2023年10月30日18時42分にYAHOOニュース(新潟放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日までの3日間、柏崎刈羽原発の事故を想定した新潟県の防災訓練が行われました。
18年ぶりに国と一体となって行った今回の訓練。
様々な課題が浮かび上がったようです。
今回の訓練は、新潟県の上・中越沖を震源とする地震で柏崎刈羽原発7号機の炉心が冷やせなくなり、放射性物質が放出されるという想定で行われました。
岸田総理 ;
「原子力緊急事態宣言を発出いたします」
国と一体での訓練は18年ぶりです。
屋内退避も含めると、住民およそ16万5000人が参加する大規模な訓練です。
原発から5キロ圏内の住民が避難のために使ったのは、海上自衛隊のエアクッション型揚陸艇=「LCAC」です。
この船は2021年の訓練でも登場しましたが、波が高く、住民を乗せるのは断念していました。
記者リポート ;
「住民を乗せたLCACが海上へと出ていきました。
そして、沖合4~5キロほどのところに泊っている輸送艦に船体ごと入り、住民を移すということです」
住民はその後、直江津港まで移動しました。
「船での避難」に住民は… 。
住民;
「海が荒れた時がちょっと不安かなと思います」
「本当に放射性物質があるところに自衛艦が迎えに来てくれるのか」
「自動車もありますし、わざわざ船に乗ってこれだけ時間がかかると放射能浴びる可能性があるので、早く抜けたいと思えば車で逃げるか…その方が早いのかな」
今回の避難訓練には、他にもヘリコプターを使った避難や自家用車、バスを使った避難も訓練も行われました。
「左手に放射性物質が付着している可能性がありますので、隣で簡易除染を受けていただきます」
車で避難した住民は『スクリーニングポイント』に立ち寄り、体や車などの表面に付着した放射性物質を検査。
15秒ほどで2人が同時に検査できる新たな機器も使って検査の流れを確認しました。
また避難所での本人確認では、新潟県が開発したアプリを使い、作業が効率的に進むかも確認しました。
住民 ;
「避難の方はスムーズにできるかと思います。今回のでだいぶ手順が理解できましたので」
一方で、「車の避難」には、こんな不安も…。
住民;
「車で移動している時は、情報を受け取る方法があるのかないのかが心配ですね」
「ほとんどみんな自家用車になるじゃないですか。
その場合に、果たしてスクリーニングポイントなどに全員が通過していけるのかどうか…。
逃げたい一心になれば、そういうところを飛ばしていくということもありますよね」
また、懸念されているのが、冬の大雪など悪天候が重なった場合の避難です。
今回、悪天候に対応する訓練は非公開の机上訓練のみで終わりました。
住民;
「去年の柏崎の大雪で国道止まりましたよね。
ああいう時はどうするのかなっていう細かいところが計画に組んでないので、避難経路だけはわかったですけども、交通状況は把握していない感じ。
そういうところはちょっと心配でした」
「一斉に動いたらどうなるのとちょっと疑問」
視察した花角知事は、「繰り返し行う中で防災意識が高まる」と訓練の意義を強調しました。
花角知事;
「例年県がやってきたものに比べれば、はるかに規模が大きくなって、言うならば『より実際に近いもの』になってきていると思います。
訓練を重ねる中で、非常に効率的なものになっていくとは思います」
新潟県は3日間の訓練で得た教訓を国や自治体などと共有し、今後の対応に役立てるとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0b4c73981f4318c4fc191454e69f703c297133b2
10月30日19時14分にテレビ新潟からは、初日は海自と空自も出動しての避難訓練、2日目は放射性物質が放出された後の避難住民の汚染検査や簡易除染などが行われたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力・柏崎刈羽原発での重大な事故を想定し、10月28日と29日の2日間、住民の避難訓練が行われました。
国がかかわり、さまざまな訓練が行われる中、課題も浮き彫りとなりました。
《防災行政無線》
「西中通地区に避難指示が発令されました」
10月28日、柏崎市の西中通地区。
住民たちが一時集合場所となる地元の小学校に続々と集まってきました。
始まったのは原子力防災訓練です。
〈参加した住民〉
「やっぱり身近に感じていなとダメだと思っている」
「福島の事故をみてますので、自分たちもいつそういうことが起きるのか不安はどこかにはあります」
首相官邸には岸田首相をはじめ、閣僚たちの姿が…
〈岸田首相〉;
「東京電力・柏崎刈羽原発において事故が発生したことから、原子力緊急事態宣言を発出し、関係自治体への避難等の指示を行いました」
訓練は、震度6強の地震が起き柏崎刈羽原発7号機の原子炉が自動停止、その後、原子炉を冷やすための非常用の冷却機能が喪失し全面緊急事態に至ったとの想定です。
国が柏崎刈羽原発を対象に訓練を行うのは2005年以来、18年ぶりです。
被ばくを防ぎながら住民をどう安全に避難させるのかが訓練のテーマです。
初日は原発から5キロ圏内の住民が参加しました。
住民を乗せたバスが向かった先は原発をのぞむ柏崎市の海水浴場。
沖合から水しぶきをあげて向かってくる2隻の船…自衛隊のホーバークラフトです。
地震によって道路が寸断されたり渋滞が起きたりした場合を想定し、海上からの避難を試みます。
〈参加した住民〉 ;
「ちょっと恐ろしいです…今まで経験したことないので」
「大きな音がするので、これからどれくらい大きな音がするのか不安です」
住民は沖合で輸送艦に乗り換え、上越市へ向かいました。
このほか、自衛隊のヘリコプターを使い、空からの避難も行われました。
ただ雨天候のため、予定されていた一部のヘリの飛行は中止となりました。
◇ ◇
訓練2日目は5キロから30キロ圏内の住民が対象で、放射性物質が放出されたあと避難を始めた想定です。
柏崎市の住民は上越市の公園に到着しました。
《訓練》
「これからワイパーの方を測定します。エンジンを切ってお待ちください」
行なわれていたのは、放射性物質が付着していないか調べるスクリーニング検査です。
住民たちが乗った車やバスの放射線量を調べ、汚染されていないか確認していきます。
《訓練》
「左ワイパー基準値未満です」
「基準値未満了解です」
基準値を超えた場合は、住民の検査に移ります。
放射線量の高いか所を調べ、簡易除染が行われました。
スクリーニング検査を終え、上越市の避難経由所に到着しました。
住民が手にしているのはスマートフォン。
時間の短縮や効率化を図ろうと専用のアプリを使い、オンラインでの受付が行われました。
ただ…
〈職員〉;
「ダメだ。大変申しわないです。こちら読め取れなくて。あちらの紙に書いていただいて」
うまく受付ができないケースも。
また、扱いに不慣れな高齢者からは。
〈参加した住民〉 ;
「年をとっているとこれ、スマホで出せないという人はこれ(名札)を町内会でつくってくれた。逆にね、時間がかかってますね」
柏崎市や刈羽村など、7市村から約880人の住民が参加した避難訓練。
住民からはさまざまな声が聞かれました。
〈参加した住民〉;
「若い人はアプリがいいだろうしお年寄りは携帯のない人もいますし」
「受付から滞ってみなさんやっぱり登録が難しいのかと感じました」
「私たちの訓練というよりどちらかというと県の主催者側の訓練のような気がして、(自分が)実際に動けるのかなって不安はすごくあります」
とくに不安の声があがったのが…
〈参加した住民〉;
「逆にもう家に閉じこもっていた方がよっぽど安全かと、“真冬”は」
「実際に“冬道”だったらしかもあの大型バスなので路面悪ければこの道通れないとかもう少し時間かかるのではないかと感じた」
原子力災害と大雪が重なる複合災害。
去年12月には、大雪の影響で柏崎市を通る国道8号が38時間にわたって通行止めとなる事態が起きました。
訓練を視察した花角知事は。
〈花角知事〉;
「訓練というのはいろんな角度でやるべきものでありますので。さまざまな機会をとらえてできるだけシナリオのパターンをつくって訓練することは重要だと思う。それが対応力の向上につながると思います」
県は課題を洗い出し、今後の訓練や県の広域避難計画に反映させていくとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fc9b5cec2fe8ac9003d4a8461d8bd62d140fca7
10月30日13時22分にYAHOOニュース(新潟テレビ)からは、避難バスがパンクするトラブルもあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
柏崎刈羽原発での重大事故を想定した新潟県の原子力防災訓練は29日、3日間にわたる日程を終了しました。
3日目は原発から30キロ圏内(UPZ)の住民が避難先への移動を体験し、一部の住民は自家用車を使って避難しました。
上越市の直江津港南ふ頭緑地公園では、放射性物質による汚染の有無を確認するスクリーニングと除染作業を訓練し、花角知事も視察。
避難車両の放射線量を測ったほか、日本原子力研究開発機構の体表面測定車による人体のスクリーニングも実施しました。
訓練中には、会場内で避難住民を乗せたバスのタイヤがパンクし、急遽、別のバスを用意するアクシデントもありました。
避難経由所となったユートピアくびき希望館(上越市)では、避難者の本人確認と避難先の指示に県が開発したDXアプリを活用しましたが、住民がパスワードを忘れるなどして手続きに時間がかかったケースがありました。
花角知事は訓練後に報道各社の取材に応じ、「訓練を通してより合理的・効率的な避難になると安全安心につながる」と述べましたが、DXアプリについては職員の作業に不慣れな点もあったとして「住民への周知と職員の習熟が必要」と述べました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dbbbc492556da5dea5dc7399ee4431db5bd6ab77
(ブログ者コメント)
避難バスのパンクなど、想定外のことがいろいろ起きたということで、訓練の目的の一つは達成されたようだ。
あとは避難マニュアル?にどう落とし込むか・・・というところだろう。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。