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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018615045分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

14日午後2時11分ごろ、北九州市の小倉駅を発車した博多発東京行きの東海道・山陽新幹線のぞみ176号の先頭車両のボンネットに割れがあるのを、同駅ですれ違った別の新幹線の運転士が発見した。

 

JR西によると、山口県下関市の新下関駅で臨時停車し、緊急点検を実施。

破損部分から人体の一部が見つかった。

博多~小倉駅間で人と接触したという。

警察によると、北九州市八幡西区の線路上で、体の一部が複数見つかった。

 

この影響で、博多~広島駅間の上下線は17日の運転を取りやめた。

九州新幹線にも影響が出た。

 

新幹線の乗客にけが人はいなかったという。

 

出典

『新幹線ボンネット割れる 博多―小倉間で人と接触』

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3176356014062018AC8000/ 

 

 

6151211分に朝日新聞からは、運転士は小動物とぶつかったと思ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

同じ朝日新聞から6151844分にも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

運転士は、衝突音を聞いた後、総合指令所から破損による停止を求められるまで、指令所に異音を報告しなかったことが、JR西への取材で分かった。

同社福岡支社は、「安全上、速やかに報告すべきだった」との認識を示した。

 

JR西によると、運転士は博多~小倉間を走行中、「ドン」という衝突音を聞いた。

だが、「駅間に人が立ち入ることはなく、小動物とぶつかったと思った。以前も大きなトラブルになっていないので、今回も大丈夫だと思った」と、報告すべきだと判断しなかったという。

 

昨年12月には、のぞみ34号の乗務員が異音に気付きながら、台車に入った破断寸前の亀裂を発見するのが遅れる事案があった。

 

同社が2月に公表した「安全考動(こうどう)計画」では、異常を感じたり安全が確認できなかったりした場合は迷わず列車を止め、結果的に異常がなくても安全を最優先にすることを全社員で共有するとしていた。

 

山陽新幹線では、異音などによる停止が今年1月~4月17日に18件あり、昨年4~12月の1件から大幅に増えていた。

 

しかし今回、運転士は異音の報告をせず、すれ違った別の列車の運転士がのぞみ176号の破損に気づいて総合指令所に報告し、指令所が停止を指示した。

 

福岡支社の担当者は、取材に「運転士が報告項目に当てはまらないと独自に判断した。反省すべき点だ」と話した。

 

出典

衝突音「小動物と思った」指令所に報告せず 山陽新幹線

https://www.asahi.com/articles/ASL6H2FQ1L6HTIPE00D.html 

のぞみ人身事故、JR西が謝罪 対向の運転士が異常報告

https://www.asahi.com/articles/ASL6H6284L6HPTIL04B.html 

 

 

616029分に毎日新聞からは、衝突後に停車した小倉駅の駅員も血痕などに気付いたが鳥だと思ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

前掲の6151844分発信の朝日新聞にも、同趣旨の記事が掲載されていた。

 

運転士は、衝撃音を聞いた時は前面のモニター装置を見ていたという。

 

一方、小倉駅の駅員は、ホーム中央付近でのぞみが入ってくるのを確認。

同社の聞き取りに対し、「先頭車両に血のりがあり、鳥と衝突した跡だと思った。少しひびが入っているように見えた」と説明、運転に支障はないと考えたという。

 

駅員が指令所に連絡したのは、小倉駅を出発後、指令が臨時停車を命じた後だった。

 

15日に大阪市の本社で記者会見した平野副社長は、「運転士はマニュアルを失念か誤解していた。駅員も直ちに指令所に伝えていれば、早い段階で次の行動を引き出せた」と述べた。

 

同社によると、事故は、北九州市八幡西区の石坂トンネルから西に約600m離れた高架橋で発生。

点検用のはしごを上り、線路内に侵入した形跡があるという。

 

福岡県警は15日、遺体の身元について、同県直方市の男性介護士(52)であることを明らかにした。

自殺の可能性が高いとみている。

 

連結器カバーは炭素繊維強化プラスチック製で、縦70cm、横35cm、奥行き45cmにわたって損傷。

一部は線路に落ちたが、後続車両が粉砕したとみられ、脱線の危険性はないという。

 

 

【日本大生産工学部の綱島均教授(鉄道工学)の話】

 

新幹線の先端には、軽量で強度が強く、加工しやすい素材が使われている。

今回のような破損状態ならば、走行自体に問題はなく、脱線の危険性も極めて低い。

 

一方、剥がれた破片が風圧で巻き上げられ、人や架線などにぶつかる問題は起こり得る。

小動物だと思ったとしても、念のための情報共有を怠らず、外観のチェックなどで安全確保につなげることが重要だ。

 

【安部誠治・関西大社会安全学部長(交通政策論)の話】

 

今回は明らかに、小倉駅で運行を止めて点検すべき事案。

運転士や駅員のヒューマンエラーがなぜ起こったのか、最優先で要因を調べるべきだ。

会社の安全方針が現場まで浸透していないのならば、すぐに対処しなければならない。

 

出典

『のぞみ事故 ひび認識、停車させず JR西が謝罪』

https://mainichi.jp/articles/20180616/k00/00m/040/106000c 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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