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7月30日11時57分に日本経済新聞から、死者5人は焼死だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
死亡した5人の死因が、司法解剖の結果、焼死とみられることが30日、警視庁捜査1課への取材でわかった。
死亡した5人のうち、4人は火元とみられる地下3階と地下4階で発見され、残る1人は屋上で発見された。
この事故では他に作業員ら約40人が救急搬送され、うち25人が気道熱傷や一酸化炭素中毒で入院した。
出典
『多摩市の建設現場火災 5人の死因は焼死か』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33558740Q8A730C1CC0000/
(2018年8月6日 修正1 ;追記)
2018年8月2日17時30分にNHK首都圏から、作業場所が毎日変わるため作業員は避難経路の説明を受けていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当時、ビルの中には300人あまりの作業員が働いていたが、NHKの取材に対し複数の作業員は、「毎日のように人の入れ代わりが多く、作業場所も変わるため、避難経路について説明を受けたことはなかった」などと証言した。
警察は、現場では作業員の入れ代わりが多く、避難経路について十分に周知されていなかった可能性もあるとみて調べている。
出典
『5人死亡火災避難路周知不十分か』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180802/0015970.html
(2018年8月29日 修正2 ;追記)
2018年8月28日17時31分にNHK首都圏からは、当初の予定と違い燃えやすいウレタンが使われていた、切断していた柱は当初は設置予定がなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察がこれまでに押収した作業の工程表では、断熱材として、燃えにくい不燃性のウレタンが使われる予定だったのが、作業を進める中で燃えやすいウレタンに変更されていたほか、その後の調べで、バーナーで切断していた仮設の柱についても、当初は設置する予定がなかったことがわかった。
火災は、この仮設の柱を撤去するために鉄骨を切断中に起きていて、警察は、計画が変更されたことで十分な安全管理ができず、被害が広がった可能性があるとみて調べている。
出典
『計画になかった柱 切断中に火災』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180828/0017548.html
(2018年12月23日 修正3 :追記)
2018年12月21日17時59分に産経新聞から、関係者6人が書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
施工者の準大手ゼネコン「安藤ハザマ」(港区)の担当社員が警視庁捜査1課の調べに「安全より工期を優先した」と供述していることが21日、捜査関係者への取材で分かった。
同課は同日、ガスバーナーによる溶断作業で適切な安全対策を怠り、火災を引き起こしたとして、業務上過失致死傷と業務上失火の疑いで、この社員や現場責任者ら同社の3人と下請け作業員3人の34~51歳の男6人を書類送検した。
火災を防ぐため業界団体などは、溶断作業について
▽断熱材のウレタンを吹き付ける前に実施
▽改修工事現場などウレタンが吹き付けられた場所では、ウレタンを除去して不燃材で養生し、消火器を準備
などの安全対策を求めている。
しかし、捜査1課によると、現場責任者らは安全対策について作業員に指示せず、具体的な手順書も作成していなかった。
この結果、ウレタンを吹き付けた場所でそのまま溶断作業が行われ、火がウレタンに直接接する状態だった。
火の見張り役は別の作業をしていて火災の覚知が遅れ、燃え広がった。
消火器も近くに置かれていなかった。
安藤ハザマは昨年6月にも江東区の倉庫解体現場でウレタンが燃える同様の火災を起こした。
同課は、現場責任者らが作業の危険性を認識しながら漫然と下請け任せにしていた状況が今回の大規模火災につながったと結論づけた。
出典
『「安全より工期優先」供述 多摩ビル死傷火災、6人を書類送検』
https://www.sankei.com/affairs/news/181221/afr1812210042-n1.html
12月21日付で毎日新聞東京版からは、下の階にいた見張り役は離れた場所で別作業をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
捜査1課によると、出火時、火元の地下3階では作業員がガスバーナーで鉄骨を縦に切断していた。
切断箇所が床下に達した際、炎でウレタン材が加熱されて可燃性ガスが発生。一気に燃え広がったとみられる。
ウレタン材は断熱用で、階下の免震層の天井に吹き付けられていた。
免震層には引火を警戒する作業員もいたが、出火時は離れた場所で別の鉄骨を切断していた。
捜査1課は、警戒やウレタン材の保護などの防火策を十分に取っていれば防げたとし、現場責任者らに過失があったと判断した。
出典
『東京・多摩の建設現場火災 5人死亡 現場責任者ら6人、業過致死傷容疑で
書類送検』
https://mainichi.jp/articles/20181221/dde/041/040/049000c
12月22日付で毎日新聞東京版からは、作業員の上下の位置関係を示すイラスト付きで、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(記事内容の紹介は省略)
出典
『東京・多摩の建設現場火災 5人死亡 現場責任者ら書類送検 「工期優先」
防火策甘く』
https://mainichi.jp/articles/20181222/ddm/041/040/153000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。