2024年8月30日17時37分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後2時ごろ、小樽市新光の高速道路の工事現場で「地下20メートル付近で体調が悪くなった人がいる」と、工事関係者から消防に通報がありました。
消防が駆けつけたところ、作業員4人が意識不明の状態で地上に引き上げられていて、救急隊が酸素吸入などを行った結果、いずれも意識を取り戻し、その後、病院に搬送されました。
警察などによりますと、現場では高速道路のジャンクションを全面開通させるための建設工事が行われていて、当時、5人の作業員が地下20メートル付近で、コンクリートを流し込むなどの作業にあたっていたということです。
警察は、4人が作業中に酸欠状態になったとみて状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240830/7000069502.html
8月30日20時4分に産経新聞からは、熱中症のような症状だと119番通報された、直径5m深さ30mの穴の中で作業していた、基礎工事中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後2時5分ごろ、北海道小樽市新光の工事現場で「作業員が熱中症のような症状で意識がない」と119番通報があった。
道警によると、男性作業員4人が一時意識不明となったが、酸素吸入をして回復した。
4人は直径約5メートル、深さ約30メートルの穴の中で鉄骨を運ぶ作業中で、酸欠などの可能性もあるとみられ、詳しい状況を調べている。
現場は後志自動車道の小樽ジャンクション(JCT)付近。
道警によると、JCTの基礎工事が行われていた。
https://www.sankei.com/article/20240830-AGEQTGBOYNO6FP7GWXS33VXY4Y/
8月30日22時30分にYAHOOニュース(北海道文化放送)からは、リレー方式で鉄骨を下ろす作業を行っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月30日午後2時10分ごろ、小樽市新光3丁目の後志自動車道で工事作業員1人が体調不良を訴え、関係者が消防に通報しました。
警察や消防が現場に駆け付けた時には男性作業員4人が体調不良に陥っていて、全員が一時意識を失い、病院に搬送されましたが、治療を受けて現在は意識を取り戻しているということです。
警察によりますと、現場では高速道路のジャンクションを新設する工事がおこなわれていました。
4人は当時、基礎部分を作る工程で深さ約30mの円形に掘られた立坑(穴)に入ってリレー方式に鉄骨を下ろす作業をしていたところ、体調不良になったということです。
警察は4人が酸欠や熱中症になった可能性があるとみて、作業工程や現場の状況などを調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c9ca1e9e76a71f779897dcd3cec4747aa8a29973
2024年8月8日10時4分にYAHOOニュース(福島民友)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後2時15分ごろ、福島県西郷村小田倉字大平の信越半導体白河工場で白河市関辺上ノ原、派遣社員の男性(39)と須賀川市栗谷沢、派遣社員の男性(46)が不活性ガスのアルゴンガスを吸引した。
39歳男性は意識不明の重体で、46歳男性は体調不良を訴える軽症。
白河署によると、同工場は半導体の部品を製造。
39歳男性は機器の中で清掃作業中に充満したガスを吸引し、酸欠状態に陥ったとみられる。
46歳男性は、39歳男性を助けようとして吸引したという。
同署が労災事故とみて調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ad3bc511e4d5bc98ec3b3a89da70565abecc4a73
8月7日20時53分にYAHOOニュース(福島テレビ)からは、半導体の部品を製造する機器を清掃していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
西郷村にある信越半導体株式会社白河工場で、2人の作業員がガスを吸引する労災事故が発生した。
白河警察署によると8月7日午後2時15分ごろ、工場内で半導体の部品を製造する機器を清掃していた作業員2人が機器の中に充満していたアルゴンガスを吸い、病院に運ばれた。
この事故で39歳の男性作業員が意識不明の重体、46歳の男性作業員が軽傷となっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b13fc102008816ca362e69c1d5e299d59cf27a59
2024年5月20日16時57分にYAHOOニュース(東日本放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午前7時半ごろ、石巻港に係留していたパナマ船籍の貨物船の倉庫内で倒れている作業員2人がつかりました。
作業員はいずれも50代男性で、石巻市の病院に搬送されましたが、このうち石巻市の57歳男性が意識不明の重体だということです。
貨物船は18日から石巻港に係留してパームヤシの殻の積み込みを行っていて、2人は20日の午前7時半ごろから倉庫内で準備作業をしていました。
パームヤシの殻は石巻市のバイオマス発電所で燃料として使う予定でしたが、国内での期限が切れたことから、タイへ輸出することになっていたということです。
倉庫は荷物を運ぶ際には密閉されていますが、当時は作業のため開いた状態でした。
倉庫内では有毒なガスは確認されず、換気が不十分で酸素が不足していた可能性があるということです。
石巻海上保安署は業務上過失致傷の疑いも視野に、事故の詳しい原因と安全管理が正しく行われていたかを調べています。
国内では過去に、貨物船から木材チップを取り出す作業をしていた際に作業員が酸欠で倒れる事故が発生しています。
貨物船の甲板の下には、船倉と呼ばれる貨物を積み込む場所が設置されています。
厚生労働省によりますと、過去には船倉内の空気中の酸素が木材チップに吸収され炭酸ガスを排出したことで酸素不足になり、作業員が酸欠になった事故が発生しているということです。
今回、貨物船では18日から船倉内にパームヤシの殻を積み込む作業が行われていました。
石巻海上保安署によりますと、パームヤシの殻は酸素を吸収しやすいということで、屋根状のカバーを開けて作業していたものの、作業開始当時、船倉の低い部分では酸欠状態になっていた可能性もあるとしています。
厚生労働省は、作業開始前に酸素濃度の測定や船倉内に備え付けられている可搬式の換気装置の使用を呼び掛けていて、宮城労働局は今回、これらの安全衛生管理が行われていたのか調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ca312f81dae466ad76fa243b1208a825439277d7
5月20日19時6分にYAHOOニュース(河北新報)からは、回復した男性には二酸化炭素中毒の症状がみられた、ヤシ殻が酸素を吸収し二酸化炭素を出すという植物の特性を失っていなかったことが原因か?など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午前7時半ごろ、宮城県石巻市の石巻港雲雀野ふ頭に係留中のパナマ船籍の貨物船「EVER FELICITY」(9589トン)の船倉内で、作業員2人が倒れているのを別の作業員が発見した。
石巻海上保安署によると、石巻市の男性(57)は酸欠状態で意識不明の重体。
宮城県大崎市の男性(53)は回復したが、二酸化炭素中毒の症状が見られた。
2人はパームヤシ殻を積み込む作業をしており、事故時はクレーンで上から船倉内にパームヤシ殻をならす機材を搬入していた。
海保は、パームヤシ殻が暗い所で酸素を吸収し、二酸化炭素を出すという植物の特性を失わなかったため、二酸化炭素が船倉内にたまったとみて調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8871e9b8bc7b4e2240b30d8838f146ed657be1aa
5月20日18時58分にYAHOOニュース(宮城テレビ)からは、2人は倉庫に入り、すぐに酸欠で意識を失ったらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
船には、酸素を吸収しやすいパームヤシ殻が積まれていて、2人は倉庫に入り、すぐに酸欠で意識を失ったとみられるという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/be9f546f9da0e3cd39fe586cb953c495af031e7d
5月20日20時53分に朝日新聞からは、積み込み予定5000トンのうち3500トンが積み込まれていた、積み込んだヤシ殻の表面をならす機材を積み込む作業中だった、直前まで倉庫の扉が閉まっていたことも原因だった可能性ありなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石巻海上保安署によると、2人は酸欠で意識を失った。
救急搬送されたが、同市の男性(57)は意識不明の重体、大崎市の男性(53)は容体が安定し帰宅したという。
船はパナマ船籍で、15日から石巻港に係留し、パームヤシ殻を積んでいた。
事故当時、積み込む予定量5千トンのうち、約3500トンが積み込まれていたという。
2人は、積んだパームヤシ殻の表面をならす機材を倉庫内に積み込む作業中だった。
2人は。積んであったパームヤシ殻の上で倒れていたという。
署は、作業直前まで倉庫の扉が閉まっていたことや、パームヤシ殻は酸素を吸収しやすい特性があることが原因の可能性もあるとして調べている。
パームヤシ殻はパーム油を生産することで出る。
海外から輸入され、バイオマス燃料として国内で使われている。
石巻市では今年、「石巻ひばり野バイオマス発電所」の営業運転が始まった。
署によると、この船に積んでいたのはその余剰分を他国に送るためのものだという。
https://www.asahi.com/articles/ASS5N3SV2S5NUNHB003M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
(ブログ者コメント)
上記情報から推定すると、前日までにヤシ殻3500トンを積み込んだ後、船倉の屋根や扉を閉め、事故当日、残りのヤシ殻を積み込む準備をするために屋根や扉を開け、酸素濃度測定などをしないまま船倉に下りて行った・・・ということかもしれない。
もしそうだったとすれば、船倉内は結構広い空間だし、昨日の今日に、まさか酸欠状態になっているとは思いもつかなかったのかもしれない。
2024年4月12日6時15分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「酸素カプセル」と書かれた、栃木県のトレーニング施設。
12日、この場所で、“低気圧トレーニング”をしていた競輪選手の男性と、近くにいた女性が意識を失う事故があり、男性は現在(12日午後11時30分時点)も、意識不明の重体です。
12日午前、栃木県・宇都宮市にあるトレーニング施設を利用していた、競輪選手の男性から通報がありました。
(119番通報):
「急病です」
救急隊がかけつけると、そこには長さ約6メートル、高さ2.2メートルの「低圧室」があり、その中で、“低気圧トレーニング”を行っていた競輪選手の男性(57)と、操作していた女性(53)が、意識を失った状態で倒れていたということです。
当時、施設にいたのは2人のみで、男性は通報しながら意識を失ったとみられています。
近所の人 :
「あまりお客さんが来てなかったと思うんで…
おそらく仲間の人たちが利用してたんだと思うんですね、競輪の仲間なのかなっていう。
まさかそういう事故が起こるとは思わなかったので、ちょっとびっくりしますね」
「低圧室」内の酸素が薄くなったことで倒れたとみられる2人。
女性は意識を取り戻しましたが、競輪選手の男性は現在(12日午後11時30分時点)も、意識不明の重体だということです。
12日夜、千葉県いすみ市の“低圧室”がある施設「鍼灸接骨院T」を取材しました。
(※事故があった施設とは関係ありません)
“低圧室”がある接骨院 院長 :
「うちの機械だと、標高3000mまで気圧を変えることができるので、高山地帯に行ってトレーニングしたのと同じような状態をつくることができます」
“低圧室”を利用する際には、どんなことに気をつければよいのでしょうか。
“院長 :
「花粉症ですごく鼻がつまっている方とか、逆に体調が悪いから中に入って元気になろうとした方でも、念のためにお断りはさせていただいております。
高負荷をかけてしまうと、心拍数が上がって、それで苦しくなる方もいらっしゃるので」
警察は、事故の経緯を詳しく調べています。
(4月12日放送『news zero』より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a9f85cd22c8f41cf30aa741e4e1bba0e80a7b783
4月12日23時12分に読売新聞からは、施設は女性の夫が経営している、低圧室は内側から操作する仕組みなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前11時頃、宇都宮市田野町のトレーニング施設「V」で「女性が心肺停止になっている」と119番があった。
救急隊員が駆けつけたところ、鹿沼市上野町、競輪選手・渡辺さん(57)と同市の職業不詳の女性(53)が低圧室内で倒れているのを発見。
病院に搬送されたが、渡辺さんは意識不明の重体で、女性は心臓マッサージを受けて意識を取り戻したものの治療中だという。
宇都宮中央署によると、同施設は女性の夫が経営しているもの。
低圧室は直径約2・2メートル、奥行き約6メートルの円柱形の装置で、複数の人が入れる大きさがあった。
施設内にはトレーニング器具なども設置されていた。
装置内の気圧を下げることで高地に近い環境でトレーニングができるとみられる。
装置は内側から操作する仕組みになっており、当時、女性が操作を行い、気圧を下げた状態で渡辺さんがトレーニングをしていた可能性がある。
当時、施設内には2人しかおらず、渡辺さんは通報後に意識を失ったとみられ、同署が詳しい原因を調べている。
日本競輪選手会栃木支部によると、渡辺さんは同支部登録の選手で、最近もレースに出ていたという。
施設は国道沿いに位置し、周辺には住宅が立ち並ぶ。
当時、近くで勤務していたという男性は「突然、サイレンが聞こえて、何が起きたのかと思った」と驚いていた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240412-OYT1T50136/
4月13日12時16分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、女性は扉が開かないという趣旨の通報をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
その後の警察への取材で、女性は発見される前に一時的に意識を取り戻していたとみられ、その際に自ら「扉が開かない」という趣旨の通報をしていたことが分かりました。
女性はその後、再び意識を失いましたが、搬送される際に意識を取り戻したということです。
警察は、2人が酸素が薄くなった低圧室に閉じ込められた可能性もあるとみて、詳しい事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b3f77f43d7d6b0a86f647672e79657b043a2af82
4月14日11時2分にYAHOOニュース(下野新聞)からは、妻から状況を聞いたオーナーは数値の設定ミスではないかと話したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
施設のオーナー男性が13日、下野新聞社の取材に応じ、原因について「(機械の)数値の設定ミスではないか」との見解を示した。
オーナーによると、女性(53)は妻で、意識不明で搬送された鹿沼市、競輪選手の男性(57)は常連客。
オーナー自身も競輪選手で、練習仲間という。
オーナーは事故後、意識を取り戻した妻から当時の状況を聞いたという。
客が低圧室を利用する際は、主にスタッフの妻が一緒に入り、操作を担当。
安全確保のため、客だけで利用することはなかった。
競輪選手男性は、これまでに200回以上利用しているという。
空気が薄くなり呼吸が苦しくなることは考えられるが、今回のようなケースは「なかった」と話した。
低圧室は10年ほど前に福島県のメーカーから購入。
近年は、常連客の利用が中心という。
今回は、妻が先に意識を失ったとみられる。
オーナーは、「しっかりしていなければいけない店の者が先にそうなってしまった。そこは失敗だった」とした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed6c0e66f5ca40db86e4bf69919d8b333eaccb3f
2024年4月29日1時26分に産経新聞からは、重体だった競輪選手は死亡したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
栃木県警は29日、宇都宮市のトレーニング施設の低圧室から搬送され、意識不明の重体となっていた鹿沼市上野町の競輪選手、渡辺さん(57)が28日に死亡したと発表した。
死因は調査中としている。
県警によると、当時、低圧室でトレーニングをしていたとみられる。
「急病です」と119番通報し、施設の場所を伝えた後に電話が途切れた。
気圧の調整のため内部にいたとみられる施設関係者の女性(53)も治療を受けた。
https://www.sankei.com/article/20240429-V6TVX7MJJZO6JHEUDXC6J247ZU/
(2024年5月1日 修正2 ;追記)
2024年4月30日19時43分に産経新聞からは、死因は低酸素症だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
栃木県警は30日、宇都宮市のトレーニング施設にある低圧室で体調不良を訴え、28日に死亡した競輪選手、渡辺さん(57)=栃木県鹿沼市=の遺体を司法解剖した結果、死因は低酸素脳症だったと発表した。
県警によると、渡辺さんは当時、低圧室で気圧を下げてトレーニングをしていたとみられる。
県警が詳しい状況を調べている。
https://www.sankei.com/article/20240430-BIYRRV4YDJIZDCL2UENA6DVXS4/
2023年6月7日14時16分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
おととい午後5時ごろ、長岡市立中央図書館の地下排水溝に通じるマンホールで、設備会社の従業員で見附市の山田さん(男性、47歳)と小千谷市の細貝さん(男性、28歳)が、いずれも意識がない状態で倒れているのが見つかり、その後、死亡しました。
マンホールの中は酸素濃度が低かったということで、警察が酸欠の可能性もあるとみて調べていましたが、いずれも死因は血中の酸素濃度が低くなる低酸素血症とわかったということです。
当時、合わせて5人で図書館のトイレの改修工事を行っていましたが、警察によりますと、当初の予定ではマンホールの中に入る工程はなく、トイレが詰まっていると追加の相談を受けたことから、状況を調べるために2人がマンホールに入ったとみられるということです。
2人がマンホールの中にいたことについて、ほかの3人は知らなかったと話しているということで、警察は当時の状況などを詳しく調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20230607/1030025338.html
6月7日11時20分に読売新聞からは、死亡したうちの1人は現場責任者だった、トイレの配管洗浄作業中だった、現場には酸素濃度測定器がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日は他の作業員と、トイレの配管を洗浄する作業をしていた。
山田さんは現場責任者だった。
長岡署などは6日、現場で実況見分を実施、2人が倒れていたマンホール内は、酸素欠乏の危険性がある酸素濃度18%未満だったことを確認した。
同署によると、2人は事故当時、酸素濃度を測る測定器を所持しておらず、現場にも設置していなかったという。
また、同署などによると、マンホール内への進入は、予定されていた作業計画に含まれていなかった。
同署や長岡労働基準監督署は、2人がマンホール内に入った経緯を確認するとともに、業務上過失致死や労働安全衛生法違反の疑いも視野に詳しい事故原因を調べる。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230606-OYT1T50203/
6月7日21時21分に産経新聞からは、5人はトイレの配管詰まり解消作業を行っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故が起きた5日は、2人を含む作業員計5人が図書館のトイレの配管詰まり解消の作業を行っていた。
2人が倒れているのが見つかった場所は、作業とは直接関係ない、館内1階のマンホールの内部だったという。
図書館側は取材に対し、「業者から作業が終了したと報告を受け、その後マンホールが開いているのを職員が見つけた」と話した。
https://www.sankei.com/article/20230607-RI4L5L4JKZP6LE4TSBNSOAL7VM/
6月27日20時54分に新潟日報からは、酸欠を想定した準備をせず中に入った可能性があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2人はマンホールの穴の直下近くでうつぶせの状態で倒れていたことが7日、関係者の話で分かった。
長岡市消防本部によると、救助当時の現場の酸素濃度は低く、長くはいられないレベルだった。
長岡署は同日、2人の死因が低酸素血症だったと発表した。
長岡署によると、5日はマンホール内での作業は予定されていなかった。
また、救助に当たった消防によると、現場に酸素濃度を測る検知器などは落ちていなかった。
2人が酸素欠乏を想定した準備をせずに中に入り、死亡した可能性がある。
長岡労働基準監督署によると、県内で酸素欠乏症による労災死亡事故は、少なくとも2022年度までの10年間発生していない。
長岡労基署は、図書館内のマンホールが酸素濃度18%未満で法令によって対策が義務付けられている「酸素欠乏危険場所」に当たるかどうかを調べている。
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/229218
2023年9月1日16時44分にYAHOOニュース(新潟放送)からは、事故の4ケ月前にもトイレ詰まり解消作業を行っていたが、2回とも?作業者に酸欠特別教育を行っていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長岡労働基準監督署は、酸素が少なくなる場所での作業ということがわかっていながら、亡くなった従業員一人に特別な教育を行わずに危険な場所で作業に就かせていたとして、労働安全衛生法違反の疑いで長岡市の建築設備会社と会社の代表取締役を書類送検しました。
労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されたのは、新潟県長岡市にある建築設備工事会社と代表取締役です。
長岡労働基準監督署によりますと、6月の死亡事故が起きる前の今年2月に、長岡市立中央図書館の地下にある作業スペースで、トイレの詰まりを取り除く作業を行わせた際、酸素が少なくなる場所での作業ということがわかっていながら従業員一人に特別な教育を行わず、作業に就かせた疑いが持たれています。
労働安全衛生法では、酸素欠乏の恐れがある場所で働かせる場合には、知識不足から生じる事故を防ぐため、空気呼吸器などの使用方法など特別な教育を行っていない労働者に作業させることを禁止しています。
その後、6月に長岡市立中央図書館のトイレで同様にトイレの詰まり作業を行っていた際、作業をしていたこの会社の47歳と28歳の男性2人が低酸素血症で死亡する事故が起きています。
死亡した2人のうち、もう1人が教育を受けていたかについては 労基署は明らかにしていません。
この事故について警察は、業務上過失致死の疑いを視野に捜査を続けています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/451b70488817949f5ee5c21dbdf2ee50f638a7da
9月1日20時6分にNHK新潟からは、2月の教育未実施は6月の事故を調べる中で判明したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし2月、長岡市の図書館のトイレの改修工事で、酸素欠乏のリスクなどに関する特別な教育を行わず、作業員1人を地下のスペースで作業させたとして、労働基準監督署は1日、市内の建築設備工事会社と社長を労働安全衛生法違反の疑いで書類送検しました。
長岡労働基準監督署によりますと、ことし2月上旬、長岡市の市立中央図書館のトイレの改修工事で、20代の男性作業員に対し、酸素欠乏のリスクなどに関する特別な教育を行わず、地下のスペースで作業させたとして、労働安全衛生法違反の疑いが持たれています。
ことし6月、同じ図書館の敷地内にある地下のスペースで作業していたこの会社の20代と40代の男性作業員2人が低酸素血症で死亡する事故が起きていて、労働基準監督署が調べるなかで、今回の事案がわかったということです。
この建築設備工事会社はNHKの取材に対し、「担当者が不在でコメントできない」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20230901/1030026355.html
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2022年10月21日17時6分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前11時40分すぎ、室蘭市仲町にある日本製鉄北日本製鉄所の工場で「人が倒れている」と消防に通報がありました。
警察や消防が駆けつけたところ、コークス炉と呼ばれる石炭を加熱する施設で下請け会社の作業員の男性2人が倒れているのが見つかりました。
警察によりますと、2人はいずれも室蘭市に住む会社員の鈴木さん(53)と近嵐さん(61)で、意識がない状態で病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。
当時、2人はコークス炉にある石炭を混ぜる機械のメンテナンス作業をしていて、助け出された際、現場の酸素濃度は低い状態だったということです。
また、通報段階では「ガスが発生したおそれがある」という情報もありましたが、消防がガス検知器を使って調べたところ、有毒なものは検知されなかったということです。
警察は酸欠が原因の可能性があるとみて、当時の詳しい状況を調べています。
日本製鉄北日本製鉄所の工場は市内の工業地区にあり、会社のホームページによりますと、自動車向けの鋼材などを生産しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20221021/7000051746.html
10月21日18時43分に産経新聞からは、倒れている人を見つけ、もう1人も中に入った、倒れていた人は落とした工具を拾いに入ったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
コークス炉は石炭を蒸し焼きにする施設。
道警によると、2人は施設内にある「混炭機」のメンテナンスをしていた。
近嵐さんが混炭機内で意識を失って倒れているのを鈴木さんが見つけ、中に入ったとみられる。
施設にいた別の作業員は「工具を落として拾いに行ったのではないか」と話しているという。
https://www.sankei.com/article/20221021-KE36KU77WRMGTCTTLQUMYCDFGA/
10月21日21時57分に読売新聞からは、2人は混炭機のタンク内で倒れていた、当時は3人で作業していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
下請け会社の男性作業員2人が、石炭を混ぜて乾燥させる機械内のタンクに倒れており、搬送先の病院で死亡が確認された。
近嵐さんがタンク内で倒れ、救助に向かった鈴木さんも倒れたという。
当時、2人は別の作業員と計3人でメンテナンス作業をしていた。
機械は稼働していなかったが、酸素濃度が低かったという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221021-OYT1T50192/
10月21日17時58分に毎日新聞からは、タンクの中は火災が起きないよう通常は酸素を抜いているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
タンクの中は通常、火災が起きないよう酸素を抜いている。
事故当時もタンク内は酸素が薄い状態だったといい、道警は2人が酸欠状態になった可能性があるとみて調べている。
https://mainichi.jp/articles/20221021/k00/00m/040/185000c
10月24日19時0分にYAHOOニュース(北海道文化放送)からは、死因は酸欠だった、タンク内はメンテナンスしない予定だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
その後の調べで、2人の死因は「酸素欠乏性窒息」だったことが判明しました。
混炭機のタンク内は通常 火がつかないように酸素濃度が低くなっているということです。
当時、タンク内はメンテナンスしない予定となっていて、警察は近嵐さんが作業中に工具を落としてタンク内に取りに行った可能性もあるとみて、事故原因を詳しく調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/311c608231ebdbeefabe67da2732904fc700cbcb
(2022年11月24日 修正1 ;追記)
11月22日付の北海道新聞紙面には、タンク内の酸素濃度は18%程度だったなど、下記趣旨の記事が掲載されていた。
混炭機は、コークスを製造するための前処理として石炭を砕いてためる設備で、石炭が通る配管と高さ2mの箱形のタンクに分かれている。
稼働時は引火を防ぐため、タンク内の酸素濃度を低くしている。
室蘭市消防本部によると、混炭機は事故当時、稼働していなかったが、消防隊がタンク内の酸素濃度を調べたところ18%程度だった。
2人は当初、配管周辺で作業していたが、近嵐さんが何らかの理由で、通常は人が入らないタンクに入ったという。
鈴木さんが、タンク内で倒れている近嵐さんを発見し、もう1人の同僚に知らせた後、助けるためにタンクに入ったとみられる。
(ブログ者コメント)
酸素濃度18%は、そう低い値ではない。
そろそろ危険領域に入る・・・といった感じの濃度だ。
委細不明。
(2022年12月18日 修正2 ;追記)
2022年12月16日16時4分にYAHOOニュース(北海道文化放送)からは、統一した酸欠危険場所標識を設置していなかった元請けと混炭機への立ち入り禁止表示や作業前の酸素濃度測定を行っていなかった下請けが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
室蘭労働基準監督署は12月15日、酸欠を防ぐために必要な安全対策をしていなかったとして、2つの建設会社や現場責任者などを、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検しました。
労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されたのは、室蘭市の「元請け建設会社」と会社の現場責任者の30代男性、登別市の「下請け建設会社」と会社の現場責任者で、今回の事故で死亡した50代男性です。
室蘭労働基準監督署によりますと、メンテナンスの元請け建設会社などは、酸欠の危険がある場所であることを周知するために、「統一した標識などを設置」しなかった疑いが持たれています。
一方、下請けの建設会社などは、酸欠の危険がある「混炭機」への立ち入りを禁止する表示や、「混炭機」で作業する際に、本来義務付けられている「酸素濃度の測定」をしなかった疑いが持たれています。
室蘭労働基準監督署は、元請け側、下請け側ともに認否を明らかにしていません。
【参考】
混炭機とは、コークス原料の予備炭と石灰を乾燥させた際に発生する微粉炭を混合する機械のこと。
混炭機を含む石炭事前処理設備内において、発火防止のため、当該設備全体に窒素を充てんしていたため、酸素欠乏危険場所に該当するものです(室蘭労働基準監督署の説明より)。
https://news.yahoo.co.jp/articles/aa853e303c2064bb359b12d772fdcc64356e1927
2022年7月18日8時29分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前11時すぎ、埼玉県秩父市中津川にある鉱山のトンネルで、50代の男性から「一緒にトンネルに入った男性が酸欠で倒れた」と消防に通報がありました。
消防が現場に駆けつけたところ、男性2人がトンネルの入り口から300メートルほど進んだ場所に倒れているのが見つかり、病院に搬送されましたが、まもなく死亡が確認されました。
警察によりますと、死亡したのは、いずれも東京・大田区に住む36歳と35歳の会社員の男性で、2人が見つかった現場付近は酸素濃度がほぼゼロの状態だったということです。
警察は、酸欠が原因で死亡したとみて詳しく調べています。
亡くなった男性2人は、SNSを通じて知り合った別の男性2人とあわせて4人のグループで鉱山のトンネルに入っていたということで、警察は4人の行動の目的なども調べることにしています。
秩父市中津川の鉱山のトンネルは、川に向かった斜面を道路から5メートルほど下がったところに道路をくぐるような形で入り口が設けられていて、警察の規制線が張られていました。
入り口には扉が設けられていて、隙間からは外に向かって冷たい風が流れ出していました。
現場は秩父市街から西に40キロほど離れた群馬県境に近い山の中で、近くには操業中の鉱山などがあります。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220718/1000082410.html
7月17日22時35分に産経新聞からは、4人はグループ別に行動していた、最寄り駅は秩父鉄道の三峰口駅など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県秩父市中津川の坑道で17日、男性2人が倒れているのが見つかり、病院に搬送されたが、いずれも死亡が確認された。
秩父署によると、見つかった付近の酸素濃度はほぼゼロで、酸欠で窒息した可能性がある。
2人は30~40代とみられ、交流サイト(SNS)で知り合った男性ら計4人で坑道に入っていた。
4人はグループに分かれて行動していたが、2人の戻りが遅いために50代男性が捜しに行ったところ、坑道の入り口から200~300メートルの場所に1人が倒れていた。
午前11時過ぎに消防に通報し、もう1人も内部で見つかった。
署は、坑道が立ち入り禁止の区域だったかどうかや、4人の目的などを調べている。
坑道は、秩父鉄道三峰口駅から西に10キロ以上離れた場所にある。
https://www.sankei.com/article/20220717-NN3Z4CX33JJDJCACN7SO7EWNDU/
(ブログ者コメント)
〇扉の隙間から冷気が外に向け流れ出していたということで、まさか内部に酸欠場所があるとは思いもしなかったのかもしれない。
空気流れのないほうの坑道に入ってしまったということだろうか?
〇三峰という地名が目に入った瞬間、心霊スポット探検か?ということが頭に浮かんだので、秩父+心霊スポットというキーワードでザッと調べてみたが、それらしい情報は見つからなかった。
2022年5月12日17時35分にmBS NEWSから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府貝塚市でマンホールの検査をしていた市の職員が突然倒れ、意識不明の重体となっています。
貝塚市によりますと、5月11日の午後3時前、貝塚市三ツ松の市道で上下水道部の男性職員が測量などの検査のためにマンホールの中に入ったところ突然倒れ、地上で待機していた別の職員が119番通報しました。
男性は心肺停止の状態で緊急搬送され、意識不明の重体だということです。
マンホールは深さ5.5mで、男性職員は地下に降り立った直後に倒れたということで、市は5月12日現在も原因を調査しています。
現場のマンホールは今年4月28日に完成したばかりで、5月11日に最終点検が行われていました。
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20220512/GE00043770.shtml
5月13日17時54分にmBS NEWSからは、当日は目視確認だけの予定だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府貝塚市のマンホール検査で職員が意識不明となっている事故。
酸素濃度などの計測を行わずに中に入っていたことがわかりました。
貝塚市・上下水道部の男性職員(56)は5月11日午後、新しく完成したマンホールを検査するために中に入ったところ倒れ、13日時点でも意識不明となっています。
貝塚市によりますと、男性職員は低酸素症の疑いがあるということですが、当時、現場では法律で定められているマンホール内の酸素濃度やメタンガスの有無などを計測していなかったことがわかりました。
当日はマンホールを目視で確認するだけの予定だったため、測定機器がありませんでしたが、男性職員が「中に入る」と申し出たということです。
市は職員への安全教育を徹底したいとしています。
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20220513/GE00043790.shtml
(2022年5月19日 修正1 ;追記)
2022年5月18日18時41分に産経新聞からは、参事だった男性は死亡したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
大阪府警貝塚署は、貝塚市三ツ松のマンホール内で検査をしていた市上下水道部参事の男性(56)が11日の作業中に倒れ、17日に死亡したと発表した。
死因は低酸素による呼吸困難とみられる。
市職員や工事関係者らが検査に立ち会っていたが、男性は法令で定められた酸素濃度などの測定を行わなかったという。
https://www.sankei.com/article/20220518-NE4JSYHCWRKURFHWT5IRS7UHPQ/
2022年2月10日19時38分にYAHOOニュース(山口放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日昼頃、周南市の日鉄ステンレスで作業員2人が鋳型の中で酸欠状態で倒れる事故があった。
2人は意識不明の重体となっている。
周南警察署によると、10日午前11時半頃、周南市野村南町の日鉄ステンレス山口製造所で、落下物を取り除こうと鋳型の中に入った40代の男性作業員が酸欠状態で倒れたという。
助けに入った50代の男性作業員も倒れ、2人は心肺停止の状態で病院に運ばれた。
その後、呼吸は戻ったものの、意識不明の重体だという。
鋳型の中にはアルゴンガスが充満し、酸素がない状態だったとみられるという。
アルゴンは無毒で、周辺環境への影響はない。
日鉄ステンレスによると、現場はステンレスを流し込んで固める施設で、鋳型の大きさは高さ2メートル、幅3メートル。
当時は整備作業中で、ガスが充満しているときに落下物があれば中に入らず、器具を使って取るルールになっているという。
日鉄ステンレスは、「地域の皆さまにご迷惑をおかけし、申し訳ありません。今後は関係機関と協力しながら原因究明に努めていきたい。」とコメントしている。
警察で原因を詳しく調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/67bbd081b1e6484f04359c07d275dd2be929464c
2月10日19時16分にNHK山口からは、炉の入り口を覆う耐火性の蓋が破れて炉の中に落ちたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、炉で作業をするための準備を進めていたところ、炉の入り口を覆う耐火性のふたが破れて炉の中に落ちたため、40代の作業員が取りに入ったところ、倒れたということです。
そして、救出のためにあとから炉に入った50代の作業員も倒れたということです。
会社によりますと、作業員が倒れていたのは、精製したステンレスを冷やして固めるための炉の中で、当時、倒れた2人を含む4人の作業員で炉の補修作業を行う予定だったということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20220210/4060012581.html
2月10日20時14分に朝日新聞からは、当時は鋳型の補修中で鋳型を覆う耐火紙が破損して内部に落ちたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警周南署や同社によると、2人は同社の下請け会社の社員で、ステンレスを精製するための鉄製の鋳型の補修をしていた。
鋳型は高さ約2メートルのほぼ直方体で、内側の最大幅は1メートルほど。
鋳型内の酸素を取り除くためにアルゴンガスを充塡(じゅうてん)していたが、鋳型を覆う耐火紙が何らかの原因で破損して内部に落ち、取りにいった男性作業員(49)が倒れ、救出しようとした男性作業員(51)も倒れたという。
https://www.asahi.com/articles/ASQ2B6QWBQ2BTZNB015.html
(2022年2月21日 修正1 ;追記)
2022年2月20日18時20分に産経新聞からは、先に炉内で倒れた人が死亡したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
山口県警周南署は20日、同市御姫町の会社員、梅田さん(49)が搬送先の病院で死亡したと発表した。
死因は蘇生(そせい)後脳症。
署によると、梅田さんらは同社の下請け会社の従業員という。
事故は10日午前11時25分ごろ発生。
梅田さんが深さ約2メートルの炉に入ったところ倒れ、救助しようとした50代作業員も倒れた。
酸欠が原因とみられる。
https://www.sankei.com/article/20220220-EYF3XQBN55LP5JRLSMH7LNC5BM/
2021年1月5日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡労働基準監督署は、液体窒素を用いる冷凍車に酸素濃度測定器具を設置していなかったとして、運送業のK運輸㈲(静岡県焼津市)と同社専務取締役を、安全衛生法第22条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで静岡地検に書類送検した。
冷凍車の荷台に入った労働者が急性窒息で死亡している。
災害は令和2年5月17日、取引先の事業場内で発生した。
労働者は1人で冷凍車内に液体窒素を充てんする作業に従事していた。
本来は酸素欠乏症を防ぐため、荷台の扉を全開にしてしばらく換気したうえ、測定器で酸素濃度を確認してから車内に入らなければならならない。
労働者は扉を半開きにするのみで十分な換気をせず、そのまま乗り込んで倒れたものとみている。
酸素欠乏症等防止規則第4条では、…
https://www.rodo.co.jp/column/99744/
(ブログ者コメント)
酸欠則4条の条文は下記。
(測定器具)
第四条 事業者は、酸素欠乏危険作業に労働者を従事させるときは、前条第一項の規定による測定を行うため必要な測定器具を備え、又は容易に利用できるような措置を講じておかなければならない。
https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-35-2-0.htm
2020年7月30日付で河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前8時55分ごろ、仙台市太白区郡山6丁目のT社仙台事業所で、男性から「屋内で男性2人が倒れている」と119番があった。
仙台南署によると、従業員の古山さん(男性、50歳)=白石市=と細矢さん(男性、26歳)=太白区=が市内の病院に搬送され、搬送先で死亡が確認された。
同署によると、2人は工場にある焼結炉の中で見つかった。
炉は直方体で幅約70センチ、奥行き約50センチ、高さ約3.7メートル。
不具合があり、2人が上部の開口部から中に入ったとみられる。
共に作業に当たろうとした別の男性従業員が異変に気付き、第三者を介し通報した。
炉は通常、真空状態で作動し、炉内の酸素濃度は事故時、極めて薄い状態だったという。
同署は、2人が酸素欠乏により死亡した可能性が高いとみて、死因や原因を詳しく調べる。
市消防局などによると、2人は搬送時、心肺停止の状態だった。
外傷はなかったという。
仙台労基署も同日、炉や周辺の状況などを調べた。
労働安全衛生法違反に当たる可能性があるとみて、今後、関係者から事情を聴くなどして調査する方針。
T社仙台事業所によると、焼結炉は電子部品を製造するため、原料となる金属を焼き固めるための装置。
仙台事業所はパソコン部品などを製造し、約250人が勤務している。
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202007/20200730_13017.html
7月29日19時56分にYAHOOニュース(東北放送)からは、通りかかった警備員が2人が倒れているのを発見したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前8時50分ごろ、仙台市太白区郡山6丁目の電子部品などを製造する「T社仙台事業所」の工場の中で、男性2人が倒れているのを警備員が発見し、消防に通報しました。
警察や仙台事業所によりますと、2人は、金属を焼き固める際に使われる焼結炉と呼ばれる炉の修理のため中に入りましたが、通りかかった警備員に炉内で酸欠状態で倒れているところを発見されたということです。
事業所の始業時間は8時半のため、発見される8時50分までの20分の間に炉に入って倒れたと見られています。
消防によりますと、焼結炉の中で有毒なガスなどは検知されなかったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4be0675778240547fc4eb82ad61442fec9e77c3
7月30日19時33分にYAHOOニュース(東北放送)からは、焼結炉に入る前にはアルゴンガスなどでバキュームブレイクするなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日になって、2人の死因は窒息死と分かりました。
古山さんら2人は、焼結炉と呼ばれる炉内で倒れているところを発見されましたが、消防の調べで、事故後のこの炉内の酸素濃度は極めて低く、人が入ると危険な数値だったことが分かりました。
29日の始業時間は、午前8時半。
2人が倒れているのが発見されたのは、20分後の8時50分頃のため、警察は、2人が炉に入ってすぐに酸欠状態に陥った可能性が高いとみて、調べを進めています。
事故のあった焼結炉は、真空状態で粉末状の金属を高温で固めるものです。
焼結炉に詳しい東北大学金属材料研究所の千葉晶彦教授によりますと、蓋を開ける際には、アルゴンガスや窒素などを使い、真空状態から大気圧に戻す必要があるということです。
始業時間からわずか20分後に倒れているのが見つかっていることから、千葉教授は、炉内がこのアルゴンガスなど空気以外のガスで充満していた可能性があると指摘します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/eac695d7f33afeed80d5733749022fdfb63f7b07
7月30日20時4分にYAHOOニュース(仙台放送)からは、修理の際は炉内に空気を送り込む必要ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2人は「焼結炉」と呼ばれる装置の中に入る際、空気が十分に入っていない状態で中に入った可能性が高いことが分かりました。
労働基準監督署や警察によりますと、この「焼結炉」は普段は真空状態で、修理の際は空気を中に送り込む必要がありますが、2人は十分に空気が入っていない状態で炉の中に入っていたとみられるということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/93ab03994c7b1168bb37ac4d72e97f06a879f588
(ブログ者コメント)
以下は、千葉教授のコメントがテロップ掲載されている東北放送映像の3コマ。
(2021年7月22日 修正1 ;追記)
2021年7月19日17時6分に産経新聞からは、当時の責任者らが書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
仙台南署は19日、注意義務を怠ったとして業務上過失致死の疑いで、当時の工場責任者の男性社員(56)=同市泉区=を書類送検した。
書類送検容疑は、作業者が炉内に入る際に、マニュアルで定められている炉内の換気や酸素濃度計測などの注意義務を怠り、作業していた古山さん=当時(50)=と細矢さん=同(26)=を死亡させた疑い。
仙台労働基準監督署も19日、労働安全衛生法違反の疑いでT社と男性社員を書類送検した。
https://www.sankei.com/article/20210719-H5IU32G3ABPMVC3C6PHISKZJYU/
(2022年10月8日 修正2 ;追記)
2022年10月6日17時25分にNHK東北からは、換気や酸素濃度測定していなかったとして当時の現場責任者らが起訴されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、換気を怠っていたなどとして去年7月、当時の現場責任者を業務上過失致死の疑いで書類送検していました。
これを受けて、仙台地方検察庁は6日までに、現場責任者だった森被告(58)と、作業の指揮監督を行っていた田中被告(57)を業務上過失致死の罪で起訴しました。
また、法人としての「T社」と現場責任者を労働安全衛生法違反の罪で起訴しました。
起訴状によりますと、焼結炉内で作業をさせるとき、炉内の換気や酸素濃度の測定などをしておらず、事故を防ぐための業務上の注意義務などを怠っていたということです。
起訴されたことを受けてT社は、「厳粛に受け止め、2度と起きないように再発防止策を徹底し、信頼回復に努めます」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20221006/6000021213.html
(2023年3月15日 修正3 ;追記)
2023年3月14日13時41分にNHK宮城からは、作業監督は前日に修繕を指示したが当日は欠勤したため換気などの指示を出し忘れていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故で、作業中の炉内の換気などの注意義務を怠っていたなどとして、現場責任者だった森被告(58)と、作業の指揮監督を行っていた田中被告(58)が業務上過失致死などの罪に問われています。
14日、仙台地方裁判所で開かれた初公判で、森被告は「間違いありません」と述べ、起訴された内容を認めました。
一方、田中被告は「過失は私にないと思う」と否認しました。
このあと、検察は冒頭陳述で田中被告に対し、「事故の前日に焼結炉の部品が落下したと報告を受けて修繕を行うよう指示したが、当日は体調不良で欠勤したため、換気などの詳しい指示を出し忘れていた」と述べました。
また、森被告に対しては、「現場責任者として作業中に十分な換気などを行わなければいけない立場だったのにも関わらず、何も行わなかった」と指摘しました。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20230314/6000022826.html
3月14日19時47分にYAHOOニュース(仙台放送)からは、酸素濃度は3%程度だった、酸素濃度を測定しないことが常態化していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
冒頭陳述で検察側は、『焼結炉』の中で作業する際には、炉内の酸素濃度を18パーセント以上に保つ必要があるが、事故当時は3パーセント程度だったと指摘。
「酸素濃度の測定をしていないことが常態化していた」などと述べました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6411ba11544389add735c62f33d367c5285269ac
(2024年4月17日 修正4 ;追記)
2024年4月16日22時29分に読売新聞からは、現場指揮者だった男性は当日欠勤しており、事故の予見可能性を認定するには疑いが残るとして無罪判決が出たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
業務上過失致死罪に問われた当時の現場指揮者の男性(59)(仙台市)の公判が16日、仙台地裁であり、宮田祥次裁判長は無罪(求刑・罰金60万円)判決を言い渡した。
仙台地検は現場の指揮監督を任されていた男性が作業手順を策定するなどの注意義務を怠ったなどとして、22年9月に起訴した。
判決で宮田裁判長は、男性は事故当時病気で欠勤しており、2人に炉内で作業するよう指示していなかったと指摘。
「(2人が炉内に入る)予見可能性があったと認定するには合理的な疑いが残る。被告人に過失があったとは認められない」と述べた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240416-OYT1T50211/
4月16日12時3分にNHK岩手からは、現場指揮者だった男性に当時、作業に関する指揮命令を行う権限はなかった、当時の現場責任者には罰金刑が確定しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故で、当時、作業を指導する立場だった田中さん(59)と現場責任者が、作業中の炉内の換気などの注意義務を怠っていたなどとして、業務上過失致死などの罪に問われました。
被告は、これまでの裁判で「過失は私にないと思う」と無罪を主張し、検察は罰金60万円を求刑していました。
16日の判決で仙台地方裁判所の宮田祥次裁判長は、「被告は当時、作業に関する指揮命令を行う権限はなく、現場責任者の支援をする立場だった。事故当日も従業員が焼結室に入って作業することを予見できたと認定するには合理的な疑いが残り、過失があったとは認められない」として、被告に無罪を言い渡しました。
この事故で、当時の現場責任者は罰金60万円、T社は罰金100万円の判決が、それぞれ確定しています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20240416/6000027222.html
2020年7月6日13時35分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
6日午前9時10分ごろ、大阪市港区弁天6丁目の弁天埠頭(ふとう)に停泊中の船内で、清掃作業中に3人が倒れたと同僚から119番通報があった。
駆けつけた救急隊員が船内のタンク内から男性3人を救出したが、搬送先の病院で全員の死亡が確認された。
大阪府警が原因を調べている。
港署などによると、死亡した3人のうち1人がタンク内部に下りる途中に転落し、2人は様子を見に内部に入った後、倒れたとみられる。
タンク内は酸素が薄い状態だったという。
船内では午前8時ごろから、死亡した3人を含む6人がタンク内にたまった水をポンプで抜く作業をしていた。
船は砂利などを運ぶ運搬船という。
https://www.asahi.com/articles/ASN764643N76PTIL00F.html
7月6日17時20分にNHK関西からは、タンクの水面近くでは酸素濃度2%だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前9時すぎ、大阪・港区弁天の大阪港に停泊していた長さ60メートル、幅14メートルの砂利運搬船で、作業員が倒れたと消防に通報がありました。
消防が深さ数メートルの船内のタンクから救助しましたが、いずれも搬送先の病院で死亡が確認されました。
警察によりますと、午前8時ごろから6人の作業員で、タンクにたまった水をポンプで抜く作業をしていましたが、中に入った1人が倒れ、様子を見に行った2人も次々に倒れたということです。
消防や警察によりますと、現場で有毒ガスの発生は確認されませんでしたが、タンク内の水面に近いところでは、通常は20%ほどの酸素濃度が2%しかなかったということです。
警察は酸欠になった可能性もあるとみて、詳しい状況を調べています。
【タンクとは】。
造船会社などで作る日本作業船協会によりますと、砂利の運搬船などは浮力を得るため、船体の内部を鉄の板で仕切って、複数の空間=タンクを作っているということです。
タンクはふだん密閉された状態で、鉄の板が酸化して酸素濃度が低くなりやすいため、中に入る際には、濃度を測定したうえで換気する必要があるということです。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200706/2000031847.html
7月6日14時40分にYAHOOニュース(mBS NEWS)からは、確認しに行った同僚が3人が倒れているのを発見したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察や消防によりますと、男性作業員3人が深さ4mのタンク内で倒れているのが見つかり、病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
3人は6日朝からタンク内でポンプを使って中の水を外に汲み出す作業をしていましたが、あがってこないことから同僚が確認に向かい、発見したということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c7b09b04425852c2211754ec999c26aaeacd9f2f
7月6日18時20分に日本経済新聞からは、最初の1人は誤って落下したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
作業員の1人がタンク内に誤って落下し、2人が順番に助けに行ったという。
3人ともタンク内で発見された。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61194080W0A700C2AC8000/
7月6日19時18分に毎日新聞からは、最初の1人は様子見にタンク内に入ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1人が様子を見るためにタンク内に入ったが出てこず、後から入った2人も次々に倒れたという。
https://mainichi.jp/articles/20200706/k00/00m/040/185000c
(2020年11月11日 修正1 ;追記)
2020年11月10日15時2分にNHK関西からは、鉄板が錆びて酸欠状態になっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
大阪西労働基準監督署などによりますと、タンク内の鉄板がさびて酸素濃度が大幅に低下していましたが、作業員は酸素濃度の測定や換気などを行わず、中に入ったということです。
タンクの水抜きはポンプを使って行うことができ、中に入る必要はなかったということで、労働基準監督署は潮マリンが、酸欠で危険な場所への立ち入りを禁止したり、危険な場所に表示を出したりといった事故防止のための措置を怠ったとして、10日、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検しました。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20201110/2000037085.html
(2022年3月26日 修正2 ;追記)
2022年3月24日10時19分にNHK関西からは、タンクは3年間、蓋が閉められたままだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は調査報告書を公表しました。
それによりますと、船のバランスを取るための鉄製のタンクの内部が腐食でさびていて、酸素濃度が低い状態だったにもかかわらず、作業員の1人が認識しないまま修理のため内部に入った可能性があるということです。
作業員ははしごを使って外に出ようとしましたが、登り切る前に落下し、助けようとした別の2人の作業員もタンク内で倒れ、窒息した可能性があるとしています。
タンクはおよそ3年間、ふたが閉められたままで、酸素濃度が6%以下になると人間は瞬時に倒れるとされる中、事故直後のタンク内の濃度は2.8%と、大きく下回っていたということです。
運輸安全委員会は、再発防止策として、酸素濃度が低い危険がある場所では、十分に換気して濃度を計測するなど安全を確認することを指摘しました。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220324/2000059257.html
2020年5月22日17時47分にYAHOOニュース(ハンギョレ新聞)から、『労働監督が終わってわずか1日で…現代重工業の30代下請労働者が事故死』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【今年だけで重大災害がすでに4件】
21日、蔚山(ウルサン)の現代重工業で、社内の下請労働者が作業中に死亡する重大災害が再び発生した。
同社で労働者が作業中に死亡する重大災害は、今年だけですでに4件目だ。
同日午前11時10分頃、蔚山の現代重工業造船事業部14岸壁で建造中の液化天然ガス(LNG)タンカーの中で、配管(直径80センチメートル)の溶接補助作業をしていた社内下請労働者のKさん(33)が配管の中で倒れているのを同僚の労働者が見つけ、病院に運んだが亡くなった。
同社では、先月まで労働者が作業中に挟まる事故で死亡する重大災害が相次ぎ、11日から20日まで雇用労働部の特別労働監督が行われた。
特別労働監督が終わってから、わずか1日で再び事故が起きたのだ。
金属労組現代重工業支部は、事故が発生したLNGタンカーについて、会社側に作業の全面中止を要求した。
組合は、「溶接用のアルゴンガスを配管の中に満たして外側から溶接した後、配管の内側の溶接部位を点検するために中に入る場合があるが、この過程で、配管内部の換気を十分に行わずに入ることになれば、酸素不足で窒息することがあり得る。Kさんの事故は、このような事例だと推測される」と語った。
アルゴンガスは無色・無臭・無毒性だが空気より重く、このガスが入っている密閉空間に入る場合、酸素不足による窒息事故の危険がある。
組合はまた、「労働部の特別監督中には作業をあまり行わせないが、監督が終わると同時に普段の作業方式に戻った事例が多く、現場で安全作業が行われる時まで特別労働監督を延長してほしいと要請したが、これを無視した結果、重大災害が再び発生した。特に、亡くなったKさんが属した社内協力業者は、1次協力業者からさらに請け負った2次協力業者だと明らかになり、多段階の下請雇用構造が重大災害の重要な原因となった」と主張した。
同社では、これに先立ち、先月21日には造船事業部先行塗装部で、夜間作業を行った労働者のJさん(50)が船体構造物(ブロック)を外に移す時に開閉する大型の門(ビッグドア)に挟まれて亡くなる事故が起きた。
先月16日には特殊船事業部の水中艦生産部で、労働者のKさん(45)が潜水艦の魚雷発射管内部で油圧で作動するドアに頭と首を挟まれ、意識不明状態で病院で入院治療を受けたが、11日後の27日に亡くなった。
2月22日には、作業用の足場構造物(トラス)製作をしていた社内下請労働者が21メートルの高さから落ちて亡くなる事故も起きた。
このように事故が相次ぐと、雇用労働部は11~20日、同社に対する特別労働監督に乗り出したが、特別労働監督が終了して、わずか1日で再び事故が起きた。
会社側も、先月23日に丸一日、自主的に全ての生産活動を中断して、安全大討論会と安全点検などを行ったが、空念仏に終わった形となった。
労組は、「安全不感症と生産第一主義に陥った会社経営の素顔を如実に示した。重大災害の場合、企業主を強力に処罰できる『企業殺人法』の制定が必要だ」と求めた。
会社側は、「今年相次いだ重大災害に対し、総合的な安全対策を樹立し、安全管理の強化に全社的な力量を集中していた間に再び事故が発生し、なんとも言えない残念な気持ちだ。事故収拾に万全を期する一方、関係機関の調査に積極的に協力して、事故原因の究明に努力する」と明らかにした。
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/36712.html
(ブログ者コメント)
事故というもの、続くときには続くことがあると、これまで何回かコメントしてきた。
事故が続いても、それぞれの原因に、たとえばマニュアル不備などの具体的な関連性が見られれば、再発防止策を打ち出せるのだが、ほとんどの場合、関連性は見られない。
今回紹介した事例も、そういったケースの1つのような気がした。
2020年3月24日17時58分にNHK香川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前8時半ごろ、多度津町西港町にある今治造船丸亀事業本部の丸亀工場で、建造中の大型貨物船のタンクの中に作業員の男性2人が倒れているのを会社の従業員が見つけ、119番通報しました。
倒れていたのは、いずれも船の清掃作業員で、坂出市川津町に住む瀬戸さん(46)と丸亀市川西町北に住む尾崎さんの(34)2人で、午後2時ごろまでにそれぞれタンクから救出されましたが、いずれもその後、死亡が確認されました。
警察の調べによりますと、2人は今治造船の下請け会社の従業員で、23日の朝から貨物船の後部の船底にある汚水をためるタンクで清掃作業を行っていたということです。
しかし、23日夜から24日朝にかけて2人と連絡が取れなかったことから、今治造船の従業員が探したところ、2人が倒れているのが見つかったということです。
警察は2人の死因について調べるとともに、作業の進め方に問題がなかったか調べることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20200324/8030006250.html
3月24日16時10分にNHK香川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
23日夜から24日朝にかけて下請け会社の上司が2人と連絡を取ろうとしたところ、連絡が取れなかったことから、下請け会社から今治造船に連絡し、従業員が探したところ、2人が倒れているのが見つかったということです。
造船中の大型貨物船は全長274メートルで、石炭運搬船として使われる予定だということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20200324/8030006240.html
3月24日19時10分に山陽放送からは、進水式に備え船内の清掃をしていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
タンクは船の底の部分にあり、周辺が狭く作業が難航したため、2人は約5時間後に救出されましたが、間もなく死亡が確認されました。
警察によりますと、2人は貨物船の進水式に備え、23日朝から船内の清掃作業にあたっていましたが、夜になっても連絡が取れなかったということです。
https://www.rsk.co.jp/news/rsk20200324_8.html
3月24日19時18分に日テレNEWS24からは、船は進水していたが進水後に当該タンクに立ち入ることはないという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
船は試走のために進水していましたが、通常、進水後にこのタンクに立ち入ることはないということです。
http://www.news24.jp/nnn/news87952022.html
3月26日12時14分にNHK香川からは、2人はタンク内部を布で拭いていた、マニュアルに反し換気扇を使っていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今治造船によりますと、2人が倒れていたタンクは縦1メートル80センチ、幅2メートルから2メートル80センチ、深さ80センチで、上の部分に人の出入りや換気などのための穴が3つ開いているということです。
また、亡くなった2人はタンクの内部を布で拭く作業をしていたということです。
今治造船では、空気の流れが悪く狭い空間で作業する際には持ち込み型の換気扇を使うようマニュアルで指導していたということですが、当時、換気扇は設置されていなかったということです。
このため、今治造船は、酸欠や何らかの有毒なガスが事故の原因となった可能性もあると見て、原因について社内で調査を進めるとともに、再発防止を図ることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20200326/8030006275.html
3月26日付けで毎日新聞香川版からは、下請けの責任者から今治造船側に作業終了の連絡がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今治造船は25日、記者会見を開いた。
黒川副社長は、「全て今治造船に責任がある」と謝罪した。
作業の際は換気とマスクの着用を義務付けていたが、事故当時、換気はされていなかった。
作業後は、下請け会社の責任者から今治造船側に作業終了を伝えるはずだったが、2人の下船が確認されず、連絡もなかった。
日ごろから連絡がないこともあり、黒川副社長は、「(今治造船が確認のために)連絡すべきだった。今後、徹底的に調査したい」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20200326/ddl/k37/040/333000c
3月26日11時30分にFNN PRIME(岡山放送)からは、現場責任者が2人の下船を確認していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また現場の責任者が、2人が下船したかどうか確認していなかったことも分かりました。
https://www.fnn.jp/posts/2020032600000001OHK/202003261130_OHK_OHK
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像(17:58)の1コマ。
2021年10月7日18時14分にNHK香川からは、揮発した洗浄液と呼気で酸素濃度が低下した、酸欠の恐れがあることを認識しながら協力会社への連絡を怠ったとしてチーム長が書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年3月、多度津町にある今治造船の造船所で、建造中だった大型貨物船の清掃作業を行っていた協力会社の作業員、坂出市の瀬戸さん(当時46)と、丸亀市の尾崎さん(当時34)が死亡しました。
2人は、汚水をためる広さおよそ5平方メートル、深さが80センチほどのタンクの中で清掃作業を行っていたところ、揮発した洗浄液と呼気によって内部の酸素濃度が低下し、窒息死したと見られています。
会社のマニュアルでは、酸欠の恐れがある作業のときには換気装置を設置し、定期的に酸素濃度を計測することが定められていましたが、今治造船の丸亀事業本部で安全管理を担当していた49歳の男性チーム長が協力会社への連絡を怠り、対策がとられていなかったということです。
警察は、チーム長が作業の危険性を認識しながら安全管理を怠ったとして7日、業務上過失致死の疑いで書類送検しました。
チーム長が書類送検された今治造船の丸亀事業本部は、「死亡事故が起きたことは重大に受け止めています。亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、引き続き、再発防止に努めて参ります」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20211007/8030011258.html
(ブログ者コメント)
狭いタンク内での清掃作業。
受注元から連絡がなくても、協力会社自身で酸欠の危険予知はできなかったのだろうか?
(2022年10月30日 修正2 ;追記)
2022年10月28日19時26分にNHK香川からは、書類送検されていた責任者は不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
おととし3月、多度津町にある今治造船の造船所で、建造中だった大型貨物船のタンクの中で清掃作業をしていた作業員2人が窒息死する事故がありました。
警察は、揮発した洗浄液と呼気によってタンク内の酸素濃度が低下したことが原因とみられるとしたうえで、責任者だった50歳の男性が安全管理を怠ったとして業務上過失致死の疑いで高松地方検察庁丸亀支部に書類送検していました。
検察は28日、この男性を不起訴処分にしました。
検察は不起訴の理由を明らかにしていません。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20221028/8030014335.html
(ブログ者コメント)
最近の検察は不起訴理由を明らかにしないという報道を今年9月、本ブログで紹介したばかりだ。
2020年3月4日8時23分に埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前8時32分ごろ、埼玉県さいたま市緑区美園4丁目のマンション「S浦和美園」敷地内で、管理人の60代男性から、「深さ3メートルの排水溝で男性が倒れている」と119番があった。
駆け付けた救急隊員が地下機械室内を確認したところ、茨城県坂東市沓掛、会社員大川さん(男性、42歳)、東京都江戸川区瑞江2丁目、会社員小倉さん(男性、43歳)が倒れているのを発見。
搬送先の病院で死亡が確認された。
浦和東署によると、大川さんら2人は都内の排水設備会社の作業員で、2日午後5時半ごろから、マンションの排水処理槽設備の点検中だった。
目立った外傷はなかった。
地下機械室は縦約2.5メートル、横約3メートル、高さ約2.4メートルで、地上からの深さは約1メートル。
同室に通じるマンホールのふたは開いており、管理人男性は作業員が戻ってこないことから、3日朝になって様子を見に行くと、地下に1人が倒れているのが見えたという。
同署は大川さんらが作業中、何らかの原因で死亡したとみて、死因や詳しい状況を調べる。
https://www.47news.jp/localnews/4579656.html
3月3日17時21分にNHK埼玉からは、生ごみをためて処理する設備の点検中だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、このマンションの各部屋の台所には生ごみを細かく刻んで下水に流す装置がついていて、2人は各家庭から出された生ごみをためて処理する設備が壊れたため、2日夕方5時半ごろから点検作業を行っていたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20200303/1100007800.html
3月3日17時42分にテレビ朝日からは、配電盤の修理をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2人は2日夕方から機械室で配電盤の修理をしていて、朝になっても出てこなかったため管理人が通報し、消防が2人を発見しました。
2人は2日午後8時ごろに勤務先と連絡を取っていることから、警察は、その後に2人が何らかの原因で死亡したとみて詳しく調べています。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000177854.html
(ブログ者コメント)
以下は、テレビ朝日映像の2コマ。
カメラがズームアップしていたことから考えると、マンション右下の茶色い建物の地下で作業していたのかもしれない。
2019年9月12日8時17分に埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前11時半ごろ、埼玉県所沢市林1丁目、食品リサイクル会社「J」で、同市西所沢2丁目、アルバイト大谷さん(男性、25歳)が大型ミキサー内に落ち、搬送先の病院で死亡が確認された。
救出しようとした同市の男性(42)も意識不明の重体。
所沢署によると、大谷さんは養豚に使用する餌を作るための食品を撹拌(かくはん)作業中だった。
大谷さんは事務所の男性に「工具を落とした」と報告し、男性は「後で取るから大丈夫」と返答していたが、その後、ミキサー内に落ちていた大谷さんを発見した。
ミキサーは縦3.1メートル、横2.7メートル、高さ3メートルだった。
同署は大谷さんが誤って転落したとみて、詳しく調べている。
https://this.kiji.is/544658599238763617?c=39546741839462401
9月12日8時59分にNHK埼玉からは、2人とも死亡したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前11時半ごろ、埼玉県所沢市の食品リサイクル会社で、期限の切れた食品から養豚用のエサを作る大型のミキサーの中で、この会社のアルバイト従業員で所沢市の大谷さん(25)が意識を失って倒れているのを、ほかの従業員が見つけ、消防に通報しました。
大谷さんは病院に搬送されましたが、およそ2時間後に死亡しました。
また、大谷さんを助けようとミキサーの中に入った会社員の小林さん(男性、42歳)も倒れて病院に搬送され、意識不明の重体となっていましたが、およそ14時間後に死亡しました。
警察によりますと、大谷さんはミキサーの中に落とした工具を取ろうと、みずから中に入ったということです。
警察は、2人は目立った外傷がないことなどから、死因やミキサー内の酸素の濃度など当時の状況を詳しく調べるとともに、会社の安全対策が適切だったかについても捜査することにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20190912/1100006505.html
2019年3月14日7時56分に埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後3時35分ごろ、埼玉県越谷市大沢の住宅敷地内で、ガス管の撤去作業をしていた会社員・横川さん(男性、55歳)=春日部市=が、掘削した穴に頭が入った状態で倒れているのが発見された。
横川さんは病院に搬送されたが、死亡が確認された。
警察によると、横川さんは解体予定の家屋のガス管の撤去作業を敷地の庭付近で午前中から一人で行っていたという。
幅約60cm、深さ約90cmの穴に頭が入った状態でうつぶせに倒れているのを、荷物を取りに来た家屋所有者の家族の男性(40歳)が発見。
漏れていたガスの臭いで男性は気分が悪くなり搬送されたが、命に別条はないという。
警察はガス中毒の可能性もあるとみて、事故の原因や死因を調べている。
出典
『穴に頭を入れて倒れた男性死亡 住宅でガス管の撤去作業中に 漏れたガスの臭い…住人も搬送/越谷』
https://this.kiji.is/478698666622010465?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
詳細不明だが、漏れたガスによる中毒は考え難いので、とりあえず酸欠カテゴリーに入れておく。
2018年11月21日18時9分にNHK茨城から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後3時前、常総市の「T製紙株式会社」から、「男性が倒れている」という通報が消防にあった。
消防と警察が駆けつけたところ、敷地内にあるバイオマスを使った発電設備の近くで60代の男性作業員が意識を失って倒れていて、別の2人の作業員が気分が悪いと訴えたという。
消防によると、意識を失った男性もすぐに回復し、3人は病院に搬送されたが、いずれも命に別状はないという。
警察によると、当時、3人は発電設備の点検を行っていて、意識を失って倒れた男性はダクトの中で作業をしていたという。
また、消防の調査では、周辺で有毒なガスなどは検出されなかったということで、警察が事故の詳しい状況を調べている。
現場は、関東鉄道常総線の北水海道駅から北西におよそ2km離れた、工場や住宅などが建ち並ぶ地域。
出典
『製紙工場で作業員倒れ3人搬送』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20181121/1070004750.html
2018年10月25日付で東奥日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察や消防によると、24日午後2時ごろ、青森県八戸市の八戸港第一工業港付近で男性が倒れているとの119番通報があった。
救急隊員が近くを調べたところ、同市河原木川目の同港に停泊していた台船の船底で、作業員の男性2人が倒れているのを見つけた。
共に意識がなく、搬送先の市内の病院で死亡が確認された。
死亡したのは、同市の会社員北山さん(男性、30歳)と国本さん(男性、31歳)。
2人と同じ場所で作業をしていた会社員男性(69)も病院に運ばれ治療を受けたが、意識があり、命に別条はないという。
警察によると、負傷した男性が自力で船底から脱出し、付近にいた人に助けを求めた。
死亡した2人に目立った外傷はない。
警察が、死因や事故当時の状況を調べている。
台船は中古船舶解体・販売会社の所有で、3人はこの会社の同僚。
事故当時、3人は船底で排水作業をしていたという。
消防によると、現場付近で異臭などはしなかったという。
出典
『八戸港で台船排水作業中の男性2人死亡』
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/105425
10月25日19時50分に青森テレビからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
別な同僚の男性の話によると、死亡した2人は船底でボルトやネジについた錆を落としていたということだが、目立った外傷がなく、警察では、一酸化炭素中毒や酸欠になった可能性を含め、事故の詳しい状況や原因を調べている。
出典
『青森県 台船内で作業していた2人死亡』
http://www.atv.jp/news/?id=00005697
10月26日付で東奥日報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防によると、24日午後2時15分ごろ、通報を受け現場に到着した救急隊員が、船底で倒れている2人を発見。
内部の安全を確認するため、船底内の酸素濃度を測ったところ、12.55%だった。
通常の空気中の酸素濃度は20~21%で、現場の濃度が低かったため、救急隊員はボンベで船底に空気を入れ、さらに空気呼吸器を装着し、救助に当たったという。
消防の担当者は、取材に「(現場の酸素濃度は)人がすぐに倒れるような低さではないが、頭痛や吐き気などの症状が出る可能性がある」と話した。
一方、死亡した2人が勤めていた、台船を所有する会社の複数の社員は、取材に「2人は船底で排水作業をしていたとされているが、(会社は)そういった指示はしていないと聞いている」と話した。
警察は、2人が酸欠で死亡した可能性も否定できないとしており、2人を司法解剖して死因を特定するとともに、会社の業務管理体制や事故の経緯などを調べる方針。
出典
『酸素濃度 通常より低く/八戸港2人死亡の船底』
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/105958
(2019年7月7日 修正1 ;追記)
2019年7月5日19時18分にNHK青森から、社長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
八戸労基署は5日付けで、2人が勤めていた会社とその社長を労安生法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、八戸市新湊にある「T金属」と、その社長の58歳の男性
同署によると、会社とその社長は、30代の男性従業員2人が台船の甲板で作業をしていた際、酸素が欠乏する危険な場所への立ち入りを禁止するなど、必要な措置をとっていなかったなどとしている。
事故当時、男性2人は、台船の船底にある「ピット」にたまった水を排出する作業をしていた。
出典
『台船内2人死亡事故で書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20190705/6080005320.html
(2020年2月26日 修正2 ;追記)
2020年2月25日20時38分にNHK青森から、社長が警察からも書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察が、2人が勤めていた会社の社長を業務上過失致死傷の疑いで書類送検していたことが、捜査関係者への取材でわかりました。
・・・・・
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20200225/6080007599.html
(ブログ者コメント)
関連情報調査結果、運輸安全委員会の報告書が公表されていた。
以下は事故に至る経緯の抜粋。
内容をまとめると、最初に作業員B(死亡)が状況確認のため台船内に入って倒れ、次に倒れているのを見つけた作業員C(回復)が入って倒れ、 最後に2人を助けようとした作業員B(死亡)が倒れたということらしい。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
・・・・・
本船は、A社が前所有者から約2年前に譲り受けて八戸港旧馬淵川の岸壁に係留されていたところ、右舷側に若干傾いており、甲板下に 十数区画ある空所に水が溜まっている可能性があったので、A社担当者から指示を受けた作業員Aが、排水作業の準備の目的で、作業員Bに全ての空所のマンホール蓋の‘固着した締付ボルトを溶断する作業’(以下「本件溶断作業」という。)を指示した。
作業員Cは、平成30年10月24日09時50分ごろ本船の船首側に係留しているA社所有の交通船(以下「B船」という。)に赴いたところ、作業員Bが本件溶断作業を1人で行っているのを認めた。
作業員Cは、作業員Bが左舷側の前から2番目のマンホール(以下 「左舷側マンホール」という。)の本件溶断作業を行った後、空所の水の溜まり具合を確認する目的で、左舷側マンホールから竹の棒を入 れたところ、水が約10㎝の高さまで溜まっており、また、船首側右舷寄りにある破口(以下「本件破口」という。)から竹の棒を入れたところ、水が約50~60㎝の高さまで溜まっていたので、作業員Bにその旨を知らせた。
作業員Cは、10時過ぎに作業員BがA社事務所にいる作業員Aと携帯電話で本件溶断作業に関する話をしているのを聞いた。
作業員Cは、近くにある造船所での用事を済ませ、10時40分ごろ本船に戻ったところ、作業員Bが、水中ポンプ2台をA社事務所から本船に運んであり、右舷船首側のマンホール(以下「本件マンホール」という。)の本件溶断作業を行っているのを認めた。
作業員Cは、作業員Bが用意した水中ポンプが大きくて本件破口から排水できないので、B船の水中ポンプで排水しようと思い、B船に行って水中ポンプ等の準備を始めた。
作業員Cは、11時20分ごろ、それまで本船の甲板上で作業をしていた作業員Bが見当たらなくなったので、本船の横に係留しているクレーン台船等を探したが、見当たらず、蓋が開いている本件マンホ ールから梯子を数段降りて同マンホール下の空所(以下「本件空所」 という。)の中を覗いたところ、11時30分ごろ本件空所の右舷側前部にうつ伏せで倒れている作業員Bを発見した。
作業員Cは、梯子を降りて作業員Bの所に行き、床に溜まった水に作業員Bの顔が浸かっていたので、作業員Bを仰向けにしようと試みたが、上手くいかず、手が離れた反動で尻餅をついて仰向けに倒れた 際、ふと意識を失った。
作業員Cは、13時55分ごろ意識が戻った際、本件マンホールの下に別の作業員(作業員A)がうつ 伏せで倒れているのを発見し、声を掛けたが反応がなく、床に溜まった水に顔が浸かっていたので、誰 かを判別できず、階段を昇って甲板上に出た後、13時58分ごろ作業員Aに携帯電話で連絡したものの、作業員Aが電話に出なかった。
作業員Cは、汚れた手で携帯電話を操作したので、画面が見えにくくなり、119番通報を試みたものの、上手く携帯電話の操作をできなかったので、急いで岸壁付近にいた人の所まで行き、119番通報を依頼した。
作業員A及び作業員Bは、来援した救急隊員によって甲板上に引き上げられたが、いずれも心肺停止状態であり、病院に搬送されたものの、死亡が確認された。
救助に当たった消防署によれば、本船に到着した後、14時27分ごろ本件空所の床付近(本件マンホールの下方約3m)の酸素濃度を測定したところ、12.5%であった。
A社は、主に船舶解体業務を行っており、船体を解体しながら作業を行うので、作業員が閉鎖区画に入ることはあまりなかったが、作業員に対し、閉鎖区画に入る場合には、電動送風機を用いて換気を十分に行うように指導していたものの、酸素濃度測定器を備えておらず、酸素欠乏危険作業に関する教育を行っていなかった。
作業員Cは、ふだん、B船の船長として、B船の管理及び運航に携わっており、船舶解体作業に従事することはなかった。
作業員Cは、作業員Bを発見した際、酸欠事故と考えが及ばず、作業員Bを救助する目的で本件空所に入ったが、意識を失う前に、頭痛、吐き気、めまい等を感じていなかった。
作業員Cは、作業員Bが本件空所の隔壁の状況等を確認する目的で、また、作業員Aが作業員B及び作業員Cを救助する目的で本件空所に入ったと本事故後に思った。
http://www.mlit.go.jp/jtsb/ship/rep-acci/2019/MA2019-3-11_2018sd0067.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。