2018年12月8日22時2分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
雪崩事故を防ぐため、日本雪氷学会北海道支部(札幌)でつくる雪氷災害調査チームが、まとまった雪が降るたび、雪の粒子の写真をホームページ(HP)で公開している。
雪崩を起こしやすい雪がある場合は、その状態を詳しく説明し、スキーヤーなど入山者に注意を呼びかける内容だ。
調査チームのメンバーで北大低温科学研究所の元所長、秋田谷英次さん(82)が、札幌市北区の自宅庭の雪を撮影して掲載している。
撮影は、積もった雪をシャベルで切り出し、深さごとに雪の粒子を採取し、拡大鏡を使って行う。
雪崩の原因となる雪は、主に
《1》雲粒(うんりゅう)なし結晶
《2》表面霜(ひょうめんしも)
《3》こしもざらめ雪
の3種類。
「雲粒なし結晶」は、雲の中の小さな氷の粒(雲粒)をまとっていない雪の結晶で、突起が少ない。
「表面霜」は、積もった雪の表面に放射冷却でできる。
「こしもざらめ雪」は、積もった雪が蒸発と放射冷却による氷結を繰り返してできる。
3種類は、粒と粒に間隔が空き、形も単純。
秋田谷さんによると、その上に30~50cmの雪が積もると雪崩が起きやすく、札幌では年に2~3回観察できる。
切り出した雪の塊を上から手でたたくと、この雪の層を境に塊が分離しやすい。
秋田谷さんは、「雪山登山の現場でも、簡単に調べられる」。
HPは、まとまった雪が降ると日を置かず更新し、雪の状態を写真で紹介。
「こしもざらめ化が進行」、「山に入る人は気を付けて」などと記し、気温、風速、降水量なども載せる。
開設4年目となり、雪のある12~3月は、月3000人が閲覧するほど定着してきた。
調査チームの尾関俊浩・北海道教育大札幌校教授は、「雲粒なし結晶などは広域的に降る。札幌のデータでも、山間部で十分参考になる」と話し、HP(http://avalanche.seppyo.org/snow/)のチェックを呼びかけている。
出典
『雪崩の起きやすい結晶写真を公開 雪氷災害調査チーム』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/256060/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。