2018年2月2日17時19分にNHK宮崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
霧島連山の新燃岳の噴火を受けて宮崎県が去年11月、えびの高原に設置した火山ガスの自動測定器が、気温が氷点下の環境では使用できないタイプで、2日朝、一時的に火山ガスの濃度が上がった際もガスを検知できていなかったことがわかった。
この自動測定器は、去年10月の新燃岳の噴火を受けて、宮崎県が火口からおよそ5km離れたえびの高原の登山者向け施設の駐車場に設置したもの。
24時間作動し、火山ガスの二酸化硫黄の濃度が基準を超えるとサイレンで危険を知らせるが、気温が氷点下になる環境では使用できないタイプであることが県への取材でわかった。
施設の職員が2日午前8時ごろに手動の測定器で測ったところ、注意喚起の基準を超える0.75ppmの濃度を計測し、防災行政無線で注意を呼びかけたが、自動測定器の表示はゼロを示したままだった。
この施設によると、2日午前8時の気温は氷点下10℃で、標高およそ1200mのえびの高原では、去年、1年の4分の1を超える96日は午前8時時点の気温が氷点下だったという。
また、測定器のメーカーによると、現地に設置されているのは主に屋内での使用を想定したタイプで、これとは別に氷点下20℃まで使用できるタイプもあるという。
宮崎県は、「新燃岳の噴火を受けて、すぐに入手できるものを設置した。登山者向け施設が行う手動での測定と合わせれば危険性を把握できるので、取り替える予定はない」と話している。
出典
『火山ガス測定器氷点下では使えず』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/5064947221.html
2月6日16時1分にNHK宮崎からは、氷点下でも使えるものに取り換えるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は「登山者向け施設が行う手動での測定と合わせれば危険性を把握できるので、取り替える予定はない」としていたが、これについて河野知事は6日の会見で、「あわてて導入したものが氷点下で機能しない機種だった。この問題の重要性を受け止め、観測態勢のさらなる拡充を図りたい」と述べ、氷点下でも機能するタイプの測定器を設置するよう指示したことを明らかにした。
設置時期などは、今後、検討するとしている。
出典
『氷点下で機能 えびのに新測定器』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/5064684102.html
(ブログ者コメント)
〇いくら急いでいたとはいえ、1年の4分の1は使えない装置を導入したのは何故だろう?
タイプが2つあることに気付かず、カタログを見ただけで発注したのだろうか?
一般的には、購入前に販売会社などに仕様を提示すると思うのだが・・・。
〇氷点下以下の気温で使えない装置といえば、他にAEDがある。
3年前の記事だが、ご参考まで。
(2014年12月22日 NHK生活情報ブログ)
年間7万人もの人が亡くなる「心臓突然死」の救命の切り札「AED」。
しかし、実は寒さに弱く、氷点下の環境では、うまく作動しないおそれがあります。
その弱点を克服しようと、さまざまな工夫が行われています。
現場を紹介します。
AEDの添付文書には、「0℃~50℃」という使用環境条件が明記されています。
実は、「AED」は氷点下での使用が想定されていないのです。
実際、寒さで動かなかったとみられる事例も起きています。
2011年2月、関西のある町の消防に「自宅で男性が苦しがっている」という通報が入り、救急隊員が現場に駆けつけました。
突然心臓発作を起こして倒れた男性に対し、隊員は医療用のAEDを使って蘇生を試みました。
ところが、何度試しても動きませんでした。
この日の最低気温は氷点下4℃。
AEDの電子部品が寒さで不具合を起こしたとみられています。
倒れた男性は病院に運ばれましたが、心臓は再び動き出すことはなく、その後亡くなりました。
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冬場、氷点下の過酷な環境で、日常的に訓練を行っている陸上自衛隊では、毎年10人ほどが心肺停止になるといいます。
自衛隊の医師、竹島茂人さんは、AEDを常に使える状態にすることが不可欠だと考えています。
AEDは、氷点下の環境でどこまで使えるのか、メーカー5社の協力を得て実験を行いました。
事前に、暖かい部屋(室温21℃)に保管しておいたAEDを、氷点下20℃の実験室に持ち込みました。
実験の結果、しばらくの間はすべてのAEDが作動することがわかりました。
使う前に、暖かい状態にしておくのがポイントでした。
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多くの子どもたちが宿泊する長野県の教育施設。
広い敷地内に建物が点在するこの施設は、冬場になると室内でも氷点下になるところもあり、水回りにはヒーターをつけて凍結を防いでいます。
ところがAEDは盲点だったといいます。
国立信州高遠青少年自然の家の所長の下村善量さんは、「まったく盲点というか、考えもしませんでした。当然AEDはいつでも使えるものだと思っていました」と当時を振り返ります。
弱点を知った施設が導入したのがAED専用の保温装置。
温度が下がらないようヒーターでAEDを暖めます。
価格は1台16万円ほど。
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https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/205826.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。