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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20186141729分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

静岡県立静岡がんセンターは14日、県東部に住む60代の男性患者が、抗がん剤の副作用で肝機能障害を起こしたのに気付かず治療を続け、症状が悪化し、昨年9月に死亡したと発表した。

血液検査で出た肝機能の数値異常を見逃していた。

 

センターによると、男性は直腸がんと肝転移のステージ4と診断されていた。

昨年7月中旬に、3週間の抗がん剤服用と1週間の休薬を1サイクルとする1回目の治療を始め、終了時の検査で肝機能障害を示す数値が出ていたが、担当の男性医師が確認しないまま、2回目の治療を始めた。

 

男性は2週間後の8月下旬に劇症肝炎のため緊急入院し、10日後の9月上旬に死亡した。

直接的な死因は薬剤性肝障害だった。

男性が服用していたのは錠剤で、副作用で肝機能障害を引き起こす可能性がある抗がん剤だった。

 

遺族とは今年5月に示談が成立。

センターは、看護師や薬剤師が検査データを確認するなどとした再発防止策を講じた。

 

記者会見した高橋病院長は、「患者の生命に関わる重大な医療事故。患者と家族の皆さまに多大な心痛をかけ、県民の信頼を損なったことを深くおわび申し上げます」と陳謝した。

 

出典

検査結果見逃し患者死亡 肝障害、静岡がんセンター 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3176891014062018CR8000/ 

 

 

615730分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

昨年7月中旬、同病院消化器内科の男性医師が、直腸がん・肝転移で治療中の男性患者に、経口薬の抗がん剤「レゴラフェニブ」の投与を開始した。

 

1週間ごとの血液検査で肝機能の状況を確認していたが、8月中旬、検査の数値が悪化し、肝機能障害が発生したにもかかわらず、投与を続けた。

 

8月下旬、患者が再び血液検査を受けたところ、肝機能が急激に悪化する「劇症肝炎」と診断され、緊急入院。

9月上旬に死亡した。

 

病院は、8月中旬の時点で抗がん剤の投与を中止しなかったことが原因としている。

 

担当した男性医師は、8月中旬のカルテに、肝機能に関する数値を転記していなかった。

男性医師は、「(数値を)確認したかどうか記憶にない」と説明したという。

 

記者会見した高橋院長は、「ご家族の皆様に多大なご心痛をおかけしたことを心よりおわび申し上げます」と謝罪した。


再発防止策として、医師が検査結果のコピーを患者に渡して直接説明するほか、薬剤師もチェックシートを使って確認するなどの対策を始めたという。

 

出典

『検査結果見落とし患者死亡抗がん剤で肝障害』

http://www.yomiuri.co.jp/national/20180614-OYT1T50121.html 

 

 

 

 

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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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