2021年5月12日19時51分にNHK富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日、富山市八尾町にある飲食店で、野草のおひたしを食べた60代の男性が一時、意識を失ったほか、70代の女性が、おう吐や下痢などの症状を訴えました。
2人は料理を食べた直後に異常を訴えて病院に運ばれましたが、いずれも快方に向かっていて、12日までに退院しました。
保健所が調べたところ、野草のおひたしには、食べた場合、呼吸不全などの重い症状を引き起こし死亡することもあるトリカブトの葉が含まれていました。
保健所では、飲食店の店主が山で採取した山菜のモミジガサの中にトリカブトが誤って入っていて、そのままおひたしに混ざったことが原因の食中毒として、この飲食店を13日までの2日間、営業停止にしました。
保健所では、毒を持つ野草のなかには食べられる野草と若葉の形が似ているものもあるので、食べられると確実に判断できない場合は採らないことや、口にしないことを徹底してほしいとしています。
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https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210512/3060007344.html
5月12日16時56分に毎日新聞からは、残ったおひたしなどを分析した結果、2つの葉っぱが混在していたことが判明したなど、下記趣旨の記事が2つの葉っぱの比較写真付きでネット配信されていた。
富山市保健所は12日、市内の飲食店で野草を食べた60~70代の男女2人が、意識障害や嘔吐(おうと)、下痢などの症状を訴えて入院し、トリカブトによる食中毒とみられると発表した。
2人とも既に退院し、快方に向かっているという。
富山県生活衛生課によると、記録の残る2013年以降、県内でトリカブト食中毒は発生していなかった。
市保健所によると、2人は今月10日、同市の飲食店で、店主が採取し、調理した野草のおひたしを食べた。
残ったおひたしと調理前の野草を県中央植物園(同市婦中町上轡田)で分析した結果、トリカブトと、食用野草のモミジガサが混在していたことが判明。
市保健所は店主が間違えてトリカブトも採取したと判断し、同店を12、13日の2日間、営業停止処分とした。
厚生労働省によると、トリカブトは有毒物質アコニチンを含み、体内に取り込むと重篤な症状に陥ることもある。
早春から初夏にかけて、トリカブトの芽生え期の葉と、モミジガサの葉は酷似しており、中毒事故も多いとして注意喚起している。
市保健所は「山菜採りは十分な知識を持つ経験者とともに行い、確実に判断できない場合は採らない、食べない、売らない、人にあげないことを徹底してほしい」と呼びかけている。
https://mainichi.jp/articles/20210512/k00/00m/040/173000c
(ブログ者コメント)
〇富山市保健所提供となっている2つの葉っぱの比較写真を見てみたが、酷似しているようには見えない。
以下は東京都薬用植物園提供の芽生え時の葉っぱ比較写真だが、この写真でも同様だ。
ただ、1枚1枚比較するからそう思うのであって、多数の葉の中に数枚が紛れ込んだような場合には、判別しにくいのかもしれない。
〇トリカブトの誤食事例は、本ブログでも何件か紹介スミ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。