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2016年9月27日付で東京新聞朝刊から図解付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月27日19時47分に朝日新聞から、9月28日付で毎日新聞東京版朝刊からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都の高校(江東区)で、7月、水泳の授業中に3年生の男子生徒(18)がプールに飛び込んだ際、底で頭を打って首の骨を折る大けがをしたことが、東京都教育委員会への取材で分かった。
生徒は現在も入院中で、胸から下にまひのような症状があり、リハビリのため入院している。
都教委によると、事故は7月14日午前10時ごろに発生。
保健体育の男性教諭(43)が、「頭から飛び込むため」として、スタート位置から1m離れたプールサイドで、足元から高さ約1mの水面上にデッキブラシの柄を横に掲げ、生徒に柄を越えて飛び込むよう指示。
生徒は指示通り飛び込み、急な角度で入水して水深1.1mのプールの底に頭を打ち付け、救急搬送された。
生徒は、1,2年時に授業で飛び込みを経験したことがなく、3年で飛び込みの練習を始め、この日が5回目の授業だった。
プールは、満水時は約1.2mの深さになる構造だが、学校側は「注水に時間がかかる」との理由で、水を減らしていた。
教諭は都教委の事情聴取に、「飛び込みを上達させたかったが、危険な行為だった」と話したという。
都教委側は取材に、「水深が浅いプールで指導をした上に、生徒の習熟度に応じた授業を行っていなかった。不適切だった」と認め、教諭の処分を検討している。
都教委は事故後、都立校に再発防止を求める通知を出した。
日本スポーツ振興センターによると、2005~14年度の10年間、全国の小中高校でのプールの飛び込み事故で後遺症があったケースは33件。
うち約9割に当たる29件は、プールの底で頭や首を打っていた。
文部科学省は、12年度から小中学校の授業では飛び込みを禁止したが、高校の授業については禁止せず、段階的に指導するよう定めている。
学校事故に詳しい名古屋大の内田良准教授(教育社会学)は、「文科省は高校の授業でも飛び込みを禁止すべきだ」と訴えている。
出典
『墨田工業高の水泳授業で生徒が首骨折 教諭が飛び込み指示』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201609/CK2016092702000127.html
『高校生、プール飛び込み首骨折 教諭が不適切指導』
http://www.asahi.com/articles/ASJ9W44GKJ9WUTIL00Y.html
『首骨折 飛び込み練習で高3 都立高校プール』
http://mainichi.jp/articles/20160928/ddm/041/040/146000c
(ブログ者コメント)
学校のプールへの飛び込みで重大事故が起きていることは、今年7月にも紹介済。
2016年7月29日掲載
2016年7月22日報道 日本スポーツ振興センターによれば、学校のプールに飛び込み重い後遺症の残る重大事故が最近18年間で30件発生、名大の内田准教授も昨年指摘 (修正1)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6128/
(2018年4月18日 修正1 ;追記)
2018年4月16日16時45分にNHK首都圏から、プール水深に関する若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも若干修正した)
都教委は、45歳の男性教諭が飛び込みを指示したとして、16日付けで停職6か月の懲戒処分とした。
都教委が調べたところ、教諭はプールの水深が通常より10cmほど浅い1mほどだったことを知りながら、注水しなかったという。
この事故を受け、都立高校では昨年度から、原則として水泳の授業での飛び込みを禁止し、水中からスタートするよう指導することや、水深の確認を十分に行うことなどを学校側に求めている。
出典
『水泳飛び込み指示の教諭停職処分』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180416/0010587.html
(2021年7月10日 修正2 ;追記)
2021年7月9日19時9分に産経新聞からは、事故直前に別の生徒が頭をプールの底にぶつけていたが、けががなかったため、教諭は次も大丈夫だろうと軽信したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
危険な飛び込み方法を指導したとして業務上過失傷害罪に問われた高校教諭、松崎被告(男性、48歳)の初公判が9日、東京地裁(鏡味薫裁判官)で開かれ、松崎被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、高く飛びすぎるとプールの底に衝突する危険性があると認識していたにも関わらず、松崎被告が前方に差し出したデッキブラシを越えて飛び込むよう生徒たちに指示したと指摘。
事故直前には別の生徒が額をプールの底にぶつけたと申告していたが、「けがをしなかったから次も大丈夫だろうと軽信した」と主張した。
松崎被告は昨年12月に略式起訴されたが、東京簡裁が今年1月に略式命令は不相当と判断し、正式な裁判を開くことを決めた。
https://www.sankei.com/article/20210709-WIGWNNRV2RPEVEOV7EWGASMAZQ/
7月9日19時47分にNHK首都圏からは、元生徒は水泳部だったので飛び込まないと何を言われるか分からないと思い飛び込んだなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
検察官が読み上げた元生徒の供述調書によりますと、元生徒は「水泳部だったので、飛び込まないと教諭に何を言われるか分からず、飛び込んだ。就職も諦めざるをえなくなり、介助無しでは生活できなくなった」と述べていたということです。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210709/1000067086.html
2016年7月22日7時4分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『学校プール、飛び込みで事故多発…浅い水深多く』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160721-OYT1T50152.html
学校のプールに飛び込み、重い後遺症の残る重大事故が最近18年間で31件発生したことが、日本スポーツ振興センター(JSC)の統計で分かった。
プールの底に頭をぶつけ、頚椎を損傷するケースがほとんどで、スポーツ庁などが注意を呼びかけている。
JSCは、1998~2015年度、学校管理下で発生した災害共済給付事例を調査。
脊髄損傷109件のうち、プールへの飛び込みが原因とされる事故が最多の30件に上った。
学校のプールは文部科学省の水深基準がなく、溺れることを防ぐために、約1mと浅いものが多い。
名古屋大の内田良准教授(教育社会学)は、「水深1mでは、上級者も頭を打つ恐れがある」と指摘する。
内田准教授によると、飛び込みによる重大事故は、83~13年度の31年間で169件あった。
(ここまで346文字 / 残り214文字は有料)
(ブログ者コメント)
○内田准教授といえば、本ブログで、以前、組み体操の危険性を前から指摘してきた人物として紹介した人だ。
YAHOOニュースには、組み体操と同様、学校プールでの飛び込み危険を指摘する氏の数件の投稿?記事が掲載されている。
以下は、記事の一例(冒頭のみ転載)。
『学校のプールでまた飛び込み事故 授業では全面禁止を!!』
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryouchida/20150719-00047677/
いったい何回「コピペ」の事故が続けばよいのだろう。
学校のプールでまた、まるでいつものことのように、重大事故が起きた。
被害者は、長野県立の高校に通う3年生の男子生徒。14日午前の出来事であった。
水泳の授業中に、スタート台からプールに飛び込んだ際に、頭部をプールの底にぶつけて、首を骨折したという。
昨年の7月、名古屋市立の中学校で、水泳の授業時に2年生男子生徒がスタート台から飛び込みをして首を骨折し、首より下に麻痺が残った。
今年6月には、岐阜県多治見市立の中学校で、体育の授業中にスタート台からプールに飛び込んだ3年生の男子生徒が、プールの底に頭部を打ち、全身がしびれた状態となった(詳細は不明)。
水泳の授業時に、スタート台から飛び込み、頭部を底に打ちつけて、重度障害・傷害を負う。
日付と学年を書き直しただけの、まるでコピペの事故が続いている。
生徒には、車いすや寝たきりの生活が待っている。
・・・・・・・
○一方、文科省からは、下記の通知が平成15年6月2日付で出されている。
『水泳等の事故防止について』
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t20030602001/t20030602001.html
二 プールにおける事故には、スタート時に、逆さまに深く入水し、水底に頭部を打ちつけて起こるものが少なくないので、スタートの指導については、個人の能力に応じた段階的な取り扱いを重視し、教師等の指示に従い、水深や水底の安全を確かめ、入水角に注意するなど、安全に配慮した慎重な指導を行うこと。
さらに、最近、一定の技能を身につけている児童・生徒がスタート時の重大事故に遭った事例が報告されていることにも留意すること。
また、入水の際、無理な息こらえや必要以上に深呼吸を繰り返し行わせることなどによる重大事故事例も報告されているので十分注意すること。
2016年8月5日19時16分にNHK東海NEWS WEBから、内田氏の飛び込み事故調査結果に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『学校プール飛び込み事故相次ぐ』
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20160805/4460301.html
学校のプールで子どもが飛び込んだ際に頭を打つなどして後遺症を負った事故が、おととしまでの32年間に172件にのぼることが、名古屋大学の調査で分かった。
この調査は、名古屋大学教育学部の内田良准教授が、日本スポーツ振興センターの資料をもとにまとめた。
それによると、学校のプールに飛び込んだ子どもが後遺症を負う重大な事故が、おととしまでの32年間に172件起きていたことが分かった。
事故の多くがプールの底にぶつかったことによるもので、9割にあたる154件は頭や首を損傷して、まひなどの障害を負っていた。
頭や首の事故を分析したところ、学校別では中学校での事故が最も多く50.6%、高校が32.5%、小学校が16.9%だった。
また、事故の半数近くが授業中に起き、3分の1が部活動中だった。
文部科学省は、学習指導要領で、小中学校では「水中からスタート」するよう求めていて、飛び込みについては、高校で初めて「段階的な指導を行う」と記している。
調査を行った内田准教授は、「学校のプールは水深が浅く、少しでも飛び込み方を間違えると頭を打って重大な事故になる。授業では飛び込みの禁止を徹底することが大事だ」と話している。
2016年6月11日15時47分にNHK山口から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月10日23時37分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後6時前、周南市徳山の岐陽中学校で、陸上部の男子生徒4人が一緒に鉄製のローラーを引いて運動場の整備をしていたところ、1人が転倒し、ローラーの下敷きになった。
この事故で、3年生で14歳の男子生徒が病院に運ばれて手当を受け、頭や足を骨折する大けがをした。
警察や学校によると、ローラーは幅が1m30cm、直径が46cmで、けがをした男子生徒が別の生徒の足につまずいて、うつぶせに転倒したという。
当時、運動場には陸上部の顧問の教諭がいたが、別の生徒の指導にあたっていたということで、中学校の高田教頭は、「生徒に痛く、怖い思いをさせてしまい申し訳ない。状況を分析して再発防止に努めたい」と話していた。
他の3人にけがはなく、このうちの1人から知らせを受けた学校が通報した。
警察は、当時の状況を詳しく調べている。
出典
『ローラーにひかれ中学生重傷』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4063057211.html?t=1465681987750
『中学生が整地用ローラーの下敷き 重傷、山口・周南』
http://this.kiji.is/114010671166832643?c=39546741839462401
2016年6月8日付で東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都練馬区の区立中学校で、5月31日、3年の女子生徒が運動会の組み体操の「ピラミッド」を練習中に最上段から落下し、右肘骨折で2カ月の重傷を負っていたことが分かった。
組み体操では各地で事故が多発し、国が3月末に、全国の教育委員会に注意喚起の通知を出していた。
同校や区教委によると、31日午後2時ごろ、女子生徒は校庭で14人で4つんばいに積み重なる「ピラミッド」の練習中、最上段4段目で膝立ちの状態で両手を挙げる際、バランスを崩して、約2mの高さから落下した。
教員は、ピラミッドの後ろと左右に計3人がつき、今年から安全対策として、ピラミッドの前後には畳のマットを敷いていた。
女子生徒は右肘を固定して通学しており、6月4日の運動会当日は、別の生徒が代役をしてピラミッドを行った。
ピラミッドの段数は昨年より1段下げるなど、規模を縮小したという。
今年の運動会の練習期間は4月上旬から約2カ月で、別の技でも3年男子が打撲のけがをしたという。
校長は本紙の取材に、「子どもの体力が落ちていることを実感しており、来年に向けて組み体操の内容を見直したい」と話した。
組み体操を巡っては、東京都教育委員会が、本年度、都立の高校などでピラミッドや肩の上に立つ「タワー」を休止。
国も、三月末に注意喚起を促した。
しかし、技の制限など安全対策は自治体によって異なり、練馬区は実施内容を各学校に任せていた。
出典
『組み体操の練習中に落下し骨折 注意喚起の通知後、練馬の区立中で』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016060802000117.html
6月8日付で毎日新聞東京版夕刊からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
区教委では、今年4月、事故につながる危険性などを検討のうえ、組み体操を実施するかを判断するよう各校に通知。
事故のあった中学では、昨年よりピラミッドを1段下げ、前後に畳を敷いたうえで教員2人が付く計画を立てていた。
組み体操については、実施を巡って各地で対応が分かれている。
東京都教委は、今年度、ピラミッドや肩の上に立って円塔をつくる「タワー」は危険性があるとして、都立の学校で休止している。
市区町村教委に対しても、実施するか検討するよう、求めている。
出典
『組み体操 落下、骨折 中3女子がピラミッド最上段から 東京・練馬』
http://mainichi.jp/articles/20160608/dde/041/040/044000c
(ブログ者コメント)
ピラミッド関連の記事については、これまで何件か本ブログに掲載済。
本件、八尾市での事故がメディアに大きく取り上げられたこともあってか、全国的に実施の是非などが検討されてきた。
この学校でも、検討の上、安全策を強化して実施継続と決めたようだが、それでも事故は起きてしまった。
必然性のあることなら、多少のリスクを覚悟で実施するのは当然なのだが・・・・・?
2016年2月10日5時6分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
学校の運動会で組み体操による事故が多発していることを受け、文部科学省は、対策に乗り出す方針を決めた。
春の運動会シーズンに間に合うよう、3月末までに、各地の教育委員会などに安全確保策を求める考え。
「人間ピラミッド」などでの負傷件数が年8千件を超える現状の改善をめざす。
馳浩文科相は、9日の記者会見で、「組み体操は危険な状況になる可能性のある教育活動」と指摘。
四つんばいになった人の背中に人が乗り、段を重ねてつくる「ピラミッド」について「、(崩れた時に)十分に体のできあがっていない中学生が圧迫を受けたらどうなるのかは、想像すれば分かる。(文科省として)一つの考えを示す必要がある」と話した。
同省は、今後、過去の事故の分析などを進め、安全確保策をまとめて教委などに対策を求める考えだ。
日本スポーツ振興センター(JSC)によると、2014年度に災害共済給付を支給した小中高校の組み体操の事故は8592件で、記録のある11年度から毎年度8千件を超す。
14年度の事故の校種別の内訳は、小学校6289件、中学1885件、高校418件。
負傷の種類別では、2095件(24.4%)が骨折だった。
JSCの記録をもとに,松戸市立病院(千葉県)の庄古知久医師がまとめた資料によると、14年度は頸髄(けいずい)損傷も3件あった。
国会でも、組み体操問題に関する超党派の議員連盟が近くでき、文科省に対策の提言などをする予定だ。
■「今に大事故起こる」「達成感味わえる」 教師や保護者に賛否
「生徒の身体能力が以前と変わった。教師の指導で補えるレベルではない」。
東京都北区立稲付中の武田校長(55)は、そう話す。
14年に、前年まで続けていた組み体操を中止した。
受け身を取れず顔を打ちつける生徒らを見て、「今に大事故が起こる」と判断。
保護者らから、「大けがを負ったわけでもないのに、やめてほしくない」との声も出たが、理解を求めた。
代わりの種目は、空手の演武など。
「危険を冒さなくても、感動や達成感は得られる」と武田校長は話す。
都内の女性(49)は、「国が禁止する勇気を持たないと事故はなくならない」と言う。
14年に小6の長女が4段タワーの最下段で下敷きになり、左ひじを骨折した。
昨年4月に人間ピラミッドを取り上げた本紙「フォーラム面」で、長男が中学時代に組み体操で骨折した経験を投稿した熊本市の女性も、「組み体操に感動するという人がいるが、そのために子どもを危険にさらしてはいけない」と言う。
一方、都内の公立小に勤める男性教員は、「組み体操は盛り上がる種目。学校の判断ではやめづらい」。
小学生の娘2人を持つ愛知県の会社員男性(44)は、「皆で力をあわせて達成感を味わえる貴重な経験。けがを心配して甘やかしすぎじゃないか」と話した。
都内の小中学校でPTA会長を務めた男性(72)は、こう語る。「体育にけがはつきもの。安全な範囲で続ける努力が要るのでは」
■大阪市はピラミッド禁止、愛知県は上限通知
国に先駆け、独自の対策に乗り出す教育委員会も出てきている。
大阪市教委は、9日、市立の小中高校での組み体操のうち、ピラミッドと、立った人の肩の上にさらに人が立つ「タワー」を禁じることを決めた。
文科省によると、全国初の試みとみられるという。
市教委は、昨年9月、相次ぐ事故を重くみて、ピラミッドは5段、タワーは3段までとする上限を決定。
しかし、以後も小中学校で、ピラミッドなどの事故で7人が骨折したため、禁止に踏み切った。
市教委の大森委員長は、「これは人権問題。達成感や一体感を味わう子もいるが、強制になっている子もいる」と話す。
愛知県教委も、昨年末、県内の公立学校に、ピラミッド5段、タワー3段との上限を通知。
事故防止のため、教職員ら補助員の配置やマットの使用も求めた。
13~15年度に県内の小中学校で、組み体操で骨折をした子どもは396人おり、事態を重視して対策に踏み切った。
東京都教委も、1月、学校向けのガイドラインの作成を始めた。
騎馬戦や棒倒しなど、危険を伴うほかの種目も含め、指導時に配慮すべきことなどをまとめる。
大学教授らによる検討委の初会合では、「若手の教員が多く、安全な指導の要点が広まっていない」などが指摘された。
「組み体操をやるかどうかは学校などの判断だが、種目を選ぶ際の参考情報を提供したい」と担当者は話している。
千葉県松戸市教委は、ピラミッドなどについて、禁止も視野に入れて対策を検討中だ。
本郷谷市長が、昨年12月、「安全性が確保されるガイドラインができるまでは、組み体操をやらないように」と市教委に要請したのがきっかけ。
今年度、組み体操で負傷した市内の小中学生は64人で、うち10人は骨折だった。
■子どもの安全が最優先
名古屋大の内田良准教授(教育社会学)の話
組み体操は、運動が得意な子もそうでない子も全員参加を強いられる取り組みなのに、あまりに危険だ。
最優先するべきは、子どもの安全だ。
大阪市教委の決定は高く評価できる。高さ制限しても事故が多発したという実際のデータに基づく判断は、何より尊重されるべきだ。
漫然と問題を放置してきた行政・学校の責任は重い。
大阪市教委の動きは、全国の教育現場に影響するのではないか。
本来は、学校が自主的にやめなければならなかった。
各校は真摯に、組み体操の危険性に向き合うべきだ。
■あまりに管理主義
関西大の赤尾勝己教授(教育学)の話
大阪市教委の決定は、けがを回避するという観点から、一定の理解はしたい。
しかし、子どもの達成感や保護者の期待と安全性を勘案して、学校が決めるのが筋ではないか。
各校ごとに安全への取り組みは異なるはずだ。
教育委員会で画一的に決めてしまうのは、あまりに管理主義が過ぎる。
市教委の委員は、「運動が得意な子、苦手な子がいるのに全員参加が強制されている」と指摘した。
やりたい子どもには段数を制限した上で有志でやれるようにしたり、教員の補助を増やしたりして続ける選択肢があってもいいのではないか。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASJ294SV3J29UTIL01Y.html
2015年10月12日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5281/
(2016年2月8日 修正2 ;追記)
2016年2月1日20時56分に毎日新聞から、八尾市の検証委は高さ制限を提言することを決めたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
八尾市立の小中学校で組み体操の最中に骨折などの事故が相次いだ問題で、市教委の検証委員会は、1日、組み体操の高さの上限を「ピラミッド」は5段、肩の上に立つ「タワー」は3段と提言することを決めた。
他市町村の対応を調べ、大阪市教委などを参考に同様の上限を定めた。
近く、報告書を市教育長に提出する。
市教委は、3月までに再発防止のガイドラインを作成し、各学校に通知する方針。
同市では、昨年9月、中学校で10段ピラミッドが崩れ、1年の男子生徒が右腕を骨折した。
その後の調査で、過去10年間に市内の小中44校のうち36校で139人が骨折していたことが判明した。
検証委が全小中学校に実施したアンケートでは、市内の小6男女の57%、中3男子生徒の66%が「組み体操に危険を感じている」と回答。全学校の70%が「高さ制限が必要」と答えた。
ピラミッドを5段で実施している学校では事故が少ないことや、多くの学校のタワーが4段であることも分かった。
座長の伊藤教育次長は記者会見で、「単純な高さを競うのではなく、技の完成度の高さを競う方向に変えてほしい」と話した。
出典URL
http://mainichi.jp/articles/20160202/k00/00m/040/079000c
2月2日20時1分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
原因を分析した検証委は、学校側が各生徒の体力や体格差を考慮していなかったほか、周りにいた教師の補助も不適切だったとし、研修の徹底を提言した。
段数制限は、既に導入している大阪市教委の取り組みを参考にした。
中学校のピラミッド事故は、8段以上で実施した場合に目立ったという。
検証委の伊藤座長(教育次長)は、「過去の事故や他市の取り組みを参考に安全対策に取り組みたい」と話した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160202-OYT1T50017.html
2016年1月24日3時0分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
学校でのスポーツ活動などで子供が死亡したり障害を負ったりした事故について、文部科学省は、原因究明を迅速化するルール作りを進めている。
現状では、調査委員会の設置が2割に満たず、真相解明を求める被害者家族らが裁判に訴えることもある。
このため文科省は、3月末までにまとめる事故対応の指針に、調査委設置を盛り込む方針だ。
日本スポーツ振興センターによると、2005~13年度に全国の学校で発生し、同センターが見舞金を給付した死亡や障害が残る重大事故は832件。
これらについて、文科省が14年度に行った実態調査では、558件の有効回答を得た。
事故が起きる場面は部活動中が34%で、授業中が22%で続く。
部活動別では柔道、野球、ラグビーの順で事故が多い。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160123-OYT1T50119.html?from=ycont_top_txt
(ブログ者コメント)
日本スポーツ振興センターでは、他にどのような調査を行っているのだろうか?
気になって調べてみたところ、以下のような調査研究を行っていた。
・体育活動における頭頸部外傷の傾向と事故防止の留意点
・学校における固定遊具に関する事故防止対策
・課外指導における事故防止対策
http://www.jpnsport.go.jp/anzen/anzen_school/tabid/57/Default.aspx
2015年10月5日5時30分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし9月27日、大阪・八尾市の大正中学校の運動会で、組み体操の発表中、1年生から3年生の男子生徒157人が参加した10段のピラミッドが崩れ、下から6段目にいた1年生が右腕を骨折したほか、5人が軽いけがをした。
この学校では、去年から運動会で10段のピラミッドを実施していたが、去年は10段のピラミッドが完成した後、上の方にいた生徒が降りている途中に崩れ、6段目にいた3年生が右足首を骨折したほか、前日の練習でもピラミッドが崩れ、一番下の段にいた3年生が足の指を骨折したという。
このほか、肩の上に立ち円形の塔を作る「タワー」の練習中に3年生が落ちて足の指を骨折するなど、去年、組み体操であわせて4人が骨折していたことが分かった。
学校では、ことしの組み体操について9月3日に教員の間で議論したが、生徒に達成感を味わってほしいとして、ピラミッドの周りに配置する教員を増やすなど安全対策を強化した上で10段のピラミッドを継続することなどを決めたという。
横川校長は、「組み体操で起きるけがへの認識が甘かった。生徒に申し訳ない。リスクの高い技に挑戦させてしまったことは判断が誤っていたと反省している」と話している。
組み体操をめぐっては、子どもたちの信頼関係をはぐくむ効果があるなどとして多くの学校が運動会で取り入れる一方で、平成25年度に全国の小・中学校や高校であわせて8500件あまりの事故が起きていて、大阪市教育委員会が、9月、ピラミッドの段数を5段までに制限することを決めるなど、内容を見直す動きが出ている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20151005/5422491.html
2015年10月3日15時37分に産経新聞westから、奈良県でも組み体操時に事故が起きているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運動会・体育大会で披露される「組み体操」の事故防止対策として、大阪市教育委員会が「ピラミッド」の高さに規制を設けたことを受け、奈良県教委が県内公立学校を対象に実施状況を初めて調査した結果、平成26年度は小中学校で7人が骨折していたことが分かった。
県教委は、安全性に配慮するよう、市町村教委などに注意喚起を行うとともに、児童、生徒の体力や状況に応じた適切な指導を行うよう要請した。
調査は小学校202校、中学校104校、高校41校、特別支援学校10校に実施。
昨年度、組み体操を実施したのは小学校182校、中学校30校、高校6校、特別支援学校2校。
実施校の多くで、四つんばいで重なる「ピラミッド」や、肩に乗る「タワー」が取り入れられていた。
具体的な事故内容は、「ピラミッド」で小中学校で21人が負傷し、うち2人が骨折。「タワー」では25人がけがを負い、5人が骨折したという。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/151003/wst1510030044-n1.html
(ブログ者コメント)
組み体操の危険性については、名古屋大学の内田准教授が、昨年5月からYahooニュースに連載記事として寄稿中。
最新の寄稿記事は下記。八尾市の事故についても言及されている。
一方、組み体操の危険性については、八尾市の事故を契機として、毎日新聞社説など、数多くのメディアで取り上げられるようになった。
(2015年9月30日5時30分 Yahooニュース)
『10段の組体操 崩壊の瞬間と衝撃-2人の生徒教師に抱えられて退場 ▽組体操リスク(13)』
この秋も、全国の学校で巨大組体操が繰り広げられている。
ヤフーニュースをはじめ多くのメディアで、巨大組体操の危険性に関する情報が発信されているなか、この秋の体育祭で人間ピラミッドの中学校最高タイ記録「10段」にチャレンジした公立中学校(関西地域)がある。
(略)
9段目までは、比較的順調に積み上がっていった。
だが、最後の10段目の生徒が頂点にたどり着くや、ピラミッドはゆがみ始める。
頂点の生徒はなんとか立ち上がろうとするが、揺れが大きく立ち上がれない。その瞬間、10段のピラミッドは一気に崩れ落ちた。歓声は悲鳴に変わった。
(略)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryouchida/20150930-00049999/
以下は、主だった関連記事。
(2015年10月2日5時30分 Yahooニュース)
『ハイリスクの巨大組み体操――警告のなかで起きた八尾市中学校の事故』
※ライターの松谷創一郎氏の寄稿記事。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/soichiromatsutani/20151002-00050074/
(2014年9月16日18時49分 JCASTニュース)
『巨大化する組体操ピラミッド、最大200キロの負荷 大学准教授「これのどこが『教育』なのか」と指摘』
http://www.j-cast.com/2014/09/16215983.html
(2014年9月16日6時45分 Yahooニュース)
『組体操 高さ7m、1人の生徒に200kg超の負荷 10段・11段…それでも巨大化 ▽組体操リスク(3)』
※上記記事中にある、内田氏の寄稿記事。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryouchida/20140916-00039130/
(2015年10月31日 修正1;追記)
八尾市での事故が報道されて以降、全国各地の組み体操事故の実態が、しばしば報道されるようになった。
以下は、その一例。
また、数多くの自治体などで禁止や指針作りの動きが広がっている。
(2015年10月30日 NHK北海道)
『組み体操事故4年で約500件』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20151030/3107451.html
(2015年10月30日 伊勢新聞)
『鈴鹿市教委 組み体操事故4年で92件 骨折は32件、小学校調査』
http://www.isenp.co.jp/news/20151030/news04.htm
2015年9月25日16時4分に朝日新聞から、「小さな木片で大けがも・・・体育館の床板が刺さる事故相次ぐ」というタイトルの図解付き記事が、下記趣旨でネット配信されていた。
体育館で床に滑り込むプレーの際、床の木片がはがれて体に刺さり、けがをする事故が相次いでいる。
「小さな床のささくれが大事故になりかねない」として、消費者庁の消費者安全調査委員会(事故調)は、近く、対策に向けた調査を始める。
事故の多くは、バレーボールのフライングレシーブなど、ボールに向けて飛び込むプレーで発生している。
飛び込んだ床面にささくれや亀裂があると、ウェアが引っかかり、その衝撃でめくれ上がった木片が体を突き刺すケースもあった。
大きなけがにつながった事故は、確認されただけでここ10年で8件。「軽傷だったために表面化していないケースはかなりある」(事故調関係者)とみられる。
富山県立大の男子学生(21)は、今年4月、体育館として使っている講堂でフットサルの試合中に大けがをした。
ボールに向けて滑り込んだ際、木片(長さ30cm)が背中に刺さった。傷は肝臓に及び、緊急手術を受けた。
トップ選手が使う施設でも、事故は起きている。
2013年5月に大阪府立体育会館であったバレーボールの黒鷲旗全日本男女選抜大会で、Vリーグ・パナソニックパンサーズの男子選手(当時25)が試合中、腹部に刺さった木片で5針を縫うけがをした。
海外では、死者も出ている。
ブラジルでは、10年3月にあった室内フットサルの試合で、足から入った木片が腹部まで達し、男性が死亡した。
床のささくれや亀裂は、床材の老朽化や表面をなめらかにするワックス剤の塗布不足などが原因と考えられている。
だが、改修数年後に事故が起きていたケースもあり、断定はできていない。
相模原市南区の中学校では、11年7月、12年4月と2年連続して、バレーボールの練習中にはがれた床板が生徒の胸に刺さる事故があった。
最初の事故後に周辺の床板を張り替え、体育館の床を全面点検したにもかかわらず、2度目の事故は別の箇所で起きたという。
いずれの体育館でも、学校や委託業者が定期点検をしていて、清掃の際にもささくれなどの異変は見つかっていなかった。
事故調の関係者は、「一歩間違えると命に関わりかねないが、危険性についてほとんど知られていない。まずは事故のメカニズムを調べて対策につなげるようにしたい」としている。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH9L66KNH9LUTIL07M.html
9月25日22時48分に産経新聞westからも、同趣旨の記事が掲載されていた。
消費者事故調は25日、体育館でバレーボールやフットサルをプレー中に床に滑り込み、床板から剥がれた木片が体に突き刺さる事故が起きているとして、調査することを決めた。
床板のささくれに服や体が引っかかり、めくれる可能性が考えられる。そうした事故発生のメカニズムを解明し、予防策につなげたい考えだ。
事故調が報道などで把握している国内の事故は、平成18年8月~今年4月にバレーボールで6件、フットサルで1件。ほかに、発生時期が分からないバレーボールの事故も1件あった。
事故調によると、バレーボールでは、上半身から飛び込むフライングレシーブをした際の事故が目立った。
18年8月には、岐阜市の高校で男子生徒がレシーブの練習中に、長さ約8cmの木片が胸に刺さって負傷。
25年5月には、大阪市で社会人の男性選手が練習中、約20cmの木片が腹部に刺さった。
フットサルでは、今年4月、富山県射水市の大学で男子学生の背中に約30cmの木片が刺さり、肝臓にまで達するけがをした。
床板の老朽化などが原因との見方もあるが、新しい体育館でも事故が起きているという。
畑村洋太郎委員長は、25日の記者会見で、体育館を利用する際の注意点として「(床板にささくれや亀裂、浮きなど)異常がないか確認することが重要だ」と呼び掛けた。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150925/wst1509250095-n1.html
(ブログ者コメント)
今年4月の富山県での事例は、下記参照。
当該記事中、他の事例2件も紹介している
2015年5月6日掲載
2015年4月28日 富山県射水市にある富山県立大学の講堂でフットサル中に学生が滑りこんだところ床材の一部が剥がれて刺さり、肝臓にまで達する大けが
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4844/
2015年4月30日18時22分に北日本放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月30日18時7分にチューリップテレビからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
28日、射水市にある富山県立大学の講堂で、フットサルをしていた男子学生が床に滑り込んだ際、床板の一部がはがれ、体に刺さっていたことがわかった。
命に別状はないという。
先ほど、県立大学の山本事務局長らが県庁で会見し、説明した。
それによると、28日午後8時半ごろ、県立大学の大谷講堂でフットサルのサークル活動をしていた21歳の男子学生が床に滑り込んだ際、床板の一部がはがれ、上半身に刺さった。
はがれた床板は長さおよそ30cm、厚さ2cmほどで、背中側から体に刺さり、肝臓まで達していたという。
男子学生は手術を受け、容態は安定しているが、2、3週間の入院が必要だという。
大谷講堂は短大時代の昭和39年(1964年)に建てられ、平成2年(1990年)の県立大学開学に合わせて、床板が張り替えられていた。
大学側は施設の老朽化が原因とみていて、「直前の清掃などでは異常は見られなかったが、大学側に施設の管理責任があると考えている」と話し、当面の間、講堂の使用を禁止するとともに、再発防止策を検討するとしている。
出典URL
http://www.knb.ne.jp/news/detail/?sid=7305
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20150430180741
(ブログ者コメント)
この種の事故は過去にもあり、本ブログでも紹介済。(どういうわけか、みな4月だが・・・)
2014年4月13日掲載
2014年4月5日 宮崎県都城市の総合体育館でバレーボールの大会中、レシーブで滑り込んだ際に床の集成材がめくれて脇腹に刺さる (修正1)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3826/
2012年4月8日掲載
2012年4月4日 相模原市の中学校体育館でバレーの練習で飛び込んだ際に床板が胸に刺さる、昨夏にも同様な事故
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1632/
ただ、本来、産業安全とは異なる分野の事故につき、今後は特段のものでない限り、紹介を省略する。
2015年3月27日4時58分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌ドームでプロ野球の試合を観戦中、ファウルボールに当たって右目を失明した札幌市の30代女性が、主催者の北海道日本ハムファイターズとドームを所有する札幌市などに約4700万円の損害賠償を求めた訴訟で、札幌地裁は26日、球団などに約4200万円の支払いを命じた。
長谷川裁判長は、「ドームの設備は、観客の安全を確保するのに十分ではなかった」と指摘した。
判決によると、女性は2010年8月、家族で一塁側内野席の前から10列目で日本ハム―西武戦を観戦中、家族の様子をうかがうために目を離した直後にファウルボールが顔面を直撃し、右目を失明した。
判決で、長谷川裁判長は、ドームの管理は内野席の防球ネットを取り外すなど臨場感の確保に偏っていたと指摘。
打球が女性の座席に到達するまでは約2秒だったと認定した上で、アナウンスなどで打球への注意喚起をしていたが、「わずかな時間で打球を避けるのは不可能。防球ネットなどの安全設備を設ける必要があった」とした。
原告の女性は判決後の会見で、「球場の安全対策を強化してほしい」と話した。
球団は、「プロ野球観戦の臨場感が失われることを懸念する。野球界全体に及ぼす影響も十分考えられ、控訴を視野に検討していく」とのコメントを出した。
出典URL
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150327-00000011-asahi-soci
3月27日0時47分に産経新聞westからも、解説的な下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌ドームでプロ野球観戦中にファウルボールが当たって右目を失明した女性に、計約4650万円の賠償を支払うよう北海道日本ハムファイターズなどに命じた26日の札幌地裁判決。
「カープ女子」や「オリ姫」といった女性らをターゲットにファン層の拡大を目指す野球界にも、波紋を広げそうだ。
阪神タイガースの本拠地で、高校野球が開催中の阪神甲子園球場では、運営する阪神電鉄の担当者が、「危険性は常にあるという認識で観戦してもらいたい。ボールから目を離さないようにお願いしたい」と率直に訴える。
27日にセ・リーグ開幕戦の阪神-中日戦が行われる京セラドーム大阪でも、担当者は、「できる限りの安全対策はしている」と困惑気味だ。
観戦チケットの裏面には、ファウルボールなどによる事故に主催者側が責任を負わない旨が記載されているが、札幌地裁の裁判長は、「初めて観戦に訪れる者や幼児、高齢者も安全に楽しむことができる安全設備が施されるべきだ」と指摘している。
これに対し、スポーツ評論家の玉木正之氏は、「ネットを目の前に見る野球なんて野球ではない。テレビ観戦と同じ感覚で球場に行くのは違うのでは」と、試合の迫力を楽しみたいファンの声を代弁する。
平成20年には、クリネックススタジアム宮城で、目にファウルボールを受けた男性が視力が低下したとして楽天野球団などに損害賠償を求めた裁判で、1審仙台地裁は請求を棄却、2審仙台高裁もこれを支持している。
日本大の福田充教授(危機管理論)は、「安全安心を優先しすぎると野球自体を楽しめる環境が損なわれる。野球を楽しむことを優先すれば安全が損なわれる。観客側と球場側の責任の線引きは難しい。野球に詳しくない人に対する防護策を講じ、注意喚起を徹底すべきだ」と指摘する。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150327/wst1503270015-n1.html
(ブログ者コメント)
○安全管理というもの、ここまで求められることがあるという事例として紹介する。
それにしても・・・という感はあるが・・・。
○これまで、産業活動中とは言い難い場面で起きた事例であっても、参考になりそうなものは、紹介してきた。
しかるに、その数が結構増えてきたため、一般の産業災害事例とはカテゴリーを分けておいたほうが過去事例検索時に使い勝手がよいだろうと思い、新たに「商業施設、イベント等」カテゴリーを作成した。
該当する過去記事も、新カテゴリーに編入中。
2014年11月18日19時12分にNHK福岡NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県内の県立高校で、バレーボールの部活動をしていた当時1年生の女子生徒が、ネットを張る器具で大けがをしたのは、学校側の安全管理が不十分だったためだとして県を訴えていた裁判で、福岡地裁は訴えを認めて、県に1800万円余りの賠償を命じた。
この裁判は、おととし1月、福岡県の県立高校で、当時1年生だった女子生徒が、バレーボールの部活動中にネットを張るワイヤーを巻き上げる器具を使っていたところ、支柱に取り付けられていた器具が急にずり上がって顔面を直撃し、骨折するなどの大けがをしたのは、学校側の安全管理が不十分だったためだとして、この元女子生徒が県に対して、3000万円余りの賠償を求めていたもの。
18日の判決で福岡地裁の永井裁判長は、「器具や支柱には異常はなく、器具の固定の仕方が不十分だったため事故が起きた」とした上で、「事故の3か月前に大分市でも同様の事故があり、広く報道されていたことも考えれば、事故が起こる可能性は予見できたはずで、学校側は器具を安全に設置して管理する義務を怠った」として、県に1800万円余りの賠償を命じた。
判決を受けて福岡県教育庁は、「判決文を検討して適切に対応したい」とコメントしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20141118/3291771.html
2014年7月26日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県尼崎市の県立尼崎西高校のグラウンドで今年5月、陸上部員が投げた槍がサッカー部員の男子生徒の脚に当たり、数針を縫うけがをしていたことが県教委などへの取材で分かった。
陸上部の顧問が練習に立ち会っていたが、安全確認を徹底していなかったという。
県教委などによると、5月7日午後5時35分ごろ、大会に向けて練習していた陸上部の男子部員が投げた槍が、43m先でボールを取ろうとしていたサッカー部の男子部員の左脚に当たった。
グラウンドでは当時、陸上部員が北側から南側へ槍を投げる練習をし、サッカー部は南側で練習中だった。
サッカー部の生徒は病院へ救急搬送され、足を数針縫ったが、2日後から通学したという。
同校は「大ごとではない」と判断し、警察には届けなかった。
出典URL
http://mainichi.jp/area/news/20140726ddf041040016000c.html
(ブログ者コメント)
学校で槍投げの練習をしていて部外者に重傷を負わせた事故が過去にあり、その学校では、練習場所を変えるなどの再発防止策をとった
2012年7月 福山市の大学
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2061/
今回の学校では、どういった対策をとるのだろうか?
大ごとではないからといって、何もしないとは思えないが・・・。
2014年4月22日11時51分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
青森県八戸市教委は21日、昨年5月に市内の市立小学校で行われた運動会で、徒競走のゴールテープが首に当たった児童が転び、頸椎捻挫などのけがをする事故があり、市が約39万円の損害賠償金を払うことで保護者と示談が成立したことを明らかにした。
市議会総務協議会で説明した。
同市教委によると、150m走でこの児童は、ゴール係の児童が持ち上げたテープの下を走り抜けようとしたが、風にあおられたテープが首に当たり、後方に転倒した。
児童は入院したが、現在は後遺症もなく通学しているという。
示談は3月に成立、賠償金の内訳は,通院交通費や慰謝料など。
同市教委は、「ゴールテープの扱いは、競技中も教師の確認が必要。管理指導が不十分だった」と話した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140422-OYT1T50045.html
(ブログ者コメント)
先月、銀行のマットで転倒し負傷した事例を紹介したが、それと同様、思いもかけないところで事故が起きた事例として紹介する。
2013年4月15日18時51分にNHK秋田から、下記趣旨の記事が掲載されていた。
13日、能代市の公園でバスケットボールリングのボードが落下し、シュート練習していた男子中学生が顔などに軽いけがをしていたことが分かった。
能代市によると、13日午後5時半ごろ、能代市浜浅内にある公園で中学2年の男子生徒がバスケットボールのリングを使ってシュート練習をしていたところ、ボードが落下してきた。
中学生は、よけようとしたものの、ボードが体にあたり、顔や手首を打撲する軽いけがをした。
落下したボードは縦80cm、横1m20cmの木製の板に鉄製のリングがついていて、地上からおよそ2.5mの支柱に取り付けられていた。
また、このリングは能代市が24年前に設置し、9年前に新しいボードに変えたという。
市では、ボードを支柱に留めていた金具が腐って落下したとみている。
事故を受けて、能代市は市内33か所の公園などに設置しているバスケットボールのリングを急きょ点検したところ、事故が起きた公園以外に4カ所で落下する危険があることがわかり、使用禁止にするとともに撤去や改修を検討しているという。
能代市は、「再び事故が起きないよう安全確保に努めたい」としている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/akita/6013752881.html?t=1397598616908
2014年4月7日8時54分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
宮崎県都城市は6日、同市高城町の高城運動公園総合体育館で、バレーボール大会に出場していた沖縄県の高校3年男子生徒の右脇腹にコートの木片が刺さったと発表した。
入院して摘出し、命に別条はないという。
市によると、5日午後1時50分頃、生徒が試合中にレシーブのため滑り込んだ際、木片(長さ約10cm、幅約5mm、厚さ約3mm)の一部が刺さり、病院に搬送された。
コートの集成材がめくれたとみられ、大会前の点検では異常はなかったという。
4日から6日まで行われた「春季高校選抜バレーボール都城大会」で、九州・沖縄・山口の男子9チームが参加していた。
体育館を管理している市は、「負傷した生徒の回復を願うとともに、早急に体育施設の点検を行い、再発防止に努める」とのコメントを出した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140406-OYT1T50115.html
4月7日付で朝日新聞宮崎版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、男子選手が飛び込んでボールを拾うフライングレシーブをしたとき、コートの集成材の一部が刺さった。
市は、集成材のつなぎ目が浮き上がっていたのではないかとみている。
事故後、床面をテープで補修したという。
(ブログ者コメント)
同種事故が2012年に相模原市でも起きている。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1632/
(2014年5月9日 修正1 ;追記)
2014年4月7日付の宮崎日日新聞紙面に、どのような場所の木片が刺さったのか、写真付きで下記趣旨の記事が掲載されていた。
建物を所管する同市高城総合支所建設課によると、大会開始前には異状は報告されていなかったものの、再点検したところ、事故発生場所を含め、床板に小さなヒビが複数箇所で確認されたため、テープを貼って応急措置をとった。
同体育館は1983年に建設され、2002年に床のメンテナンスを行っていたという。
(ブログ者コメント)
掲載されていた写真には、以下のコメントが付されていた。
『男子生徒が負傷した現場。床板の継ぎ目とそばに生じた亀裂との間にあった床板の一部がめくれ上がったとみられる』
2013年8月21日9時30分に朝日新聞から、発生頻度の棒グラフ付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中学、高校の部活動中に、治療が必要なけがが年間26万件起きていることが、日本体育協会の研究班の調査でわかった。
骨折は7万5千件あり、治療費が月10万円以上かかった頭や首の重いけがも約500件あった。
命にかかわる深刻なけがも少なくないことから、研究班は予防指針作りに乗り出した。
研究班は、整形外科医、スポーツ医学の専門家ら12人がメンバー。
2009~11年度の3年間、学校で起きたけがや病気の医療費給付をする日本スポーツ振興センターに届け出のあったけがを調べた。
サッカー、野球、バレーボール、バスケットボール、ラグビー、テニス、剣道、柔道、体操(新体操を含む)、水泳、陸上競技の11競技で分析した。
この結果、年間に骨折は7万5千件、捻挫や打撲症などはそれぞれ6万6千件ほど発生していた。
治療費が最初の1カ月で10万円以上かかった頭や首の重いけがは、3年間で1634件。09年度507件、10年度547件、11年度580件と増加傾向にあった。
野球、サッカー、ラグビーの順で多いが、部員数をそろえた発生頻度では、ラグビー、柔道、体操の順だった。
頭のけがでは、脳しんとうが最多で全体の4割近い。
救命率が5割以下ともいわれる急性硬膜下血腫なども年間約50件あった。
予防指針作りに協力する東京慈恵会医科大の谷教授(脳神経外科)によると、脳しんとうはラグビーのタックルや、柔道の受け身が十分にとれずに起きることが多い。
一般的に5~10日で軽減するが、回復しない段階で再び打撃を受けると、致命的な脳損傷につながることがある。
予防指針には脳しんとうなどを防ぐため、タックルなどで事故が起きにくい体勢の研究や指導方法などを盛り込む。事故が多発する場面や時間帯なども分析する。3年ほどかけて作り、学校などに配布したい考えだ。
研究班班長の福林教授は「一歩間違えれば命にかかわりかねない頭のけがも含め、3年間でみても減っていない。部活動での予防の取り組みは不十分で、早急な対策が必要だ」と話す。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0821/TKY201308200500.html
盛岡市青山の岩手県営体育館で19日に行われた体操の東日本学生選手権で、ロンドン五輪団体総合銀メダリストの加藤凌平選手(19)(順天堂大)がつり輪で演技直前に練習をしていたところ、片方の輪と上部から伸びたワイヤをつなぐ革製のベルトが切れた。
主催の関東学生体操連盟関係者によると、弾みで加藤選手が肩を痛めたが、大事には至らなかったという。つり輪は1993年に購入されたものだった。
同体育館の運営を委託されている県スポーツ振興事業団は20日、同体育館を含めて、県内で運営している11施設のスポーツ器具の一斉点検を始めた。
同事業団によると、つり輪は県が所有し、同事業団が管理している。
切れたベルトは長さ約65cm。リング(直径約25cm)の反対側で、ワイヤを通すために折り返して輪っか状になっている部分で切れた。
同体育館では大会開催時、器具の設置準備の際に、体操競技経験者の職員と主催者側で器具の点検を行っている。
今回の選手権の開催前にも、つり輪を含めた器具の点検を実施したが、異常はなかったという。
同体育館で使用されているつり輪のメーカーであるスポーツ器具製造「セノー」によると、つり輪のベルト部分の一般的な耐用年数は2年。過去にこのベルトの交換があったかどうかは確認できなかったという。
同事業団は昨年度、県に対して、運営を委託されている施設で器具が老朽化しており、事故の発生の可能性を指摘し、器具の交換を求めたが、認められなかったという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20130521-OYT8T00474.htm
また、5月20日20時33分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関東学生連盟によると、加藤選手が懸垂技をしていた際、上から垂れ下がるワイヤとリングをつなぐ革製ベルトの1本が切れた。加藤選手は左腕一本でぶらさがる形となった。
順大の監督は「器具は練習からミシミシと音がするほど古くて、いつか事故が起きると思っていた。憤りを感じる」と話した。
つり輪は岩手県の所有で、約20年前から使用されていた。
事故を受け、日本体操協会は20日、つり輪を製造したメーカーに原因究明を求めた。各都道府県協会には、日本体育施設協会が目安としている耐久年数などに基づき、全ての器具の安全性を確認するよう通達した。
つり輪の劣化を防ぐための保管方法や使用方法のマニュアルをメーカーが早急に作るといい、それまでの間、3年以上使っているつり輪の使用を見合わせることも指示した。
出典URL
(ブログ者コメント)
○運動会で綱引きの綱が切れた事故を本ブログに掲載したことがあるが、用具の維持管理不備という点で、今回も根は同じような事故だ。
○安全帯のロープも同様、劣化状況などを定期的に点検しておいたほうがよさそうだ。
10月中旬、三好市の池田総合体育館の舞台で、ポールを上げ下げするための舞台装置から約10kgの重りが突然落下し、下にいた女子高校生にぶつかる事故が起きていたことがわかった。
三好市によると、この女子生徒は1年生で、事故当日は舞台にボールよけのネットを張るため、舞台の天井近くに収納されていたバトンと呼ばれるポールをおろそうと一人で舞台装置を操作していたところ、ロープに取り付けられていた重りが突然、約8m付近から落下して、下にいた女子生徒にぶつかったという。
重りは鉄製で重さが約10kgあり、女子生徒は頬の骨を折る大ケガを負った。
三好市によると、この舞台装置は天井に滑車が設置されていて、ロープを引っ張ると重りが上がり、ポールが下りてくる仕組みになっている。
事故後、三好市が装置を確認したところ、重りをロープに固定するねじが緩んでいたということで、ロープを引っ張った際に重りがはずれて落ちたとみられるという。
舞台装置は点検の法的義務はなく、この装置の点検も一度も行われていなかったということで、警察も事故の状況を詳しく調べている。
市は、「ケガをされた方の早い回復を願っています。同じ型の装置のある体育館の点検など、再発防止に努め、指定管理者にも点検を指導したい」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/tokushima/8023164461.html
2012年7月17日付の毎日新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
16日午前11時25分ごろ、福山市の福山平成大学グラウンドで、同大2年の陸上部員の男子学生(19)が投げた競技用の槍(長さ2.6m、アルミ製)が、近くの女子高生(15)の左側頭部(こめかみ)に刺さった。
警察によると、女子高生は重傷だが意識はあり、命に別条はないという。
警察によると、男子学生は槍投げの練習中。
女子高生も陸上部で、高校のグラウンドが工事中で使えないため、同大のグラウンドで練習して帰宅する途中だった。
女子高生は、男子学生が槍を投げた地点から約60m先の砂場(縦約8.7m、横約16.4m)の脇を歩いていた。
男子学生は砂場に向けて槍を投げたが、それたらしい。
同大陸上部では、槍を投げる前に大声で「投げます」と叫び、周囲に知らせる決まりになっていた。
男子学生は警察に、投げる前に「投げます」と叫んだと説明している。女子高生のそばを歩いていた同級生は、その声に気付いたという。
女子高生は、槍の一部が刺さったまま病院に搬送された。
また、7月18日付で中国新聞から、グラウンドの見取図付きで、また7月17日19時23分にNHK広島からも、これまでにも「危ない」という指摘が出ていたなどといった、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同大は17日、記者会見を開き、謝罪した。
警察は業務上過失傷害の疑いも視野に、男子学生から事情を聴いている。
会見には学長ら6人が出席。「大けがをさせて申し訳ない」と頭を下げた。
大学側は施設利用面の不備を認め、今後は槍投げなど投てき競技の練習を禁じ、専用の練習施設を探すと述べた。
これまでも槍が目標の砂場をはずれるケースがあり、学生から「危ない」との指摘が出ていたため、槍投げの練習はほかの競技が終わってから行うことや、投げる前に声を出して安全確認をすることなど、独自のルールを定めてきたが、やはり不備があった、と述べた。
陸上競技部の監督が男子学生に状況を聞くと、「投げようとした瞬間に(女子高生が)見えたが、投てき寸前で止められなかった」と話したという。
ただ、大学側は今回の事故原因について「学生から十分に話を聞けておらず、確認できない」と述べるにとどまった。
出典URL
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201207180026.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/hiroshima/4003630821.html
(ブログ者コメント)
□中国新聞の見取図を見ると、女子高生は砂場の手前20mくらいの地点から右折し、槍を投げる方向と同じ方向に歩いていた。
とすれば、右折後、10数秒程度で槍が飛んできたのだろう。
一方、男子学生の立場になれば、「投げます」と叫んだ後、呼吸を整え、投てきの準備動作に入り、投げるまでに、やはり10数秒くらいはかかるのだろう。
両者のタイミングが悪いことに重なっての事故だった気がする。
まこと、事故はヒヤリと紙一重だ。
□一方、五輪出場のディーン選手の投てき風景が、たまたまテレビで放映されていたが、目は槍を投げる先、一点を見つめていた。
ああいう状態になると、脳は槍の着地点しか認識せず、物理的な視界に通行人が入っていても、なかなか気がつかないものだ。
□危険予知はできていたのに、それを活かしきれなかった事例でもある。
事故後に考えると、ああしておけばよかった、こうするべきだったなど、多くの対策が浮かんでくるが、時すでに遅しだ。
(2013年5月21日 修正1 ;追記)
2013年5月20日16時54分にNHK広島から、投げた学生と監督が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、男子学生が安全を十分確認せずにやりを投げていたほか、陸上部の監督を務める大学の非常勤講師も着地点に人を立たせるなど、安全対策を十分に講じていなかったとして20日、この2人を業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
警察によると、陸上部の学生がやりなげの練習をしている場所には、女子生徒が通う高校が設置した倉庫があり、生徒たちが頻繁に出入りしていたという。
警察の調べに対し、男子学生は「着地点をもっとしっかり確認するべきだった」と話しているほか、監督は、「倉庫を別の場所に設置すべきだった」と話しているという。
一方、福山平成大学は、「再発防止のため事故のあと投てきなどの種目は別のグラウンドで練習させるなど安全対策を強化した。今後、検察庁の判断を待ちたい」とコメントしている。
警察によると、女子高校生は頭の骨を折るなどの大けがをして、現在も右手足がまひするなどの後遺症が残っているという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/hiroshima/4004699441.html?t=1369081256540
(2014年4月24日 修正2 ;追記)
2014年4月23日11時47分に読売新聞から、罰金略式命令を受けたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また、4月22日付で朝日新聞備後版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
福山区検は22日、やりを投げた同大学4年の男子学生(21)と、陸上部監督の男性講師(63)を業務上過失傷害罪で略式起訴し、2人が福山簡裁から罰金30万円の略式命令を受けたと発表した。命令は10日付。
起訴状などによると、やりの落下地点周辺に県立高校が利用する倉庫があったのに、男子学生は十分な安全確認を怠ってやりを投げ、女子高校生に重傷を負わせたとされる。
監督は部員に適切な指導をせず、落下地点周辺を立ち入り禁止にするなどの安全確保もせずに練習させたとされる。
同大学は、事故後、安全策として投てき種目の練習場を岡山県内の専用施設に移した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140423-OYT1T50070.html
![](https://bfile.shinobi.jp/5003/yotsuba2.gif)
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その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。