2020年11月4日6時38分にNHK茨城から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前9時50分ごろ、土浦市上坂田のサイクリングロード「つくば霞ヶ浦りんりんロード」で、ツーリングをしていた自転車、合わせて9台が転倒する事故がありました。
この事故で、つくば市の会社役員遠藤さん(男性、55歳)が頭を強く打って脳内出血などの大けがをしたほか、60代と70代の男性3人が足の骨を折るなどの重傷を負いました。
このほか、男性4人が軽いけがをしたということです。
警察によりますと、けがをした人たちを含むツーリング仲間13人は、自転車で筑波山方面に向かっていたところ、先頭がスリップして転倒したことから、避けようとした後続も次々に転倒したということです。
警察によりますと、現場はほぼ直線の道路で、事故当時、路面は雨で湿っていたということです。
警察が詳しい事故の原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20201104/1070011204.html
11月4日0時46分にYAHOOニュース(FNN PRIME)からは、自転車はロードバイクだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前10時ごろ、土浦市上坂田のサイクリングコース「つくば霞ヶ浦りんりんロード」をツーリング仲間の13人がロードバイクで走っていた際、1台がスリップして転倒し、避けようとブレーキをかけた後続の自転車8台も相次いで転倒した。
この事故で、55歳から73歳までの男性4人が、脳内出血や骨盤や大腿骨の骨折などの重傷で、男性4人が軽傷。
当時、雨が断続的に降っており、路面が湿っていたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fe7d19b77c7d4c948198c1a5d70c2194758c6187
11月5日10時14分に読売新聞からは、コースを走った知事がカラー舗装している道は滑りやすいと指摘していたなど、下記趣旨の記事が、青い矢印状のカラー舗装や新規注意看板の写真付きでネット配信されていた。
県土浦土木事務所は4日、コースの約10か所にスリップに注意するよう呼びかける看板を設置した。
事故現場は通行止めとし、自転車利用者には当面、脇道の車道を利用してもらう。
県は「りんりんロード」に県内外の自転車愛好家を呼び寄せ、観光客増加などにつなげたい考えだ。
10月5日には大井川知事がコースを走り、「カラー舗装している道は滑りやすい」と改善点を挙げていた。
看板では、ぬれた路面が滑りやすいことを知らせている。
同事務所は、「カラー舗装は何種類もあり、カラー舗装でない道でも滑りやすい可能性がある」として、4日から実走による緊急点検を始めた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20201105-OYT1T50105/
11月7日18時40分に読売新聞からは、カラー舗装コールタールに付着した物質がぬめりとなっていた、知事の指摘で対応検討中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
現場の路面舗装は、10月に実走した大井川知事が「カラー舗装している道は滑りやすい」と改善を求めた地点と同じ整備手法だったことが、県土浦土木事務所への取材でわかった。
アスファルト舗装した路面にコールタールを乗せる手法だという。
同事務所は、コールタールに付着した物質がぬめりとなり、転倒の原因になった可能性があるとみている。
事故現場と知事が改善を求めた地点を含む1・5キロ区間で同じ手法が用いられていたといい、この区間で5日、ぬめりを高圧洗浄で除去する作業を始めた。
同事務所は実走した知事の指摘を受け、県庁と対応を協議。
舗装を剥がして打ち直すか、高圧洗浄でぬめりを除去するか話し合っていたところ、事故が起きたという。
11月6日21時7分に産経新聞からは、知事は現地視察時に同じ場所で転倒していた、その後、雨で滑りやすい場所の半分まで補修を終えているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
つくば霞ケ浦りんりんロードは筑波山方面につながる旧筑波鉄道の廃線跡を活用し、平成3年に茨城県が整備を開始。
28年には霞ケ浦をぐるりと囲む全長180キロの大規模なコースが完成し、昨年11月、ナショナルサイクルルートに認定された。
知名度も高まり、昨年度の利用者は約9万3千人と、前年度(約8万1千人)を大きく上回った。
コースはほぼ平坦(へいたん)で、沿線市町の各所にレンタサイクルが用意されており、初心者でも楽しみやすいのが魅力の一つだ。
加えて、ナショナルサイクルルートの中で唯一、東京圏に近接しているメリットもある。
・・・・・
大井川和彦知事も先月5日、自転車で現地視察した際、同じ場所で転倒していた。
今月6日の定例会見では、「早急に対策が必要。年度内に舗装などの改修を行いたい」と述べた。
茨城県はすでにコケが生えて経年劣化した箇所やカラー舗装の部分など雨で滑りやすい路面約40キロのうち、約20キロの改修を終えている。
https://www.sankei.com/life/news/201106/lif2011060054-n1.html
10月29日9時12分に毎日新聞からは、知事が転倒した日も断続的に小雨が降っていたなど下記趣旨の記事が、知事らが自転車にまたがっている写真付きでネット配信されていた。
自転車愛好家を国内外から呼び込むには――。
「サイクリング王国いばらき」を目指し、茨城県がアピールに本腰を入れている。
大井川和彦知事や県議らが実際に銀輪を走らせてサイクリングコースを視察。
自転車が趣味の記者も同行した。
・・・
土浦市の「りんりんポート土浦」を出発地に、折り返し地点で離脱する知事を除けば、往復66キロを約6時間かけて視察する日程だ。
筑波鉄道筑波線の廃線跡を整備したりんりんロード沿線には桜の木が植えられ、未明から断続的に降り続く小雨が彼岸花をぬらしていた。
スタートから25分、先頭を走っていた大井川知事がぬれた地面に滑って転倒するハプニングがあった。
「選挙では転ばないようにしないと」とのジョークに県議からは苦笑も漏れた。
・・・
https://mainichi.jp/articles/20201029/k00/00m/040/020000c
(ブログ者コメント)
〇知事も「同じ場所で転倒」していたという報道があった。
一方、雨で滑りやすい場所40kmのうち20kmまで対応スミという報道もある。
同じ場所で知事が転倒していたとすれば、最優先で対応していたはず。
とすれば、今回の事故は起こらなかった。
他の記事とも併せ考えれば、「同じ工法で施工した場所で転倒」ということかもしれない。
〇皆さん、ヘルメットを被っていたと思うのだが、それでも脳内出血した人がいるという。
ヘルメットでは防ぎきれないほどの衝撃を受けた?
それとも、規格品でないヘルメットを被っていた?
その辺に言及した記事がないか、この記事を掲載する直前にも探してみたが、見つからなかった。
2020年10月8日7時13分にYAHOOニュース(THE ANSWER)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【イタリア人選手ワッケルマンら2選手にフェンスが直撃】
自転車のジロ・デ・イタリア第4ステージでまさかの悲劇が起きた。
低空飛行するヘリコプターによって吹き飛ばされたフェンスがイタリア人選手を直撃。
重傷を負ってしまったという。
英公共放送「BBC」が報じている。
選手にとっては悲劇というしかない。
英公共放送「BBC」が「ジロ・デ・イタリアの出場選手が“ヘリコプターがフェンスを道路へ吹き動かした”あと、複数の怪我を負い病院へ」との見出しで報じている。
現地時間6日、シチリア島最終日となった第4ステージ、ラスト800メートル地点だった。
ヘリコプターの風圧により、沿道との間を仕切るフェンスが吹き飛ばされた。
そして、ヴィーニザブ・KTMのルカ・ワッケルマンとエティエンネ・ファンエンペルを直撃してしまったのだ。
記事では「オランダ人のファンエンペルはレースに戻ることができたが、彼の同僚は運が悪かった」と報じ、チームの責任者アンドレア・チトラッカが地元局「RA12」に話した言葉を伝えている。
「ワッケルマンは病院へ送られた。彼はほとんど意識がなかった。ヘリコプターの飛行高度が低すぎて、風でフェンスを吹き上げてしまった。彼が骨盤を折ったかどうか定かではない。フェンスは適切に固定されていなかった」
【ワッケルマンはレースからリタイアすることに】
また「BBC」によると、チームはレース後にワッケルマンが鼻骨骨折と背骨の負傷の可能性があるとして、レースからのリタイアを発表したという。
アクシデントがつきものの自転車レースだが、今回はあまりに不運な事故だった。
なお第4ステージはアルノー・デマール(フランス)がスプリント勝負後の写真判定の末、ステージ優勝を飾っている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c2a78951ee3425713481102e6ef7d44d11483ad
2020年9月17日19時9分にNHK岩手から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後4時半ごろ、滝沢市の盛岡農業高校で、部活動中に、陸上部の2年生の男子生徒が投げたハンマー投げのハンマーが、ソフトテニス部の2年生の男子生徒2人にあたりました。
このうち、ハンマーの鉄球部分があたった16歳の男子生徒は頭から出血し、意識不明の状態になっていて、岩手県高度救命救急センターで治療を受けています。
また、ハンドル部分があたった17歳の男子生徒は病院に搬送されましたが、首の打撲などの症状で、16日のうちに帰宅したということです。
警察が事故の状況を詳しく調べています。
高校によりますと、陸上部には顧問が3人いますが、月に1度の職員会議の際には顧問不在で活動することもあったといい、16日も生徒だけで練習していました。
盛岡農業高校のグラウンドにあるハンマー投げの練習場とテニスコートは、20メートルほど離れ隣接しています。
通常、ハンマー投げの練習の際には、高さ5メートルほどの金網で囲われたフェンスのなかから、グラウンドに向かってハンマーを投げていました。
練習の際には大声で周囲に知らせてからハンマーを投げていて、今回も声かけを行っていたということです。
しかし、ハンマーは正面のグラウンドの方向ではなく、左側にあるテニスコートの方向に飛び、コートの手前あたりに立っていた男子生徒2人にあたったということです。
高校によりますと、これまでにこの高校でハンマーが他の生徒にあたってけがをした記録はないということです。
盛岡農業高校の千葉副校長は、「一刻も早い生徒の回復を祈っています。事故は予想していない方にハンマーが飛んだことでおきたと認識しています。当時の状況を調べるとともに、ハンマーがそれた場合でも事故を防ぐことができるよう、安全対策を再検証したい」と話しています。
ハンマー投げは、ヘッドと呼ばれる金属製の球と、ワイヤー、ハンドルの3つで構成されるハンマーを、遠心力を利用してより遠くに投げる陸上の投てき競技の1つです。
日本陸上競技連盟のホームページなどによりますと、ハンマーは重さの合計が、男子では、一般が7.26キロ、高校生が6キロ、女子は一般と高校生とも4キロあるということです。
危険防止のために設置する囲いは、高さや強度、間口の幅などが細かく規定されています。
部活動中にハンマー投げのハンマーが生徒にあたる事故は、過去にも全国でたびたび起きています。
2008年には都立高校で、2010年には神奈川県の私立高校で起き、それぞれ生徒が頭の骨を折る大けがをしたほか、2017年には群馬県の県立高校で頭にハンマーがあたった男子生徒が死亡しています。
これらの事故ではいずれも陸上部の顧問の教諭が安全管理を怠っていたなどとして、業務上過失傷害や業務上過失致死の疑いで書類送検されました。
日本陸上競技連盟では相次ぐ事故を受けて、2013年に陸上競技における「安全対策ガイドブック」をまとめていて、この中でハンマー投げが含まれる投てき種目について、投げる前に声で知らせ、聞こえているかをしっかり確認し、周りに人はいないか直前にも確認するよう求めています。
ただ、顧問の教諭ら指導者が常にその場にいることが必要かどうかは規定がなく、各学校現場に委ねられているということです。
岩手県保健体育課は、今回の事故を受けて、17日、県立学校あてに安全管理の徹底を求める文書を緊急で送ったということです。
県保健体育課の担当者は、「県として、これまで投てき種目に絞って注意喚起を行ったことはないが、事故の状況を把握したうえで、投てき種目や器具を使った競技については、何らかの通知や指示を出さなければならないと考えている」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20200917/6040008634.html
9月17日13時4分に読売新聞からは、コート内で会話していた2人のうち1人の顔に鉄球が直撃したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同校グラウンドで陸上部の2年の男子生徒(17)が練習中に投げたハンマーが、隣接するテニスコートのフェンス(高さ約2メートル)を飛び越え、コート内で会話をしていたソフトテニス部の2年の男子生徒2人に当たったという。
鉄球部分が顔に直撃した生徒(16)は、搬送時は意識不明で現在も入院中。
鎖などの金具が当たった生徒(17)は軽傷で退院した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200917-OYT1T50229/
9月18日9時15分に毎日新聞からは、顧問が3人とも職員会議で不在だった、顧問不在時は投擲しない決まりだったが、これまでにも不在時に投擲していたなど、下記趣旨の記事が位置関係を示す見取り図付きでネット配信されていた。
当時は陸上部の顧問3人が不在だったことが17日、学校への取材で分かった。
同校は「安全管理に不備があった」と認め、詳しい原因の調査や対策の徹底に当たるとしている。
事故は16日午後4時半ごろに起きた。
陸上部の男子生徒(17)が高さ6~7メートルの金網に囲まれた練習場から投げたハンマー(重さ6キロ)が、約20~30メートル離れた隣のテニスコートで練習するソフトテニス部の男子生徒2人に当たった。
ハンマー投げの練習場とテニスコートの間は、高さ約2メートルの金網で隔てられていたが、ハンマーはそれを越えて生徒に当たった。
2人は病院に搬送されたが、鉄球部分が頭に当たった生徒(16)は出血して意識不明の状態といい、集中治療室で治療を受けている。
ハンマーの持ち手部分が首などに当たった別の男子生徒(17)は17日から登校しているという。
同校では原則、顧問不在時は投てき競技をしないという決まりがあったが、事故のあった16日は月に一度の職員会議の日で、顧問不在で練習していた。
職員会議の日は以前も、顧問が付き添わないことがあったという。
当日は、投げる本人やテニスコート近くに立つ陸上部の女子マネジャー2人が「いきます」「危ないです」などと声を出し、周囲に注意を促していた。
マネジャーによると、ハンマーは低い軌道で飛んで高さ2メートルの金網すれすれを越え、後ろ向きだった生徒2人に当たったという。
同校の千葉副校長(56)は、「安全管理に不備があったことは否めない。けがをした生徒や家族に申し訳ない。一刻も早く、良くなってほしい」と回復を願った。
今後については「詳細を把握して検証する。顧問不在時には投げないことを徹底するほか、金網を更に高くしたり、部活動の曜日を調整したりといった事故防止対策を取りたい」と話した。
県教育委員会は17日、全県立高校に、部活動中の安全対策の徹底を求める通知を出した。
【17年には群馬で1人死亡】
ハンマー投げなど投てき種目による学校での事故は、全国各地で起きている。
2017年には群馬県藤岡市の県立高校のグラウンドで、部活動中の陸上部の男子生徒が投げたハンマーが頭に当たったサッカー部の男子生徒(当時17歳)が死亡した。
この事故でも、当時、陸上部の顧問が不在だった。
08年には東京都足立区の高校で男子生徒が、10年には神奈川県鎌倉市の高校で女子生徒が、それぞれ頭の骨を折る大けがを負った。
日本スポーツ振興センター(JSC)によると、学校で事故が起きた際に顧問などからの申請に基づいて給付金を支給した事例だけでも、投てき種目で死亡や障害が残るような事故は05~18年度に計14件あった。
https://mainichi.jp/articles/20200918/k00/00m/040/020000c
(ブログ者コメント)
〇以下はNHK映像の2コマ。
〇2017年に群馬県で起きた事故については、本ブログでも
紹介スミ。
本ブログでは、それ以外にも、ハンマー投げや砲丸投げ練習
時の事故事例を数件、掲載している。
(2021年10月25日 修正1 ;追記)
2021年10月23日21時13分に読売新聞からは、顧問だった教諭2人が書類送検された、事故後は他校で練習しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は、当時、陸上部顧問だった教諭2人を業務上過失傷害容疑で書類送検した。15日付。
捜査関係者によると、顧問の教諭2人は昨年9月16日、必要な安全対策を怠ったまま部員らに練習させ、生徒2人にけがを負わせた疑い。
事故当時、教諭2人は職員会議で練習に立ち会っていなかった。
事故後、陸上部ではグラウンドでのハンマー投げの練習をやめ、現在は安全設備の整った他校で週1回の練習を行っている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211023-OYT1T50106/
10月18日13時6分にNHK岩手からは、学校は事故後、部活の安全マニュアルを作成したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
生徒2人はいずれも回復し、通常どおり学校生活を送っているということです。
学校では事故後、教員が立ち会えない場合は道具は使わずに危険性の低い練習を行うことにするなど、部活動の安全マニュアルを作成したということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20211018/6040012326.html
※1年前、2021年10月30日11時0分に朝日新聞からは、競技連盟は「陸上競技安全ガイド」と題する動画をネット上で公開しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
岩手陸上競技協会理事で、約40年にわたり県内の高校でハンマー投げの指導にあたってきた高橋さん(73)は、防護ネット整備の難しさを指摘する。
盛岡農では、投てき場所に高さ5、6メートルの防護ネットが設置されており、ハンマーは正規の飛び出し口を通って大きく左方向にそれて飛んでいったとみられる。
高橋さんは、「本来は、ハンマーが飛び出す箇所に、さらにネットを2枚置いて、今回のような事故を防ぐのが望ましい。ただし、防護ネットは全体で数百万円もするので、県立高が手軽に買い替えできるものではない」と話す。
また事故当時、陸上部の顧問は職員会議のため不在だった。
高橋さんは、現在も外部コーチとして黒沢尻工業高校で指導にあたっているが、必ず指導者がいるときに投てきをするよう徹底しているという。
ただ、「具体的な指導マニュアルが共有されているわけではない。定期的に講習会などを開く必要があるのではないか」と指摘する。
◇
日本スポーツ振興センターによると、重大な被害があったとして災害共済給付をした事例の中で、ハンマー投げなどの投てき種目での事故は2005~18年度の14年間で16件あった。
これとは別に群馬県の県立高校では17年、陸上部員が投げたハンマーが頭にあたったサッカー部員が死亡する事故が起きた。
このとき同県教委が設置した第三者検証委で委員長を務めた、東京学芸大の渡辺正樹教授(安全教育学)によると、他部の生徒が被害にあった点、指導者が不在だった点などで、盛岡農の事故と共通するという。
渡辺教授は、「何度も大きな事故が起き、そのたびに対策を取ろうとしているが、行き届いていない」と指摘する。
部活動では、他部とグラウンドを共用せざるを得ない場合が多いことから、時間をずらして利用するなどの工夫が必要としている。
また、同じ競技の生徒たちが近隣の高校に集まって合同練習する取り組みも進められているという。
日本陸上競技連盟は「陸上競技安全ガイド」と題する動画をネット上で公開している。
投てき種目については、
▽練習場所の範囲を示すためにコーンを立てて境界線を示す
▽投てき時に声で合図する
▽回転しながら投げるため、思わぬ方向に飛ぶと想定する
▽防護ネットが正しく設置されているか確認する
▽用具が滑りやすい状態ではないかチェックする
といった注意点を、分かりやすく解説している。
https://www.asahi.com/articles/ASNBY6X83NBYULUC014.html
(2021年12月30日 修正2 ;追記)
2021年12月28日16時16分に産経新聞からは、教諭2人は不起訴になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
盛岡地検は28日、業務上過失傷害容疑で書類送検された当時陸上部顧問だった教諭2人を不起訴処分(起訴猶予)とした。
岩手県警は今年10月、必要な安全対策を取らなかったとして教諭2人を書類送検していた。
鉄球部分が当たった生徒1人は一時意識不明となり入院したが、現在は登校できているという。
https://www.sankei.com/article/20211228-XKLAOPQBGBNNZI4D5M6EZJG6GM/
12月29日5時42分に読売新聞からは、不起訴理由など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
けがをした生徒本人や家族の感情、再発防止策が取られている点などを考慮したという。
同校によると、陸上部では事故を受け、グラウンドでのハンマー投げの練習をやめ、現在は安全設備の整った他校で週1回練習を行っているという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211228-OYT1T50159/
2020年5月21日7時59分に静岡新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡学園高(静岡市葵区)体操部での練習中の落下事故で車いす生活になる大けがを負ったのは、学校側が安全対策を怠ったためとして、元生徒(19)と家族が20日までに、同校を経営する学校法人新静岡学園に慰謝料や介護費用など計約4億1900万円の損害賠償を求める訴えを静岡地裁に起こした。
訴状によると、元生徒は2016年の静岡学園高入学と同時に体操部に入った。
事故は18年3月16日に発生。
つり輪で前方屈伸2回宙返りを試みた際にセーフティーマットに額から落下し、首が大きく湾曲して外傷性頸髄(けいずい)損傷のけがを負った。
四肢まひや重度の排尿便障害などの状態となり、身体障害者等級1級に当たるとの診断を受けた。
同校には体操部専用の練習場所はなく、体育館をほかの部活動と共用していた。
原告側は、ピットと呼ばれる緩衝材を詰めた安全設備が設置されていなかったことや、補助者を置いていなかったことなどを挙げ、「重大な安全保持義務違反があった」と訴えている。
静岡学園高の鈴木校長は、「コメントは控えたいが、真摯(しんし)に対応していきたい」としている。
https://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/768134.html
2020年4月2日15時7分にNHK宮崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年1年間に県内の海でサーフィン中に死亡したり行方不明になったりした人は、この10年間で最も多い7人にのぼり、海上保安部が注意を呼びかけています。
宮崎海上保安部によりますと、去年1年間に県内で海に転落したり釣りやサーフィン中に溺れるなどして事故にあい、死亡したり行方不明になったりした人は22人に上り、おととしを10人上回っています。
このうち、サーフィン中だった人は7人にのぼり、この10年間で最も多くなったということです。
サーフィン中の事故のおよそ半数は、サーフボードと足をつなぐコードが切れたり外れたりしたことが原因とみられていて、宮崎海上保安部では、装備の点検を行い、誰かと一緒に行動するよう呼びかけています。
また、海岸や船で活動する際は、救命胴衣を着用するよう周知をさらに徹底したいとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20200402/5060005750.html
(ブログ者コメント)
ブログ者はイメージ、離岸流とか雷が原因のことが多いのかな?かと思っていた。
以下は映像の3コマ。
2020年3月5日17時40分に京都新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年7月に琵琶湖で水上バイクにけん引されたトーイングチューブから男性(56)が落下して死亡した事故で、滋賀県警捜査1課などは5日、業務上過失致死の疑いで、水上バイクを運転していた堺市の会社社長の男(52)を逮捕した。
逮捕容疑は、昨年7月23日午後1時40分ごろ、大津市北小松沖の琵琶湖で、救命胴衣を着けさせずに、男性の乗ったトーイングチューブをけん引。
男性が湖に転落したにもかかわらず、救助せず溺死させた疑い。
トーイングチューブは水上バイクで引っ張って遊ぶ浮体で、人が乗ることができ、マリンスポーツとして近年、人気がある。
県警によると、男は男性の落下には気づいたが、水上バイクの運転を続け、10分後にマリーナ関係者が浮いている男性を発見するまで救護しなかった、という。
https://www.47news.jp/localnews/4584718.html
3月5日16時50分に京都新聞からは、写真と図解付きで下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
トーイングチューブとは、水上バイクなどでえい航して遊ぶ円形の浮体(浮き輪)。
運輸安全委員会によると、「バナナボート」、「トーイングチューブ」などの浮体を水上バイクがえい航中の事故で、10年間で100人以上が死傷。
2016年には木曽川で、水上バイクで4人が乗った浮体を引っ張り走行中、浮体が他の水上バイクに衝突、子どもら2人が死亡する事故もあった。
運輸安全委は昨年春、ロープ長さ20メートルのロープで実験したところ、浮体の速度が水上オートバイの約1.7倍になり、横転し落水するケースがあると報告。
えい航中の事故が急増しているとして、ロープの長さや浮体の大きさを考慮し、旋回や波を越えるときは、十分に減速するよう注意喚起している。
https://this.kiji.is/608195213166478433?c=39546741839462401
2020年3月5日22時26分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後3時20分ごろ、静岡県伊東市八幡野の海岸で、ロッククライミングをしていた神奈川県横須賀市のロッククライミングインストラクター、杉野さん(男性、55歳)が約5メートル下の岩場に転落した。
杉野さんは約3時間後に崖の上まで引き上げられたが、その場で死亡が確認された。
下田海上保安部によると、杉野さんは正午ごろから、同行の女性とロッククライミングをしていた。
事故当時は杉野さんが単独で、命綱を着用せずに登っていた。
女性が110番通報した。
当時、伊東市には強風注意報が出ており、風にあおられた可能性もあるとみて、同保安部が状況を調べている。
https://www.sankei.com/affairs/news/200305/afr2003050040-n1.html
2020年2月10日10時17分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前9時50分ごろ、長野県信濃町のスキー場「タングラムスキーサーカス」で、スノーボードをしていた東京都日野市栄町の会社員、大塚さん(男性、39歳)が、無圧雪のコース上で頭から雪に埋もれて意識不明の状態で見つかった。
大塚さんはその後死亡。
長野中央署は、転倒後に埋もれたとみて、死因を調べている。
署によると、友人の約50メートル先を滑っていた大塚さんが転倒。
友人は雪に足を取られなかなか近づけず、約10分後、うつぶせで埋もれている大塚さんを発見。
雪をかき出して引っ張り上げたが意識がなく、119番した。
滑っていたのは「ツリーランコース」という、圧雪していない自然の木々の間を滑走する上級者に人気のコースで、ホームページには「新雪への埋没、立木への衝突リスクが高い」と説明がされている。
当時はふぶいていて、視界が悪かった。
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55446060Q0A210C2000000/
2月3日付で信濃毎日新聞からは、下記趣旨の詳しい記事が現場写真付きでネット配信されていた。
上水内郡信濃町のスキー場「タングラムスキーサーカス」で9日に東京都日野市の男性会社員(39)がスノーボード中に転倒、雪に埋もれて窒息死した事故は、新雪の感触が楽しめるとして近年人気の「非圧雪コース」で起きた。
専門家によると、同様の事故は全国で発生。
山スキーと比べて安全とされるスキー場内であっても、十分な注意を求めている。
事故があったのはスキー場内の森の中を滑る「ツリーランコース」と呼ばれる上級者コース。
長野中央署などによると、男性は自らが先に、友人男性が後を追う形で滑っていた。
コース序盤の急斜面から緩斜面に入った場所で転倒し、逆立ちした状態で腰まで雪に埋もれたという。
タングラムによると、一帯には前日からの降雪で新たに約60センチの積雪があったという。
新雪を楽しむには絶好の条件だったが、滑走具を外すと足が雪の中に沈んで抜けず、友人が助けようとしても容易でなかったとみられる。
タングラム支配人の吉岡さん(男性、50歳)によると、県内では近年、ふかふかの新雪を求めて訪れる海外客が増加。
非圧雪コースを設けるスキー場が相次ぐ。
ただ、こうしたコースは危険と隣り合わせ。
NPO法人日本雪崩ネットワーク(北安曇郡白馬村)によると、スキー場内で新雪に埋もれて窒息死した人は、国内で把握しているだけでも、2002〜17年に18人に上る。
タングラムは非圧雪コースの入り口に、新雪への埋没や立ち木への衝突の危険性を示し、「回避できる知識と技術が必要。ご自身の判断と責任でご入場ください」などとする看板を立てていた。
吉岡さんは、「新雪の危険性についてさらに啓発を強め、万が一の際にも迅速に救助できる態勢を強化したい」とする。
日本雪崩ネットワーク理事の出川さん(58)は、「仲間と一緒に視界に入る範囲で滑り、常に仲間の動向を把握してほしい」と強調。
救助要請用の笛を首につるしておくことや、雪に埋まりそうになった場合、すぐに口と鼻の周りを手で覆って空間をつくることなどを助言している。
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20200213/KT200212FTI090002000.php アカスミ
2019年12月28日7時20分に福井新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福井県の県立高校で体育の授業中に鉄棒から落ち、重い障害を負ったのは、県が落下防止策や事故後の処置など適切な指導監督を怠ったためだとして、当時2年生だった県内の20代男性と両親が県に約1億4千万円の損害賠償を求めて福井地方裁判所に提訴したことが12月27日、分かった。
訴状によると、男性は2016年11月の授業で、鉄棒を両膝で挟み込みながら後ろに回る「後方両膝掛け回転」を練習していた。
授業担当の講師から技や注意点の説明はなかった。
男性は回転しきれずに厚さ約4センチのマットに頭から落ち、頚髄損傷で首から下がまひした。
身体障害等級1級と判断され、家族の助けを受けながら現在もリハビリを続けている。
原告側は、頚髄損傷が疑われる場合は「動かさずに救急車を要請することが鉄則」なのに、落下直後、講師は動けなくなった男性の首を何度ももみ、無理に体を起こし、頭や首を固定しないまま他の教諭らと担架で保健室へ運んだと主張。
また、補助を付けたりマットを厚くしたりする対策が考えられるとし、「県が適切に指導監督しておくべきだ」と訴えている。
代理人弁護士によると、男性は今も首から下が不自由で、車いすで生活しているという。
男性は福井新聞の取材に、「自分はちゃんと授業を受けていた。不自由な体になり、将来が不安で仕方ない。学校の報告書もあいまいで、しっかりとした対応をしてほしい」とコメントした。
県保健体育課は、「弁護士と相談しながら適切に対処していきたい」と話している。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1001599 アカスミ
2018年5月3日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正6として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8303/
(2019年12月17日 修正6 ;追記)
2019年12月11日18時4分にNHK群馬から、陸上部の顧問だった女性教諭は不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
おととし12月、群馬県藤岡市の県立藤岡中央高校で、陸上部の男子生徒が練習していたハンマー投げのハンマーがサッカー部の生徒の頭に当たり、死亡しました。
警察は、陸上部の顧問だった51歳の女性教諭が、練習の安全に配慮し、事故を防止する義務を怠ったなどとして、ことし2月、業務上過失致死の疑いで書類送検しました。
前橋地方検察庁は、関係者から事情を聴くなど捜査を進め、11日付けで、女性教諭を起訴猶予としました。
その理由について前橋地検は、「被害者の遺族への謝罪や和解の状況、事件後の再発防止策など、さまざまな事情を総合的に判断した」と説明しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20191211/1060006027.html
2019年11月26日21時15分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、使用した用具の写真付きでネット配信されていた。
神奈川県真鶴町立まなづる小学校で今月7日、体育の授業の走り高跳びの練習中に、6年生の男子児童(12)が左目を負傷し、失明したことがわかった。
担任教諭らが走り高跳びの練習のために用意した棒が目に当たって負傷したといい、町教育委員会は26日に記者会見を開いて、「学校側に責任がある」と認めた。
町教委によると、担任教諭と、授業をサポートする教諭らが7日の体育の授業前、長さ約90センチの手芸用ゴムひもを走り高跳びの「バー」として使うため、園芸用の棒2本(長さ約1・5メートル)に結びつけた。
この自作の教具を二つ用意したという。
授業は体育館で行われ、児童41人を6グループに分け、うち2グループがこの教具を使用。
ゴムひもは地面から30センチ前後の高さにし、左右に立たせる2本の棒は別々の児童が支えた。
棒を支えていた男児の1人の目に棒が当たり、負傷した。
当時、2人の教諭はこのグループから離れた所で相談していて、事故が発生した瞬間を見ていなかったという。
男児は目の出血が確認されたため救急車で東海大学付属病院(伊勢原市)へ搬送され、「左目失明」と診断された。
手術を受けて入院し、13日に退院した。
19日から小学校への登校を再開した。
担任教諭は、走り高跳びの練習にゴムひもを使うことで、「跳ぶ児童の恐怖心を軽減できる」、「跳ぶ機会をより多く持てる」と考えたという。
また、同校には走り高跳び用のバーと、それを支えるスタンドが5セットあるが、着地する際に体を受け止める厚手のマットは2点だけだったことから、正規の教具であるバーとスタンドの使用は2セットにしたという。
同校は今後、教諭の手製の教具・教材について、複数の教員で安全性を確認するという。
浜口校長は会見で、「自作の教材は各担任がそれぞれの判断で作り、管理職は把握できていなかった。教具として適しているかを確認する態勢をつくれていなかった。校長である私の責任」と述べた。
また、牧岡教育長は、「取り返しのつかない結果になった。心よりおわび申し上げます」と謝罪した。
同校は14日に保護者会を開き、再発防止への取り組みを説明。
町教委は、事故原因を調べる第三者委員会を設置するかどうか、有識者らと協議した上で決める。
https://www.asahi.com/articles/ASMCV4T51MCVULOB014.html
11月26日20時39分にNHK神奈川からは、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
小学6年生の男子児童らが体育の授業中、走り高跳びの練習をしていた際、長さ1メートル50センチ、直径1センチの支柱が児童のひとりの左目に当たりました。
学校には本来の高飛びの器具もありますが、この器具は児童の恐怖心を減らし練習の回数を増やそうと、男性教諭らが園芸用品で作ったものでした。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20191126/1050008289.html
11月23日5時0分に神奈川新聞からも、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
器具は先のとがった園芸用の支柱2本を児童が支え、約30センチの高さにバーに見立てたゴムひもを張っていた。
男児が事故に遭った際、担任教諭は別グループを指導していたという。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-210553.html
(ブログ者コメント)
担任が見ていなくても、事故が起きたグループの児童に聞き取り調査すれば、大体の状況は分かりそうなものだ。
児童のうち誰かが原因だったとか、事故時の状況を児童にフラッシュバックさせなくないためヒアリングしていないとか、そういった事情でもあるのだろうか?
再発防止のためには、まずは事故時の状況把握が不可欠だと思うのだが・・・。
2019年10月24日23時51分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都市立堀川高校ソフトボール部の不適切なノック練習で左手小指を骨折し障害を負ったとして元部員の20代の女性が市に慰謝料など1247万円を求めた国家賠償訴訟で、京都地裁は24日、市に578万円の支払いを命じた。
市側は「競技者は(けがの)危険を引き受けて参加している」と主張したが、井上一成裁判長は女性が当時けがをしていたことなどを挙げ「安全面への配慮が欠けていた」と認定した。
判決によると、女性は3年生部員で主将を務めていた2015年6月、顧問兼監督の講師(当時)からノックを受けた際に骨折。
治療を受けたが小指の変形やしびれ、痛みなどが残った。
女性は本来、捕手だったが、講師は他部員の見本とするため三塁でノックを受けさせていた。
判決は女性がその前に練習試合で左手の親指と小指をけがしていたと指摘。
元高校球児で野球経験が豊富だった講師が、けがを認識していたにもかかわらず、強いノックをしたと批判した。
その上で、「高校生の知識・経験では(練習への参加の可否を)的確に判断することは困難。指導教員は生徒の自主判断に任せず、個々の体調などに配慮した適切な指導をする義務がある」と言及。
負傷について聞き取りしたり、ノックの強さを調節したりしなかった点について、「安全面への配慮に欠けるところがあった」と結論付けた。
市教委は「主張が認められず大変残念。判決文を精査し、対応を検討する」とのコメントを出した。
https://mainichi.jp/articles/20191024/k00/00m/040/284000c
2019年10月21日5時0分に北海道新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
札幌市の札幌厚別公園競技場(厚別区)で20日に行われたサッカーの全国高校選手権道予選決勝で、優勝した北海高の応援席前方のフェンスが折れ曲がり、グラウンドに落ちた生徒2人が顔などにけがを負った。
午後2時ごろ、表彰式を終えた北海高の選手らがグラウンドであいさつした際、応援席のサッカー部員らがフェンスに押し寄せた。
フェンスは支柱の高さが85センチ、直径5センチのステンレス製で幅9メートルにわたって根本から折れ、弾みで十数人が1・3メートル下のウレタン部分に落下。
1人が左耳付近を3針縫うけがを負い、1人が膝を擦りむいた。
競技場を管理する健康スポーツ・公園緑化コンソーシアム(札幌)によると、フェンスは1985年に設置。
安全点検は年2回で9月に異常は見つからず、この日も日常点検を行った。
競技場を所有する札幌市は「事前の説明に加え、場内アナウンスや表示で注意喚起を徹底する」(スポーツ局)と話している。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/356541/
10月21日0時1分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後2時ごろ、札幌市の厚別公園競技場で開催された高校サッカーの決勝後、スタンドの観客が選手と握手をしようと最下段の手すりに寄りかかったため折れ曲がり、十数人が落下し、市内の高校2年の男子生徒2人がけがをした。
いずれも軽傷。
競技場を管理する札幌市によると、閉会式終了後、バックスタンド側で応援していた観客や保護者が、あいさつに来た選手と握手やハイタッチを交わそうと手を伸ばし、手すりに寄りかかった。
その際に重みで幅約9メートルに渡りフィールド側に曲がり、観客は約1・3メートル下に落ちた。
この日は「第98回全国高校サッカー選手権」北海道予選の決勝があり、北海(札幌市豊平区)が1-0で札幌第一(同)を下した。
https://www.sankei.com/affairs/news/191021/afr1910210002-n1.html
(ブログ者コメント)
北海道新聞掲載写真を見ると、ステンレスパイプの支柱根元部分がグニャリと曲がっている。
支柱部分の厚さは不明だが、手すり部分のパイプ断面を見ると、もし、その厚さだったとすれば大勢の人の重みを支えるには厚さが足りないような感じを受けた。
大勢の人が寄り掛かることは想定外?
2019年8月22日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事が大外刈りの技の図解付きでネット配信されていた。
柔道の部活動中に大外刈りで投げられ、死亡した中学1年の女子生徒(当時13歳)の父親が、過去に重大な事故も起きている大外刈りを小中学生には禁止すべきだったとして、全日本柔道連盟(全柔連)に3000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、福岡地裁であった。
徳地淳(とくちあつし)裁判長は、大外刈りの危険性を認めつつ、「初心者への指導の徹底などで重大事故の抑止は可能。一律に禁止すべきだとはいえない」として、請求を棄却した。
訴えていたのは福岡市博多区の大場さん(男性、53歳)。
判決によると、娘のAさんは2015年4月に福岡市立席田(むしろだ)中に入学し、柔道部に入部。
それまで柔道経験はなく、同5月、かける技を事前に相手に伝えてから投げる「約束練習」の際、大外刈りを受けて頭を強打し意識不明となり、5日後に死亡した。
大場さんは、Aさんの事故が全柔連の公認A級指導員が監督し、練習方法にも問題がないのに起きたことから、大外刈りという技自体に危険性があると主張。
実際に大外刈りによる死亡事故が多く起きていることを踏まえ、全柔連は小中学生には禁止する義務があったと訴えていた。
徳地裁判長も判決で、全柔連が障害補償・見舞金制度を開始した03年からの8年間で報告があった死亡事故や障害が残る重大事故86件のうち、技が判明した59件の中で大外刈りが11件と最多だった点を引き合いに、大外刈りは「他の技と比べ受傷の危険性が高い」と述べた。
その上で、「指導現場で初心者への受け身の指導を徹底したり、受け身の習熟度に応じて大外刈りを禁止したり制限したりすることで重大事故を抑止することは可能」と結論づけた。
判決後、大場さんは控訴しない方針を示し、「最大の目的は柔道事故を起こさないためにどうすべきか関係者に考えてほしい、ということだった。全柔連関係者や指導者の方々には、気を引き締めて指導していただきたい」と訴えた。
【死亡や障害、見舞金36件 13~17年度】
初心者に対する大外刈りの危険性は、全日本柔道連盟も認識している。
今年3月には、「初心者の重大事故の多くは(入学から間もない)5~8月に大外刈りなどの投げ技により発生している」として、改めて注意を促す文書を各都道府県連盟などに通知した。
もっとも、重大事故の原因は大外刈りだけではない。
判決が言及した2003年から8年間の死亡・重大事故のうち、技が判明している59件の内訳には、9件の内股と8件の背負い投げもあった。
全柔連も、指導者への研修会に力を入れるなど対策を取っている。
それでも日本スポーツ振興センターによると、13~17年度に柔道の部活動や授業の事故で死亡したり障害が残ったりして見舞金が支払われたケースは36件あった。
https://mainichi.jp/articles/20190822/ddm/012/040/054000c
(ブログ者コメント)
この事故は今年5月、部活中の事故について紹介した本ブログの記事中、1つの事例として記されている。
2019年8月21日8時50分に京都新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
南陽高(京都府木津川市)で17日に体育館のつり下げ式バスケットゴールが床に落下していたことが20日、分かった。
ワイヤが切れたのが原因で、けが人はなかった。
京都府教育委員会によると、男子バスケットボール部が練習後、ゴールを上部の位置に戻そうとした際に、ワイヤが切れた。
ゴールは1986年に体育館が建てられた時に設置され、定期的に点検をしていたという。
府教委は、「ワイヤの劣化が進んでいたようだ。より点検を強化したい」とし、今後、他校にある同様のつり下げ式バスケットゴールも点検する予定。
https://this.kiji.is/536697071130199137?c=39546741839462401
2019年7月18日18時12分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市は18日、厚別区の厚別公園競技場内で、維持管理用の作業車両と市内の高校1年の女性が衝突し、生徒は右脚太ももを打撲するけがを負ったと発表した。
命に別条はない。
公園を管理する公益財団法人札幌市公園緑化協会によると、事故は16日午後5時半ごろ発生。
競技場内の草刈り作業を終えた協会の臨時職員(65歳)が倉庫に戻る際、本来通行すべきでない競技用走路のスタート地点から6m付近を走行。
ダッシュの練習をしていた生徒が車両に気づかず、ぶつかった。
協会は、「ご本人やご家族、市民におわびしたい。今後、作業車両が競技場内を横断する場合は利用者が少ない場所を通り、安全確保のため誘導員を配置する」と話す。
出典
『厚別競技場の作業車両と衝突、練習の女子高生けが』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/326464/
7月18日18時35分にNHK北海道からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後5時半ごろ、札幌市厚別区上野幌の厚別公園競技場で、高校1年生の女子生徒が陸上競技のトラックでスタートダッシュの練習をしていたところ、突然、芝を運搬する車両が前を横切り、そのままぶつかった。
競技場によると、この事故で高校生は右足に全治1か月から2か月のけがを負ったという。
競技場の管理者によると、芝を運搬する車両がトラックを横切る場合には、陸上競技のスタート地点から100mほど離れた場所を通る決まりになっているが、事故が起きたのは6mほどの場所だったという。
管理者は、「安全確認と声かけが不十分なまま車両が横断を始めたことが事故の原因とみられる」とし、今後は、誘導員を配置するなどの再発防止策をとるとしている。
出典
『競技場で車両ぶつかり高校生けが』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190718/7000011950.html
(ブログ者コメント)
管理者は、臨時職員に対し、100m離れた場所を通るなどの決まり事を教えていたのだろうか?
そういった、事故の本質原因という観点から上記2報道の再発防止策をみると、なにか隔靴掻痒の感じがする。
2019年7月2日19時2分にNHK福岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
海のレジャーシーズンが本格化するのを前に、人気の高い水上オートバイを安全に乗ってもらおうと、「ジェット噴流」と呼ばれる、水上オートバイが噴き出す水流の危険性を確認するための実証実験が福岡市で行われた。
福岡海保が福岡市東区の沿岸で行った実証実験には、ライフセーバーやマリンスポーツの講師など12人が参加した。
最速で時速100kmにもなる水上オートバイは、短期間で免許を取れることもあり、人気が高まっているが、急発進の際などに後部座席に乗った人が転落し、ジェット噴流が直撃して大けがをするなど、思わぬ事故が発生している。
実証実験では、水上オートバイを急発進させると人形が振り落とされたほか、人に見立てた土のう袋がジェット噴流によって大きく破れるなどして、参加者が危険性を実感していた。
水上オートバイのジェット噴流による事故は、去年までの5年間で全国で12件発生していて、このうち2件が福岡県で起きている。
同海保の田村交通課長は、「水上オートバイを安全に楽しむために、急発進や急旋回は行わず、ジェット噴流による被害を防ぐため、水着などの露出が多い衣服ではなく、ウェットスーツを着用して、操縦者にしっかりつかまるようにして欲しい」と話している。
※以下は音声のみの情報(実験後のダミー人形を指さしながら)
水着の隙間から噴流が入り込む。
ダミー人形の足の付け根は破損しており、かなりのエネルギーがかかっていることが実験からもわかる。
出典
『水上バイク噴流の危険性実証実験』
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20190702/5010004877.html
(ブログ者コメント)
以下は、映像の4コマ。
2019年6月28日8時18分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
野球部の練習中に、穴が開いた防球ネットをすり抜けた硬球が顔面を直撃して大けがを負ったのは、ネットを管理する千葉県が修繕などの処置を怠ったためだとして、千葉県船橋市の県立高校の元野球部員の男性(19)が、県に約820万円の損害賠償を求める訴訟を千葉地裁に起こし、26日に第1回口頭弁論があった。
訴状によると、原告の男性が2017年1月4日午前9時ごろ、防球ネットの裏で野球部の練習をしていたところ、投球マシンから放たれた硬球がネットの穴をすり抜けて男性の顔を直撃。
あごや鼻の骨が折れる全治7カ月の大けがを負ったと訴えている。
男性は、この事故の前にも硬球が穴をすり抜けて生徒に当たることがあり、野球部員らが危険性を指摘していたと主張。
事故を予見できたにもかかわらず、ネットを修繕したり、買い替えたりするなどの必要な処置を怠った県に責任があるとして、治療費や慰謝料など計約820万円を求めた。
県教委教育総務課は、「訴状の内容を調べて、追って準備書面で主張を明らかにしたい」としている。
出典
『硬球が顔直撃、顔面骨折 元野球部員が県提訴 千葉地裁』
https://www.asahi.com/articles/ASM6V6G52M6VUDCB02C.html
(ブログ者コメント)
原告の主張は主張として、DIYの精神により部員自身で繕おうとする動きはなかったのだろうか?
漁師のように綺麗に網を繕うのは無理だとしても、球が通過しないよう網の穴を閉じるぐらいはできそうな気がするのだが・・・。
2019年6月22日7時46分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
組み体操の事故件数で、兵庫県が全国ワーストだとご存じだろうか。
昨年度の県教委の調査では、6段以上の「ピラミッド」に挑戦した小中学校は計100校弱あった。
阪神甲子園球場で体育大会を開く同県西宮市では、タワーがそびえ立つと大歓声が起きるという。
近年では「組み体操は危ない」と社会問題化し、見直しの動きもあるが、なぜ兵庫の学校は大技に挑み続けてきたのだろうか?
児童や生徒が四つんばいになって積み重なるピラミッドは最高9段。
肩の上に立つ「タワー」は最高5段。
県教委の昨年度の調査(神戸市を除く)によると、昨年度は小学校37校と中学校59校が6段以上のピラミッドを実施。
小中の計34校が5段タワーを作っていた。
事故が起きた計285件のうち、3割強をこの2種目が占めたが、「高さ」にこだわる学校が多いようだ。
全国的な統計でも、兵庫の事故件数は際立つ。
大阪経済大の西山豊名誉教授(数学)が日本スポーツ振興センター(JSC・東京都)の災害共済給付件数を基にまとめた統計によると、2017年度の全国の小中学校の組み体操中の事故は4418件。
兵庫県は3年連続の全国ワーストとなる566件で、全体の1割強を占める。
組み体操が社会問題になったのは15年秋、大阪府八尾市の中学校で起きた事故がきっかけだ。
スポーツ庁は16年3月、安全が確認できない場合は実施しないよう、都道府県教委に通知した。
県内自治体でも、神戸市が16年度からピラミッドは4段までとするなど、技を制限した。
ダンスに切り替えるなど対策を進める学校が増えた一方、依然として大技に挑む学校もある。
背景の一つに、伝統的な大会の存在がある。
西宮市は1951年から中学校の連合体育大会を開いており、中学3年の男子が組み体操を披露。
記録の残る81年から5段のタワーを実施し、昨年11月も全市立中20校が取り組んだ。
市教委は、「プログラムは毎年、タワーありきでなく検討してきた」とするが、ほぼ前年を踏襲してきたという。
保護者もタワーに取り組んだ経験がある人が少なくなく、会場の甲子園球場はタワーが立ち上がる瞬間に盛り上がるという。
地域の期待を理由に挙げる声もある。
東播磨地方の体育教師は、「猛暑で練習時間の確保も困難。難易度の高い技はやめたい」という。
だが、農村部などは運動会が地域ぐるみの行事になっており、町内会長らから「見どころをやめないで」との声が寄せられる。
それでもなお、事故の多発を重く見た県教委は今年1月に「ピラミッドは小学校で3段、中学校で4段以内」というJSCの目安を考慮するよう、各市町に通知した。
西宮市教委の関係者は、「近年の子どもの体力低下の状況や通知の趣旨を考慮し、今後の演技構成を検討したい」としており、長年の慣習は見直されそうだ。
組み体操事故に詳しい名古屋大の内田良准教授(教育社会学)は、「段数の高いピラミッドやタワーは、命に関わるけがにつながる可能性がある。継続している学校はリスクを過小評価している」と警告する。
「教育の自律性から、国や都道府県に規制を期待するよりも、各市町や学校現場が早急に安全対策に乗り出すべきだ」と指摘した。
出典
『組み体操事故件数、全国ワーストは兵庫県 その理由とは』
https://mainichi.jp/articles/20190621/k00/00m/040/193000c
(ブログ者コメント)
八尾市の事例を含め、組み体操の危険性については、本ブログでも過去に何回か紹介スミ。
2019年6月25日付で河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
青森県むつ市の田名部中(生徒629人)で、体育で走り高跳びに取り組んだ複数の2年生の生徒がけがをしていたことが24日、分かった。
着地点に敷くマットの厚みが不足していた可能性がある。
骨折した生徒もおり、和田校長は、「指導方法を改善し、けがのない教育を目指したい」と話している。
同校や生徒らによると、18日、高さ125cmに挑戦した男子生徒が右手首の骨を折った。
21日には、別の男子生徒も左手首の骨にひびが入った。
いずれも着地の際に転倒した。
他に複数の生徒が、尻を打ったり、脚の筋を痛めるなどしたという。
跳び方は、いずれもはさみ跳び。
踏み切った足と反対側の足を振り上げて、またぐようにしてバーを越える。
着地点には、前転などをする際に使う厚さ約5cmのマットが置かれていた。
同校には、より厚みのあるソフトマットもあったが、使用されなかった。
保護者から危険性を指摘する相談も寄せられたが、18日以降も、同じマットを使った指導が行われていた。
青森県教委スポーツ健康課によると、はさみ跳びの場合は、薄めのマットを使うこともある。
高くなればソフトマットを準備するのが一般的だが、個人差があるため、基準はないという。
田名部中の授業で最も高く跳んだ生徒は、バーの高さが145cmだった。
名古屋大大学院の内田良准教授(教育社会学)は、「安全対策で防げる事故もある。なぜ、けがをしたのか、しっかりと分析してほしい」と話した。
出典
『恐怖の高跳び マット5センチ 中学の授業で骨折者 青森・むつ』
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201906/20190625_23024.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。