2021年10月25日に掲載した第2報がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第3報修正6として掲載します。
第2報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12024/
(2022年7月7日 修正6 ;追記)
2022年6月30日7時0分にYAHOOニュース(静岡放送)からは、盛り土の近くで工事していた男性が2014年に県に対し危険性を4回訴えていたが県は消極的な姿勢のままだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熱海土石流災害からまもなく1年。
多くの命を奪ったこの災害を10年近く前に、ある男性が予言していました。
盛り土崩壊の危険性を訴える声は、なぜ、届かなかったのか。
防げたかもしれない、土石流の真相に迫ります。
(熱海土石流が起こる前、2014年に静岡県の担当者と交わされた災害を予言する音声)
<男性> :
「伊豆山の災害はケタが違いますよ。もっと上層部で動かなきゃ無理でしょう」
<静岡県の担当者> :
「伝わってないところもあるものですから」
<男性>:
「緊迫感が違いますよ。人災になりますよ、あれは。いま、手を打たなければ」
熱海土石流が起きる前、2014年に静岡県の担当者と交わされた災害を予言する音声です。
この会話を録音した男性は、土石流で崩れた盛り土近くで工事をしていました。
<男性> :
「これは絶対にこれから先に何かあった時に証拠がなければ、『私があの時訴えたじゃないですか』と言っても笑われるだけだと思ったから録ったんです」
熱海土石流災害では27人が死亡、いまだに1人が行方不明となっています。
起点にあったのが被害を甚大化したとされる違法な盛り土でした。
その造成を申請したのが、神奈川県小田原市の不動産会社代表のA氏です。
<不動産会社代表 A氏> :
「世界の熱海よ、いかにロマンチックな別荘地をつくろうか僕は考えた」
音声を録音した男性は2000年代にA氏のもとで働いていました。
男性は主に盛り土に隣接する宅地造成地の整備を担当していて、盛り土の造成には関わっていないといいます。
しかし、ある出来事をきっかけに、「盛り土」の危険性を訴える使命感に駆られます。
土砂に飲まれ動けなくなった重機。
今から13年前の2009年、盛り土の現場が大きく崩れました。
盛り土を造成していた別の業者を助けるために、男性は現場に駆け付けました。
<A氏のもとで働いていた男性>:
「こんなに土砂崩れって起きるんだと思うくらい。いや、もう悲惨ですよ。この写真見た通りですよ」
土の固め方が甘く、排水対策も不十分。
土木業に携わる人ならすぐに危険と分かる現場だったといいます。
しかし、その後も木くずなどのごみを含んだ土砂が搬入されるなど、適切な安全対策がとられないまま、盛り土は規制の15mを超えて、およそ50mの高さにまで積みあがったとみられています。
<A氏のもとで働いていた男性> :
「ただ怖いな、あの水が下をくぐってどんどん浸透したら、でかい災害になるなって。もう危険だから、崩れたら大変なことになるというのはわかる」
熱海市は安全対策を求めて、A氏に再三の指導をするも、結局、強制力のある措置命令を出さないまま。
静岡県も事態を把握していながら、消極的な姿勢でした。
今から8年前の2014年8月、広島市に大雨が降り、大規模な土砂崩れが発生。
死者は77人にのぼりました。
この翌日、男性は盛り土の危険性を訴えるため、静岡県に上申書を提出したといいます。
<A氏のもとで働いていた男性>:
「私、これ読んで帰りますからちょっと聞いてください。昨日の広島の災害事故のニュースを見ても、いまさら同じことが、伊豆山の不法投棄によって起ころうとしています。もし私の訴えが軽んじられるようであれば、昨今の異常気象によって大災害が起きたら、これはまさに一市民の訴えに耳を貸さなかった行政の怠慢による人災と言わざるを得ません。私、この上申書を置いていきますから、これであとやってください」
<静岡県の担当者>:
「県を通して県から告発する方法もあるけど、直接警察に行ってもらう方が手っ取り早いというか、早いですよという話はしました」
<A氏のもとで働いていた男性> :
「なぜ、私が警察に行かなきゃならないんですか。これを指導するのはおたくたちじゃないんですか?もっと上層部で動かなきゃ無理でしょう。これみんな土砂崩れじゃないですか。緊迫感が違うんだ」
<静岡県の担当者> :
「伝わってないところもあるものですから」
<A氏のもとで働いていた男性>:
「緊迫感が違いますよ。人災になりますよ、今手を打たなければ」
「1回だけじゃない。4回行っているんですよ。やる気がないんだなっていうのはわかった。面倒くさいんでしょうね」
静岡県はSBSの取材に対し、 ▽上申書を受けとった認識はない ▽男性の相談を受けたのは廃棄物の不法投棄を扱う部署だったため、伊豆山の危険性については重く捉えられていなかったと回答。
さらに、当時の静岡県の記録にはこのように記されていました。
<県の公文書>
「男性が自身の主張をほぼ途切れなく繰り返すとともに、話の方向性が途中飛ぶなど、支離滅裂な感が認められた」
<A氏のもとで働いていた男性> :
「本日で貴方たちに訴え出ることはしません。『これで最後です』と言って引きあげたけど、あれを最後にしなければよかった。その後もまだやってないのか?まだやってないのか?としつこくやればよかったと思う」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e1f9aac9c9c3043d23a68109803e2e29268c8028
※動画はユーチューブでも配信されている。
https://www.youtube.com/watch?v=S5fzL8u1D5Y
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。