2019年1月18日21時38分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中部電力は18日、三重県四日市市から愛知県弥富市へ、公道を通って変圧器1台(15トン)をトレーラーで輸送する途中、人体に有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)を含む油が最大約50mℓ流出した可能性があると発表した。
油が漏れないようにする処置が不十分だった。
少量で、トレーラー監視のため後方を走っていた輸送業者の車には油が付着しておらず、飛散は限定的とみられるとして、中部電は「ただちに健康や環境に影響はないと判断している」と説明した。
四日市火力発電所1、2号機の廃止に伴い、17日午後2時から3時半にかけ、変圧器を弥富市の処理施設に運んだ。
流出跡が到着後に見つかり、200mℓあった油が150mℓに減っていた。
PCBは熱に強く、電気機器の絶縁油などに使われる。
毒性が強く、自然界では分解が難しい。
〔共同〕
出典
『中部電、輸送中PCB流出 人体に有害、三重―愛知間 』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40209740Y9A110C1CN8000/
1月19日10時0分に伊勢新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中部電力は18日、四日市火力発電所(三重県四日市市三郎町)から変圧器を搬出した際、絶縁油に含まれる有害物質のPCB(ポリ塩化ビフェニール)が県内などの道路上に飛散した可能性があると発表した。
同社によると、変圧器を運ぶトレーラーが愛知県弥富市内の処理施設に到着した際に発覚。
運搬していた委託会社の作業員が、トレーラーの荷台に絶縁油が付着しているのに気付いたという。
このトレーラーは17日午後2時ごろ、変圧器を積んで発電所を出発。
国道23号などを通って同日午後3時半ごろ、処理施設に到着した。
四日市、弥富市両市のほか、川越町、桑名市、木曽岬町を通過した。
絶縁油を抜き出した状態で変圧器を運搬したが、少量が残っていた。
飛散量は最大でも50mℓ程度という。
ビニールシートやテープなどで配管を養生する作業が不十分だったことが原因とみている。
変圧器の運び出しは、この日が初日だった。
残り3台の変圧器を運び出す必要があるという。
同社は、「ただちに健康や環境への影響はないと考えている。飛散を確実に防ぐ対策を講じたい」としている。
出典
『中電、路上に有害物質飛散か 変圧器運搬の車に付着』
https://this.kiji.is/459160934955975777?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
1月18日付で中部電力HPに掲載されていた記事の添付写真によると、大型機器の上部にある小配管に残留していたとのこと。
・・・・・
【飛散した原因・状況】
変圧器の無害化処理にあたり、抜油し輸送する際に、取り外した配管の開口部をビニールシートで覆う養生を実施しましたが、養生が不十分であったため、配管のくぼみ部分に残った絶縁油が、輸送に伴う振動によって養生部分から一部飛散したと考えております。
・・・・・
5 輸送した変圧器
総油量 8,900l(輸送時は、事前に絶縁油の抜油を実施)
PCB含有量 0.65mg/kg
(注)低濃度PCB:0.5mg/kg超過5,000mg/kg以下のものをいう。(0.5mg/kg超過が特別管理産業廃棄物として扱われる)
出典
『変圧器輸送中における絶縁油の飛散について』
https://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/3270117_21432.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。