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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201912211750分に京都新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

JR西日本の沿線で、電車と野生動物の衝突事故が増えている。

 

滋賀県を含む京阪神近郊エリアと福知山支社管内では今秋、発生件数が前年を25%上回り、列車遅延をたびたび引き起こしている。

 

事故原因で圧倒的に多いのはシカ。

 

要因については、鉄分を補給するために線路をなめにくる生態や、どんぐり不作の影響などが挙がっているものの、はっきりしないのが実情だ。

 

112日、JR湖西線和邇-蓬莱間で、金沢発大阪行きの特急サンダーバードがシカとみられる動物と接触した。

 

この電車は、前夜に福井県内で発生した別の電車とイノシシの接触事故の影響で既に運行が遅れていたこともあり、大阪駅着は当初予定から約10時間半遅れとなった。


これは、JR西日本の管内で起きた動物との衝突事故の、ほんの一例だ。

 

同社近畿統括本部によると、アーバンネットワークと呼ばれる京阪神地域では、今年911月、電車と動物の衝突事故が119件と、前年同期に比べて33.7%増えた。

 

北近畿エリアを管轄する福知山支社の管内でも、同期間に前年同期比23.3%増の328件に上った。


衝突する動物の大半を占めるのはニホンジカだ。

 

まず、個体数そのものが増加している。

 

狩猟者の減少などさまざまな要因で1990年代以降に急増し、環境省の調査による推定個体数は2017年度末に全国で244万頭と、30年前の8倍に達した。


また、生存に必要な鉄分を線路のレールから摂取しているという「ミネラル補給説」もある。


建材や防護柵などを製造する日鉄建材(東京)は約10年前、鉄道会社がシカの侵入に悩まされていることを知り、新規事業でシカ対策の研究を始めた。

 

電車とシカの接触が多い地点で、その生態を観察したり、鉄分を配合したブロック状の塊をシカに与える実験を行うなどした結果、シカは鉄分を補うためにレールをなめにくるという結論に達した。


成果を踏まえ、同社は鉄分と塩分を混ぜた誘鹿(ゆうろく)材「ユクル」を商品化。

JR東海やJR西日本などが導入し、「シカとの衝突を減らす効果を上げている」(同社鉄道商品営業室)という。

 

ただ、それでは、なぜ今秋に衝突事故が増えたのかの説明がつかない。


今年ならではの背景として、シカの主食の一つであるどんぐりの凶作が影響した可能性も指摘されている。

 

京都府が丹波地域と丹後地域でブナ科のどんぐりのつき具合を調べたところ、今年は凶作だった。

 

ツキノワグマが人里で目撃される事例も増えており、府農村振興課は、「推測だが、秋になってシカの衝突事故が増えたのであれば、同じ理由かもしれない」としている。

 

https://this.kiji.is/580915602900206689?c=39546741839462401 

 

 

12231618分にNHK滋賀からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

列車が鹿をはね、一時運転を見合わせる事故がこの秋、関西地方で去年より3割ほど増加し、JR西日本では線路への鹿の進入を防ぐ対策を急いでいます。

JR西日本によりますと、滋賀県の草津線や三重県の関西線など山あいの路線を中心に、ことしの秋口に入り、列車が鹿などの動物をはねる事故が急増し、9月から11月の3か月では、およそ570件と去年の同じ時期と比べて3割ほど増えています。


事故の多くは、線路上で鹿を見つけてブレーキをかけるものの間に合わず衝突するケースで、事故処理のため毎回、現場では列車が止まり、一時運転が見合わせられます。


鹿は、鉄分を補給するため線路のレールをなめに入り込んでいるとみられ、JR西日本ではこの習性を利用し、鉄分をなめとれるようにした鹿寄せの資材を線路脇に置くことで進入をくい止める対策を進めていす。


また、事故が特に多い場所では、鉄製の「鹿柵」を張り巡らせ進入経路をふさぐ対策も進め、一定の効果が出ているところもあるということです。


鹿をはねる事故は年々増加しているということで、JR西日本では、「対策はしているものの、被害が増加していることに頭を悩ませている。今後とも試行錯誤をして対応していきたい」としています。


【鉄分は哺乳類に必須】


東京・上野動物園によりますと、鉄分を含むミネラルはあらゆる哺乳類に必要な栄養素で、病気になりにくくするなど体調管理に重要な役割を果たします。


野生動物は土をなめるなどしてミネラルを補給していて、動物園では岩塩やカルシウムをエサに加えることで代用しているということです。


一方、シカやゾウなど特定の動物がそれぞれどれくらいの鉄分を必要としているのか、詳しいことは分かっていないということです。

 

https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20191223/2060003996.html 

 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇以下は、NHKから放映されたツイッター動画の1コマ。

帰宅途中の男性が線路そばにいる多数のシカを車内から撮影したものだという。

 

  

 

〇「ユクル」については、4年前の下記記事参照。

 

20151013115分 livedoor NEWS

 

しばしば線路へシカが侵入し、事故などが発生しています。

なぜシカは線路へ入るのでしょうか。

その理由は「鉄分補給」という研究成果が出ています。

 

そもそも、なぜシカは線路へ侵入するのか?

 

しばしば線路へシカが侵入し、列車の遅延を招いたり、場合によっては事故に繋がることもあります。

 

線路へのシカ侵入を防止するため、ライオンの糞などの成分を線路へ散布するといった対策が行われてきましたが、雨で流されてしまったり、シカが慣れてしまうなど、決定打にはなっていませんでした。

 

JR東海では、車両の正面下部にクッションを設置することで、衝突したシカを線路外へ押し出し事故になることを防ぐ、といった取組みも行われています。

 

そもそも、なぜシカは線路へ侵入するのでしょうか。

 

2015108日(木)、日鐵住金建材がその“なぜ”に注目したシカ対策システムの販売を開始しました。

 

同社によると、シカが線路内へ侵入する理由について、「鉄分を求めて」という研究成果が出ているとのこと。

 

線路周辺には、レールと車輪との摩擦により生じた鉄粉が散らばっています。

シカは身体に必要な鉄分を補給するため、その鉄粉を求めて線路へ入るというのです。

 

そこで日鐵住金建材は、鉄分を含有した世界で初めてというシカ専用誘引材(固形塩)「ユクル」を開発。

 

実際に野生のホンシュウジカ、エゾシカを対象に試験を行ったところ、多数のシカを長時間にわたり誘引することを確認したとのこと。

 

そして、これを適切な場所へ設置すれば、シカの徘徊防止、シカ被害の低減が期待できるほか、ワナへの誘導も可能といいます。

 

同社は、「シカに対して問題意識のある鉄道事業者様、自治体様、猟友会様、環境保護団体様など、様々なお客様にご使用頂けます」としています。

 

https://news.livedoor.com/article/detail/10699855/ 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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