2019年10月8日5時30分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県姫路市内で9月上旬、民家の照明などが燃えた火事で、原因は照明器具と発光ダイオード(LED)ランプの不適合である可能性の高いことが、姫路西消防署への取材で分かった。
消費者庁によると、蛍光灯が切れた後に取り付けたLEDから発火するケースは全国で相次いでいる。
火災は9月9日夜、同市内の住宅2階天井に設置されていた直径約50センチの環形照明から突然出火。
取り付けて5年ほどのLEDランプの基板が激しく焼損していた。
照明器具には、グロースターター式、▽ラピッドスタート式▽インバーター式-の3種類の点灯方式がある。
同署によると、今回の火災では照明器具の点灯方式がインバーター式だったのに対し、LEDはグロースターター式の器具に対応した商品だったという。
消費者庁によると、蛍光灯や電球が切れた際に長寿命のLEDを取り付けるケースが増加。
照明器具とLEDの組み合わせによっては、内部の電子部品が異常過熱することがあるという。
同庁にはLEDランプに関する事故情報が、今年3月までの約10年間に328件寄せられている。
LEDランプの多くには、商品説明や本体に対応方式を記載してあるが、表記がない場合は問い合わせる必要がある。
同署は今後、詳細な調査を進めるとしており、担当者は「方式が適合していなくても点灯してしまう。LEDの注意書きなどをよく読み、確認してほしい」と呼び掛けている。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201910/0012770536.shtml
(ブログ者コメント)
上記記事よりも、本ブログで2017年3月に掲載した下記記事のほうが、分かりやすいかもしれない。
2017年3月16日報道 蛍光灯用の照明器具にLEDランプを取り付けたことが原因で昨夏3件のぼやが発生、国内製の多くは口金が合わないが輸入品には口金が合うものがある
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6924/
また、今回の報道を機に調べ直したところ、東京消防庁HPに、以下の記事が掲載されていた。
当庁管轄内において、7~8月(ブログ者注;平成28年)に2箇所において直管LEDランプに関連する火災が発生しました。
いずれも直管LEDランプと蛍光灯照明器具の組合せを誤って設置したため、出火したものです。
組合せが違う状態で使用を続けると、内部の部品に過電圧がかかることや、高周波や過電流が流れ込むことで、部品が過熱し出火することがあります。
昨今、直管LEDランプが普及し、誰もが手軽に交換できることから、類似火災の増加が懸念されます。
直管LEDランプを交換する際、蛍光灯照明器具と適合するランプであるかをよく確認してから設置してください。
・・・・・
○火災の要因と対策
各事例とも、交換実施者は蛍光灯照明器具及びランプの始動方式を十分に確認できていなかったため、誤った組合せで設置してしまいました。
○日本照明工業会からの注意喚起
同種事案についての日本照明工業会からの注意喚起が、下記HPに記載されていますので、こちらもご参照ください。
http://jlma.or.jp/anzen/chui/pdf/JLA2008_100715a.pdf
http://jlma.or.jp/shisetsu_renew/pdf/LED_flier.pdf
交換予定の直管LEDランプが交換前のランプと同じ表示でした。
→ランプの表示が同じでも、蛍光灯照明器具の仕様によっては適合しない場合があります。
ご自身で交換する際は、ランプと蛍光灯照明器具の両方を確認してください
とりあえず設置してみて異常なく点灯しました。
→必ずしも適合しているとは限りません。設置して数か月後に出火した事例もあります。
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201610/index.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。