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7日午後2時ごろ、長崎市の三菱重工長崎造船所香焼工場のボイラー工作三課の工場から出火。消防に通報し、約1時間後に鎮火した。建物の被害やけが人はいなかった。
近くのカスに火花が飛び移った可能性が高いと見て、原因を調べている。
出典URL
2013年6月8日付で朝日新聞長崎版(聞蔵)からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鉄くずに火がつくぼやがあった。鉄を削る作業で出る火の粉が飛び火したとみて調べている。
(ブログ者コメント)
○研磨時?の火の粉で鉄くずが燃えたとは考え難い。鉄くずに付着していた切削油などが燃えたのかもしれない。
○仮に切削油が燃えたとして、研磨?で発生する火の粉は削りとられた鉄などの微粒子。そのエネルギーはごく微小につき、切削油の温度を発火点以上に上げることは難しい気がする。
よほど大きい火の粉が出たのだろうか?
あるいは、自然発火の原理よろしく、エネルギーが周囲に放散しないような狭い閉空間に落ちたからだろうか?
九州電力は、石油火力の豊前発電所2号機(出力50万KW)で6日午前11時ごろ、緊急停止するトラブルがあったと発表した。
同社によると、作業員が2号機の燃料バルブを、定期検査中の1号機のものと勘違いして誤って閉め、燃料供給がストップしたことが原因で、同日午後5時過ぎに運転を再開した。
トラブルの影響で、この日の供給力は、予定していた1356万KWから1306万KWに低下。最大需要の1120万KWに対し、電力使用率は83%から86%に上昇したが、需給上の支障はなかった。
福岡市の本社で記者会見をした辻発電本部部長(火力担当)は「ご心配をおかけして申し訳ない。再発防止に努める」と頭を下げた。
燃料バルブは、燃料油タンクとボイラーを結ぶ配管に付いており、1号機の燃料バルブと区別できるようにきちんと表示されているという。
1号機と2号機の建屋は離れているが、バルブは25mしか離れておらず、辻部長は「似たようなバルブが並んでいたため、思い込みで間違った可能性がある」と話した。
誤った作業員は九電の社員で、作業は1人で行っていた。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130607k0000m020038000c.html?inb=ra
(ブログ者コメント)
バルブの閉め間違いによるトラブルといえば、40年ほど前に山口県で起きたエチレン装置火災事故を思い出す。
あの事故でも、火災の直接の原因ではなかったものの、近くにある違ったバルブを閉めたため、装置が緊急停止した。
そういった事故の再発を防止するため、バルブや配管などには流体名などが表示されるようになり、今回の発電所でも表示されていたらしいのだが、それでも間違う時には間違ってしまう。
まこと、ヒューマンエラー防止は難しい。
4日午後11時55分ごろ、茅ケ崎市の金属チタン製造・販売「東邦チタニウム」で、通行人の男性が工場から白煙が上がっているのを発見し、119番通報した。
5日午前2時10分ごろ、装置が止められた後に中和剤がまかれた。けが人はいなかったという。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130605/kng13060515210004-n1.htm
4日午前11時ごろ、大館市御成町、A病院の1階機械室で、地下水を消毒するための次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)の水溶液をプラスチック容器に補充する作業をしていたところ、容器が破裂。作業中の同市の病院職員男性(62)が右手中指を骨折した。
消防などによると、破裂した容器は縦、横、高さ約50cmの立方体。くみ上げた地下水に、機械制御で自動的に水溶液を添加している。
事故に気づき、機械室に救助に駆けつけた事務職員男性も体調不良を訴え、一時、市立総合病院に運ばれた。
NaClO液は、酸化すると有毒の塩素ガスを発生することもあるという。
消防が現場に到着した際には機械室周辺に刺激臭が残っていたが、大気中からガスは検出されなかった。
消防は中和用の石灰をまき、午後0時25分に病院施設が通常通り使えるようになった。
病院関係者によると、2〜4階にある病棟(98床)はほぼ満床状態。事故直後に職員が異臭に気づき、ガス発生の恐れもあると考え機械室近くの防火扉を閉めた。
1階にいた外来患者約20人は看護師が誘導して外に避難させた。
入院・外来患者の体調に異常はなかった。
出典URL
(ブログ者コメント)
過去の同種事例から考えると、ポリ塩化アルミニウムも添加していて、その容器の中に間違って次亜塩素酸ナトリウム水溶液を補充したのかもしれない。
2013年6月4日付で朝日新聞岩手全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後1時ごろ、久慈市の小袖地区漁業漁船用作業保管施設前で定置網漁に使用するブイ(長さ15m、重さ約400kg)をクレーンで吊り上げてトラックに積み込む作業中、ワイヤーが外れて漁業男性(67)がブイの下敷きになり、間もなく出血性ショックで死亡した。
警察によると、男性ら3人で作業をしていた。
(2014年1月25日 修正1 ;追記)
2014年1月24日18時34分にNHK盛岡から、ロープの結び目がほどけてブイが落下したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。よってタイトルも微修正した。
久慈市で去年6月にクレーンのロープがほどけて落下したブイの下敷きになり男性が死亡した事故で、二戸労基署は、事前の点検を怠っていたとして、労安法違反の疑いで現場の責任者などを書類送検した。
この事故は、去年6月、久慈市宇部町にある小袖定置網組合の倉庫の前で、定置網漁に使うブイをクレーンでトラックに積んでいたところ、ロープの結び目がほどけてブイが落下し、作業していた67歳の男性が下敷きになって死亡した。
落下したブイは、長さ15mほどのワイヤーに複数の浮きがついたもので、重さはおよそ400kgあった。
同署によると、労安法ではクレーンを使う作業の前には、ロープに異常がないか点検することが義務づけられているが、現場ではロープの点検を怠ったまま作業をしていたとして、小袖定置網組合の代表者と、現場責任者の57歳の男性を、労安法違反の疑いで書類送検した。
二戸労基署の管内では、去年、労働災害で亡くなった人が5人にのぼっていて、過去5年で最も多くなっていることから、同署では指導を強化するとともに、悪質なケースには刑事処分も含めて厳しく対応していくとしている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6044740801.html?t=1390594034586
3日午前8時20分頃、堺市西区の大手鋼板メーカー「日新製鋼」堺製造所内の工場から出火。鉄板を薄く延ばす機械など約270m2を焼き、約3時間後にほぼ消えた。
一時は黒煙が上り、敷地内の従業員数百人が避難した。けが人はなかった。
消防などによると、火事が起きたのは、敷地内にある十数棟の工場のうちの1棟。
厚さ数mmの鉄板(幅約1.2m)を段階的に厚さ0.5mmまでローラーで薄くのばす冷間圧延機と呼ばれる設備(縦約100m、横約20m)の途中で鉄板が破断して火花が発生、機械用の油(約6000ℓ)に引火したとみられる。
出火の約30分前に機械から異音がし、部品を交換するところだったという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130603-OYT1T00313.htm
http://www.47news.jp/CN/201306/CN2013060301001228.html
一方、2013年6月3日15時29分に毎日新聞からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
午前6時10分ごろ、従業員が圧延機のローラーを交換したところ、約1時間半後に異常音がし始めた。
その後、鉄板が破断して火が上がり、配管から漏れた油に引火したとみられる。
同社によると、出火当時、従業員5人が圧延機を動かしていた。
製造所は3交代勤務で、常時約200〜300人の従業員のほか協力会社の社員らが働いている。
出典URL
中国北部の吉林省徳恵市の鶏肉加工工場で3日午前6時(日本時間同7時)ごろ、火災が発生し、少なくとも119人が死亡、54人が負傷した。中国メディアが伝えた。
地元当局は液体アンモニアが漏れ、爆発を引き起こしたとしており、因果関係などを調べている。
付近の住民によると、早朝に爆発音が3度聞こえた後、工場から炎が上がった。
工場では当時、300人の従業員が加工作業に当たっており、現場責任者が「火がついた」と叫ぶと、従業員は大挙して外に逃げ出した。
工場の周辺には強烈な異臭が漂っており、逃げ出した後に異臭を吸った従業員が次々に近くの病院に運ばれた。工場から逃げ遅れた従業員が犠牲になったとみられる。
出典URL
(ブログ者コメント)
○アンモニアは爆発範囲が狭く最小着火エネルギーが大きい、比較的爆発し難いガスだ。
もし、報じられているとおりにアンモニアが爆発したのであれば、めったにない珍しい事故だ。
○今年4月にテキサスの肥料工場で起きた大爆発事故(本ブログで紹介済)も、アンモニアが爆発した可能性がある(あるいは硝酸アンモニウム)と報じられている。
日本航空は2日、羽田発北京行きの便で使用予定だった最新鋭中型機のボーイング787型機で、バッテリーの格納容器内の異常を示す計器が作動したとして、同機での運航をとりやめたと発表した。
バッテリーから熱や煙が出た際に効率よく機外に排出するための二つの空気穴(直径0.8mm)がテープで塞がれていたのが見つかり、米ボーイング社がバッテリー改修作業中のテストで塞ぎ、その後、剥がし忘れたとみられる。
日航は「穴がふさがれていても、排出機能に大きな影響はない」と説明している。
トラブルが相次いだ787型機は、バッテリーの改修を終え、1日から日航と全日空が定期便の運航を再開したばかり。
国交省は、両社に対し、同様のミスがないか全機を再点検するよう指示した。
日航によると、問題が起きたのは、機体後方の電気機器室に搭載されている補助動力装置用バッテリーのステンレス製格納容器。
午前6時ごろの出発前点検で、整備士が容器内外で圧力が異なる計器表示が出ているのを発見した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130602-OYT1T00617.htm
(ブログ者コメント)
○航空機ともなれば、定常メンテナンス時には、チェックリストなどを使って作業ミスを防いでいるはず。
今回のバッテリー改修は非定常作業につき、チェックリストはなかった・・・そんな背景でもあったのだろうか?
○それにしても、ボーイング社の作業ミスと聞いて思い出すのは、日航ジャンボ機の隔壁修理ミス。
あの事故と根が同じでなければいいのだが・・・。
2日午前0時10分ごろ、名古屋市中区の中部電力名城変電所で送電が止まる故障が発生し、二酸化炭素を自動噴射する消火装置が作動した。
同社は遠隔監視カメラで変電所内の通路に白煙を確認したが、1時間半後には消えたという。
けが人はいなかったが、愛知県西部や三重県全域、岐阜県西濃地域を中心に瞬間的な電圧低下(瞬低)が起きた。
中部電力によると電圧低下の時間は0.05秒、最大で43%低下した。
送電先である東海3県の工場などで22件の影響が出たとみられるが、一般家庭への影響はなかった。
管内には、電圧の安定した質の高い電気が欠かせない半導体工場の東芝四日市工場(三重県四日市市)や工作機械工場の森精機製作所伊賀工場(三重県伊賀市)などがある。
名城変電所は、名古屋城正門前の公園の地下にある。普段は無人で、事故があったのは地下5階建ての3階部分だという。
中部電力と名古屋市消防局が事故原因を調べているが、275KV送電線(地中線)のケーブルとガス絶縁開閉装置との接続部が破損していることが確認された。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0603/NGY201306020044.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130602-OYT1T00322.htm
(ブログ者コメント)
なぜか、三重県を含んだ中部地方で瞬間的な電圧低下トラブルが発生したと報じられることが多い。
本ブログでも、今回の事例以外、何件か紹介済。
東京メトロ日比谷線で4~5月、駅構内にある電飾看板から、蛍光灯の経年劣化が原因とみられるボヤが相次ぎ、東京消防庁が東京地下鉄に再発防止策を求めていたことがわかった。
照明器具メーカーの業界団体は10年での交換を推奨していたが、いずれも10年を超えていた。
東京地下鉄によると、4月21日昼、日比谷線人形町駅でホームの電飾広告(高さ1.25m、幅1.8m)から煙が出た。
5月6日にも同線茅場町駅の案内所の電飾看板(高さ0.15m、幅1.4m)から煙が出た。
けが人や運行への影響はなかった。電源を落とすと煙はおさまったという。
東京消防庁が調べたところ、2件とも蛍光灯の放電をコントロールする安定器が焦げていた。
同庁は「絶縁体の経年劣化で安定器が過熱したことが原因。類似火災の恐れがある」として5月29日付で対策を求めた。
同社では、2008年と11年にも都内の別の駅で同様のボヤが1件ずつ発生。
それまで安定器の使用期限を定めていなかったが、15年で交換することにした。
メーカーの業界団体は10年での交換を推奨していたが、同社は「30年近く正常に機能しているものも多い。定期点検もしており、10年を超えても使える」と判断した。
ところが、今回煙が出た人形町駅の電飾広告は、使用開始から14年で発煙した。
茅場町駅は22年が過ぎていたが、広報担当者は「案内所では発煙が起きていなかったため、15年での交換の対象外だった。甘かった」と説明した。
同社は全9路線170駅の約5300カ所の電飾看板のうち、安定器を12年以上交換していない計約1890カ所について5月末までに消灯。交換時期を早める方向で検討を始めた。
担当者は「火災に発展する危険性もあり、申し訳ない。交換時期を再検討し、再発防止に努めたい」としている。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0602/TKY201306020094.html
(ブログ者コメント)
蛍光灯の安定器は10年、20年使うと発煙する?
PCB入り安定器の話は聞いたことがあるが、発煙という話は聞いたことがない。もしそうなら大変だ。
そこで調べたところ、電飾用の蛍光灯は家庭用とは違う、といった以下のような記事が見つかった。
電飾スタンド看板や、小型の袖看板に使われる蛍光灯も、家電量販店で販売されている家庭用の蛍光灯とは違います。 交換される際には看板専用の蛍光灯を選びましょう。
一般的な蛍光灯を使った電飾看板は8年~10年で安定器の寿命が訪れます。
http://www.trade-sign.com/lighting/
関西電力は、発電所の周辺でクラゲが大量発生し、運転に支障が出るのを防ぐため、約4億円をかけてクラゲを除去する専用のポンプを導入するなど、対策に乗り出すことになった。
関西電力管内では、去年の夏、発電所の取水口付近に大量のクラゲが発生し、水を十分に取り込むことができなくなったため、兵庫県の赤穂火力発電所が、一時、運転を停止するなど、大きな影響が出た。
このため、関西電力は、1時間に24トンのクラゲを除去できる専用のポンプを来月末までに4台導入することになった。
また、管内の4つの火力発電所で、クラゲの侵入を防ぐ網を取り替えるなど、クラゲ対策に約4億円を投じることにしている。
関西電力はこの夏、最低限、必要な電力は確保できるものの、大規模な発電所のトラブルが万一、発生すれば、電力の需給がひっ迫する恐れがあるとしてクラゲ対策に力を入れることにしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20130602/4988871.html
1日午前10時50分ごろ、八王子市石川町のビル工事現場で、電源ケーブルを巻いた木製の円い筒(直径115cm、重さ約300kg)が台座から突然外れ、近くにいた電気設備会社員の男性(21)を直撃した。
男性は頭を強く打ち、約2時間半後に亡くなった。
警察によると、電源ケーブルを引っ張って1階に下ろす作業中、ケーブルの下りる速度が上がり、11階部分に取り付けてあった筒が激しく回転。男性は別の作業員2人とともに回転を緩めようとしたが、止まらなかったという。別の作業員らにけがはなかった。
出典URL
1日午前5時40分ごろ、川崎市幸区戸手4にあるマンションの機械式立体駐車場(高さ約40m)で異常を知らせる警報が作動した。
同7時20分ごろ、警備会社員と管理会社員が高さ約20m地点でマンションに実家がある大学3年の男性(20)がうつぶせ状態で全身を挟まれているのを発見、110番した。
男性は約3時間後に救出されたが、病院で死亡が確認された。警察が詳しい経緯を調べている。
警察によると、男性は実家に住む兄(30)のミニバンを載せたパレット(台)と、パレットを昇降させるリフトの間に挟まれていた。
駐車場は、入庫するとパレットが右に90°回転、それをリフトが持ち上げ手前と奥に2列(21段)あるスペースに収容する構造。
9段目まで上がったパレットが本来のスペースに入らず止まったため警報が作動した。男性が挟まれていたのは助手席側後部の脇だった。
パレットが回転する際にリフトとの間に25cmの隙間ができることから、入庫時に駐車場内で車外に出た男性が、この隙間に挟まれた可能性がある。パレットは外から操作しなければ動かないという。
男性と兄は31日夜、兄の車で外出し、2人で帰宅した。兄は動揺しているため、警察は後日経緯を聴く。
製造会社によると、駐車場の地上部分には内部にいる人の動きを感知するセンサーがある。反応があればパレットは動かないが、感知しなかった。5月27日に点検した際は異常は見つからなかったという。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130602k0000m040080000c.html
福岡県直方市の建設会社「協和建設」が、安全対策を漫画パネルにして現場に張り出して作業員に理解してもらう取り組みを進めている。
「分かりやすい」と評判で、漫画パネルの本格導入から1年半が経過するが、下請けも含め同社約30人の作業員の労災事故はゼロが続くなど、成果が着々と上がっている。
同社では、2001年に作業員が現場で転落死する事故が発生。これをきっかけに効果的な安全対策の検討が始まった。
アイデアはなかなか出なかったが、谷口社長(67)の次男晋也さん(31)が4年前に東京都中野区で漫画広告製作会社「シンフィールド」を設立。晋也さんに協力を依頼し、漫画で分かりやすく建設現場の安全対策を説明することを始めた。
クレーン車などの重機災害の安全対策を呼び掛けるため、4コマ漫画で、
(1)作業半径内立ち入り禁止
(2)後方確認
(3)つり荷下立ち入り禁止
(4)事故が起きれば家族も会社も悲劇
と図解。
漫画をパネルにして現場に張り出し、作業員に毎朝、作業に取りかかる前に確認させている。
また、建設現場の危険は重機以外にも高所からの墜落や足場の崩壊など現場ごとに違うため、漫画は計200のバージョンをそろえた。
谷口社長は「人間、字を読んだり、口で説明されてもなかなか頭に入らない。危険と隣り合わせであることを作業員に意識付けしたい」と話している。
関西大社会安全学部の中村隆宏教授(産業心理学)の話
座学だけのお作法的な安全教育で済ませる会社もある中、漫画に託した会社側の熱意は現場に伝わるはずだ。労働者が主体的に安全を考えるようになれば、大きな成果が上がるだろう。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130601k0000e040237000c.html
扉や囲いがない違法な昇降機で死傷事故が相次いだのを受けて、国交省がリフトメーカーの出荷リストをもとに調べたところ、違法な昇降機が約1630台にのぼることが分かった。半数近くは改善されないまま現在も使われていた。
国交省は改善計画の有無を調べ、改修予定がないなど悪質な場合は停止を求める方針だ。
国交省によると、2010年12月~12年12月の2年間で、建築基準法に基づく届け出のない違法な昇降機で13件の死傷事故が相次いだ。
事故機の基幹部分となるリフトを製造したメーカー3社が出荷した計約2300台を調べたところ、現在も使われていたのは約1200台で、ほとんどが工場や倉庫に設置されていた。
うち9割超の約1100台が違法だった。
これとは別に、労基署による10年からの立ち入り検査で、約530台の違法な昇降機が見つかっている。
違法な昇降機の中には、同法で設置を義務づけている出入り口の扉やかごの囲いがなく、かごが到着するまで扉が開かないようにする安全装置もついていないものがあったという。
国交省は各自治体に対し、昇降機の使用を停止させたうえで、所有者に改善計画を出させるよう求めている。
計画を立てずに使い続ける悪質なケースについては、自治体に停止命令を出すよう促す考えだ。
出典URL
以下は、国交省HPに掲載されている報道発表資料。
http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000409.html
(ブログ者コメント)
昇降機やリフトに係る人身事故事例は、本ブログでも多数紹介している。
(2013年6月5日 修正12 ;追記)
2013年5月31日付で読売新聞から、また同日15時1分に朝日新聞から、車輪表面が剥がれていたため異常振動が生じて部品が外れ脱線したという下記趣旨の記事が、写真と図解付きでネット配信されていた。
北海道占冠村で2011年5月に起きたJR石勝線脱線炎上事故で、運輸安全委員会は31日、調査報告書を公表、脱線した車両の車輪表面が剥がれ、異常な振動が生じていたことが分かった。
振動によって減速機を固定する吊りピンが抜け脱線につながったとみられ、JR北海道が剥離した部分を検査で見落とした可能性があるとし、安全委は同日、同社に対し、車輪の適正管理などの再発防止を勧告した。
08年の安全委の発足以降、鉄道事業者への勧告は3回目となるが、うち2回がJR北海道に対してで、同社の安全体制が改めて問われそうだ。
調査報告書によると、脱線した4両目の左側の車輪の円周約250cmのうち、約40cm分がうろこ状に剥がれ、深さは最大4.5mmあった。
この車輪の変形によって、設計時に許容限度とした振動の2倍以上の揺れが繰り返されたという。
JR北海道の社内基準では、走行距離約10万kmで車輪の剥離を検査し、7.5cm以上あった場合、安全のため使用を禁止する。
しかし、事故のあった車輪の走行距離は約13万8000kmに達し、事故時の車輪の剥離は基準の5倍以上の長さがあった。
10万km検査以外でも、事故の約2か月前の定期検査では「異常なし」で、事故2日前の簡易検査でも剥離は見つからなかったという。
JR北海道の小池社長は31日、札幌市内の本社で記者会見し、事故について改めて謝罪するとともに、具体的な再発防止策を今後決めるとした。
記者会見で小池社長は、部品落下の原因となった車輪の傷について「今までの検査では見抜けなかった。非力というか、反省している」と述べ、「車輪の傷が、吊りピンの落下などで火災につながるという認識はなかった」とした。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20130531-OYT8T00818.htm
http://www.asahi.com/national/update/0531/TKY201305310157.html
(2013年8月9日 修正13 ;追記)
※ここには2013年8月6日21時12分に日本経済新聞からネット配信されていた記事を掲載していた。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG06043_W3A800C1CR8000/
しかし、より詳しい記事が北海道新聞紙面に掲載されていたので、ここの記事は削除した。
(2013年8月28日 修正14 ;追記)
2013年8月7日付の北海道新聞紙面に、車輪の検査基準に抜けがあったなど、下記趣旨の記事が掲載されていた。
公表した再発防止策の中でJR北海道は、事故原因となった車輪の異常について、事前に点検した作業員が車輪表面に多数の剥離を確認しながら、点検規定を杓子定規に解釈し、一つ一つは車輪の修理・交換対象とならない大きさだったため、「異常なし」と判断していたことを明らかにした。
JR北によると、従来の規定では、車両検査で車輪に長さ7.5mm以上の剥離が1ケ所見つかった場合、車輪の交換や表面を削る修理をしなければならないとされていた。
事故車両の車輪には、約40cmの帯状に剥離が多数見つかったが、一つ一つは長さ5cm未満。規定には、5~7.5cmの剥離が2ケ所あった場合も交換・修理の対象と明記されていたが、規定より小さい剥離が3ケ所以上あった場合の記述はなく、事故2日前に点検した作業員から、車輪の異常は報告されなかった。
事故後に同社が様々な現場での点検結果を精査したところ、車輪表面に多数の剥離が確認された場合、修理の必要性を記録するベテランもいれば、異常なしとする若手社員もいるなど、検査結果に個人差があったという。
同社は運輸安全委員会に対し、「車輪検査に関する教育が現場任せだった。急激な世代交代でベテランのノウハウが一部、継承されていなかった」と報告。
同社の豊田常務は、「先輩たちのノウハウは教科書で示せるものではなく、若手とベテランが一体となって勉強してもらいたい」と述べた。
これを踏まえ、今後は車輪に剥離が多数ある場合、一つ一つが小さくても、全体の長さが従来の規定を超えれば、車輪の修理・交換を行うこととした。
規定内の剥離を見つけた場合でも、検査記録簿に記録するほか、検査担当社員に対する研修も行う。
(2016年2月6日 修正15 ;追記)
2016年2月6日6時0分に毎日新聞から、関係者の立件が見送られるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月5日23時32分にNHK北海道NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
道警が業務上過失傷害容疑での関係者の立件を見送る方針を固めたことが、5日、捜査関係者への取材で分かった。
この事故では、乗客・乗員252人のうち、79人がけがをした。
捜査関係者によると、当初は整備不良が事故につながったとみて捜査したが、因果関係が解明できず、避難誘導の遅れに問題があったとして立件を目指した。
しかし、運転士や車掌の当時の行動に個人の刑事責任を問うほどの過失はなかったと判断した。
運輸安全委員会の調査報告書によると、4両目の車輪に使用限度を超えるへこみがあり、異常な振動で床下機器が壊れた。
脱線と燃料タンクの破損を引き起こし、漏れた軽油が引火してレールの枕木が炎上し、列車が全焼した。
報告書は、運転士らが脱線や火災に気付かず、列車をトンネル外に動かそうとしたため避難開始に時間がかかったほか、乗客の避難誘導マニュアルが複数あり、誰の判断で避難するのか不明確だったと指摘していた。
JR北海道の発足以来、最悪の被害を出した列車事故は、個人の刑事責任が追及されないまま、捜査が終結することになる。
出典URL
http://mainichi.jp/articles/20160206/k00/00m/040/128000c
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160205/5691871.html
総務省消防庁は30日、全国の主な石油コンビナートで昨年に起きた火災や漏洩などの事故が計248件だったと発表した。
東日本大震災によるものを除いた平成23年の213件に比べると35件増え、集計を始めた昭和51年以降で最多となった。
調査対象は、石油や高圧ガスを扱う事業所が集中する特別防災区域に指定された33道府県の85カ所。
事故原因では、不十分な維持管理や誤操作などの人的ミスが98件、腐食や劣化、施工不良など物的な要因が133件だった。
種類別でみると、漏洩が131件、火災が99件、爆発6件。
死亡事故は山口県和木町の工場の爆発火災事故や兵庫県姫路市の製造所の爆発事故など6件で、死者は平成23年より5人増え7人。けが人も56人増えて81人だった。
出典URL
本件、消防庁HPに、「石油コンビナート等特別防災区域の特定事業所における事故概要(平成24年中)」というタイトルで、発表された資料が掲載されている。
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h25/2505/250530_1houdou/02_houdoushiryou.pdf
30日正午すぎ、仙台市太白区にある宮城県立聴覚支援学校から、「理科の実験中に複数の生徒が頭痛などを訴えている」と消防に通報があった。
救急隊が学校に駆けつけたところ、中学部の2年生の男子生徒2人と、女子生徒4人のあわせて6人が頭痛や目の痛みなどを訴え、病院に運ばれた。いずれも症状は軽いという。
学校によると、6人は当時、生物実験室で教諭の立ち会いのもとで、硫黄と鉄粉を加熱して硫化鉄を作る化学の実験をしていたということで、実験で発生した何らかのガスなどを吸い込んだとみられている。
実験に立ち会った教諭は手順に問題はなかったとしていて、ガスが発生していたとしてもその原因はわかっておらず、警察はこの教諭から話を聞くなど当時の状況を詳しく調べている。
教頭は「今後は安全に配慮して実験を行いたい」と話している。
出典URL
一方、2013年5月30日20時0分に読売新聞からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
教諭ら2名の指導の下、硫黄と鉄を熱して硫化鉄を作り、それに塩酸を混ぜ、硫化水素を作る実験をしていた。
出典URL
(ブログ者コメント)
ちょうど1年前、長浜市の中学校でも、同じ実験をしていて3人が体調不良を訴えている。(本ブログ掲載済)
この実験をする際の注意点など、教科書にどのように書かれているのだろうか?
2013年5月30日20時50分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が状況図付きでネット配信されていた。また同日19時3分にNHK長崎から、5月31日付の朝日新聞長崎版(聞蔵)と6月1日付の朝日新聞西部版(聞蔵)からも、同主旨の記事がネット配信されていた。
30日午前9時15分ごろ、佐世保市干尽町の水産会社「S丸」の佐世保営業所で、男性社員3人が作業所にある地下の汚水槽で倒れた。
病院に運ばれたがWさん(42)が死亡し、Eさん(59)とUさん(46)は意識不明の重体。
救助した際、汚水槽の中心付近で12~13ppmの硫化水素が検出されたこと、また死亡したWさんの遺体を司法解剖した結果、死因が硫化水素中毒とみられることから、警察は3人が汚水槽内で発生した硫化水素を吸ったとみて調べている。
警察などによると、S丸は魚製品の加工業者。同営業所では魚の選別や出荷をしており、加工する過程でうろこなどの廃棄物が選別され、地下の汚水槽(深さ約1.7m)にたまる。
時々、除去しないといけないが、加工作業が休みの日にしていた。
50cm×80cmの四角い入り口から金属のふたを開けて汚水槽に入る仕組み。
この日は加工作業はなく、Uさんが汚水槽の中で廃棄物を取り出す作業をしていたところ、具合が悪くなった。
地上にいたWさんと異変に気づいて駆けつけたEさんが助け出そうと中に入り、次々と倒れたという。
こうした事故を防止するため、労安法酸欠則では、魚などの腐敗しやすいものや汚水などが入ったタンクや立て坑での作業の際は
□作業を始める前に空気中の硫化水素や酸素の濃度を測定する
□硫化水素濃度が10ppmを上回る場合は、換気を行う
□それでも下がらない場合は作業員に防毒マスクを着用させる
ことなどを義務づけている。
しかし、当時の濃度はこの基準を上回っていたが、汚水槽に換気口はなく、3人は発見時、防毒マスクをつけていなかった。
佐世保労基署では、今回、事故のあった水産加工会社が、この規則の対象となる事業者か確認できていないとしているが、今後、現場の責任者から話を聞いて作業の安全管理に問題がなかったか調べることにしている。
現場はJR佐世保駅の南1.5km。佐世保港に面し、周囲に倉庫や工場、造船会社などがある。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0530/SEB201305300001.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5034959041.html?t=1369950584328
また2013年5月31日11時18分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この水産会社営業所の男性工場長(64)が31日朝、営業所近くにある別の会社の敷地内で首をつって死亡しているのが発見された。
警察は自殺とみて調べている。
30日の事故を受け、警察は同日昼から午後10時頃まで署内で工場長から事情を聞き、その後、署員が市内の自宅に送り届けていた。遺書の有無などについては捜査中としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130531-OYT1T00529.htm
(ブログ者コメント)
この工場長、また神鉄バスの社長と、事故関係者の自死が続いてしまった。 合掌・・・。
(2013年6月8日 修正1 ;追記)
2013年6月4日付で朝日新聞長崎版(聞蔵)から、重体だった2人の意識が戻ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
重体となっていた2人が入院していた病院によると、2人は現在も集中治療室で治療を受けているが、受け答えができるようになり、快方に向かっているという。
病院は、硫化水素中毒と低酸素脳症と診断している。
(2013年11月27日 修正2 ;追記)
2013年11月26日21時6分に毎日新聞から、自殺した工場長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長崎県警佐世保署は26日、事故後に自殺した工場長(当時64歳)を業務上過失致死傷容疑で書類送検した。
送検容疑は、5月30日、魚の廃棄物が入った地下タンクの清掃の際、換気などの安全管理を怠って硫化水素中毒で従業員3人を死傷させたとしている。
うち1人が死亡、2人が意識不明の重体となったが、回復した。
また、佐世保労基署は同日、清掃作業前に酸素と硫化水素の濃度測定を怠ったとして、同社と工場長を労安法違反容疑で書類送検した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20131127k0000m040080000c.html
30日午前9時ごろ、八千代市勝田台北の解体中の鉄筋2階建てのアパートで建物の外側に取り付けられている2階の廊下が突然崩れ落ち、真下で作業をしていた60歳くらいの男性が崩れ落ちてきたコンクリートや鉄板の下敷きになった。
男性は病院に運ばれたが、まもなく死亡が確認された。
警察によると、解体作業はほぼ最終段階で、2階部分は鉄骨がむき出しの状態だったという。
30日は男性ら約5人で午前8時すぎから作業しており、男性がショベルカーの近くから解体中のアパートの近くに移動し、がれきの仕分け作業を行っていたところ、事故が起きたという。
警察は亡くなった男性の身元の確認を進めるとともに、ショベルカーがアパートの一部を壊す最中に2階部分が崩れており、振動が影響した可能性があるとみて安全管理上の問題がなかったかどうか、当時の状況を捜査している。
出典URL
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その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。