2021年5月10日17時55分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力柏崎刈羽原子力発電所で、6年前、協力会社の作業員が同じ会社で働く父親のIDカードを誤って使用し、テロ対策が必要な「周辺防護区域」と呼ばれる区域まで入っていたことが分かりました。
東京電力は、この問題を10日まで公表しておらず、その理由について「当時の核物質防護の運用に従い、公表はしなかった」としています。
東京電力によりますと、平成27年8月、柏崎刈羽原発で働く協力会社の作業員が、テロ対策のため、本人確認が必要な「周辺防護区域」と呼ばれる区域に入る際、誤って、同じ協力会社で働く父親のIDカードを使って入ったということです。
この際、出入り口で委託会社の警備員は作業員とカードの写真を見比べ、違和感を覚えて確認を求めましたが、作業員は応じずに通過し、その後、6号機と7号機の建屋に通じる中央制御室などがある「防護区域」のゲートで警報が鳴り、カードが父親のものだと分かったということです。
これについて東京電力は、「警備員が写真に違和感をもったようだが、作業員も自分のものと勘違いしていて、結果的に入域を許す形になったようだ。規制委員会には、ルールに基づいて発生時に報告している」としています。
一方、違和感をもったという警備員が、なぜ、作業員を止めなかったかについて、警備員は東京電力の内部の聞き取りに対し、
▼作業員が正しい姓を述べたこと
▼親子のため、写真と人相が似ていたこと
さらに
▼朝の混雑する時間帯で、確認に時間をかけるとほかの作業員に迷惑がかかると考えた
からだと説明したということです。
柏崎刈羽原発をめぐっては、東京電力の社員が他人のIDカードを使って中央制御室に不正に入っていた問題や、テロ対策の設備が複数壊れていた問題が相次いで明らかになり、核セキュリティーに関わる問題については、情報公開と安全性のバランスを考慮しながら公表するとしていました。
この問題を速やかに公表しなかった理由については、東京電力は「防護区域への入域は防ぐことができたので、当時の核物質防護の運用に従い、公表しなかった。6年前の事案ということもあり、去年の事案と合わせて公表することは検討しなかった」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20210510/1030016762.html
5月10日16時26分に毎日新聞からは、IDカードには姓しか書かれていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東電によると、この作業員は周辺防護区域の出入り口で、IDカードを収納する箱から父親のカードと取り違えた。
カードには姓しか書かれていなかったという。
警備員は、カードの顔写真と作業員の顔が異なることに違和感を覚えたが、人相が似ていたことや、朝の混雑時で確認に時間をかけられないと思い、そのまま通過させてしまった。
その後、作業員が原子炉建屋など重要施設がある「防護区域」の出入り口で本人確認を受けた時に警報が鳴り、カードの不適切な使用に気づいた。
東電は、カードにフルネームを記載する対策を取った。
https://mainichi.jp/articles/20210510/k00/00m/040/125000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。