2016年10月27日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6404/
(2016年12月30日 修正2 ;追記)
2016年12月26日20時16分に北陸放送から、最終報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北陸電力は、26日、最終報告書を県と原子力規制委員会に提出した。
最終報告書では、
・降雨量の想定が不十分だったこと
・水位が高いことを示す警報が鳴った際に、現場を十分に確認しなかったこと
・原子炉建屋の水密化処理が十分ではなかったこと
など、10項目の直接的な要因があったとしている。
さらに、ミスを招いた背景として、
・長期の原子炉停止により緊張感が低下していて、迅速に行動する意識が低くなっていたこと
・知識の伝承が不足していること
など、6項目の組織的な要因があったとした。
北陸電力では、志賀原発の活動を監視する内部組織を、遅くとも来年7月までに立ち上げて現場での緊張感やリスク管理の意識を高めたいとしており、県も、その姿勢を注視する考え。
また、北陸電力では、原子炉建屋の水密化工事など、直接的な再発防止策に取り組みたいとしている。
提出された最終報告書は、今後、原子力規制委員会で評価される見込みだが、「緊張感の低下」という人為的な原因に対し、批判の声が高まりそうだ。
出典
『原発雨水流入問題で最終報告書を提出』
https://www.mro.co.jp/news/detail.php?cd=6786476
12月26日19時23分にNHK金沢からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
北陸電力は、26日、原発の業務すべてを監視する新たな組織を設置するなどの再発防止策を盛り込んだ、最終的な報告書を取りまとめた。
志賀原発2号機では、ことし9月、原子炉がある建物に大量の雨水が流れ込んで分電盤の1つが漏電するトラブルが起き、原子力規制庁は、さらに雨水が流入すれば、安全上重要な機器の電源を失うおそれがあったとして、北陸電力に原因の究明と再発防止を求めていた。
このため、北陸電力は、26日、トラブルの原因や再発防止策をまとめた最終的な報告書を原子力規制委員会に提出し、金沢市で会見を開いて説明した。
報告書では、雨水が流れ込んだ理由として、原子炉建屋に水が入り込まないようにする工事が十分でなかったことなどを挙げた。
さらにその背景には、会社全体に、トラブルが起きたときに重大な事故に結びつくのではないかと考える姿勢が足りなかったことや、原発の運転停止が長期間にわたっていて、不具合があったときに素早く対応する意識が低下していたことなどがあるとしている。
そのうえで、今後の再発防止策として、原発に関するすべての業務が適切に行われているかどうか監視する新たな組織を、早ければ来年4月にも設置するとしている。
会見の中で西野副社長は、「本当に初歩的な対応のミスが重なって今回のトラブルが起きた。反省すべき事象が多くあると重く受け止めている。規制委員会や地元にしっかり説明していきたい」と述べた。
出典
『雨水流入で北陸電力が最終報告』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025511531.html
(ブログ者コメント)
最終報告書は北陸電力HP参照。
『志賀原子力発電所2号機における雨水流入事象に関する 原子力規制委員会への報告について』
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/16122601.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。