2020年4月22日7時0分にFNN PRIMEから、下記趣旨の記事が写真や映像付きでネット配信されていた。
【消毒液に「引火の危険」が…消防庁が注意喚起】
新型コロナウイルスの感染拡大により、使用する機会が増えている消毒用アルコール。
スーパーなど様々な施設に手指消毒用のスプレーやジェルが置かれていることが多くなり、家庭にも常備している、という人が増えたと思うが、そんな中、東京消防庁が「消毒⽤アルコールの取扱いにご注意ください」との呼び掛けを17日に発表した。
「新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、手指の消毒等のため、消防法に定める危険物の第四類アルコール類に該当する消毒用アルコールを使用する機会が増えています。
消毒用アルコールは火気により引火しやすく、また、消毒用アルコールから発生する可燃性蒸気は空気より重く低所に滞留しやすいため、取り扱う場合には十分な注意が必要です」
東京消防庁が呼びかけているのは、消毒用アルコールによる火災事故の可能性。
アルコールの濃度が60%以上(重量%) の製品は「消防法上の危険物」に該当し、蒸発しやすく、可燃性蒸気となるため引火の危険があるという。
たとえば、ポンプ式のアルコールで手指を消毒したあと、その近くですぐにたばこを吸おうと火をつけると、たばこを持った手に火が燃え移ってしまう様子が、東京消防庁の公式youtubeチャンネルで公開されている。
この危険を避けるため、消毒用アルコールに関して呼びかけているのが以下の3点。
・火気の近くで使用しないこと
・詰替えを行う場所では換気をすること
・直射日光が当たる場所に保管しないこと
SNSでは、「アルコール消毒は毎日使うけれど、気にしたことがなかった」、「これは注意が必要」との声が挙がっているが、消毒用アルコールに関する事故が増えたことで、このような注意喚起を行ったのだろうか。
改めて、この呼びかけについて東京消防庁にお話を聞いた。
【台所などでの使用に注意】
――消毒用アルコールが原因の火災や、問い合わせなどは増えている?
事故の報告や問い合わせ件数については統計を取っておりませんが、今後、消毒用アルコールを使う機会が増えるだろうことから、注意喚起として発表いたしました。
――動画にはたばこの例がありましたが、他に気を付けたい場面はどんなものがある?
たばこの例は、消毒後すぐに火を使うシチュエーションということで選びました。
ご家庭では台所、コンロなどの火気の近くで使用しないこと、また消毒液の詰め替えをする際の換気などに注意してください。
東京消防庁によると、消毒用アルコールによる事故が増えているからというより、今後、さらに消毒用アルコールに触れる機会が増えることから、このような注意喚起を公表したとのこと。
「消毒後にすぐ火を使う場面」というと、たばこの他にも、料理する際にまずは消毒、というのを習慣づけている人は多いだろう。
そんな時、コンロの付近に消毒液のボトルを置いていると、火災のリスクは大きくなる。
消毒の習慣をつけるために、家のあちこちに消毒用アルコールを置いている、という人は、改めてその置き場所にも注意するべきだろう。
【消毒液代わりの酒類にも注意】
また、もう一点気を付けたいのが、アルコール濃度の高い酒類を消毒に使う場合。
消毒用アルコールが不足していることを受け、厚生労働省は、酒造会社が製造した高濃度のアルコールの使用を特例として認めているが、酒類などのアルコール表示は体積%による表示のため、アルコール度数67度前後からは危険物に該当する場合があり、アルコール濃度の高いウォッカなどは消毒用アルコール同様に引火の危険がある。
酒類に関する実験では、ウォッカを袖にこぼした状態でたばこに火をつけようとすると、たちまち手元から火が袖に燃え広がり、さらに机に垂れたウォッカに火が燃え移り、大きな火災となってしまう様子がわかる。
酒類も消毒用アルコール同様、使用の際は火気を避けるなどの配慮が必要だ。
新型コロナウイルス対策のため、多くの人が行っている消毒だが、一歩間違えると感染とは別の危険にさらされてしまうこともある。
改めて注意点を確認し、安全に感染対策を行ってほしい。
(動画:東京消防庁公式youtubeチャンネルより)
https://www.fnn.jp/articles/-/34772
4月27日9時0分に朝日新聞からは、高温期に車内に放置するのも危険だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新型コロナウイルス感染症の感染防止に使うアルコール消毒液を車内に放置しないよう、JAF宮崎支部が呼びかけている。
気温が上昇するこれからの季節、破裂や火災につながる恐れもあるという。
アルコール消毒液は50%以上の濃度の製品が多く、常温でも引火しやすい。
宮崎支部によると、JAFが実験したところ、春から初夏にかけての車内のダッシュボードは70度になる。
8月は黒い車なら79度まで上昇し、白い車でも74度まで上昇したという。
支部推進課の竹内・事業係は、「火気厳禁とされるアルコール消毒液の車内放置は、容器の破裂などが考えられ、最悪なら火災になりかねない。車内に置きっぱなしにしないよう注意してほしい」としている。
https://www.asahi.com/articles/ASN4V62LHN4RTNAB00P.html
4月27日20時56分に朝日新聞からは、アルコール消毒後のタバコは手から冷たい感覚が消えるまで待つべきなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新型コロナウイルスの感染予防のために使う機会が増えているアルコール消毒液について、ガスコンロなどでの引火に注意するよう、北九州市消防局が呼びかけている。
消毒液が手についたまま、たばこを吸うのも危ないと訴えている。
同局によると、アルコール濃度が60%以上の液体は消防法上の危険物にあたり、400リットル以上を保管する場合は消防署などの許可が必要。
市販のアルコール消毒液は70~80%程度の濃度のものが多いという。
同局は24日、報道陣に実験を公開。
アルコール消毒液で拭いたカセット式コンロを点火すると、残ったアルコールにガスが反応して大きな炎が上がった。
コンロを消毒することは問題ないが、直後に火をつけるのは危ないという。
また、アルコール消毒液を吹きかけた手袋にライターをかざすと火が燃え移った。
消毒した手でたばこを吸う時は、手から液体の冷たい感覚が消えるまで待つべきだとしている。
二村・危険物係長は、「火気の近くではアルコール消毒液を使わないように気をつけてほしい」と話した。
https://www.asahi.com/articles/ASN4W6JDNN4WTIPE009.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。