2018年12月19日7時0分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
忘年会や新年会などでお酒を飲む機会が多い時期。
お酒を飲んだら、どのくらい運転を控えなければならないのか、久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の医師・瀧村剛さんに聞いた。
昨年、全国で朝の時間帯(午前5~10時)に摘発された飲酒運転は4157件あり、多くが前夜の酒が体内に残ったままだったと考えられている。
飲酒運転の摘発(879件)の約14%を占めている。
摘発された人の多くが、酒を飲んだ後、「少し寝たので大丈夫だと思った」と話しているという。
健康総合企業のタニタ(東京都)が11月に行った調査でも、社用車を運転することがある人の約37%が、「お酒を飲みすぎても一晩寝れば、運転しても大丈夫だと思う」と答えている。
「睡眠をとればアルコールの分解が促進されるということはありま
せん。
逆に、肝臓への血流が低下し、分解は遅くなります。
体内に入ったアルコールは主に小腸で吸収され、血液中に入り、全身を巡ります。
肝臓に運ばれると、酵素の力で『アセトアルデヒド』に変換されます。
さらに、別の酵素で酢酸に変換され、その後、体内で水と炭酸ガスになり、体外に排出されます。
寝ている間は全身の血流が緩やかになるために、肝臓へ入る血液量も低下し、アルコールの分解が遅くなると考えられています」
【「汗をかけば抜ける」もウソ…ほとんどが水分】
飲酒運転で摘発された人の中には、「風呂やサウナで汗をかいてアルコールを抜いたから大丈夫だと思った」と話す人もいるようだ。
「アルコールは約90%が肝臓で分解されます。
残りの約10%は分解されず、汗や尿などとして体外に排出されます。
だから、頑張って汗を出しても、あまり効果はありません。
お風呂やサウナで大量に汗をかいても、そのほとんどはお酒に含まれていた水分か、元々体内にあった水分です。
そもそも、飲酒後はアルコールの利尿作用により脱水傾向になるため、その状態でさらに汗をだそうと長風呂やサウナに入るのは大変危険です。
実際、飲酒後のサウナでの死亡事例もありますので、やめてください」
【飲んだら何時間運転できないのか?】
アルコールの分解は、どのくらいの速さで進むのでしょうか。
具体的にお酒を飲んだら何時間、車の運転ができないのでしょう。
その目安は?
「アルコールの分解には一定の時間が必要で、その長さはアルコールの摂取量によって変わります。
大事なのは、水分を含んだお酒の量ではなく、その中に含まれている純アルコールの量です。
つまり、同じ量であれば、度数が高いお酒ほど分解に時間がかかります。
分解のスピードは、個人差が大きいです。
久里浜医療センターで大学生を対象に1時間あたりの分解のスピードを調べたところ、1時間で分解できるアルコールの量は、遅い人と速い人で約3倍の違いがありました。
こうした調査も踏まえ、安全に運転できる一つの目安とされている数字があります。
警察や自動車学校で行われている、飲酒運転で免許取り消し処分を受けたドライバーを対象とする講習では、安全面を考慮して、アルコール4gを分解するのに1時間かかるとして、度数5%のビールを500mℓ飲んだ場合、アルコールは約20gなので、5時間は運転できないと教えています」
※アルコール量の計算式 お酒の量×アルコール度数×0.8
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出典
『「寝たから大丈夫」のはず…翌朝に飲酒運転のワケ』
https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20181217-OYT8T50045.html?from=y10
(ブログ者コメント)
本ブログでは、過去に以下などの類似情報も紹介している。
2017年10月10日掲載
『2017年10月3日報道 アルコールの摂取量と消失までの時間はほぼ比例、体重60㎏の成人男性だと日本酒1合で3~4時間が目安、警察庁は深酒翌日の運転は控えるよう注意喚起 (修正1)』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7656/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。