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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20161026323分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

102622分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

2013~15年度に耐震補強工事をした全国200以上の橋について会計検査院が調べたところ、9都県にある複数の橋が一定の基準を満たしておらず、十分な耐震性を備えていなかった。

問題のある橋は10以上にのぼるといい、工事にかかった費用は計1億数千万円。

設計ミスが主な原因で、検査院は国交省に改善を求めた。

 

検査院は、日本道路協会の基準などを満たし、震度7クラスの地震でも橋桁が落ちないような補強になっているかを調査した。

すると、東京都や高知県などにある十数の橋で、問題が見つかった。

事業主体の国や自治体から設計を委託されたコンサルタントの設計ミスや検討不足などが主な原因という。

 

これらの橋の多くは、災害時に使われる緊急輸送道路が通り、緊急車両が通行できる状態を保つ必要もある。

交通量が多いなど重要度が高く、国が直接管理する「直轄国道」に整備された橋4カ所も含まれている。

 

昨年、東京都と神奈川県にある直轄国道の橋2カ所に同様の問題を指摘した会計検査院が調査範囲を広げ、群馬県板倉町にある「新大橋」など10数カ所の橋が浮上した。

 

検査を受け、国交省は、「設計の確認をしっかりするなど、整備局などに再発防止を文書で呼びかけた」としている。

 

国交省は、緊急輸送道路が通る橋の耐震補強工事を優先的に進めており、全国で対象となっている約6万の橋のうち、76%は耐震化が済んでいるとしている。

 

出典

9都県の橋、耐震性不十分 検査院指摘、設計ミスが主因

http://www.asahi.com/articles/ASJBT56B4JBTUTIL02F.html

一般道路の橋十数カ所で耐震不足 設計誤ったまま補強工事

http://this.kiji.is/163693893427758582?c=39546741839462401 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

関連情報を調査したところ、会計検査院の検査の視点などに関する、以下の情報が見つかった。

今回の「昨年指摘の調査範囲を広げ、10数ケ所が浮上した」という報道と軌を一にするもののように感じたので、紹介する。


この検査の視点は、社内などで安全管理状態をチェックする場合にも、同じことが言えるかもしれない。

 

201033日 日経コンストラクション)

 

「調査官が “狙い撃ち”しているせいもあるのだろうが、毎年のように同種の設計ミスが指摘されている」。

ある会計検査院OBは、この数年間の会計検査の報告書の内容を踏まえて、こう話す。

 

公共事業に関して調査官が調査の対象としているのは、構造物の設計や施工のミスだけではない。

最近では、事業の効果を問うものなど、以前に比べて範囲が広がっている。

 

調査では、1日に十数件もの案件に目を通すので、一つひとつを丹念に見ている時間はない。

そうした条件のなかで効率よくミスを指摘するために、調査官はポイントを絞って調査に当たっているのだ。

 

「前年度に指摘のあった案件と同じような事例は詳しくチェックするので、ミスを発見しやすい」。

「基準類が改訂された直後は、発注者によって理解が不十分な場合があり、設計の問題点を指摘しやすい」。

「基準類などについての理解が広まると、指摘の件数は減ってくる。すると調査官は、また別の指摘事例をもとにチェックをしてミスを発見する。この繰り返しだ」。

現役の調査官やOBたちからは、こんな話を聞いた。

 

調査官らが話すこれらのチェックポイントは、重箱の隅をつつくようなレベルのものではない。

指摘の根拠は、オープンになっている情報だ。

 

ところが、会計検査の報告書を見ていると、過去の指摘事例と同じ間違いを繰り返している例がある。

この数年では、落橋防止装置に関するミスの指摘が多い。

「設計者や発注者の技術力は低下しているし、会計検査に対するある種の警戒心のようなものも薄れてきた」。

OBのひとりは、こう言って嘆く。

 

2008年度の報告書では、構造物の安全性に問題ありという指摘が目に付いた。

せっかく人々の生活を支えるために造ったインフラストラクチャーが、安全を脅かすようなものであってはならない。

設計ミスを防ぐために、基本に立ち返ることが必要だ。

指摘事例を対岸の火災視せず、まずは自身の業務に生かしたい。

 

出典

会計検査院が毎年同じように設計ミスを指摘できるわけ

http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/column/20100223/539524/

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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