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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2024471325分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

山形県内初のご当地サーモン「ニジサクラ」の幼魚飼育を担う公益財団法人「県水産振興協会」(鶴岡市)が、余った幼魚約1000匹を鶴岡市の赤川支流に放流していたことが、県や同協会への取材でわかった。

ニジサクラは誕生したばかりで自然界への影響がわからず、県のマニュアルでは放流しないよう定めていた。

ニジサクラはニジマスとサクラマスを交配させ、当時の県内水面水産試験場(米沢市)で2017年に誕生した養殖用の品種。

同協会は県から委託を受け、内水面水産センター(遊佐町)で幼魚を育て、県内の養殖業者に出荷している。

同協会などによると、放流したのは昨年12月中旬。

複数の養殖業者から引き取りのキャンセルがあり、水槽の許容量の限界に達する恐れがあったため、500グラムほどまで育った幼魚約1000匹を赤川の支流・青龍寺川に放した。

そのままではどんどん大きく育つ上、降雪期では運搬も困難になると判断したという。

赤川では3月から、サクラマス釣りが解禁された。

釣り人のSNSへの投稿の中で、サクラマスとは外見が異なる魚の画像があったため、複数の釣り人から県に問い合わせがあった。

県が同協会に確認し、放流が発覚したという。

ニジサクラはすべて雌。
染色体の数が通常より多い影響で卵巣が発達せず、生殖能力はないという。

だが、品種誕生から日が浅く、自然界への影響の有無がわかっていないことから、県は「生産・出荷マニュアル」で自然界への散逸防止に努めるよう定めている。

一方、水産庁は、ニジサクラを含む人工的に作られた魚について、当初は国などの試験研究機関を除いて放流を行わないよう要領を定めていたが、生態系への影響が確認されなかったことから、2022年に廃止した。

同協会は、水産庁の要領を参考に、問題がないと判断したという。

県のマニュアルについては、養殖池での管理に関するものと解釈していた。

しかし、水産庁研究指導課によると、要領の廃止によって放流が推奨されるわけではなく、都道府県に適切な管理を求めているという。

同課の担当者は「ニジサクラの場合は、県がマニュアルを定めているので、それに従って管理すべきだった」としている。

県水産振興課は、交雑などで生態系に影響を与える可能性は低いとみているが、「埋却や焼却による殺処分が適切だった」とし、同協会にマニュアルの順守と再発防止を求めたという。

同協会の笠原・業務執行理事は「認識が甘かった。県などに広く対応について意見を求めるべきだった」と話した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20240404-OYT1T50009/

 

431832分にYAHOOニュース(山形放送)からは、県のマニュアルはブランド魚としての流出防止のため放流しないよう求めている、水産庁は生殖能力のない魚について放流禁止ルールを廃止していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ニジサクラの生産や出荷を定める県のマニュアルでは、ブランド魚として流出を防ぐためにニジサクラを放流しないよう求めています。

一方で水産庁は、ニジサクラなどの人工的に掛け合わされた生殖能力のない魚の取り扱いについて、おととし、放流しても生態系への影響はないことが確認できたとして、放流を禁止したルールを廃止しています。

協会は、ルールの廃止に伴い、放流しても問題ないと判断したということです。

協会の担当者はYBCの取材に対し、「協会として独自に判断するのではなく、県に相談すべきだった」とコメントしています。

一方、県の担当者は、「生殖能力がないとしても自然界で何を食べるかが分かっていない」として、生態系への影響をまったくは否定できないとしています。

県は、もしニジサクラが釣れた場合は放流せず、どこで釣れたのかなど情報提供してほしいと呼びかけています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c3e44f05d85ff54d85af46ce0ffa4ceca9dd75f9 

 

43183分にNHK山形からは、県のマニュアルでは「いかなる場合も自然界に放たないよう努める」と定められているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

「ニジサクラ」の生産方法などをまとめた県のマニュアルでは「いかなる場合においても自然界に放たないよう努める」と定められていることから、県は団体に対し、マニュアルを順守するよう指導しました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20240403/6020020183.html

 

(ブログ者コメント)

報道によれば、県のマニュアルでは放流禁止は「努力義務」になっているとのこと。

「いかなる場合でも」と定めているぐらいなら、なぜ一歩踏み込んで、「放流してはならない」と定めなかったのだろう?

 

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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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