本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。 それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。 本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。 一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。 (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年5月26日の読売新聞京葉版に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
銚子市の清掃センターで、今月12日、可燃ゴミに混入した小型プロパンガスボンベが爆発。ごみを破砕して焼却炉に運ぶ設備が損傷したため、焼却炉2基のうち1基が使えなくなっていると、市が25日の定例記者会見で明らかにした。
市によると、ボンベが破砕機で壊されて焼却炉のごみ供給機内にガスが充満し、焼却炉の熱で引火したとみられる。
同センターは、ごみ収集車のほか、市民の持ち込みごみも受け入れているため、混入の経緯は分かっていない。損害額は、修理の間、民間処理業者へ処理を委託する費用を含め、4250万円とみられる。
市は「機械だけでなく、作業員にも危険なので、ごみ出しのルールをしっかり守ってほしい」と訴えている。
(ブログ者コメント)
□記事の前段では「ボンベが爆発」となっているが、後段を読む限り、そうではなさそうだ。
□同種事例を、2011年1月13日に「[昔の事例の顛末]2010年9月21日 小平市のごみ処理場でスプレー缶などが原因で鉄扉が曲がるほどの爆発」として、本ブログに掲載している。
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2011年5月26日2時24分に、msn産経ニュース京都から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後3時55分ごろ、京都市の住宅から出火し、木造2階建て、延べ約150m2のうち約100m2が焼失。家の中で洗面台設置工事の溶接をしていた作業員2人が軽いやけどをした。
警察によると、工事中に溶接の火が燃え移ったらしい。
2011年5月26日2時22分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後0時50分ごろ、豊中市のあけぼの幼稚園で、浄化槽を点検していた作業員(61)が誤ってガスを発生させたと119番があった。作業員のほか、園児5人が病院に搬送されるなどしたが、いずれも軽症。
警察によると、屋外に設置された浄化槽を点検中の作業員が、誤ってポリ塩化アルミニウム(PAC)を次亜塩素酸ナトリウムが入ったタンクに入れ、化学反応が起こり、塩素ガスが発生したとみられる。作業員は「タンクの注入口を間違えた」と話しており、警察が事故状況などを慎重に調べている。
警察によると、屋外に設置された浄化槽を点検中の作業員が、誤ってポリ塩化アルミニウム(PAC)を次亜塩素酸ナトリウムが入ったタンクに入れ、化学反応が起こり、塩素ガスが発生したとみられる。作業員は「タンクの注入口を間違えた」と話しており、警察が事故状況などを慎重に調べている。
当時、園児約270人と職員約30人が園内にいたといい、園児らが屋外に避難誘導されたほか、保護者らが迎えにきた現場は一時騒然となった。
(ブログ者コメント)
□誤って違う物質を混ぜたために有毒ガスが発生した事例は、本ブログでも2件掲載している。
2010年10月7日 東京の研究センターで廃液処理中に青酸系ガス中毒
2010年9月21日 臼杵市の浄水場で薬品誤注入により塩素発生、4人けが
東京の事例については「廃液容器には識別表示していたはずだが・・・」と、臼杵の事例には「通常作業している人と違う人が作業した?」とコメントした。
□以下のように、両薬液を混ぜると塩素が発生することは、浄化槽業界では常識のはず。なぜ間違えたのだろうか?上記コメントのようなことが原因だったのだろうか?
2011年5月26日2時25分に、msn産経ニュース広島から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前7時半ごろ、呉市の桟橋に係留されていた作業船「福栄丸」(14トン)で爆発があり、船に乗っていた近くのAさん(72)が顔や両手にやけどを負って市内の病院に運ばれた。
海保によると、Aさんは船の点検のために乗船し、ガスコンロに火をつけようとしたところ、爆発したという。海保は、ガス漏れが原因とみて調べている。
海保によると、Aさんは船の点検のために乗船し、ガスコンロに火をつけようとしたところ、爆発したという。海保は、ガス漏れが原因とみて調べている。
(2011年6月19日 修正1 ;追記)
2011年5月26日付の朝日新聞広島版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
船の整備中、操舵室のコンロに点火したところ爆発。ガスボンベの調整器のゴムパッキンが劣化しており、そこから漏れたガスに引火したらしい。
2011年5月26日1時38分に朝日新聞から、同日1時53分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
名古屋市瑞穂区の住宅火災で意識不明だった小6女子が、25日夜、死亡。死者は5人となった。
2階のパソコンの配線付近の焼け方が激しいといい、警察は、配線が過熱して、あるいは何らかの原因でショートして出火したとみて調べている。
2階のパソコンの配線付近の焼け方が激しいといい、警察は、配線が過熱して、あるいは何らかの原因でショートして出火したとみて調べている。
警察によると、2階の部屋の机の上にデスクトップ型2台とノート型1台のパソコンがあり、複数の電源コードが延長コードに差し込まれ、「たこ足配線」状態になっていた。また、机の下には延長コードが折り重なっていて、その下の床に直径約20cmの焦げ跡があったという。出火当時、この部屋は無人だった。
http://www.asahi.com/national/update/0526/NGY201105250048.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110526-OYT1T00106.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110526-OYT1T00106.htm
(ブログ者コメント)
□本ブログにも、同種事例を2件、掲載している。
2011年3月7日発生 埼玉大学の研究室コンセント付近から煙
2011年3月2日発生 栃木県庁所長室で火事、昨年12月のタコ足配線火事の教訓活かされず
□産業現場でしばしば使用する延長コードリールでも、コードをリールに巻いた状態で使用していて発火した事例がある。
使用する場合は、リールからコードを全て出し、コードから出る熱を放散しやすくしておくべきだ。
使用する場合は、リールからコードを全て出し、コードから出る熱を放散しやすくしておくべきだ。
(2011年6月10日 修正1 ;追記)
9日に三女が死亡し、死者は計7人となった。
(2012年3月29日 修正2 ;追記)
2012年3月23日17時1分に中日新聞から、折り重なった電気配線が原因だったという記事がネット配信されていた。
愛知県警はパソコンなどの電気配線のショートが出火原因と特定し、関係書類を名古屋地検に送った。捜査関係者が明らかにした。
捜査関係者によると、2階南東側の部屋の角にあったテーブル付近が激しく燃えていた。パソコンのモニター1台と本体2台があり、複雑に折り重なった電気配線がショートして火花が出て、じゅうたんに燃え移ったとみている。
外部からの侵入の形跡はなく、県警は放火などの事件性は薄いと判断した。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012032390170127.html
2011年5月25日2時38分に、msn産経ニュース京都から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午後1時20分ごろ、京丹波町の化学薬品製造業、K化学研究所丹波工場から出火し、鉄筋2階建ての工場延べ約660m2が全焼。男性作業員(36)が顔や手などにやけどをした。出火当時は4人が作業をしていたが、他の作業員にけがはなかった。
警察によると、同工場ではトルエンやエタノールなどを製造しているという。警察が出火原因を調べている。
警察によると、同工場ではトルエンやエタノールなどを製造しているという。警察が出火原因を調べている。
2011年5月23日15時37分と24日8時48分に、山形新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前5時50分ごろ、酒田市の東北日本ハム第3工場(通称ペットフード工場)から出火、鉄筋2階建ての約540m2が焼けた。警察によると、出火当時、作業はしていなかった。
出勤してきた男性従業員が1階から煙が出ているのに気付き、119番通報。消防車7台が出動して消火活動を行い、午前10時13分に鎮火した。2階には既に出勤していた別の男性従業員がいたが、けがはなかった。
警察が実況見分を行った結果、1階南側の機械室の燃え方が激しいことがわかった。機械室はペットフードを乾燥させるための部屋で、乾燥機は24時間動いている。従業員が最後に確認した22日午後6時ごろには異常はなかったという。
警察は乾燥機や電気系統のトラブルで出火した可能性があるとみて調べている。
http://yamagata-np.jp/news/201105/23/kj_2011052300511.php
http://yamagata-np.jp/news/201105/24/kj_2011052400524.php
http://yamagata-np.jp/news/201105/24/kj_2011052400524.php
2011年5月21日19時35分にmsn産経ニュース千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後2時半ごろ、市川市の3階建てビルの解体現場で、屋上からガスバーナーを使って3階天井の鉄筋を焼き切る作業をしていたところ、溶けた鉄の塊が階下に置いてあった酸素ボンベのホースに落ちて引火、爆発した。
この事故で、約12m離れた向かいのビルの屋外の階段を上っていた配達作業中の男性(26)が転倒し、さらに爆風で吹き飛んだガラスが当たって顔や腰に軽傷を負った。
警察によると、当時、現場では現場責任者と作業員2人の計3人で解体作業にあたっていた。ボンベの酸素はガスバーナー用に使われていた。
警察は、業務上過失傷害の疑いで作業員らから事情を聴き、現場管理の方法に問題がなかったかなどを調べている。
この事故で、約12m離れた向かいのビルの屋外の階段を上っていた配達作業中の男性(26)が転倒し、さらに爆風で吹き飛んだガラスが当たって顔や腰に軽傷を負った。
警察によると、当時、現場では現場責任者と作業員2人の計3人で解体作業にあたっていた。ボンベの酸素はガスバーナー用に使われていた。
警察は、業務上過失傷害の疑いで作業員らから事情を聴き、現場管理の方法に問題がなかったかなどを調べている。
(ブログ者コメント)
□類似事例が1992年1月17日の朝日新聞「聞蔵」兵庫版に掲載されていた。上記市川の事例も、アセチレンのホースに落ちたのかもしれない。
16日午後3時20分ごろ、姫路市の市下水道管理センター福井前処理場で、土木作業員(55)がガスバーナーで鉄製手すりを切断中、過熱した手すりの切断面がアセチレンガスボンベのゴムホースに触れ、漏れたガスに引火。そばにあった酸素ボンベが数分後に爆発した。作業員は近くの穴(直径1m、深さ2.4m)に逃れようと飛び込んだ際、肩を打って軽いけがを負った。
□上記2件以外にも、酸素ボンベの爆発事故は結構多く発生している。別途、紹介予定。
2011年5月21日6時20分に、福井新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は、21日、北陸線の信号機1台が、10日余りにわたって1度も赤に変わっていなかったと発表した。信号機の部品交換の際、配線をミスしたことと工事後の点検不足が原因としている。
この信号機は、芦原温泉駅から北に1・3kmにある「第1閉そく信号機」。今月11日未明、グループ会社の西日本電気システムが信号機の部品を取り換えた際、配線をミスした。
工事後は、信号や踏切の保守を行っている管理センターが、信号が正しく作動するかどうか確認することになっていたが、点検不足があったという。同センターが実際に確認作業をしていたかどうかは「調査中」としている。
工事後は、信号や踏切の保守を行っている管理センターが、信号が正しく作動するかどうか確認することになっていたが、点検不足があったという。同センターが実際に確認作業をしていたかどうかは「調査中」としている。
信号機は通常、信号機と駅までの区間に列車が2台進入しないよう、列車が通過すると赤に変わる。駅に止まると黄色、駅を発車すると青になる。同支社は、10日余りの間にこの区間に列車が2台進入した例は確認していないとしている。
21日午前4時5分ごろ、信号機近くで架線の点検をしていたグループ会社の社員が、列車が通過しても信号が赤に変わらないと同支社に連絡して判明した。
(ブログ者コメント)
今回の事例を見て、今年2月7日にアップした「北斗市のJR踏切り遮断機設定ミスに24年以上気付かず」を思い出した。
北斗市の事例では、踏切り手前1kmの「鳴動区間」に列車が進入すると踏切りの遮断機が下りなければならないところ、先行列車が「鳴動区間」にいた場合には後続列車が「鳴動区間」に入っても遮断機が下りない設定になっていた。
(2011年6月2日 修正1 :追記)
2011年6月1日22時7分に福井新聞から、同日21時22分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
金沢支社は、1日、以下のような原因調査結果を発表した。
□配線作業用の図面はグループ会社の西日本電気システムが作製。福井電気管理センターが事前に内容を確認したが、赤信号を点灯させる配線が抜けていることを発見できなかった。
□西日本電気システムの社員が5月11日、当該図面に基づいて配線作業を実施。列車の通過を検知する装置と信号機を制御する装置を新しいものに取り換えた。
□工事後の点検を担当した福井地域鉄道部の社員は、新しい列車検知装置に古い信号制御装置をつないで信号機が赤に変わることは確認したが、新しい信号制御装置をつないで赤が表示されるかは確認しなかった。この社員は「確認した気になっていた」と話しているという。
□21日に不具合が判明した後、JR西は同様の配線切り替え作業を行った管内の信号機2619カ所を点検し、すべて正しく作動することを確認した。
当面の再発防止策としては、以下を挙げた。
・図面の確認を多段階で行う
・装置の取り換え作業後、初めて通過する列車で信号機が正しく作業するか確認する
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/28424.html
http://www.asahi.com/national/update/0601/OSK201106010115.html
□配線作業用の図面はグループ会社の西日本電気システムが作製。福井電気管理センターが事前に内容を確認したが、赤信号を点灯させる配線が抜けていることを発見できなかった。
□西日本電気システムの社員が5月11日、当該図面に基づいて配線作業を実施。列車の通過を検知する装置と信号機を制御する装置を新しいものに取り換えた。
□工事後の点検を担当した福井地域鉄道部の社員は、新しい列車検知装置に古い信号制御装置をつないで信号機が赤に変わることは確認したが、新しい信号制御装置をつないで赤が表示されるかは確認しなかった。この社員は「確認した気になっていた」と話しているという。
□21日に不具合が判明した後、JR西は同様の配線切り替え作業を行った管内の信号機2619カ所を点検し、すべて正しく作動することを確認した。
当面の再発防止策としては、以下を挙げた。
・図面の確認を多段階で行う
・装置の取り換え作業後、初めて通過する列車で信号機が正しく作業するか確認する
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/28424.html
http://www.asahi.com/national/update/0601/OSK201106010115.html
2011年5月21日付の毎日新聞香川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後4時35分ごろ、土庄町の「K石材」採石場で、アルバイト作業員(57)が、トラック荷台上で、クレーンにつるした石(8トン、縦4m、横1・7m、厚さ70cm)を載せていたところ、車が動き出し、石と運転席後部に体を挟まれ、約1時間半後に出血多量で死亡した。
警察によると、現場は緩い坂で、被災者は朝から同僚3人と作業していたという。
警察によると、現場は緩い坂で、被災者は朝から同僚3人と作業していたという。
2011年5月21日9時45分にNHK長野から、また同日付で毎日新聞長野から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後2時ごろ、飯田市の林道で、建設会社の作業員4人が斜面にコンクリートを吹き付ける前の準備作業として、林道から約3m上ののり面(高さ約9m)で草や浮石を取り除く作業をしていたところ、斜面の上にあった岩が突然崩れた。
この崩落で、作業員1人(44歳)が崩落に巻き込まれて3m下に転落し、岩の下敷きになった。
病院に運ばれたが、およそ3時間後に死亡。他の人にけがはなかった。
この崩落で、作業員1人(44歳)が崩落に巻き込まれて3m下に転落し、岩の下敷きになった。
病院に運ばれたが、およそ3時間後に死亡。他の人にけがはなかった。
工事を発注した飯田市によると、崩落した岩の大きさは2~3m。事故のあと、被災者が身につけていた命綱は切れていたという。
警察は岩の崩落の原因や安全管理体制に問題がなかったかどうかなどについて調べている。
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagano/1013022301.html
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20110521ddlk20040056000c.html
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20110521ddlk20040056000c.html
2011年5月21日19時10分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後2時50分ごろ、気仙沼市の冷蔵工場の1階天井部分から出火しているのを作業員が発見し、119番通報した。隣接する倉庫など数棟に延焼したが、けが人はなかった。
警察によると、現場は気仙沼湾に面した地域。2階建ての冷蔵工場は津波で倒壊し、1階部分の壁などがない状態だった。
出火当時は、内部で腐敗した魚を搬出する作業を行っていたほか、搬出用シャベルローダーの出入りを円滑にするため、天井から飛び出した鉄筋をガスバーナーで切断していたという。
警察は、切断作業中に飛んだ火花が、天井や壁などに使われている断熱材のウレタンに引火した可能性が高いとみている。
また、5月22日付の毎日新聞にも同趣旨の記事が掲載されていた。
警察によると、現場は気仙沼湾に面した地域。2階建ての冷蔵工場は津波で倒壊し、1階部分の壁などがない状態だった。
出火当時は、内部で腐敗した魚を搬出する作業を行っていたほか、搬出用シャベルローダーの出入りを円滑にするため、天井から飛び出した鉄筋をガスバーナーで切断していたという。
警察は、切断作業中に飛んだ火花が、天井や壁などに使われている断熱材のウレタンに引火した可能性が高いとみている。
2011年5月21日13時43分に読売新聞から、同日17時26分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前8時頃、離陸直後の新千歳発成田行き全日空2152便(乗員乗客91人)に別便の航空日誌が積まれていたことに地上の整備士が気付き、機は新千歳空港に引き返した。
同便は航空日誌を積み直して再出発したが、約1時間10分の遅延が生じた。
同便は航空日誌を積み直して再出発したが、約1時間10分の遅延が生じた。
全日空によると、航空日誌は不具合情報などを整備担当者に引き継ぐためのもので、航空法で備え付けが義務づけられている。
全日空では「気付いた以上、引き返さざるを得なかった」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110521-OYT1T00424.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110521/dst11052117270014-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110521-OYT1T00424.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110521/dst11052117270014-n1.htm
(ブログ者コメント)
同じ整備士が複数の飛行機を並行して整備していた、あるいは整備中の飛行機の航空日誌が全て同じ場所に置かれていた、そういったことが間接原因として考えられる。
朝日新聞「聞蔵」で大仙市のもみ殻庫死亡事故について調べていたところ、以下のような事例活用成功例が1月21日付で掲載されていたので、紹介する。
1月20日、大仙市の建設資材業「F農工」の砂利採石場で、作業員が誤ってホッパーに落ち、埋まって首だけ出た状態でいるのを同僚が発見した。
ホッパーの外で2人で作業中、底の排出口で砂利が凍結によって詰まったので、押し出すためにホッパー内に入ったらしい。
同社によると、通常、ホッパー内での作業は想定外。駆け付けた消防隊員らの脳裏には、もみ殻庫の事故がよぎった。
ホッパーの外で2人で作業中、底の排出口で砂利が凍結によって詰まったので、押し出すためにホッパー内に入ったらしい。
同社によると、通常、ホッパー内での作業は想定外。駆け付けた消防隊員らの脳裏には、もみ殻庫の事故がよぎった。
砂利は崩れやすく、取り除くために機械を使えば、生埋めになる。助けようとした人が巻き込まれる可能性もある。そこで、もみ殻庫事故を教訓に、まず同僚がホッパーに入り、沈まないように、埋まっている人の首を支えた。次に、クレーンで吊られた消防隊員が、バケツで砂利を掻き出し、両腕が出たところで、ロープを被災者の身体に巻きつけた。他の消防隊員は、砂利が減ったのを見計らい、ホッパーの側面に外から溶断機で30cm□の穴を4箇所開け、砂利が出やすくした。被災者の腰が見えると、一気にロープを引き上げた。被災者は大きなケガもなく、歩ける状態だった。
消防によると、事故を繰り返さないため、事後検証や話し合いを繰り返したという。「前回の事故の時は穴を開けなかったが、今回は開けるなど工夫した。現場で臨機応変に対応できた」と話している。
(ブログ者コメント)
過去の事例の教訓が、これほどまでに明確な形で活かされた事例は、滅多にない。
これは、ひとえに大仙市の消防が、もみ殻庫の事故の事後検証の場で、ああやればよかったなど、反省を加えていたことが実を結んだということだろう。
ただ、それも、もみ殻庫事故を実際に体験していた消防士が、今回事故の現場にいたからこそできたこと。
もし、今回の事故が別の自治体で起きていたら、あるいは大仙市で起きたにしても20~30年後で、もみ殻庫事故の記憶が薄れている時に起きていたら、、こんなにうまくは救助できなかった可能性が高い。
この辺に事例活用の重要性、かつ難しさ、限界が感じられる。
この辺に事例活用の重要性、かつ難しさ、限界が感じられる。
2011年5月20日付で毎日新聞秋田から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JA秋田おばこが運営する大仙市の「おばこライス・大豆センター」もみ殻庫で作業中の2人が死亡し、1人が重傷を負った事故で、労安法違反の罪に問われたJA秋田おばこと、同JA大曲支店の元係長(46)の判決公判が19日に秋田地裁であり、「労働者の生命、身体に対する危険を漫然と放置していた責任は重大」などとして両者に求刑通り罰金50万円ずつを言い渡した。
判決文によると、被告らは08年10月10日、同センターのもみ殻庫でもみ殻のならし作業をしていた作業員2人に対し、埋没する恐れがあったにもかかわらず、安全帯を使わせるなど危険を防止するための必要な措置を講じなかったとしている。
裁判官は「重大な結果を生じさせる危険をはらんでいたことは作業内容から明らか」とした。弁護側は控訴しない方針。
裁判官は「重大な結果を生じさせる危険をはらんでいたことは作業内容から明らか」とした。弁護側は控訴しない方針。
(ブログ者コメント)
事故時の状況などについて朝日新聞「聞蔵」で調べた結果を下記する。
「2008年10月12日 秋田版」
重体だった人が死亡し、死者は2人になった。おばこ関係者の話では、もみ殻庫(深さ3m)内に作業員が入ることは想定しておらず、また、中に人がいるのに外に知らせていなかったとみられることが明らかになった。
もみ殻の運び出しは、もみ殻庫の真下にトラックをバックで停め、2箇所ある排出口を順番に開けて、もみ殻をトラックに流し落とすが、この日はトラック後方の排出口が詰まって、流れが悪くなった。
そこで、JA職員で現場責任者のAさん(46)がスコップでもみ殻を掘り起こし、途中から季節従業員のBさん(66)に交代していた。
そこで、JA職員で現場責任者のAさん(46)がスコップでもみ殻を掘り起こし、途中から季節従業員のBさん(66)に交代していた。
午後2時ごろ、もみ殻を運び出そうと業者がやってきたが、庫内に人がいることは知らなかった。業者は、まず、前よりの排出口を開けた。そして次に後ろ側の排出口も開けたが、その上では、約3m積み上げられたもみ殻の上でBさんが作業していたため、開けたと同時にBさんはストンともみ殻に吸い込まれるように埋もれた。排出口から長靴を履いた片足が見える状態になっていて、近くにいた人が排出口を閉めた。
Aさんは、Bさんを助けようと、もみ殻の中に飛び込んだが、そのまま巻き込まれた。
4人の職員が駆け付け、助けようとしたが、引き揚げられなかったという。助けに入ったアルバイト(26)は、足の付根にケガをしながら、Aさんの手を握り続けた。首だけ出したAさんが「シャッターを開けろ」と叫んでいたという。開けると、5~10分ほどで2人が排出口から出てきたが、口の中にはもみ殻が詰まっていて息をせず、脈もなかったという。
Aさんは、Bさんを助けようと、もみ殻の中に飛び込んだが、そのまま巻き込まれた。
4人の職員が駆け付け、助けようとしたが、引き揚げられなかったという。助けに入ったアルバイト(26)は、足の付根にケガをしながら、Aさんの手を握り続けた。首だけ出したAさんが「シャッターを開けろ」と叫んでいたという。開けると、5~10分ほどで2人が排出口から出てきたが、口の中にはもみ殻が詰まっていて息をせず、脈もなかったという。
「2008年10月21日 秋田版」
JA秋田おばこが、もみ殻庫内での作業マニュアルを作りながら、作業員に作業手順を守るよう徹底していなかった疑いがあることが分かった。
同JAによると、マニュアルはセンターが稼働した05年に作られた。もみ殻がほぼ空になった状態での清掃作業を念頭に、もみ殻庫内には原則、立ち入りを禁じ、作業が必要なら命綱を着け、施設を施錠するなどとしている。
しかし事故当時、作業員は命綱を着けず、施錠もしていなかった。
同JAによると、マニュアルはセンターが稼働した05年に作られた。もみ殻がほぼ空になった状態での清掃作業を念頭に、もみ殻庫内には原則、立ち入りを禁じ、作業が必要なら命綱を着け、施設を施錠するなどとしている。
しかし事故当時、作業員は命綱を着けず、施錠もしていなかった。
同JAの他の12施設については、作業員は年に1回ほどの清掃作業の時だけ庫に入っていたというが、同センターでは、もみ殻のある庫内で作業していたことは把握していなかったという。また、施設内には、事故当時、マニュアルが備えられていなかったという。同JAは、このことに気付いていなかったといい、同センターを管理する大曲営農センターが移転した時に無くなったかもしれないとしている。
「2008年12月6日 秋田版」
JA秋田が、県内の16JAを対象に、肥料倉庫など事故が起きる可能性がある720施設を調べたところ、全体の3割で、機械の取り扱いや高所での作業などについて、安全に関するマニュアルがなかったと発表した。全体の半数近くは、「マニュアルがあっても、職員には徹底できていない」と答えたという。
2011年5月20日付で毎日新聞富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
魚津市の片貝川上流の工事現場で、昨年7月、岩盤が崩落し作業員2人が死亡した事故で、警察は、19日、崩落する可能性を予見できたのに防止措置をとらなかったとして、工事を担当した建設会社「I建設」の取締役(56)と、同社員の現場責任者(37)の2人を、業務上過失致死容疑で書類送検した。
容疑は、重機を使う工事では振動で岩盤崩落が引き起こされる危険性があったのに、現場責任者は事前に岩盤の調査をせず、昨年7月の崩落で作業員を死亡させた、としている。また、取締役も工事の内容を把握する立場だったにもかかわらず安全対策を怠った、としている。
容疑は、重機を使う工事では振動で岩盤崩落が引き起こされる危険性があったのに、現場責任者は事前に岩盤の調査をせず、昨年7月の崩落で作業員を死亡させた、としている。また、取締役も工事の内容を把握する立場だったにもかかわらず安全対策を怠った、としている。
崩落は、昨年7月21日午前9時20分ごろ発生。山の斜面の岩盤が崩れ、同社社員のAさん(当時69歳)とBさん(当時58歳)が重機ごと生き埋めになり、死亡した。
警察は、地質学の専門家らに現場の調査などを依頼。「大規模な崩落の予見は難しいが、その前兆となる小規模な落石や崩落は予見できた」との結果が得られたため、「わずかにでも崩落を予見できた可能性があった」と判断し、立件に踏み切った。
警察は、地質学の専門家らに現場の調査などを依頼。「大規模な崩落の予見は難しいが、その前兆となる小規模な落石や崩落は予見できた」との結果が得られたため、「わずかにでも崩落を予見できた可能性があった」と判断し、立件に踏み切った。
(ブログ者コメント)
事故時の状況について、朝日新聞「聞蔵」で調べた結果を下記する。
「2011年1月29日 富山版」
重機で川底を掘る作業をしていたところ、山の斜面が突然崩れ、下敷きになった2人が死亡した。
「2011年2月9日 富山版」
労基署は、建設会社と現場責任者を、資格のない作業員に解体用重機を運転させ、岩盤の掘削作業を行なわせた疑いで書類送検した。解体用重機の運転用資格の取得は1990年に追加されたが、同社は知らず、掘削用重機の資格で運転できると勘違いしていたという。労基署は、「重機でたたいたことによる振動が崩落を招いた可能性は否定できず、運転者が無資格だったことは看過できない」と判断した。
⇒建設関係に限らず、社員数名といった小規模な会社には、なかなか法改正とか安全関係などの情報が入らないのかもしれない。はてさて対応は・・・・?
(2011年8月7日 修正1 ;追記)
2011年8月5日付で、朝日新聞富山版(聞蔵)から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富山地検は、書類送検された2人を、事故を予見できたとはいえないと判断して、嫌疑不十分で不起訴処分にした。
労基署も、今年2月、労安法違反の疑いで2人を書類送検したが、地検が起訴猶予にしている。
2011年5月18日付で、毎日新聞都内版から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午後1時50分ごろ、上野公園の「西郷会館」の改築工事現場で、作業員が掘削機(総重量63トン)と鉄柵の間に体を挟まれ、間もなく病院に運ばれたが、内臓損傷などで死亡した。作業員は40代とみられ、警察が事故の経緯を調べている。
警察によると、作業員は掘削機の左後方に立ち、旋回する掘削機の運転手に合図を送って誘導していたところ、機械左後部と鉄パイプ製の柵との間に体を挟まれた。現場では約15人が作業中だったが、目撃した人は見つかっていないという。
警察によると、作業員は掘削機の左後方に立ち、旋回する掘削機の運転手に合図を送って誘導していたところ、機械左後部と鉄パイプ製の柵との間に体を挟まれた。現場では約15人が作業中だったが、目撃した人は見つかっていないという。
2011年5月21日3時15分に朝日新聞から2010年の状況が、20日19時20分に読売新聞から大震災関連の情報が、下記趣旨でネット配信されていた。
厚労省は、20日、2010年の労災による死亡者数は、前年よりも120人増の1195人だったと発表した。00年以来、減少が続いていたが、11年ぶりに増加した。
労災死亡者数は08年秋のリーマン・ショックによる景気低迷で09年に1075人まで減少。10年は経済活動の活発化に伴い、陸上貨物運送事業で前年比26%増の154人、製造業で同13%増の211人となった。
業務量の増加に対し安全への取組みが追いついていないとみられる。
猛暑による熱中症で亡くなった人が前年より39人増えたことも死亡者数を押し上げた。
労災死亡者数は08年秋のリーマン・ショックによる景気低迷で09年に1075人まで減少。10年は経済活動の活発化に伴い、陸上貨物運送事業で前年比26%増の154人、製造業で同13%増の211人となった。
業務量の増加に対し安全への取組みが追いついていないとみられる。
猛暑による熱中症で亡くなった人が前年より39人増えたことも死亡者数を押し上げた。
厚労省は、20日、東日本大震災の復旧作業中に労災事故に遭った労働者が、4月末現在で計120人に上り、うち7人が死亡したと発表した。
同省が、休業4日以上の労災を集計。
事故別では、「墜落・転落」55人(うち死亡3人)が最多で、「はさまれ・巻き込まれ」16人(同1人)、「飛来・落下」12人(同2人)、「その他」11人(同1人)が多かった。「その他」には、3月14日に力福島第一原発3号機が水素爆発した際の爆風で負傷した原発作業員2人も含まれている。
死者を発生場所別でみると、福島と千葉が各2人、宮城、茨城、栃木で各1人。がれきの集積場で重機を運転中、運転席から投げ出されて車体の下敷きになったり、屋根瓦の撤去作業中に軒先から墜落したりして死亡したという。
同省が、休業4日以上の労災を集計。
事故別では、「墜落・転落」55人(うち死亡3人)が最多で、「はさまれ・巻き込まれ」16人(同1人)、「飛来・落下」12人(同2人)、「その他」11人(同1人)が多かった。「その他」には、3月14日に力福島第一原発3号機が水素爆発した際の爆風で負傷した原発作業員2人も含まれている。
死者を発生場所別でみると、福島と千葉が各2人、宮城、茨城、栃木で各1人。がれきの集積場で重機を運転中、運転席から投げ出されて車体の下敷きになったり、屋根瓦の撤去作業中に軒先から墜落したりして死亡したという。
2011年5月20日17時16分にmsn産経ニュース香川から、18時6分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年8月、海保のヘリコプターが香川県沖で墜落し乗員5人が死亡した事故を受けて、同庁は、20日、乗組員の連携が不十分だったとの反省から、航空機に携わる全職員を対象に乗組員同士の情報共有しながら飛行する訓練の実施などを盛り込んだ中間報告書を公表した。
その他の主だった対策は下記。
①長官を委員長とする「航空安全推進委員会」を新たに設置。定期的に開催して安全に係る重点方針や施策などを審議、決定する。
②定期的に安全監査を実施する。
③各地で起きた「ヒヤリハット」の事例を本庁に集約し、専門家の協力も得つつ、事故防止に役立てる。
④衝突防止警報装置など、安全装備面を充実させる。
③各地で起きた「ヒヤリハット」の事例を本庁に集約し、専門家の協力も得つつ、事故防止に役立てる。
④衝突防止警報装置など、安全装備面を充実させる。
事故をめぐっては運輸安全委員会による調査が行われており、海保は運輸安全委の調査報告書公表を受けて、委員会の最終報告書をとりまとめる方針。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110520/kgw11052017400003-n1.htm
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201105200112.html
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201105200112.html
(ブログ者コメント)
□以下が中間報告書。上記記事には報告書の内容も、一部、追記している。
□朝日新聞の記事の「従来は事故ごとに臨時の委員会が再発防止策を検討してきたが、終われば解散し、安全対策が形骸化していた」というくだり、違和感があったので確認した結果、報告書では以下の表現になっていた。これなら納得できる。
「臨時の委員会は検討終了をもって解散しているため、安全管理体制や安全対策を平素から検証・評価し、改善する体制が必ずしも十分ではなかった。」
(2012年4月4日 修正1 ;追記)
2012年3月30日12時37分にNHK高松から、事故原因に関する調査結果がまとまったという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は、パイロットが送電線への注意を払わずに飛行したことや、送電線があることを知らせるフラッシュライトが木で見えにくかったことなどが事故につながったとする調査報告書をまとめた。
報告書によると、事故機は、瀬戸内海の島の周囲を低空で飛行して不法に捨てられている船がないか調査していたが、送電線は、事故の直前に近づいた2つの島の間にだけに張ってあった上、この2つの島は、もともとの調査予定には入っていなかった。
また、乗組員が行った飛行前の打ち合わせでも送電線に注意するという話が出なかったことから、報告書は、機長と副操縦士が送電線の存在を完全に忘れ、注意を払わずに飛行していて、接触した可能性があるとしている。
一方、島の鉄塔には送電線があることを知らせるフラッシュライトがあるが、電力会社の管理が不十分なため、近くの木が伸びて角度によっては、見えにくい状態になっていた。
報告書は、このことも機長と副操縦士が送電線に気づかなかったことにつながったとも指摘している。
一方、この事故は、船に乗った司法修習生に飛行の様子を見せるデモンストレーション飛行の合間に起きたが、運輸安全委員会は、このことと事故は関係なかったと話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8033978091.html
また、3月30日21時47分に朝日新聞からは、若干違う内容の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は、機長らが前をよく見ていなかったため、機体を送電線に引っかけた可能性が高いとする調査報告を公表した。
安全委が調べたところ、墜落現場の手前から、前方に送電線の存在を知らせる鉄塔のライトの光が見えたはずだった。
また、この海域を管轄する第6管区海上保安本部のパイロットの間では、離島間に多くの送電線があることは広く知られていたという。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0330/TKY201203300195.html
また同日付の朝日新聞夕刊(聞蔵)からは、上記とも違う内容の記事がネット配信されていた。
安全委は、事故の直前、近くに未調査の島があることに気付いた機長が急遽、飛行ルートを変更したとみられると指摘。
当初のルートに送電線がなかったため、変更後も送電線がないと思い込んでいた可能性が高いと結論づけた。
(ブログ者コメント)
朝日新聞夕刊の記事によれば、典型的なヒューマンエラーによる事故だったようだ。
しかし、これは単なる「思い込み」ではなく、認知心理学でいうところの「記憶検索の失敗」が原因だったのではないか?
そのように思ったブログ者は、そのメカニズムについて、以下のように考察した。
□脳の中には、変更前ルートの記憶エリアと変更後ルートの記憶エリアが形成されていた。
□変更前ルートの記憶エリアには、事前に飛行ルートを検討した際に、このルートに送電線はないという情報が収納されていた。
□一方、変更後ルートの記憶エリアには、十分に飛行ルートを検討することなく急に変更したため、送電線に関する情報は収納されていなかった。
□そして、変更後の飛行ルートを飛ぶ際、変更後ルートの記憶エリアから情報を検索したのだが、そこには当然、送電線に関する危険情報は含まれていなかったので、危険がない、イコール安全と判断してしまった。
□あるいは、「飛行ルート」、「送電線」というキーワードで検索した結果、飛行前ルートの記憶エリアにたどりつき、そこから「このルートに送電線はない」という情報を引き出してしまった。
事前に練り上げられた計画を、状況が変わったなどの理由で、当初ほどには検討することなく変更して事故に至る。これは、過去にも数多くみられたパターンだ。
事前に計画を練る時は、時間もあり、資料も確認でき、多くの人の意見も反映できる。そうやって出来上がった計画を、安易に変更することは事故のもとだ。
この事例は、ヒューマンエラーに対する警鐘であるとともに、変更管理の重要さをも教えてくれている。
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問合せなどあれば記事末尾の読者通信欄に名前(匿名可)とメルアドを記入し
①確認ボタンをクリック
②記入欄に用件記入
③確認ボタンをクリック
④内容がOKであれば送信ボタンをクリック
してください。
ちなみに「ご送信ありがとうございました」との返信がありますが。それは通信欄会社からの自動メッセージですので、ご留意ください。
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[06/09 ※無記名]
[06/01 ※無記名]
[02/08 ※無記名]
[02/08 ※無記名]
[01/20 ※無記名]
[08/31 ガーゴイル]
[09/27 三浦]
[03/02 南方英則]
[11/20 山城守]
[07/20 記事内容について訂正をお願いします。]
[07/16 神戸ファン]
[04/21 Rawi]
[08/12 山田晴通]
[04/24 道産子]
[04/15 道産子]
[04/15 道産子]
[04/05 道産子]
[04/02 道産子]
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HN:
魚田慎二
性別:
男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。