2018年6月8日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8429/
(2018年10月25日 修正1)
2018年10月18日17時27分にNHK関西から、再発防止策が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪市の吉村市長が18日の定例会見の中で、大阪市消防局としての再発防止策を発表した。
それによると、救急隊員が患者が「明らかに死亡している」かどうかを判断する際に確認が求められている呼吸や脈拍、それに瞳孔などの6つの項目についてチェックリストを作成し、現場で救急隊員2人が二重にチェックすることなどが盛り込まれた。
また、市によると、大阪市内の救急隊の出動件数は年々増加していて、去年は22万9013件と過去最多だったということで、市では救急隊員の勤務体制を改善するために、今後、救急隊の増員も検討していくという。
出典
『救急隊が死亡誤判断で再発防止策』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20181018/0008803.html
(ブログ者コメント)
10月18日付で発表された報告書を読んだが、臭気や見た目から、患者死亡と判断してもおかしくない状態だった。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
報告書を見るまでは、確認するのに手を抜いたのだろうか?などと考えていたが、そんな話しではなかった。
思えば、これまで数多くの事例を紹介してきたが、事故の報告書を見ることは稀。
事故の再発防止を考えるうえでのポイントとなる情報が埋もれているケースは多々あるのだろうと、改めて感じた次第。
報告書から抜粋した当時の状況を以下に転記するが、「幾度となくこのような現場を経験」することがある消防や警察の方々は本当に大変だ。
ブログ者には、肉体的にも精神的にも、とても勤まらない。
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p9
オ 室内進入から傷病者接触までの動き
A司令補は、玄関ドアを開けたと同時に腐敗臭を感じ、室内にはハエが飛んでいるのが分かったと供述した。
一 方、C士長は、幾度となくこのような現場を経験しているにもかかわらず、「うわっとなるぐらいのとてつもない腐敗臭を感じた。」と供述している。
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C士長は、この時の状況として、室内には 30 匹ほどのハエが飛んでいるのが見え、部屋の奥に傷病者が右側臥 位の状態で倒れており、臀裂部にハエがたかっていること及び傷病者の右肩から右腰までにかけて床面から高さ 10cmほどの範囲で赤黒い変色が見え たことから、傷病者には死斑があり死亡状態であると確信したと供述している。
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p10
傷病者へ近づくと、傷病者には毛布がかかっておらず、便失禁はなかったものの、臀部にハエがたかっているのが見え、顔は床に幾重かに折り重ねられ敷いてある毛布に埋もれており観察ができない状況であった。
カ 傷病者接触時の状況
A司令補は、まず、傷病者の左下肢に左手で触れ、両手で左下肢の硬直を見るため膝の可動性を観察した。
その結果、冷感があり、硬く感じられたことから、下肢には死後硬直が出現していると判断した。
その後、背面側で頭部の位置に移動し、自身の右手で毛布を床面に押さえつけて、顔を覗き込み、自身の左手で総頸動脈を5秒程度確認したが、呼吸は無く、脈も触れなかった。
この時、 A司令補は、床面に接していた右腰の辺りに多数の白っぽい蛆虫がいることを確認したことから、傷病者は死亡状態であり、死亡してから時間が経過しているものと判断した。
なお、A司令補は、死斑と思われる赤黒い変色や褥瘡(じょくそう)までは確認していなかった。
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http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/shobo/0000450106.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。