけでは、下に置いてある物が発火するなど、思いもつかない。
危険予知というもの、まことに難しい。

 
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2012年7月6日0時16分にmsn産経ニュースから、『「明らかに人災 国会事故調の報告書要旨』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 

国会に設置された事故調査委員会がまとめた報告書の要旨は以下の通り。

 【事故は「人災」】

事故の根源的な原因は、東電福島第1原発が、地震にも津波にも耐えられる保証がない、脆弱な状態だったことと推定される。
今回の事故は、これまで何回も対策を打つ機会があったにもかかわらず、歴代の規制当局と東電経営陣が、それぞれ意図的な先送り、不作為、あるいは自己の組織に都合の良い判断を行うことで、安全対策が取られないまま3月11日を迎えたことで発生した。
規制当局と東電との関係では、規制する立場とされる立場の「逆転関係」が起き、規制当局は電力事業者の「虜」となっていた。安全についての監視・監督機能は崩壊していたと見ることができ、いわゆる「規制の虜」だった。
何度も事前に対策を立てるチャンスがあったことに鑑みれば、事故は自然災害ではなくあきらかに「人災」だ。

 
 【事故の直接的原因】

事故の直接的原因は、地震と津波という自然現象だが、事故が実際にどのように進展していったか解明されていないことが多い。
しかし、東電は事故の主因を早々に津波とし、「安全上重要な機器は地震で損傷を受けたものはほとんど認められない」と中間報告書に明記。政府も、国際原子力機関(IAEA)に提出した事故報告書に同趣旨のことを記した。
「想定外」とすることで責任を回避するための方便のようにも聞こえるが、地震リスクと津波リスクも、東電と規制当局関係者によって事前に認識されていたことが検証されており、言い訳の余地はない。
1号機では、地震により、小規模のLOCA(小さな配管破断などの冷却材喪失事故)が起きた可能性を否定できない。


 
 【運転上の問題の評価】

1号機の非常用復水器(IC)の操作に関してはマニュアルもなく、運転員は十分訓練されていなかった。
早期のうちにICの蒸気管に水素ガスが充満し、そのために自然循環が阻害され、ICが機能喪失していたと推測している。
多重防護が一気に破られ、同時に4基の原子炉の電源が喪失する中で、2号機の原子炉隔離時冷却系(RCIC)が長時間稼働したことなど、偶然というべき状況がなければ、2、3号機はさらに厳しい状況に陥ったとも考えられる。


 
 【緊急時対応の問題】

緊急時対応について、官邸、規制当局、東電経営陣には、準備も心構えもなく、その結果、被害拡大を防ぐことはできなかった。
官邸は、緊急事態宣言を速やかに出すことができなかった。
官邸は東電の本店と現場に直接的な指示を出したことで、現場の指揮命令系統が混乱した。
官邸による発電所の現場への直接的な介入は指揮命令系統の混乱を拡大する結果となった。
東電本店は官邸の意向を現場に伝える役割だけの状態に陥った。
3月14日、2号機の状況が厳しくなる中で、東電が全員撤退を考えているのではないかという点について、東電と官邸の間で認識のギャップが拡大したが、根源には、両者の相互不信が広がる中で、東電社長が官邸の意向を探るかのような曖昧な連絡に終始した点があったと考えられる。
ただし、
(1)発電所の現場は全面退避を一切考えていなかったこと。
(2)東電本店でも退避基準の検討は進められていたが、全面退避が決定された形跡はなく、東電社長が官邸に呼ばれる前に確定した退避計画も緊急対応メンバーを残して退避するといった内容であったこと。
などから判断して、首相によって東電の全員撤退が阻止されたと理解することはできない。


 
 【被害拡大の要因】

事故発災当時、政府から自治体に対する連絡が遅れたばかりではなく、その深刻さも伝えられなかった。
同じように避難を余儀なくされた地域でも、原発からの距離によって事故情報の伝達速度に大きな差が生じた。着の身着のままの避難、多数回の避難移動、あるいは線量の高い地域への移動が続出した。
その後の長期にわたる屋内避難指示や自主避難指示での混乱、線量の高い地域に避難した住民の被曝、4月まで避難指示が出されず放置された地域など避難施策は混乱した。
規制当局の原子力防災対策への怠慢と、当時の官邸、規制当局の危機管理意識の低さが、住民避難の混乱の根底にあり、官邸と規制当局の危機管理体制は機能しなかった。


 
 【住民の被害状況】

被害を受けた広範囲の多くの住民は、不必要な被曝を経験した。また、避難のための移動が原因と思われる死亡者も発生した。
1万人を超す住民アンケートには、いまだに進まない政府の対応に厳しい声が多数寄せられている。
放射線被曝による健康問題、家族、生活基盤の崩壊、そして広大な土地の環境汚染問題は深刻だ。


 
 【問題解決に向けて】

関係者に共通していたのは、およそ原子力を扱う者に許されぬ無知と慢心で、世界の潮流を無視し国民の安全を最優先とせず、組織の利益を最優先とする組織依存のマインドセット(思い込み、常識)だった。
規制される側とする側の「逆転関係」を形成した真因である組織的、制度的問題が「人災」を引き起こしたと考える。
人を入れ替え、組織の名称を変えるだけでは再発防止は不可能だ。


 
 【事業者】

東電はエネルギー政策や原子力規制に強い影響力を行使しながらも自らは矢面に立たず、役所に責任を転嫁する経営を続けてきた。
東電は官僚的だったが、一方で原子力技術に関する情報の格差を武器に、電気事業連合会などを介して規制を骨抜きにする試みを続けた。
東電は官邸の過剰介入や全面撤退との誤解を責めることが許される立場になく、混乱を招いた張本人だった。常により高い安全を目指す姿勢に欠け、現場軽視の東電の経営陣の姿勢は、原子力を扱う事業者としての資格があるのか。


 
 【規制当局】

規制当局は原子力の安全に対する監視・監督機能を果たせなかった。
規制当局の、推進官庁、事業者からの独立性は形骸化しており、その能力においても専門性においても、安全への徹底的なこだわりという点でも、国民の安全を守るには程遠いレベルだった。
日本の原子力法規制は、その改定で、実際に発生した事故のみを踏まえた対症療法的対応が重ねられ、諸外国の事故や安全への取り組みなどを真摯に受け止めて見直す姿勢にも欠けた。
その結果、常に想定外のリスクにさらされることとなった。原子力法規制は抜本的に見直す必要がある。

 
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120706/dst12070600180001-n1.htm
 
 
以下は、事故調査委員会の報告書所在URL。
http://naiic.go.jp/report/
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
□よくぞ半年ちょっとの短期間でここまで調べあげ、かつ報告書として纏めあげられたものだ。
大勢のスタッフがついていたとは思うが、まずは敬意を表する。
 
□従来、事故報告書というものは、直接原因の記述に多くを割き、間接原因の考察は副次的だったものが多かった。
しかし、この報告書は、事故の特殊性もあろうが、間接原因中心にさまざまな角度から鋭くえぐったものになっており、その点で出色だと感じた。
(政府事故調査委員会と棲み分けしているのかもしれないが)
 
□東電が作成した報告書には、「貞観津波の取り扱いは土木学会での検討に委ねていた」といった趣旨の記述があったが、その土木学会について、本文92ページで、以下のような趣旨で斬り捨てている。
「土木学会手法のような民間で策定した技術基準を規制に用いるには、公正、公平、公開が重視され、法令などとも対応がとれなければならないが、土木学会手法は、これらの要件を満たしていない。」
 
□本文194ページに「運転員たちの気概」というタイトルで、短くはあるが、現場のオペレーターたちの当時の心境などに触れ、「彼らの勇気と行動にも支えられ、危機にあった原子炉が冷却停止にまで導かれた事実は特筆すべきである」と記されていた。
事故調委員としても、心打たれるところがあったのだろう。
フクシマ50と称された方々も、この一文をもって、少しは報われたのではないだろうか?
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7月13日午前、本ブログへの接続ができなくなった。
ブログ者が8時ごろに管理ページを開けると、「このドメインはお名前.comで取得されています」という表示が出るばかり。
 
何らかの事情があって、情報がこの会社に買い取られたのか?などと半信半疑のまま、「お名前.com」という名前を頼りに、運営会社のGMO社にメールで問い合わせたが、GMOとは関係ないところで不具合が生じているかのような回答で、さっぱり要領を得ない。
 
状況がつかめないまま様子を見ていたところ、13時ごろになって、ようやくつながった。一安心だ。
 
その後、14時30分に忍者ブログ運営会社から、「取引先ドメインレジストラ会社によりドメイン情報の初期化が行われた。ドメインレジストラ会社と協議を行い、再発防止に努める。」というメールが入ってきた。
どうも、その会社がGMOらしいが、連絡がちょっと遅い。
 
詳しい状況は不要なので、「運営側に不具合が発生し、つながらなくなっている」という一報だけをすぐに入れておいてくれれば、あれこれ心配する必要はなかったのに・・・。
また、連絡が遅かった割には、「初期化」が、どういう状況で、なぜ発生したのか?再発防止策として具体的にどのようなことを考えているのか?といった点については、全く触れられていなかった。
GMO社に至っては、HPをみても、そのようなトラブルがあったこと自体、記されてはいない。
 
両社ともに、今後、ますます競争が厳しくなるであろうIT産業で生き残っていくためには、トラブル情報の発信方法についても見直しておいたほうがよいのでは?と感じた次第。
 
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2012年7月8日7時0分にmsn産経ニュースwestから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
水上バイクから振り落とされた後、衝撃やウオータージェット推進装置から噴き出した水が肛門から体内に入って内臓を傷つける死傷事故が昨夏、関西で相次いだ。
国交省の運輸安全委員会は、うち2件について調査結果をまとめ、注意を喚起している。

 
水上バイクを製造・販売する会社の担当者は「水が肛門から入る事故は頻繁にあるものではない。ただ、スピードが出たときの水の勢いは相当激しく、肛門から入れば危険」と、夏本番を前に注意を呼びかけている。

[明石では内臓破裂]

 死亡事故は平成23年7月31日、明石市の松江海岸沖合で発生した。
運輸安全委員会によると、水上バイクには操縦者のほか2人が座席後方に乗っていた。
操縦者がスロットルをいっぱいに引いて加速を始めたところ、直後に最後尾に乗っていた女性会社員(当時23)が落水。女性は衝撃と噴き出す水などによって肛門から体内に水が入り、内臓を損傷して死亡したという。


調査した海保は、「(女性の)死因は内臓破裂による多臓器不全だったと記憶している。到着時には心肺停止状態で、近くの医療センターで死亡確認された」という。

[大阪湾、琵琶湖でも]

大阪府内や関西屈指の水上バイクスポットとして知られる琵琶湖でも昨夏、同様の事故があった。
 

7月23日午後、大阪府阪南市の箱作海水浴場の沖合で、自営業の男性(48)が操縦する水上バイクの後方に2人が乗っていた。
男性が沖合から砂浜に向けて発進したところ、反動でバランスを失った同乗の2人が落水。
最後尾に乗っていた女性保育士(24)の体内に噴射される水が入って内臓などに損傷を負った。
女性は約一カ月半の入院生活を送る重傷だった。

琵琶湖では8月7日午前、大津市の小松ビーチから約400mの琵琶湖沖合で、男性会社員(47)操縦の水上バイクの後部に乗っていた女性(35)が、急加速した勢いでバランスを崩して落水。肛門が裂けたうえ、腰に打撲を負った。
落水の衝撃や噴き出す水が原因とみられる。

「ウエットスーツ着用で防げ」

水上バイクから水着で落水した場合、
(1)食い込んでずれる
(2)破れる
(3)脱げる
といったようなことが起こる可能性がある。

大阪の事故で救助に当たった海保によると、負傷した女性は水着。ウエットスーツに比べて薄い水着を噴射水が直撃した形だった。
同海保は、「水上バイクを利用する際はウエットスーツを着用してほしい」と注意喚起する。

水上バイクを製造・販売しているヤマハ発動機は、「水上バイクから落ちて噴射する水が肛門から入る事故は、これまでに数回聞いたことがあるが、頻繁にあるものではない。ただ、水上バイクは水を吸い上げ、噴射する勢いで走るため、スピードが出たときの水の勢いは相当激しく、もし肛門から入れば危険」と指摘。
そのうえで、「水上バイクの取り扱い説明書には水着ではなくウエットスーツのような生地の厚い専用のウエアを着るよう書いている。急加速や無理な旋回など危険な運転をしないことが第一だが、万一の事故のために専用ウエアの着用をお願いしたい」と話している。

 
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120708/waf12070807010000-n1.htm
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
なぜ、レジャー関係で起きた事故を紹介したか?
それは、ブログ者の勤務していた工場でも、同様な事故が起きていたからだ。
ただ、モノはジェット水ではなく、圧縮空気。
 
フレコンについたゴミなどを落とすため、ガン式の空気ノズルを使っていたが、それを手に持ったまま、仲間同士でじゃれあっていて、たまたまノズル先端が相手の肛門付近にあった時に引金を引いてしまい、肛門から中に空気が入ってけがをした、という事例だ。
 
かなり昔のことゆえ、どのような対策をしたか、はっきりとは覚えていないが、たしかガン式のノズルを安全なタイプに交換したはずだ。

 
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2012年7月8日20時59分に朝日新聞デジタルから、7月9日20時15分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
新潟市保健所は8日、同市中央区の飲食店「E茶屋駅南店」で7日夜、従業員が食器用洗剤を日本酒と間違えて提供し、これを飲むなどした客の男性2人が、口のただれやのどの痛みを訴える症状を発症した、と発表した。
男性2人は病院に運ばれたが、軽症のため入院はしなかったという。
同保健所は洗浄剤の誤飲による食中毒として、同店を食品衛生法に基づき、9日から3日間の営業停止処分とした。


被害にあったのは、団体客32人のうちの男性2人(67歳、64歳)。
黒色のおちょこに注いで、1人は少量を飲み、もう1人は口にふくんだところ、苦みを感じてはき出したという。


同保健所によると、6月下旬に従業員が日本酒の一升瓶に食器用洗剤を入れておいたところ、別の従業員が中身が洗剤と知らずに、日本酒を温める業務用の機械に入れ替え、温めてから2合瓶で提供したという。
客2人は酒のにおいがした、と話しており、機械に入れ替えた時に少量の酒と混ざった可能性があるという。
残りの酒を調べたところ、色は薄黄だった。


瓶に洗浄剤を入れた従業員は、「洗剤」と書いた紙を瓶の商品ラベルの上に貼ったというが、別の従業員は紙は貼っていなかったと話しているという。
この瓶は、注文されたものと同じ銘柄の一升瓶で、「洗剤」と書いた紙が剥がれていた。

 
出典URL
http://digital.asahi.com/articles/TKY201207080239.html?ref=comkiji_txt_end
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120709/crm12070920180024-n1.htm
 
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
□白色のおちょこに注がれていれば、色が日本酒らしからぬ浅黄色になっていることに気付いたかもしれない。
一升瓶から直接、とっくりに注ぐ店であれば、洗剤臭とか粘調度の違いなどで気付いていたかもしれない。
そういった、本来ならそこで止まっていた可能性が高い場面を、いくつもすり抜けて起きた事故だ。
事故が起きる時とは、こんなものだろう。
 
□それにしても、この店の従業員、銘柄ラベルを破いておくらいの配慮は、欲しかった。
一方、どこに瓶を置いていたのかも疑問だ。まさか、沢山ある一升瓶と並べて置いていたということはないだろうが・・・。
 
□朝日の記事は最後に見つけたのだが、それまで、他の報道を読んで疑問に思っていた上記のようなことが、ほとんど朝日に書かれていた。
事故報道たるもの、常に、このくらい詳しく書いていただきたいものだ。
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2012年7月8日0時9分に朝日新聞から、同日0時41分に読売新聞から、9日11時16分に共同通信から、10日付で読売新聞と愛媛新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また同主旨の記事が2012年7月10日付の千葉日報紙面にも掲載されていた。
 
7日午後7時半ごろ、松山市馬木(うまき)町のコンクリート製造会社「Eコンクリート工業」から、「作業員数人が生き埋めになった」と119番通報があった。
工場内にある原料用の砂を保管する貯蔵施設の中に男性作業員4人が埋まり、約4時間後までに救出されたが、2人が死亡、2人は意識があるという。
死亡したのは、いずれも同社社員の男性2名(53歳、47歳)。


警察などによると、貯蔵施設は「骨材ヤード」と呼ばれる縦横6m、高さ約9mの箱状の構造。
施設の底にある排出口の機械が故障したため、8日に予定されている修理に備えて作業員6人が、この日午後5時ごろから、命綱を使わずに施設内に入り、スコップなどで、底から数mの高さまでたまっていた湿った砂を取り除いていた。
この際、壁沿いに約6mの高さで残っていた砂が崩れ、4人が埋まったという。
生存者2人は上半身が砂から出た状態だった。


9日、盛り上げた砂の崩落を防ぐ網を設置していなかったことが、警察への取材でわかった。
また、
安全確保のための監視役が、事故時に立ち会っていなかったこと、過去にも貯蔵室内で体の一部が埋まる砂の崩壊が起きていた可能性があり、社が把握していたかは不明だが、着用を求める声が上がっていたということも判明した。

8日に部品を修理する予定だった機械修理業の男性(57)は、以前、今回のような砂を除去する作業の経験があるといい、通常は上部から縄ばしごを使い、スコップや足で側壁の砂を削り落としていくという。「砂場にあるような砂。危険性を考えて命綱を付けていた」と話した。

中災防では、こうした砂などの崩落の危険性がある施設で作業をする場合、命綱をつけることなどが望ましいと呼びかけている。

施設の総容量は400トンで、事故当時は砂が50トンほど入っていたという。
同社のホームページによると、生コン製造会社として1971年に設立。敷地内にはミキサー車に生コンを積み込むプラントのほか、セメントや砕石、砂などを貯蔵する施設がある。砂や砕石の貯蔵施設は、容積320m3のものなど7基ある。ベルトコンベヤーで上部から砂などを入れる構造という。


近所の住民らによると、午後7時半ごろから救急車や消防車が10台以上出動し、救助活動が始まり、辺りは騒然となった。近くに住む女性(66)によると、スコップなどを手にした救急隊員が、貯蔵施設の外の通路を上って「おーい、おーい」と大きな声で捜索していたという。女性は「身近でまさかこんなことが起きるなんて怖い」と話した。
現場は松山市郊外で、倉庫や工場が立ち並ぶ一角。JR予讃線の伊予和気駅から北に約800m。

 
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0707/OSK201207070119.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120707-OYT1T00779.htm
http://www.47news.jp/CN/201207/CN2012070901001331.html
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20120709-OYT8T01190.htm
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20120710/news20120710977.html



(2013年3月20日 修正1 ;追記)

201331923分にmsn産経ニュース愛媛から、3181749分に共同通信から、社長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

松山西署は18日、業務上過失致死傷容疑で、同社の社長(61)と工場長(58)、現場責任者の3人を書類送検した。


容疑は、昨年7月7日、コンクリートの原料の砂を貯蔵する「骨材ヤード」の砂をかき出す作業の際、安全帯や砂の崩落を防ぐ防護網を使うよう指示するなどの安全管理や指導を怠ったとしている。


同署によると、当時骨材ヤード内には高さ約6mの砂が入っており、3人が事故を予見できたと判断した。

同署によると、社長と工場長は容疑を認め「責任がある」と話している。社長は工場長や従業員に安全管理を指示する立場にあった。

 

また、松山労基署は同日、危険防止を怠ったとして、労安法違反の疑いで、同社と同社工場長(58)を書類送検した。

出典URL

http://sankei.jp.msn.com/region/news/130319/ehm13031902040000-n1.htm

http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013031801001759.html

 

 




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2012年7月9日19時3分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
原子力安全・保安院は9日、日本原電敦賀原発で、下請け企業が同原発敷地内にある断層のボーリング調査をしている際、誤って原子炉を冷却するための配管に穴をあけたと発表した。
原子炉運転中であれば原子炉を冷却するための海水が流れる重要な設備だが、現在、同原発は定期検査中のため、配管内には何も入っていなかった。放射性物質の漏洩もないという。

 
保安院によると、配管に穴をあけたのは6日午後2時ごろ。
同原発2号機近くの路上をボーリング調査中、約5.4m掘り進めたあたりで金属製配管(厚さ約2.6cm、直径約4.2m)に接触、直径約8.6cmの穴をあけたという。


保安院によると、配管の中心の位置は図面で確認していたが、配管の太さの確認が十分行われていなかった可能性があるという。原電で原因を調べている。

同原発では、原子炉の直下にある断層が活断層の可能性があるとの指摘が一部の専門家からあり、保安院の指示を受けて6月18日から計57カ所のボーリング調査を実施していた。

 
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120709/crm12070919040022-n1.htm
 
 
一方、2012年7月9日22時43分にmsn産経ニュースwestからは、予定外の場所をボーリングしたというニュアンスの記事がネット配信されていた。
 
日本原電は9日、敦賀原発2号機で、軟弱な地層「破砕帯」を調べるボーリング調査中、冷却用の海水を通す配管に誤って穴を開けたと発表した。
定期検査中で海水はなく乾燥していたため、周辺環境に影響はないという。


原電によると、6日午後2時ごろ、地中に埋められた、海水を通す配管(内径4.2m)を誤って貫通、直径約7cmの穴が開いた。
作業前の調査では、配管から約1m離れた地点を掘削する予定だった。


原電は、原子力安全・保安院から原発近くの活断層に伴って破砕帯が動く可能性を指摘され、再調査中。
原因が判明するまで45カ所でのボーリング調査を中止している。

 
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120709/waf12070922480015-n1.htm
 


(2012年7月21日 修正1 ;追記)
 
2012年7月17日2時1分にmsn産経ニュース福井から、7月16日21時3分にNHK福井から、また7月17日付で毎日新聞福井版から、地質調査会社の図面作成ミスが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
日本原電は16日、地質調査会社の担当者が6月に掘削計画の図面を作成した際に、配管の位置を誤って記載したのが原因と発表した。
原電は同日、ボーリング作業を再開、損傷した配管は補修するとしている。


原電によると、担当者は、冷却用の海水を供給する配管2本の位置を示す図面を作成した際に配管の中心線を2本引いたが、その後、中心線を配管の幅と誤解し、そのままにした。
配管は直径4.2mで、1m離れて2本並んでいる。

 
原電は、地質調査会社から提出された図面を確認しておらず、また、現場でも口頭で確認しただけだったという。
 
日本原電は今後、委託会社に地下にある配管などの位置を確認するためのチェックシートを作らせ、正確な図面を作成させるとともに、図面を日本原電でもチェックするとしている

 
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120717/fki12071702010000-n1.htm
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120717ddlk18040317000c.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/fukui/3053610391.html
 
 
一方、日本原電のHPには、より詳しい原因が図解付きで、以下の趣旨で掲載されていた。
 
〇請負会社は、当社から提示された埋設配管が適切に示された図面により、ボーリング位置と埋設物の位置を示す図面を作成する際、2本が並んで埋設されている循環水配管の中心だけを破線で表記したため、2本の破線を1本の配管の幅と誤解し、ボーリング位置と循環水配管とは干渉しないと判断した。
 
〇当社は、請負会社が作成した位置図の提示を求めず、循環水配管の位置が正確に反映されているかの確認をしていなかった。
 
○今後は、今回事例で言えば、2本の循環水配管の中心線(一点鎖線)に加え、配管の幅(破線)も分かるように記載する。

 
出典URL
http://www.japc.co.jp/tsuruga/news/2012/pdf/20120716.pdf
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
□報道各社からの一連の記事を読み終わって感じたのは、「中心線なら一点鎖線の筈。一点鎖線2本を、どうして配管幅と誤解したのだろう?」ということだった。
それが日本原電のHPを見てみると、中心線を破線で描いていたとのこと。それで納得できた。
 
□それにしても、ブログ者は学生時代、中心線は一点鎖線で描くものと教わったが、この担当者は、なぜ破線で描いたのだろう?
一点鎖線と破線とで、描く手間はそう変わらない気がするのだが・・・。
それ以前の話として、この地質調査会社では、破線で描いても構わないのだろうか?
 
□図面を描く人と現場で図面を見る人が別人であれば、破線で描く筈はない。
自分で見る図面だからと、何らかの理由で、破線で描いたのではないだろうか?
しかし、そうだとしても、人間の記憶は実に当てにならないもの。
この点、自分で描いたものを自分が見る図面であっても、ルール通りに描くべきだ。
 
□この事例のポイントは、そういった間接原因にあると思うのだが、残念ながら、破線で描いた理由に触れている情報は、一つも見当たらなかった。

 
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2012年7月7日付で朝日新聞三河版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
6日午前9時ごろ、豊川市篠束町のS社工場で、運送会社社員の男性(36)が、サイロに麦を送り込む施設の中で倒れているのを同僚が見つけ、119番通報した。男性は、搬送先の病院で亡くなった。
 
警察によると、近くには19トンの麦を運んできたトラックがあり、麦が大量にこぼれ落ちていた。
警察は、男性が操作を誤り、大量の麦の下敷きになったとみている。

 
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2012年7月7日付で朝日新聞奈良版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
6日午前3時半すぎ、天理市遠田町の運送会社「Eライン奈良」の敷地で、高さ1.3mの作業場からフォークリフトが転落。運転していた社員の男性(52)が下敷きになって死亡した。
 
警察によると、男性はトラックから積荷を降ろしていたが、トラックが急に前に動いたため、作業場から落ちたという。




(2012年8月8日 修正1 ;追記)

2012年8月4日2時16分にmsn産経ニュース奈良から、また8月4日付で毎日新聞奈良版と朝日新聞奈良版(聞蔵)から、無資格運転だったなどの新情報が、下記趣旨でネット配信されていた。

奈良労基署は3日、作業員に無資格でフォークリフトを運転させたなどとして、労安法違反の疑いで、「Eライン奈良」と男性代表取締役(64)をそれぞれ書類送検した。
容疑は7月6日、同社の敷地内で、男性作業員にフォークリフトを無資格と知りながら運転させ、法令で定める作業計画も作っていなかったとされる。

男性作業員はトラックの荷台との段差を解消するプラットホーム上でフォークリフトを運転し、トラックから荷物を積みおろす作業中、フォークリフトごと1.3m下の地面に転落し、死亡したという。


出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120804/nar12080402160001-n1.htm
http://mainichi.jp/area/nara/news/20120804ddlk29040624000c.html
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2012年7月6日付で朝日新聞宮城全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
5日午後4時15分ごろ、宮城県加美町の西小野田小のプール脇の機械室から有毒ガスが発生し、男性職員(25)が119番通報した。
 
警察によると、この職員がプールの浄化用タンクに薬品を補充しようとした際、誤って別の薬品を入れたため、有毒ガスが発生したとみられる。
当時、児童は全員下校しており、教職員への被害もなかった。
業者が中和剤を入れた。
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2012年7月5日付で朝日新聞尾張知多版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
5日午前10時半ごろ、半田市の日本ガイシ知多事業所で、従業員の男性(22)が工場内で倒れているのを同僚が見つけ、119番通報した。
男性は、まもなく死亡が確認された。
 
警察によると、工場では電柱と送電線を絶縁する碍子を製造していて、男性は同僚4人と作業中だった。
粘土に通電させる製造過程の場所で倒れていたといい、警察は、感電した可能性もあるとみて調べている。

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2012年7月5日19時32分にNHK松江から、また7月6日付で朝日新聞島根版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
5日午前5時ごろ、江津市の化学工場、日本製紙ケミカル江津事業所で、高さ約10m、容量約600m3の屋外貯蔵タンクから化学物質の水酸化マグネシウムの溶液が漏れ出しているのを訪ねてきた業者が見つけた。
工場が確認したところ、漏れ出した溶液はおよそ8m3で、一部は近くの江津港に流れ込んでいた。


この工場ではパルプを製造していて、水酸化マグネシウムは木材から繊維を取り出す過程や工場から出る排水を中和する際に使っている。
水酸化マグネシウムは触れると目や皮膚を刺激することがあるが、これまでのところ当時、工場で作業をしていたおよそ30人の作業員の中に被害を訴えている人はいないという。
また、海保などによると、アルカリ性で海水にも含まれる成分で、人や生態に影響はないレベルだという。


工場によると、タンクの内部の溶液の濃度が通常に比べて薄まっていることから、何らかの理由で水がタンクに入り込み、タンクの上部にある排気管から溶液が漏れ出したと見られるという。

海保は、工場の関係者から話を聞くなどして、環境への影響や詳しい状況を調べている。


出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsue/4033353541.html
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2012年7月6日付で毎日新聞長野版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
県教委は5日、臼田高で4日夕に男性教諭がプールの消毒作業を準備する際、使用する薬品を間違え、有毒な塩素ガスが発生したと発表した。
けが人はなく、同高は安全を確認するため5日は休校した。


県教委などによると、教諭は4日午後5時半ごろ、プール脇の機械室の消毒用タンクに、本来の次亜塩素酸ナトリウムではなく、藻などの浮遊物を集める際に使うポリ塩化アルミニウムを投入し、塩素ガスが発生した。
教諭はすぐ異臭に気が付き、逃げて消防に連絡した。「思い込みで薬品を間違えた」と釈明したという。
混ざり合った液体がゼリー状になって除去できないため、窓ガラスの目張りとタンクの密閉で対応。


連絡を受けた消防が5日、塩素ガスを中和する消石灰をタンクに入れ、ガス発生が止まったことを確認した。

 
出典URL
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20120706ddlk20040085000c.html
 
 
一方、7月6日12時5分に読売新聞からは、若干ニュアンスの違う記事がネット配信されていた。
 
薬品は別の保管庫で管理していたが、教諭は容器の表示などをよく確認していなかったという。
                  
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120706-OYT1T00271.htm
 
 
 
(2012年7月29日 修正1 ;本文加筆修正)
 
2012年7月5日付で信濃毎日新聞紙面に掲載されていた記事を元に、本文を加筆修正した。
 
 
(ブログ者コメント)
 
この2物質の混触事故はしばしば発生しているが、混じり合った物質がゼリー状を呈するという報道は初めてだ。
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2012年7月4日23時11分に中日新聞から状況が、また7月6日19時52分にNHK名古屋から、同日20時0分に共同通信から、7月7日付で朝日新聞名古屋版(聞蔵)から原因などが、下記趣旨でネット配信されていた。
 
4日午後4時ごろ、名古屋市緑区の国道23号を走っていた緑消防署大高出張所の救急車から出火し、全焼した。
胸の痛みを訴え搬送されていた70代女性と救急隊員3人にけがはなかった。
女性は代替車に移され、当初予定から10分ほど遅れて、緑区内の病院に運ばれた。

 
市消防局によると、運転していた隊員が救急車の右側の異常に気付き停車した。
煙が出ていて患者を下ろした後、炎が上がったという。


同局が調べたところ、救急隊員が約2時間前に車体底部でエンジンオイルのフィルター交換作業をした際、油漏れを防ぐゴム製リングを違う場所に取り付けたために走行中に油が漏れ、高温の排気管に噴出したのが原因だったという

会見した同局の消防部長は「市民の生命・身体を守る救急車が患者を搬送中に火災を起こしてしまい、申し訳ありませんでした」と謝罪した。
同局では、市内にある同じ車種の救急車22台を緊急に点検、異常がないことを確認した。

一方、去年4月にも走行中の救急車から白煙が出る同様の事故が発生。市消防局は整備担当者を集めて研修するなどしていたが、徹底されていなかった。

同局は、今後、部品交換をした際のチェック体制を強化するなど再発防止に努めたいとしている。

 
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012070490231011.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagoya/3003394411.html
http://www.47news.jp/CN/201207/CN2012070601001940.html
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
熱面が着火源になった事例として、紹介する。

 
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2012年7月5日14時30分にmsn産経ニュースから、同日11時57分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また同日付で東急のHPにも掲載されていた。
 
東急電鉄は5日、東急目黒線西小山駅で4日午前、ホームの天井からアルミ製パネル(重さ約1.5kg)が落下し、男性客が膝に軽傷を負ったと明らかにした。
男性は60歳ぐらいで、自力で歩いて駅を出たという。

 
東急によると、パネルは縦60cm、横80cm、厚さ0.1cm。
ビスで6カ所固定していたが、パネルに開けた穴が本来より約2.5mm広がっていた。

天井裏で補修作業していた作業員が誤ってパネルに体重をかけたためビス留め部分が破損し、急行列車通過時の風と振動に耐えられなくなって落下したとみられる。

同社はパネルを修復し、同様の取り付け方法で設置された天井パネルを触手で緊急点検。以降、作業方法の見直しや点検を強化するとしている。

 
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120705/dst12070514310012-n1.htm
http://www.asahi.com/national/update/0705/TKY201207050206.html
http://www.tokyu.co.jp/railway/railway/mid/oshirase/owabi120705.html
 
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2012年7月4日9時47分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
4日午前0時45分ごろ、福岡市博多区那珂の果物加工場「Fシステム福岡センター竹下工場」の男性従業員から、「のどや目が痛い」との119番通報があった。

消防などが駆けつけたところ、工場内では塩素系の刺激臭がしており、従業員の男女10人が、のどの痛みなどを訴えた。このうち21歳と33歳の男性2人が救急車で市内の病院に運ばれた。治療の必要はなかったという。

警察などによると、従業員が3日午後6時ごろ、工場の機械を清掃した際に、塩素系洗剤の使用量を誤ったことが異臭の原因とみられるという。

防護服姿の消防隊員らも出動し、付近は一時騒然となった。

出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0704/SEB201207040003.html
 
 
7月4日14時8分に西日本新聞からは、床掃除の漂白剤説が下記趣旨でネット配信されていた。
 
消防によると、夜勤の従業員10人が果物を切ったりパック詰めをしていた。
3日夕方まで勤務したグループが床を掃除する際に塩素系の漂白剤を使っており、密閉性の高い工場で臭いが強まった可能性があるという。
取材に対し工場は「原因を調べ、再発防止に努めたい」と話した。

通報を受けた市消防局は「毒物かもしれない」と消防車や救急車計16台を出動させた。物々しさに近所の人たちが驚き工場周辺は一時騒然とした。

 
出典URL
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/311001
 
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2012年7月4日付で朝日新聞北九州版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
北九州西労基署は3日、福岡市東区の産廃処理業者「S興運」と同社北九州営業所長(46)を労安法違反の疑いで書類送検した。
 
今年3月3日、北九州市若松区で、同営業所の作業員(54)に車のタンク内の清掃を行わせる際、作業計画を定めずに実施した結果、誤ってハッチが閉められ、作業員が頭を挟まれて死亡した。
 
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HN:
魚田慎二
性別:
男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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