2020年12月22日21時22分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
環境省の有識者会議は22日、瀬戸内海環境保全特別措置法(瀬戸内法)の改正案について、大筋で合意した。
瀬戸内海に面する沿岸府県を中心に、下水処理場などの排水基準を緩和し、海洋生物の栄養となる窒素やリンなどの「栄養塩」について、海中での濃度を上げる計画区域を独自に指定できるようにすることなどが柱。
規制強化で水質改善が進んだことを踏まえ、規制一辺倒だった水質管理政策から転換を図る。
環境省は、2021年の通常国会に改正案を提出する方針。
現行法の対象は内陸部も含む13府県だが、改正案ではノリ養殖などが盛んな沿岸部などを念頭に、府県が計画区域を指定することを認める。
各府県で海中での濃度を上げる栄養塩の種類ごとに濃度目標値を定め、適切な水産資源の管理を目指す。
府県には、汚染状況を把握するための継続的な水質モニタリングの実施を義務付ける。
著しい水質汚染が判明した場合は、濃度上昇を防ぐ措置をとるよう求める。
高度成長期に工場排水が原因で瀬戸内海では富栄養化が進み、赤潮が頻繁に発生して「死の海」とも呼ばれた。
しかし、近年では工場の排水規制などが進み、反対に栄養塩の濃度が下がる「貧栄養化」も目立つようになり、その影響でノリが色落ちしたり、漁獲量が減少したりした。
スキューバダイビングに適した透明度となるまで水質は回復したが、漁業関係者は「海がきれいになりすぎた」と指摘してきた。
ノリ養殖の盛んな兵庫県の県議会は昨年、下水処理場から排水される窒素濃度の規制を撤廃する条例改正案を可決するなど、自治体レベルで排水規制を緩和する動きが出ていた。
https://mainichi.jp/articles/20201222/k00/00m/040/177000c
(ブログ者コメント)
兵庫県が環境基準内で水質規制を緩和したという情報は、本ブログでも昨年5月に掲載スミ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。