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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201910151922分にNHK岩手から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

山田町では、海に面した高台の住宅地に東日本大震災のあとに整備された堤防が台風の雨水などをせき止め、およそ50棟が浸水などの被害を受けたとみられています。
堤防も一部が決壊していて、町は15日から被害の調査を始めました。

山田町船越の田の浜地区では、東日本大震災の津波で被害を受けた低地部の空き地に、震災のあと、緑地や盛り土の堤防を備えた津波を防ぐための公園が整備されました。


堤防は、公園よりも高い位置にある住宅地との間に整備されましたが、今回の台風19号では、住宅地の側から流れてきた雨水などをせき止めるかたちになり、周辺の住宅およそ50棟が浸水などの被害を受けたとみられています。


なかでも、堤防に面する住宅は、東日本大震災の津波で床下まで浸水するなどの被害を受けましたが、今回の台風では多くの住宅が2階近くまで水につかってしまったといいます。
また、高さがおよそ3メートルある堤防も一部が決壊しました。


山田町では15日から住宅被害の調査を始めていて、今後、堤防が水をせき止めた原因も調べることにしています。


国土交通省によりますと、「津波防災緑地事業」は、東日本大震災の後に住宅地を津波から守るために、堤防や防災緑地、それに防潮林などを新たに整備したものです。


財源には国の復興交付金などがあてられ、実施されているのは、整備中のものも含めると、岩手、宮城、福島の3県で合わせて21か所に上ります。


このうち山田町の田の浜地区の「津波防災緑地公園」は、この地区の津波の死者や行方不明者が合わせて117人に上り、全壊や大規模半壊の被害を受けた住宅が327棟にのぼったことから、住宅の高台への移転と合わせて整備が進められました。


高台移転の跡地に整備された公園の面積は3.1ヘクタールで、さらに高い位置にある住宅地との間には8万5000立方メートルあまりの、盛り土の堤防が整備されました。


山田町の田の浜地区には、今月1日時点で271世帯664人が暮らしています。


町によりますと、津波の堤防によって雨水がせき止められるなどして、およそ50棟が浸水などの被害を受けたとみられていて、被害状況の調査が15日から始められています。


住宅や道路には泥やがれきが堆積していて、住民たちは自衛隊員と協力しながら撤去作業にあたっていました。


2階建て住宅の1階部分までが水につかったという40代の女性は、「あっという間に浸水し始めて、外に逃げる余裕はなかったので2階に避難しました。家具もほとんどだめになり、泥の片付けも見通しが立たず途方に暮れています」と話していました。


台風19号の豪雨で浸水被害が相次いだ山田町船越の田の浜地区の、佐藤さん(女性、35歳)の自宅は、堤防から内側に10メートルほど離れていますが、1階部分が3メートルほどの高さまで水がつかりました。
水はひきましたが、1階の室内は泥で汚れ、水で浮いたとみられる仏壇などが散乱していました。


佐藤さんは、68歳の父親と2人暮らしで、台風の時は父親の体調がすぐれなかったことから、2人で自宅にとどまっていたということです。


台風が岩手県に接近してきた13日の午前0時頃から異変が起きます。
近くの道路に水がたまり始めると、その後、急激に水位が上昇して1階が一気に浸水したということです。
佐藤さんは父親とともに2階に避難して難を逃れ、午前2時頃、消防のボートで救出されたということです。


佐藤さんの自宅は、東日本大震災の津波でも1階部分が浸水する被害を受け、その後、修復してこの家で父親と暮らしてきました。


佐藤さんは、「津波から住民を守るはずの設備が、結果として水害を招いたと思うので、とても複雑な気持ちです。同じことが2度と起きないよう、県や町には、防災のあり方についてしっかりと検討してほしい」と話していました。


土砂災害に詳しい岩手大学農学部の井良沢道也教授は、堤防があったことでかえって浸水被害が広がった可能性があり、十分な調査と検証が必要だと指摘しています。


井良沢教授は、「堤防には排水口も備えられているはずだが、大量の水と土砂でそれが埋まり、かえって浸水の被害を広げたのではないか。詳細な調査と検証が待たれるが、自治体などはこうした事態を想定できなったのではないか」と指摘しました。


また、「沿岸では震災後に、津波の被害をどう防ぐかに注力して様々な対策が取られてきたが、今後は、津波だけではなく、『山津波』とも呼ばれる土砂災害にも警戒し、複合的に対策を取る必要がある」と述べました。

 

 

※以下は音声のみの情報

 

佐藤さん談)

震災の時も津波でダメだったが、その時よりも今回のほうが家の中の状況はひどいと思う。

津波の時だけを考えていて、全体的に考えてない。

 

ナレーション)

堤防に面する住宅は震災時に津波で床下まで浸水する被害を受けたが、今回は多くの住宅が2階まで水に浸かってしまったという。

 

https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20191015/6040005569.html

 

 

1017828分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

台風19号の被害を受けた岩手県山田町船越の田の浜地区では、東日本大震災後に整備された堤防が山から流れてきた雨水をせき止め、住宅地の浸水被害を広げたとみられている。

津波を防ぐ堤防が排水の障害になった可能性がある。

 

堤防は、津波から住宅を守るため、山側の高台住宅地と海側の公園の間に整備された。

長さ約420メートル、高さは最も高い所で約8メートル。

 

山側には震災で再建した住宅など約200戸があり、海側には緑地公園やコンクリート製の防潮堤が整備されている。

 

台風で田の浜地区にも猛烈な雨が降った。

堤防にも排水溝は設けられていたが、山からの雨水は堤防にせき止められる形になり、高台住宅地の増水は続いた。

 

被害の大きかった住宅は2階近くまで水につかるなど、約50戸が浸水。

堤防はその後、決壊した。

 

被災した住民の一人は「排水溝が土砂や葉などでふさがれ、勢いを増す雨水をさばき切れなかったのが原因」と指摘する。

 

https://mainichi.jp/articles/20191017/k00/00m/040/021000c

 

 

1017日付で河北新報からも、同趣旨の記事が写真と地図付きでネット配信されていた。

 

・・・・・

 

田の浜地区は震災の津波で327棟が被害を受け、117人が犠牲になった。


これを受けて町は長さ約400メートルの堤防整備に着手。

緑地公園として2018年に完成した。

 

建設中の海岸防潮堤と合わせた多重防御で住宅地の安全を確保しようとした。
堤防の高さは最高部で6メートル。

 

住民によると、13日未明には水がたまり始めて一帯がダム湖のようになり、朝には堤防から海側に越水が始まった。

 

しばらくすると最高部が決壊。

午後には重機を投入して決壊部を広げ、強制的に海側へ排水した。


1階の天井付近まで浸水した黒沢さん(男性、56歳)は怒りが収まらない。

津波で家を失い、新築して5年目だった。


「浸水したのは堤防のせい。堤防の真ん中に扉を造ってほしいと町に要望したが『予算がない』の一点張りだった。排水口があっても大水で流木や土砂が流れ込めば、詰まるのは当たり前。人災だ」


町建設課は「水がせき止められた原因は調査中。今後の復旧方針や排水対策は、まだ答えられる状態にない」としている。

 

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201910/20191017_33008.htmlhttps://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201910/20191017_33008.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

以下は、NHK映像の5コマ。

 









 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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