2018年10月29日18時12分に読売新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
バドミントンでダブルスを組んだ味方のラケットが目に当たって大けがをしたとして、東京都内の40歳代の女性がペアの女性に損害賠償を求めた訴訟で、東京高裁は先月、ペアの女性の全責任を認めて、約1300万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
スポーツ中の事故を巡ってチームメートに全ての責任があるとした司法判断は異例だ。
判決によると、事故は2014年12月、趣味のバドミントン教室の仲間ら4人が、都内の体育館でプレーしている最中に起きた。
ペアの女性が、相手コートから飛んできたシャトルを打ち返そうと、バックハンドでラケットを振ったところ、ネット際にいた原告の左目に当たった。
原告は左目の瞳孔が広がって光の調節が難しくなり、日常生活に支障をきたすようになった。
このため、慰謝料やパートの休業補償などを求めて提訴した。
被告側は、訴訟で「原告が危険を避けるべきだった」と主張したが、先月12日の高裁判決は、被告は原告を視界に収める後方の位置でプレーしていたことから、「被告は原告の動きに注意し、ラケットが当たらないように配慮すべきだった」と判断。
「バドミントンはボクシングのように身体接触のある競技ではなく、原告は、ほかの競技者によって危険が生じるとは認識していなかった」とした。
また、判決は、「スポーツであることを理由に加害者の責任が否定されるのであれば、国民が安心してスポーツに親しむことができなくなる」とも指摘した。
その上で、1審・東京地裁が「原告も一定程度の危険を引き受けて競技していた」と判断して賠償額を約780万円にとどめた判決を変更し、被告に全ての責任があると認定した。
高裁判決は同月に確定した。
原告側代理人の合田弁護士は、取材に「趣味のスポーツをプレーしている時に起きた事故でも、過失があれば、加害者が相応の責任を負うのは当然だ。高裁判決は被害者の救済を広げ、事故の抑制につながる」と話した。
一方、被告側代理人の弁護士は取材に応じなかった。
出典
『バドで左目負傷、ペア女性に1300万賠償命令』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181029-OYT1T50006.html
10月30日付で毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
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八木裁判長は、ボクシングなどと異なり、「他の競技者の故意や過失による一定の危険を当然に引き受けているとは言えない」と指摘、原告に過失はないと結論付けた。
さらに、「スポーツであることを理由に加害者の責任が否定されるのであれば、国民が安心してスポーツを楽しむことができなくなる」とした1審の判断を支持した。
原告側代理人の合田弁護士は、「スポーツ中の選手同士の事故では、被害者が泣き寝入りすることが多かった。被害者の救済につながる画期的な判決だ」と話した。
出典
『損害賠償 バドのラケット直撃、目負傷 ペア女性に全責任、1300万円 東京高裁判決』
https://mainichi.jp/articles/20181030/ddm/041/040/063000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。