2018年12月18日18時15分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スプレー缶が原因とみられる火災は、東京都内でも相次いでいる。
東京消防庁によると、平成25年から去年までの5年間でスプレー缶が原因の火災は546件にのぼり、ことしは先月末までにあわせて79件起きている。
このうち、スプレー缶を捨てるために缶に穴を開けて抜いたガスに引火したケースが19件、ガスが残ったスプレー缶を捨て清掃車の中で火災が起きたケースは15件などとなっている。
ことし1月に都内の住宅兼事務所で起きた火災では、従業員がスプレー缶3本に穴を開けてガスを抜いた後、給湯器の点火スイッチを入れたところ、火花がスプレー缶から漏れたガスに引火したという。
火を消そうとした従業員2人が煙を吸ってけがをした。
スプレー缶が原因の火災を再現した実験映像では、台所の流し台でスプレー缶に穴を開けて残っているガスを抜こうとすると、まず、缶から漏れ出てガスコンロ付近に漂うガスにコンロの火が引火する。
その後、炎は流し台のほうに向かって燃え広がり、ついには、台所の流し台の中に滞留していたガスにも引火し、炎が一気に広がった。
年末にかけて大掃除を行う際に、使い残ったスプレー缶を捨てる人が増えるとみられ、東京消防庁は、スプレー缶を捨てる時は、必ず使い切ってから、各自治体が指定する方法に従って捨てるよう呼びかけている。
スプレー缶が原因の火災を再現した実験映像。
画面の手前にある台所の流し台の中にスプレー缶が置かれている。
缶の中に残っているガスを抜こうとしている。
その奥には、ガスコンロに火をかけてやかんでお湯を沸かしている。
この状態でスプレー缶に穴を開けると、どうなるのか。
まず、スプレー缶から漏れ出てガスコンロ付近に漂うガスにコンロの火が引火する。
缶に穴を開けてから20秒ほどで引火した。
その後、炎は流し台のほうに向かって燃え広がっていく。
そして、ついには、台所の流し台の中に滞留していたガスにも引火し、炎が一気に広がった。
札幌市で起きた爆発の原因になったとみられるスプレー缶の廃棄処分の方法をめぐっては、自治体の対応の違いが浮き彫りとなっている。
可燃性のガスを含むスプレー缶をめぐって、環境省や国民生活センター、それに業界団体などは、廃棄処分やごみ収集の際の事故を防ぐため、本来は、缶に穴をあけずに収集できる態勢を整えるのが安全で望ましいとしている。
環境省は、おととし、全国の自治体を対象に、家庭ごみとして出されるスプレー缶の収集方法について調査した。
回答があった1728の自治体のうち、「穴をあけた状態で収集する」と答えたのが73%、「あけない状態」が27%だった。
人口50万人以上の自治体に限ると、「穴をあけた状態」が29%、「あけない状態」が71%と、全体の回答とは逆の傾向になった。
これについて環境省は、穴をあけない状態で収集するには分別などの態勢を整える必要があるため、自治体の規模によって差が出ているとしたうえで、どのように収集するか、最終的には自治体の判断に任せているとしている。
国民生活センターが平成26年に行った調査でも、穴をあけるかどうかに加えて、住民への注意呼びかけの内容が異なるなど、自治体の対応の違いが浮き彫りとなっている。
国民生活センターは、自治体の対応が異なる現状では、穴をあけるかどうかにかかわらず、缶の中身を安全な場所ですべて出し切ってから廃棄することが大切だとしている。
札幌市で起きた爆発で問題になっているスプレー缶の廃棄処分。
ふだんの生活でどのようにしているのか、東京・新宿で聞いた。
都内に住む女性は、「自治体の処理法に従って、缶に穴はあけないで中身を最後まで出し切ってから捨てています。今回の爆発は本当に怖いと思ったので、もう一度、捨て方を確認しようと思います」と話していた。
神奈川県に住む男性は、「自治体が決めている方法は知りませんが、『缶に穴をあけたほうがよい』と何かで読んだことがあり、風通しのよいベランダで穴をあけてから捨てていました。今回のニュースを見て、自分も加害者になりかねないんだと思い、周りに火の気がないか注意します」と話していた。
また都内に住む女性は、「自治体が出している資料をきちんと見ない人も多いと思うので、スプレー缶のごみ出しのしかたについて、もっと周知する必要があるのではないでしょうか」と話していた。
出典
『スプレー缶火災 都内でも相次ぐ』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181218/0022779.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。