2016年10月25日7時0分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岩手県久慈市に日本で初めて波の力を利用した波力発電所が完成し、24日、一般公開された。
東京大学生産技術研究所の研究グループが開発したもので、出力43KWの発電装置を設置し、東北電力の配電線への接続を完了した。
国の認可を得て、11月初めにも正式に運用を始める。
「久慈波力発電所」は、縦2m、横4mの波受け板(ラダー)が海中で波を受けて動く力で発電する。
一般家庭10世帯分に相当する発電量を見込んでいる。
現地の冷凍冷蔵庫に使うほかは、東北電力に無償で提供する。
太陽光や風力と比べて安定性が高い一方、台風などの大波で装置が壊れやすい。
今回は、市販の船のかじ取り装置を応用、強度と安全性を確保し、コストも抑えた。
総事業費は約4億円。
研究グループは2018年度まで実証実験を延長し、施設の耐久性や波の制御方法などを検証する。
東大の丸山康樹特任教授は、「エネルギーの地産地消や地球温暖化対策として進めてきた。国内には漁港が約3000カ所ある。企業に関心を持ってもらい、全国に普及させたい」と話している。
出典
『日本初の波力発電所完成、久慈港で一般公開 東大研究所が開発』
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO08732090U6A021C1L01000/
10月24日19時28分にNHK盛岡からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
波の力を利用して作った電気を一般に供給する、日本で初めての波力発電所が久慈市の港に完成し、24日、一般に公開された。
久慈市の久慈港に作られた「久慈波力発電所」は、被災地の産業育成を目指す復興プロジェクトの1つとして、東京大学生産技術研究所などが開発してきたもので、24日は、地元の住民や漁業者などおよそ40人に公開された。
発電機が入った建物の下には、波受け板と呼ばれる鉄板が海中に突き出ていて、沖合いからの波と引き波を捉えて板を動かすことでモーターが回り、電気を作る仕組みになっている。
開発した東京大学の丸山康樹特任教授らは、「防波堤からはね返る波の力も利用し、効率よく発電できる」と説明していた。
国内では、波力発電の実験施設は他にもあるが、この発電所は、電力会社の送電網に接続したことで、漁協の施設に電気を供給する日本で初めての発電所となった。
波力発電は、国内では電力会社などに販売できる対象になっていないが、関係者は、今後、発電のデータを集め、安定して供給できることを示したいとしている。
丸山特任教授は、「太陽光なども良い面と悪い面があり、1つだけでは不安定なので、再生可能エネルギーのバリエーションを多く持つことが必要だ」と話していた。
『日本初の波力発電所 一般公開』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/6043474781.html?t=1477341246718
久慈市のHPでも、同趣旨の記事が全景写真付きでネット配信されていた。
東京大学・生産技術研究所では、5年間(H24〜H28年度)の文科省東北復興プロジェクトの一環として、波力発電装置の開発を行っており、久慈市も協力してきました。
この装置は、波受け板(ラダー)で受けた波エネルギーを電気エネルギーに変換して発電を行います。
地元企業の協力のもと、久慈港玉の脇防波堤の外側に無事設置され、東北電力の配電線へ接続を完了し、日本初の久慈波力発電所として完成しました。
『日本初・久慈波力発電所(定格43kW)が発電開始』
http://www.city.kuji.iwate.jp/sangyouka/sangyou-g/haryokuhatuden_start.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。