2019年10月8日17時57分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神戸市教育委員会は7日、今年8月末以降、運動会の組み体操の練習中に、市立小中学校30校の児童や生徒51人が負傷し、うち6人が骨折したと発表した。
同市では、久元市長が8月、組み体操の見合わせを市教委に要請していたが、市教委は「一体感や達成感が得られる演目だ」などとして、継続していた。
市教委は「来年度以降は中止を含めて検討したい」としている。
市教委が、8月末から10月5日までの事故状況を市立小中学校に聞いたところ、6人が骨折し、1人が脱臼。捻挫が10人、打撲が16人だった。
市内では昨年度までの3年間に123件の骨折事故が起きていた。
これを受け、久元市長は8月2日、市教委に組み体操の見合わせを文書で要請し、その後もツイッターで「やめる勇気を持ってください」などと学校関係者に直接訴えていた。
しかし、市教委は「すでに練習を始めた学校もある」などと組み体操を見合わせず、自主的に中止したのも20校にとどまっていた。
市教委は「けが人が出たことを重く受け止めている」としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191008-OYT1T50188/
※市長のツイッターについては下記記事参照。
(2019年9月26日17時8分 NHK NEWS WEB)
運動会の組み体操で事故が相次ぐ中、組み体操をやめさせない教育委員会への怒りをあらわにする、神戸市長のツイッターへの投稿が、インターネット上で注目を集めています。
神戸市内では昨年度、組み体操で子どもが骨折するなどの事故が81件あり、神戸市の久元市長は教育委員会に対し実施を見合わせるよう要請しました。
しかし、この秋も組み体操を実施する小中学校が相次いでいて、久元市長は、先月、みずからのツイッターで、「組体操。頑なに見合わせをこばむ神戸市教育委員会。本当に無責任だ。すぐに、やめて欲しい!」と見合わせを強く求めました。
さらに、今月に入っても事故が立て続けに起きたことから、久元市長は「何を対応していたのか? 何度でも言います。教育委員会、そして、校長先生をはじめ小中学校の先生方には、やめる勇気を持ってください」と投稿し、怒りをあらわにしました。
これに対してインターネット上では「勇気ある発言を支持します!」、「もう組み体操の時代ではない」などと、久元市長を支持する意見の一方、「僕は組み体操を通して、友だちと信じ合える気持ちが高まりました」と、組み体操を肯定する声も投稿されるなど、注目を集めています。
市の教育委員会は「各学校はすでに練習や準備を重ねており、すぐにやめるのは難しい。来年春の対応については、今後検討したい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190926/k10012100421000.html
(2019年10月19日 修正1 ;追記)
2019年10月17日11時53分に朝日新聞から、事故の内訳や市教委は今後の方針を年内に決めるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
体育行事での「組み体操」を巡り、神戸市教育委員会は17日、市立小・中学校で今年度に66件の事故が起き、6人が骨折したとする最終集計をまとめ、市総合教育会議に報告した。
久元市長が事故の多発を危ぶみ、中止を求めていたが、市教委が応じなかった経緯がある。
骨折事故はいずれも中止要請の後だった。
久元市長は来年度以降の見合わせを改めて求め、市教委は外部有識者の意見も聞き、年内に方針を決める考えを示した。
市教委は、児童・生徒が医療機関を受診したケースを事故として集計。
春の体育行事では、練習中と本番中に計15件の事故があり、内訳は、脳振盪(しんとう)1人▽ねんざ4人▽打撲9人▽すり傷1人だった。
久元市長は7月以降、組み体操の中止をツイッターで呼びかけたり、市教委に文書で求めたりした。
だが、市教委は「すでに練習している学校がある」などとし、安全確保策を盛り込んだ「実施計画書」の提出を各校に義務づけるなどの措置にとどめていた。
秋の体育行事に向けた8月以降の練習では、計51件の事故が起き、33人がけがをした。
内訳は、骨折6人▽脱臼1人▽ねんざ10人▽打撲16人。
骨折した6人のうち5人は2人技の練習中で、1人は隊形移動中だった。
ピラミッドやタワーなどの大技の練習中にもけが人が出たという。
神戸市の小・中学校では、2016~18年度に123人が骨折している。
この日の会議で久元市長は「子どもたちの運動能力が落ちているのに危険度の高い演技を続けていいのか」と改めて問題提起。
安全への懸念から中止を求めた経緯に触れ、「事故状況をみて、その思いを強くした」と述べた。
長田教育長は専門家を交えた検討会で来年度以降の方針を話し合うとした。
また、市立東須磨小学校での教員間暴力問題を受け、組織風土改革に向けた取り組みも議論。
人事の仕組みを21年度から見直す方針が市教委から示された。
市教委は18日、事実解明にあたる調査委員会の初会合を開く。
弁護士3人が委員を務める。
https://www.asahi.com/articles/ASMB9025SMB8PIHB02R.html
(ブログ者コメント)
10月17日の朝日新聞記事によれば、同じ市教委のもと、大きな案件が2つ重なっている由。
偶然だとは思うが・・・・・。
(2019年12月23日 修正2 ;追記)
2019年12月20日22時0分に神戸新聞からは、組み体操が禁止になったなど下記趣旨の記事が、禁止されるまでの経緯表付きでネット配信されていた。
神戸市教育委員会は20日、来年度から、市立小中学校の運動会や体育大会で、組み体操を禁止すると発表した。
これまでは各校の判断に委ねていた。
市教委は今年秋、指導する教職員に事前研修を受けさせるなど安全対策を強化して臨んだが、骨折6件を含む51件の事故が相次いだ。
学校側からも「教員の負担が増えた」との声が上がっていた。
組み体操を巡っては2015年以降、市立小中で746件(うち骨折210件)の事故が発生。
近年は取りやめる学校が増えており、本年度は全校の約4割の94校が実施を見送った。
久元喜造市長は7月、自身のツイッターで「わたしの権限外ですが、もう止めるべきです」と投稿。
8月には、安全と判断できない場合は市教委として実施を見合わせるよう要請した。
市教委は、実施計画書の提出など安全対策を強化するよう各校に通知したが、今秋も事故が続いたことから、久元市長が再びツイッターで「何を対応していたのか?」「やめる勇気を持って下さい」と批判。
市教委が11月、有識者らによる検討会を設置し、今後の在り方を協議していた。
市教委が今秋、組み体操を実施した学校に行った調査では、約8割が「教員の負担が増えた」と回答。
検討会では、「最近の子は運動能力が低下し、一律の指導で組み体操をさせることは難しい」、「子どもの深刻な事故につながる恐れがあり、教員の心理的な負担も大きい」などの意見が相次いだという。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201912/0012976052.shtml
12月20日21時40分に毎日新聞からは、比較的安全な「扇」などは認めるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今秋は市長が反対を表明する中で90校以上が実施していたが、骨折などの事故が相次ぎ、改めて「安全が確保できない」と判断した。
市教委によると、組み体操という名称以外のプログラムでも、立った状態で積み上がる「タワー」や「ピラミッド」などの技を禁じる。
比較的安全な「扇」などについては認める。
市教委は禁止を決めた理由として、児童生徒の運動能力の低下や、指導する教職員の負担が重いことも挙げている。
神戸市立小中学校では組み体操の事故が2016~18年度に382件発生(うち骨折は123件)。
事態を重く見た久元喜造市長が今年8月、「(組み体操を)すぐにやめてほしい」とツイッターなどで訴えたが、市教委は「今から中止すれば現場に混乱を招く」などとして継続を決定した。
市教委は学校側に安全確保策を盛り込んだ計画書を提出させるなどの対策をとったものの、今秋も実施した小中学校92校中30校で練習中に計51件の事故が発生し、6人が骨折。
市教委は専門家による検討会を設置し、実施の是非を話し合ってきた。
組み体操を巡っては、事故の多発を背景として全国的に見直す自治体が相次ぐ。
大阪市は16年度からタワーとピラミッドの実施を禁止。
大阪府教委は今年6月、原則3段以上のピラミッドとタワーを禁止する通知を出している。
https://mainichi.jp/articles/20191220/k00/00m/040/278000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。