2016年11月21日に掲載した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6493/
(2016年12月28日 修正2 ;追記)
2016年12月22日18時19分に朝日新聞から、NITEも再現実験を行ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月22日19時8分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京・明治神宮外苑であったイベントで木製の展示物が焼けて5歳の男児が死亡した火災を受けて、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が、白熱電球付きの投光器と木くずを使った再現実験をしてみたところ、点灯から2分で発火した。
NITEは、「白熱灯はたくさんの熱を発する。白熱灯の電球や器具を布や紙などで覆ったり、近くに木くずや草木など可燃物を置いたりしないでほしい」と呼び掛けている。
明治神宮外苑の火事では、投光器の白熱電球の熱が原因で、ジャングルジム形の展示物を飾る木くずから燃え広がったとみられている。
実験は、450Wの白熱電球のついた投光器を木くずで覆った状態で行った。
点灯してから25秒で発煙し、125秒で発火。
発火の際の温度は、562℃まで上昇していた。
また、NITEが事故を受けて集計したところ、白熱灯の電球やライトなどの照明器具が原因とみられる事故が今年3月までの5年間に100件あり、うち49件を火災が占め、1人が死亡していた。
21件は、洗濯物や布団が接触したり熱で過熱したりして着火していた。
誤った使い方や不注意が原因の事故が目立っているという。
蛍光灯の火災も5年間で91件発生しており、10年以上使った器具の経年劣化によるものが目立った。
NITEは、年末の大掃除の時期に合わせ、照明器具を確認することを呼びかけている。
出典
『投光器と木くずで再現実験、2分で発火 神宮外苑火災』
http://www.asahi.com/articles/ASJDQ549RJDQUTIL01X.html
『白熱灯照明事故 5年間で100件 火災多く死亡も』
http://mainichi.jp/articles/20161223/k00/00m/040/021000c
(ブログ者コメント)
NITEからのプレスリリースは下記参照。
『照明器具が関係する火災が起きています。蛍光灯照明を長く使っていないか、白熱灯照明の周りに燃えやすい物がないか確認しましょう』
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2016fy/prs161222.html
記事中、以下の事例が掲載されていた。
〇約29年間使用した蛍光灯照明を、点けたまま就寝していたところ、製品を焼損する火災が発生した。
(平成27年8月、三重県、90歳以上・女性、拡大被害)
⇒蛍光灯照明を長期間使用すると、器具の安定器が経年劣化し、破損や発煙、発火するおそれがあります。
10年以上使用している蛍光灯照明は、販売店などに依頼して異常がないか確認してください。
また、使用していて照明が明滅する、急に消える、異常な音がするなど異常がある場合は新しい製品に交換してください。
〇自宅のウッドデッキに白熱灯照明(センサーライト・ハロゲンランプ)を取り付けて使用していたところ、近くにあった洗濯物が風に煽られるなどしてライトに被さったため、センサーが感知して点灯し、ハロゲンランプの熱で洗濯物が発火し、周辺を焼損した。
(平成26年6月、静岡県、年齢性別不明、拡大被害)
⇒白熱灯照明の近くに可燃物(草木なども含む)を置いたり、器具や電球を布や紙等で覆ったりしないでください。
白熱灯照明は照明器具の中でもたくさんの熱を発する照明のため、可燃物が近くにあったり、器具や電球を布等で覆ったりすると、火災事故につながりますので、注意してください。
※平成28年の11月にアートイベントで、木製の展示物を照らすために白熱電球の投光器を使用し、展示物が全焼する火災が発生しました。
白熱灯照明は高熱になる※4ことを意識して使用してください。
〇60Wレフランプ専用のダウンライトに90Wの白熱電球を取り付けて使用したところ、金属製本体が過熱され、ダウンライト及び周辺を焼損する火災が発生した。
(平成26年2月、福岡県、40歳代・男性、拡大被害)
⇒天井に埋め込むダウンライトでは、放熱が妨げられるため、レフランプ専用の製品があります。
また各照明器具では、使用できるランプの種類(白熱電球、蛍光ランプ、LEDランプなど)やワット数(消費電力の大きさ)が決められています。
必ず各照明器具に適合したランプを使用してください。
(2019年8月4日 修正3 ;追記)
2019年8月2日付で毎日新聞東京版から、展示した学生2人のみが起訴されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京地検は1日、オブジェを展示した日本工業大(埼玉県宮代町)の22歳と21歳の男子学生2人を重過失致死傷罪で在宅起訴した。
業務上過失致死傷容疑で書類送検された同大教員ら4人は不起訴処分とした。
警察は今年3月、重過失致死傷容疑で学生2人を、学生への指導や現場の安全管理などを怠ったなどとして、業務上過失致死傷容疑で日本工業大の男性教員1人のほか、イベントを主催した広告会社の社長ら3人を書類送検していた。
https://mainichi.jp/articles/20190802/ddm/012/040/121000c
8月1日21時15分に時事ドットコムからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
地検は、学生が内部に設置した白熱灯の熱で飾り付け用の木くずが燃えたと認定。
発火は予想できたのに注意義務を怠った重大な過失があったと判断した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019080101202&g=soc
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。