2023年2月6日20時57分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前11時50分ごろ、大阪府岸和田市臨海町で、金属加工工場の作業員から「鉄板に数人の従業員が挟まれた」と119番通報があった。
大阪府警によると、工場内で作業していた男性7人が負傷し、5人が病院に運ばれた。
うち会社員の紺野さん(58)=三重県名張市赤目町檀=が死亡し、30、40代の計2人が意識不明、2人は命に別条はないという。
他の2人は軽傷を負い、府警は業務上過失致死傷の疑いも視野に調べを進めている。
岸和田署によると、工場内では事故当時、19人が作業していた。
工場内には、印刷関連部品の加工に使われる重さ約2トンの金属製の板が13枚、1列に並べられていた。
板は縦約2・3メートル、横約9・3メートル、厚さ数十センチで、13枚それぞれが立った状態で置かれていた。
だが、同署の調べでは、板が何らかの原因で倒れ、次々に隣り合う板が倒れたとみられる。
最終的には13枚全てが地面に面する形で倒れたり、隣の板に引っかかる形になったりしたという。
搬送された作業員の中には、板のそばにいて、倒れてきた板の下敷きになったケースがあったとされる。
現場は南海岸和田駅の北西約2キロにある、大阪湾に面した工場地帯。
事故直後から、岸和田市消防本部の消防車や救急車、府警の捜査車両が出動し、一時、騒然とした。
工場周辺では、「板をどうやって動かそうか」などと救急隊や警察官が大声を掛け合い、倒れた板に巻き込まれ、負傷した作業員たちの救助に当たる様子が見られた。
現場近くの鉄鋼会社の社屋にいた男性従業員は、「工場地帯なので普段から大きな音はしているが、いつも以上に大きな音が聞こえた」と振り返った。
複数のものが倒れたり、落ちたりするような音だったといい、「驚いて外に出てみると、様子を見ようとする人たちが集まっていた」と話した。
男性の勤務先は現場となった工場と関係があり、男性は前日も工場内部の様子を見ていた。
整然と並んでいたはずの金属の板は事故後、出入り口に向かって折り重なるようにして倒れていたという。
男性は「板は大きいうえ重いため、人間の力で倒れるようなものじゃない」と説明する。
工場の天井にはクレーンが設置され、作業に使われていた。
「何らかの弾みで板が次々に倒れてしまうことがあったのかもしれない」と語った。
https://www.asahi.com/articles/ASR264KG0R26PTIL00C.html
2月7日11時30分に産経新聞からは、板は2方向に分かれて倒れた、板を3枚ずつ組み合わせて機械部品を作っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府岸和田市の金属加工会社の工場で、重さ約2トンの金属製の板13枚が倒れて作業員7人が死傷した事故で、発生当時にクレーンを使った作業が行われていたことが7日、捜査関係者への取材でわかった。
板は2方向に分かれて相次ぎ倒れたことも判明。
大阪府警岸和田署は、倒れた原因とクレーン作業との関連を調べている。
事故は6日午前11時50分ごろに発生。
作業員19人が板を3枚ずつ組み合わせて機械部品を作る際、13枚の板が相次いで倒れ、一部の作業員が下敷きになった。
同署によると、男性5人が病院に搬送され、うち三重県名張市の作業員、紺野さん(58)が死亡、30代と40代の2人が意識不明の重体となった。
搬送された5人のほかに、2人が軽傷を負った。
現場は複数の会社が借りて使用しており、工場を所有する金属加工会社によると、事故当時は、この会社とは別の会社が作業していたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b589654c18ff1728bd145fcb5218609e07ee4c88
2月9日20時23分に産経新聞からは、クレーンで吊り上げた部品を板に接着する作業中、操作ミスでクレーンの一部が板に接触したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府警は9日、現場検証の結果、操作ミスによってクレーンの一部と接触した板が、相次いで倒れた可能性があると明らかにした。
府警は業務上過失致死傷容疑で経緯を詳しく調べている。
府警によると、当時はクレーンを天井付近からつり下げ、板に別の部品を接着する作業が行われていた。
クレーンの一部は、一列に並べられた13枚の板の中央部分に接触し、板が2方向に分かれてドミノ倒しになったとみられる。
https://www.sankei.com/article/20230209-25AJBF27A5LTJMI27WEFOZMUCM/
2月9日21時46分にYAHOOニュース(共同通信)からは、板に取付けた部品をクレーンで引き上げた際に、浮き上がった板がバランスを崩したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
板に取り付けた部品をクレーンで引き上げた結果、浮き上がった板がバランスを崩し、ドミノ倒しになった可能性があることが9日、府警への取材で分かった。
当時は天井に設置されたクレーンを使い、板に部品を取り付ける作業中だった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac2791f17dd7592278aa3c1a92e1434b6d384376
(2023年2月23日 修正1 ;追記)
2023年2月21日11時23分に産経新聞からは、部品を装着したまま板を引き上げたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府警岸和田署は20日、業務上過失致死傷の疑いで、工場内の倉庫を借りて作業していた京都府亀岡市の産業機器メーカー「C工業」の本社を家宅捜索した。
署は書類などを押収し、安全管理に問題がなかったか調べる。
署によると、板は縦約2・4メートル、横約9・4メートル、重さ約2トン。
当時、倉庫では、約1・5メートル間隔に並べた板にクレーンで部品を取り付ける作業をしていた。
現場検証の結果、クレーンに部品を装着したまま板を引き上げたため、板が前後の板に接触して倒れた可能性があることが判明した。
事故は6日午前に発生。
別の会社から現場に派遣されていた男性7人が下敷きになり、三重県名張市の紺野さん(58)が死亡。
2人が意識不明の重体だったが、その後、意識が戻ったという。
https://www.sankei.com/article/20230221-3W6LYZPYBVO5HDRSY7NTZPHKXY/
(2023年10月29日 修正2 ;追記)
2023年10月26日12時2分にNHK関西からは、転倒防止器具を発注していたが届くまで待ってると納期に間に合わないと思い器具のないまま作業したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
鉄製の板は本来、倒れるのを防ぐための器具を取り付けることになっていましたが、警察が捜査した結果、器具はなく、当時の現場の責任者で京都府の産業機械メーカー「C工業」の社員2人が、そのことを知りながら作業を続けていたことが分かりました。
2人は任意の事情聴取に対し、「器具を発注していたが、届くまで待っていると納期に間に合わないと思い、作業を続けた」と話しているということです。
また、クレーンを操作していたのは中国人の技能実習生で、操作に必要な資格がなかったことも分かったということです。
このため警察は、安全管理を怠ったことが事故につながったとして、当時の現場の責任者2人と技能実習生のあわせて3人を26日、業務上過失致死傷の疑いで書類送検しました。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20231026/2000079014.html
10月26日18時50分に朝日新聞からは、板と板を器具でつなぐ必要があった、板に取付けられた部品をクレーンで持ち上げようとした際に板ごと持ち上がったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岸和田署によると、板は等間隔で平行に立てられ、それぞれを器具でつないで倒れないようにする必要があった。
社員が板に取り付けられた部品をクレーンで持ち上げようとしたところ、板ごと持ち上がり、両隣の板に接触し、板が将棋倒しになったという。
https://www.asahi.com/articles/ASRBV5HSRRBVPTIL00G.html
10月26日12時14分に産経新聞からは、転倒防止器具はあったが取り付ける工具がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当時の安全管理責任者の男性社員は、「金属板を固定する器具はあったが、取り付ける工具がなく、納期を優先させた」と供述しているという。
中国人男性はクレーン操作の免許を取得していなかったが、社員らの指示で動かしていたという。
https://www.sankei.com/article/20231026-6GDXAZBJPBPABGPNATUWKUL27Q/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。