2018年8月27日21時32分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市は27日、札幌円山球場(中央区)で行われていた26日の試合中、場外に飛んだファウルボールが男子高校生(17)に当たり、右目付近を打撲するけがを負ったと発表した。
市によると、高校生の視力に異常はないという。
市によると、26日午後2時40分ごろ、札幌六大学野球秋季1部リーグの試合で、選手の打ったファウルボール(硬球)が本塁後ろのバックネット(高さ約13m)を超え、場外に飛び出した。
球は地面にワンバウンドした後、歩いていた高校生の右目付近に当たった。
打席から高校生までの距離は約90mだった。
高校生は市内の病院に搬送され、治療を受けて帰宅した。
目の周囲は腫れているが、回復に向かっているという。
市スポーツ局は、「今後、ネットの設置を拡大するなど、安全対策を検討していく」とのコメントを出した。
出典
『場外に打球、歩行者を直撃 札幌円山球場』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/222339/
8月27日20時40分にNHK北海道からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
円山球場では、ファウルボールが場外に出るのを防ぐネットがなく、年内に設置する予定だったということで、球場を管理する札幌市スポーツ局は、「けがをした被害者に心からお見舞いを申し上げます。今後は、設置するネットの範囲を広げることを検討するとともに、注意喚起を徹底して再発防止に取り組みたい」としている。
出典
『場外打球が高校生にあたりけが』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180827/0002614.html
2018年7月30日付で毎日新聞兵庫版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県立神戸商業高校(神戸市垂水区)のグラウンドで、昨年12月、陸上部の練習中に男子生徒が投げたハンマーが別の男子生徒の肩に当たり、約1カ月のけがを負っていたことが、県教委などへの取材で分かった。
陸上部の顧問は練習に立ち会っていたが、声かけなどの安全確認が不十分だったという。
県教委や同校によると、昨年12月11日午前11時50分ごろ、男子生徒(当時1年)が投げたハンマー(重さ6kg)が、数10m先で短距離走の練習をしていた男子生徒(同2年)の肩に、後ろから当たった。
顧問の教諭は、ハンマーを投げた生徒が倒れている生徒に駆け寄ったところを見て、事故に気付いたという。
事故防止のため、ハンマーを投げる際に「いきまーす」「はーい」と声をかける指導をしていたが、事故が起きた時は、投げ手は声を出したが、確認が不十分だったという。
同校は取材に、「事故後、再発防止策として『投てきの練習は、原則、専用の競技場で行う』などと定めた」としている。
この事故の9日後には、群馬県藤岡市の県立高校で、陸上部の男子生徒が投げたハンマーがサッカー部の男子生徒の頭に当たり、死亡する事故が起きている。
出典
『けが ハンマー投げで 生徒に当たる 昨年12月・神戸商高』
http://mainichi.jp/articles/20180730/ddl/k28/040/243000c
7月30日12時5分に神戸新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県教委によると、昨年12月、男子部員の投げたハンマーが、約30m離れた地点で走っていた部員の背中にかすめるようにして当たり、肩甲骨の辺りに軽傷を負ったという。
2人以外の部員は練習を終えて引き上げており、顧問も投てき練習を見ていなかった。
男子部員は投げる前に掛け声をしていたが、部員が近くを走っていることに気付かず、当たった部員も掛け声に気付いていなかったという。
県教委は、安全確認が不十分として、再発防止を指導した。
出典
『部活中にハンマー当たり部員軽傷 神戸の高校、昨年12月』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201807/0011494613.shtml
(ブログ者コメント)
藤岡市の死亡事例は本ブログでも紹介スミ。
2018年7月6日17時1分に時事ドットコムから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
トップ選手がトレーニングを行う国立スポーツ科学センター(JISS)の宿泊室で酸素の調節機能に不具合があり、選手1人が体調不良になったことが分かり、同センターを管理する日本スポーツ振興センター(JSC)が6日に発表した。
JISSの宿泊室では、身体機能の強化や高地順応のため、室内に低酸素の空気を送り込むことが可能になっている。
JSCによると、この選手は低酸素状態を希望していなかったが、制御弁が故障し、他の部屋に送られる低酸素の空気が流入。
3日早朝に吐き気や頭痛を訴えて病院で診察を受け、現在は回復に向かっている。
JSCは、各部屋の酸素濃度の監視強化や、低酸素の設定をしていない部屋で異常があった場合は、低酸素の空気の供給を止めるシステムを導入するとしている。
出典
『低酸素供給で体調不良=スポーツ科学センター』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018070601013&g=spo
7月6日20時55分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
トップ選手を医科学面などでサポートする国立スポーツ科学センター(JISS、東京都北区)の宿泊室で、男子選手1人が低酸素状態を設定する装置の不具合により、一時、体調不良となったことが6日、明らかになった。
選手は1日安静にし、回復に向かっている。
所管する日本スポーツ振興センター(JSC)が同日、発表した。
低酸素環境で選手の心肺機能を強化するため、JISSでは67室で低酸素状態に設定できる。
JSCによると、3日未明に制御弁の不具合のため、この選手の室内に誤って低酸素の空気が流入。
同日朝に選手が頭痛などの症状を訴えた。
2001年開設のJISSで、同様の事故が起きたのは初めてという。
JSCは当面、全室で低酸素装置の使用をやめ、原因を調査している。
今後は酸素濃度の監視を強化し、異常時には低酸素の空気供給を自動停止するシステムを導入するとしている。
出典
『JISS 低酸素装置不具合で一時体調不良 男子選手』
https://mainichi.jp/articles/20180707/k00/00m/050/047000c
(ブログ者コメント)
産業現場でも、弁の故障や作動不良によって望ましくない流体が違う場所に入り込み、大きな事故になった事例が多数ある。
弁の作動不良などが起きた場合でも安全を確保できるシステムを構築しておくことが大切。
そのためには、起こりえる危険を予知しておくことも必要だ。
2018年6月9日12時2分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市北区の麻生球場で5月、高校野球の試合開始前、手動式スコアボードの交換などをしていた市内の高校野球部員が、校名を表示する重さ15kgの鉄製プレートに脚を挟まれ骨折する重傷を負っていたことが分かった。
市は、プレートの軽量化などの安全対策を検討している。
札幌市によると、事故は5月10日、春季全道高校野球大会札幌支部予選の試合開始前に発生。
試合運営の手伝いをする当番校の野球部員5人が準備作業をしており、スコアボードの裏側に立て掛けてあった校名を表示するプレートが倒れ、2年生の部員の脚が挟まれ、右脚大腿骨を折る重傷を負った。
校名プレートは縦97.5cm、横177.5cmで、普段は収納箱に入れて管理しているが、スコアボード裏に10枚が立て掛けられていた。
市は事故を受け、作業用の革手袋を用意し、
《1》手袋やヘルメットの着用
《2》複数人での作業実施
《3》必要以上のプレートを収納箱から外に出さない
ことなどを注意喚起する張り紙を掲示した。
今月11日に施設の指定管理者と、作業手順の見直しやプレートを軽量化できないかなどを協議する。
市スポーツ局は、「南北海道大会札幌支部予選が開幕する23日までに安全対策を講じたい」と話している。
一方、道高野連札幌支部は、今後、作業には顧問が立ち会うよう、各校に呼びかける方針。
工藤事務局長は、「麻生球場では、今後もこうした事故が起こりかねず、一刻も早く全面改修してほしい」と訴える。
麻生球場は1980年開業。
市は2019年度に大規模改修を計画していたが、新たな球場の整備構想が浮上して、凍結している。
スコアボードの電光表示化には2億円程度かかるという。
円山球場(中央区)は電光表示化している。
出典
『脚挟まれ野球部員重傷 スコアボード交換中 札幌・麻生球場』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/197900/
6月11日20時21分にYAHOOニュース(北海道放送)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
先月10日、北区の麻生球場でスコアボードの裏側に立てかけられていた学校名の書かれた鉄製のプレートおよそ10枚が倒れ、高校2年生の男子野球部員の足が挟まれた。
野球部員は太ももの骨を折り、全治6か月の大けが。
プレートは縦およそ1m、横およそ1m78cmで、1枚当たり15kgあったという。
札幌市は11日午後、球場の管理者と現場を確認しながら、対策を話し合った。
北海道高野連は、スコアボードの電光表示化やプレートの軽量化など、老朽化対策を進めていれば事故を防げた可能性があったとして、札幌市に一定の責任があると話している。
一方、札幌市は、老朽化は事故の直接の原因ではないとしながら、事故後の対応についてこう述べた。
「手袋・ヘルメットの着用、必要以上にチーム名のプレートを取り出して廊下に立てかけない。(事故後に)対策を講じたつもりだった」(札幌市スポーツ部・山田部長)
札幌市は、今後、夏の高校野球の支部予選が始まる23日までに、プレートをすべて軽い素材に取り換え、再発防止を徹底するとしている。
出典
『球場で鉄製プレート倒れ高校生重傷 対策を協議』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180611-00000010-hbcv-hok
6月14日5時0分に北海道新聞からは、対策に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は13日、校名板を重さ約15kgの鉄製から、約4kgのアルミ複合板に耐水性の合成紙を貼ったものに変更すると発表した。
20日に始まる全国高校軟式野球選手権大会北海道大会の札幌支部予選までに用意する。
大きさは縦97.5cm、横177.5cm、厚さ3mmmで、従来の校名板とほぼ同じ。
これに学校名が印刷された合成紙をビニールテープで貼って使う。
得点板も、20日までに直接数字が印刷されたアルミ複合板に変える検討をしている。
出典
『麻生球場、校名板でけが 札幌市、軽いアルミ製に変更』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/199164/
6月14日9時15分にNHK北海道からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受けて球場を管理する札幌市は、指定管理者や道高野連と協議し、安全対策をまとめた。
それによると、重さが1枚15kgある今の鉄製の板を、発泡ポリエチレンを含むアルミ製に取り替え、重さを3分の1程度にすることにしている。
このほか札幌市は、生徒が作業する際は学校の職員が現場に立ちあうことを徹底させ、指定管理者の職員も定期的に巡回させることにしている。
出典
『麻生球場 板をアルミに変更へ』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180614/0000746.html
2017年7月6日に掲載した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正3として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7314/
(2018年6月15日 修正3 ;追記)
2018年6月8日付で毎日新聞鳥取版から、町内のすべての小学校で飛び込み台が交換されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報、第2報ともどもタイトルに町名を追記した)
2016年夏に湯梨浜町立小学校のプールに飛び込んだ女児がけがをした事故を受けて、町教委は7日、同小を含む全3小学校の飛び込み台計42台を交換することを明らかにした。
8日開会する町議会に、約1200万円の補正予算案を提案する。
町教委によると、3校とも飛び込み台は日本水泳連盟がガイドラインで示している基準より約10cm高かった。
基準に沿った高さの台に取り換えるという。
学習指導要領は、「授業」では児童を水中からスタートさせるよう求めているが、「課外授業」に関する規定がない。
県教委は事故後、専門家の講習を受けた教諭らがいる場合に限り、飛び込み指導を県内市町村に認めている。
出典
『湯梨浜のプール事故 町教委、飛び込み台を全て交換へ 全3小、事故受け』
http://mainichi.jp/articles/20180608/ddl/k31/040/499000c
6月7日13時3分にNHK鳥取からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
湯梨浜町の小学校では、おととし7月、飛び込み練習をしていた女子児童が頭を打ってけがをする事故が起き、日本水泳連盟のガイドラインの基準よりも飛び込み台が高かったことが明らかになっている。
ところが、去年の夏も同じ飛び込み台を使って水泳の練習を行っていたため、保護者などから改善を求める声が上がっていた。
出典
『小学校プール 飛び込み台交換へ』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tottori/20180607/4040000584.html
6月9日付で日本海新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
倉吉市の団体からプールの改善を求める陳情書が町議会に提出され、3月定例会で採決。
町は、日本水泳連盟のガイドラインより6~10cm高かったことから、3校計42台をすべて交換することにした。
ただ、交換は今夏には間に合わず、町教委は「(町議会で可決されても)早くて1カ月かかる。できるところから進めたい」としている。
一方、県教委は8日、事故を受け、小中学校の教員を対象に、飛び込みの事故防止に向けた水泳指導研修会を米子市東山町の東山水泳場で開いた。
69人が参加し、飛び込みの補助や段階的な指導などを学んだ。
県教委は事故を受け、飛び込み指導を原則行わない方針を決定。
ただし、研修を受けた教員には例外的に指導を認め、昨年から研修会を始めた。
受講した教員は来年度まで指導できる。
県水泳連盟が派遣した指導者が、ストリームライン(蹴伸び)やイルカジャンプ、座った状態での飛び込みと段階的な指導法を実践し、飛び込む際の補助の仕方や、「飛び込んだ後に手首を返す」など、事故を防ぐ具体的な方法を助言。
河崎小の縄田教諭(30)は、「基礎からなので分かりやすい。指導に生かしたい」と話した。
小学校で飛び込みに関連する事故は、16年度に6件発生したのに対し、昨年度は1件(けがなし)。
県教委体育保健課の池田係長は、「スタート台を低くしたり、小学校の大会でスタートを選択制にしたりと、関係機関がそれぞれ事故ゼロに近づける努力をしている」と説明した。
研修会は東部と中部でも行われ、96校140人が参加を予定している。
出典
『飛び込み台を低く プール事故受け全交換』
http://www.nnn.co.jp/news/180609/20180609069.html
2018年5月23日19時43分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
体育館で床板から剥がれた木片が体に突き刺さる事故が相次いだ問題で、消費者安全調査委員会(消費者事故調)は23日、体育施設を調査した結果、利用者への適切な注意喚起が行われていない施設が3割に上ると明らかにした。
文科省が昨年5月、全国の施設所管者に「注意事項を見やすい場所に掲示するなどして、利用者に分かりやすく伝える」よう通知。
同省が昨年12月時点で学校の体育館1897カ所、地方公共団体が設置した767カ所を抽出調査した結果を、事故調に報告した。
通知に従って注意喚起をしていない施設は、学校の体育館では30.5%、地方公共団体の体育館では37.4%だった。
出典
『体育館利用者への注意3割せず 床板剥離問題』
https://this.kiji.is/371971933799384161?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
昨年5月29日付の文科省通知は下記参照。
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1386373.htm
同じ日付で、消費者事故調からは、床板剥離事故に関する報告書が公表されていた。
以下は冒頭の「報告書の要旨」抜萃。
消費者安全調査委員会では、体育館の床板の一部が剝離し、腹部に突き刺さり被災者が重傷を負った事故について、事故等原因調査の申出を受けた。
これをきっかけとして、消費者庁の事故情報データバンクに寄せられた事例及び報道情報を収集したところ、平成18 年から平成27 年までの間に申出を含めて同種又は類似の事故が7件発生していた。
この中には、木片が内臓に達した事例もあった。
消費者安全調査委員会は、「事故等原因調査等の対象の選定指針」(平成24 年10 月3日消費者安全調査委員会決定)に基づき、次の要素を重視し、体育館の床板の剝離による負傷事故を事故等原因調査の対象として選定した。
(1)体育館は全国の学校又は公共施設に設置されており、児童から高齢者まで幅広い消費者の利用に供されていて「公共性」が高いこと。
(2)重傷事故が発生しており、「被害の程度」が重大であること。
<結論>
体育館の床板の剝離による負傷事故は、被災者が滑り込んだ際に発生していた。
被災者が床板の長手方向に滑り込んだこと、被災者の身体に刺さった木片はいずれも木材の繊維に沿って剝離していたことは、現地調査を行った全ての事故に共通していた。
床板の剝離の要因は、塗膜の損傷・摩耗による木製床の性能の劣化、床板自体の傷、割れ、段差、目隙などの不具合(以下、これらを総称して「床板の不具合」という。)が生じていたことにあると考えられたものの、事故前の床板の状態を示す記録が残されていないこと、事故直前の床板の状態が確認されていないことから、事故時点においてどのような床板の不具合が生じていたのかを確認することはできなかった。
しかしながら、事故の再発防止のためには、
(1)床板の不具合を生じさせないこと
(2)床板の不具合が生じた場合には適切に対処し、事故の発生を未然に防ぐこと
が必要である。
このような観点から、以下では、現地調査及びアンケート調査から判明した、床板の不具合を生じさせた要因及び事故の発生を未然に防ぐことができなかった要因について示す。
・・・・・
http://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_010/pdf/report_010_171228_0001.pdf
2017年12月27日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7897/
(2018年5月3日 修正2 ;追記)
2018年4月26日20時44分にNHK群馬から、顧問不在ゆえ練習なしと認識していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬県教育委員会が設置した、有識者による検証委員会の2回目の会合が開かれた。
同教委によると、学校が部活動の顧問や生徒から聞き取り調査したところ、通常、ハンマー投げの練習を行う場合には、陸上部の顧問がグラウンドに立って安全を確認していたが、事故当日は顧問がグラウンドにいなかったため、サッカー部の生徒たちはハンマー投げの練習が行われていないと認識していたという。
この日、顧問は私用のため、午後6時過ぎにグラウンドを離れていて、事故はその直後に起きたという。
出典
『ハンマー事故 練習ないと認識』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20180426/1060001711.html
(2018年9月2日 修正3 ;追記)
2018年8月31日付で東京新聞群馬版から、検証委員会は報告書で顧問の指導方法を問題視したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸上部の顧問が男子生徒に、女子用が男子用の半分程度の重さしかなく、飛距離が伸びるなどの危険性を指導していなかった実態が30日、事故検証委員会の報告書で分かった。
検証委は、「顧問が注意事項の指導や相応の安全対策を施さなかったのは問題だ」と、厳しく指摘した。
報告書によると、ハンマーの重さは男子用の7.26kgに対し、女子用は4.0kg。
報告書は、「男子生徒が女子用のハンマーを投げれば、通常より飛距離が伸びたり、方向が不安定になったりする危険性の増大は、顧問であれば十分に予見できる」と指摘した。
陸上部の男子生徒は、女子生徒にフォームを教えるため、女子用のハンマーを選択。
男子生徒は投げた直後、「すっぽ抜けた」との言葉を発し、左側に大きく外れた。
ハンマーは陸上部の練習エリアからはみ出し、Oさんがいたサッカーゴールの付近まで、約48mも飛んだ。
陸上部の顧問は、事故発生時は帰宅しており、報告書は「ハンマー投げの練習が、これまでも顧問不在で行われており、問題だ」とも指摘。
県庁で記者会見した検証委の渡辺正樹委員長(東京学芸大教授)は、「顧問は練習時にいるべきだった。生徒たちにハンマー投げの危険性などを、言葉ではなく、文字に書いて指導する必要があった」と苦言を呈した。
再発防止策として、ハンマー投げの練習時にカラーコーンで立ち入り禁止エリアを明示し、競技別の安全対策指針を策定することなどを挙げた。
出典
『藤岡中央高ハンマー死亡事故 検証委が報告書 女子用投げる危険性、指導せず』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201808/CK2018083102000174.html
8月31日3時0分に朝日新聞群馬版からは、検証委員会は報告書で過去のヒヤリ事例を放置していたことも一因などと指摘したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書では、原因について、
▽陸上競技部とサッカー部が共有するグラウンドの使用方法について、明確なルールがなかった
▽事故発生前にも、ハンマー投げで危険な場面があったが、顧問や管理職の間で情報を共有していなかった
▽陸上競技部の顧問が練習に立ち会っていなかった
▽投てき場所が暗く、サッカー部の生徒から見えづらかった
ことなどをあげた。
検証委によると、事故前にもサッカー部員がボールをとりに来たため、回転動作に入った陸上競技部員が急きょ動作を止めたり、ハンマーがサッカーゴールに当たったりするなどの事例があったが、サッカー部顧問や管理職は知らなかったという。
委員長の渡辺正樹・東京学芸大教授(安全教育学)は、「(原因となった環境は)この学校に特別な問題ではないが、こうした事故が起きた学校に共通するものの一つが、過去のヒヤリハット事例を放置していること。防げる事故を防げなかった」と指摘した。
その上で、再発防止策として、ハンマー投げは他の部活動が活動していない時間に行い、ハンマーが落ちる可能性のある場所をコーンなどで示して立ち入り禁止にすることなどをあげた。
また、大きなけがの危険がある競技の練習には、顧問が立ち会うことも必要とした。
県教委では、報告書の内容を踏まえ、競技別の安全対策ガイドラインを年内にまとめ、学校などに配布する方針という。
出典
『ハンマー投げ事故検証委、報告書を公表』
https://www.asahi.com/articles/ASL8Z3QHPL8ZUHNB001.html
(2019年2月28日 修正4 ;追記)
2019年2月27日付で読売新聞から、当時顧問だった女性教諭が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は26日、当時の陸上部顧問だった50歳代の女性教諭を業務上過失致死容疑で書類送検した。
女性教諭はこの日、事故の約10分前に学校を後にしていた。
県警は、女性教諭が練習に立ち会わず、事故の発生を防ぐ注意義務を怠ったと判断した。
県教委が設置した第三者による検証委員会の報告書によると、同校のグラウンドでは以前にも、サッカーゴールにハンマーが当たる危険な事例があった。
だが、陸上部とサッカー部の顧問の間で情報が共有できておらず、グラウンドの使い方についても明確なルールがなかった。
出典
『ハンマー死亡、練習立ち会わず…元顧問書類送検』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190227-OYT1T50128/
(2019年11月11日 修正5 ;追記)
2019年11月8日18時1分にNHK群馬からは、両親と県教委との間で和解が成立したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年、県教育委員会が設置した専門家による検証委員会は学校の安全管理が不十分だったなどとする報告書をまとめ、県教育委員会は死亡した生徒の両親と和解に向けて話し合いを進めてきました。
その結果、県教育委員会によりますと、8日、両親に謝罪したうえでおよそ4900万円の賠償金を支払うことで和解が成立したということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20191108/1060005850.html
2018年4月15日13時13分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都府内で山岳遭難事故が急増している。
事案を取りまとめる府警機動警ら課によると、昨年の発生件数(府警による認知件数)は前年の3倍以上、過去10年で最多の46件(56人)に上った。
登山の専門家は、京都市近郊の比較的低い山に潜む特有の危険性を指摘。
多発する遭難の背景や対策を探った。
好天に恵まれた3月31日、京都市左京区の大文字山(466m)の山頂近くは20人近い登山客でにぎわっていた。
五山の送り火で「大」の文字のかがり火がたかれる火床周辺は樹木がなく、絶好の眺望スポットだ。
眼下には、桜が咲き誇る哲学の道周辺(左京区)、緑に覆われた京都御苑(京都市上京区)などが広がる。
大学進学で千葉県から京都市に引っ越してきたばかりという女性(18)は、「ちょっと登っただけで京都が一望できる。いい思い出になった」と笑顔を見せた。
大文字山は、銀閣寺近くの登山口から火床まで約30分、山頂へも約1時間足らずという気軽さで、人気を集める。
市街地と変わらない軽装の人も目立ち、夏場には夜景を目当てにナイトハイクをする人も多い。
その一方で、昨年は府内最多の10件と、遭難が多発する山でもある。
「蜂が飛んでいた」、「同じルートに飽きてきた」など、ささいな理由で主要なルートを外れ、道に迷うことが多いという。
同課によれば、府内の遭難場所の9割が京都市近郊に集中。
大文字山を筆頭に、愛宕山(924m)が4件、貴船山(700m)と小倉山(296m)各3件などで、府山岳連盟は、「低山は枝道が多く、高山よりもかえって道に迷いやすいのが特徴だ」と指摘する。
遭難した56人のうち、年齢別では60代以上の高齢者が6割以上を占める。
全体の原因別では、「道に迷った」が最多の34人、「転倒」が7人、「疲労」「滑落」が各5人と続く。
府警のヘリコプターでの捜索・救助は約50回(山岳遭難以外も含む)に上っている。
4人の死者も出た。
トレイルランのために入山し、昨年7月30日に行方不明になった大阪市の無職男性(当時68歳)は、6日後に小倉山中で遺体で見つかった。
右京署によると、コースから数100m離れた崖下で発見され、近くには滑落した痕跡もあったという。
今年に入っても府内で12件が発生し、2人が死亡している(13日現在)。
同課は、「低い山だからと地図や登山用の装備を持たない人がいる。身近な山でこれだけの遭難者が出ていることを知ってほしい」と警鐘を鳴らす。
出典
『実は迷いやすい「低い山」京都市近郊で遭難多発』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180415-OYT1T50006.html
※本件、2年前にも同様な記事があった。
以下は、上記記事と同じような内容部分の抜粋。
(2016年4月28日 毎日新聞 東京版夕刊)
・・・・・
東京都を代表する標高599mの高尾山では、警察への救助要請が倍増している。
警視庁高尾署によると、山岳救助隊の出動件数は、2014年に約50件だったのが、15年には約100件に。
道に迷った、転倒して骨を折った、足が痛くて動けない……。
その内容は実にさまざまだ。
「観光地に行く感覚で安易に登ってしまう人が増えている。特に、昨年秋に京王線高尾山口駅近くに日帰り温泉施設ができて、ふもとを訪れる客が増えたことが影響したのではないか」と同署は分析する。
・・・・・
富士山や北アルプスなどと違い、低山ならば大丈夫と思いがちだが、日本山岳ガイド協会の理事長・磯野さんは、「低山の方が危険なこともある」と力説する。
その理由の一つに、低山は高山よりも道に迷いやすいことがある。
「標高1000mぐらいまでの山には、林業用の道や獣道が縦横無尽にあって、登山道と見誤るケースも多い」と磯野さんは言う。
特に、下り道が危険だ。
「登りは山頂に向かうにつれて道が減っていく。逆に下山時は、整備された登山道ではないのに、ふもとに戻れそうに見える道がどんどん増えていく」。
しかも、下山時は疲れているし、気も抜けている。
夕暮れの樹林帯などは、特に道が見えにくいのでリスクが増す。
迷ったら「迷う前の場所まで引き返すのが大原則」(磯野さん)。
しかし、下山中は再び登るのを嫌がり、道なき道を無理に下ろうとする人が多い。
「これは絶対にやってはいけない。日本の山は谷筋が深い。迷い込むと滝や沢に滑落する危険が高まります」と説明する。
・・・・・
出典
『どうすれば安全安心 ハイキングの「落とし穴」 低い山での救助要請増加』
https://mainichi.jp/articles/20160428/dde/012/100/007000c
2018年4月14日20時53分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前10時20分ごろ、敦賀市の敦賀市総合運動公園の陸上競技場で、市内の小学校高学年の女子児童4人が、強風で飛ばされた、走り高跳びに使われるマットの下敷きになった。
女子児童は後頭部を打撲したり、ひじや額をすりむいたりして、このうち1人が気分が悪いと訴え、市内の病院で手当てを受けた。
警察によると、4人のけがはいずれも軽いという。
女子児童は当時、走り高跳びの練習をしていたということで、飛ばされたマットの大きさは、縦6m、横2.7m、厚さが65cmだという。
気象台によると、敦賀市では低気圧の接近による影響で朝から風が強まり、事故があった午前10時すぎには19.4mの最大瞬間風速を観測していた。
警察は、一緒にいた指導者などから話を聞くなどして、当時の状況を詳しく調べている。
出典
『強風でマット飛ばされ小学生けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/3053943891.html
4月15日付で朝日新聞福井全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
小学生約30人が走高跳びの練習をしていた。
2018年4月7日12時43分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
野球でバッターが一塁まで走る際、ヘッドスライディングとベースを駆け抜けた場合では、ヘッドスライディングの方が速いとする調査結果を、立命館大学の岡本直輝教授がまとめた。
滋賀県草津市にキャンパスのある立命館大学スポーツ健康科学部の岡本直輝教授らは、「なぜ多くの選手がヘッドスライディングをするのか。ベースを駆け抜けた方が速いのではないか」という質問に答えようと、学生たちが去年10月までの5か月間をかけて、大学の準硬式野球部の選手15人の協力を得て調査を実施した。
岡本教授らは、選手がトップスピードに乗るとされる一塁ベースの7m手前からベースまでの間を、ヘッドスライディングと駆け抜けた場合に分けて、それぞれ3回ずつ測定した。
そして、平均タイムを調べたところ、15人のうち12人がヘッドスライディングの方が速かったという。
15人全員の平均タイムも、ヘッドスライディングの方が0.04秒、距離にして40cmほど速いという結果が出た。
ヘッドスライディングの方が速かった選手は、ベースの近くで滑ったり、前傾の姿勢で滑ったりするなどして、スピードをあまり落としていなかったこともわかったとしている。
岡本教授は駆け抜けた方が速いと考えていたということで、「結果に驚いている。ただ、ヘッドスライディングをする場合はケガに気をつけてほしい」と話していた。
出典
『ヘッドスライディングの方が速い』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180407/3701482.html
本件、2018年3月20日11時0分に京都新聞からは、より詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
打者走者の一塁到達は、ヘッドスライディングより駆け抜けた方が速い・・・。
野球界で定説とされる考え方を覆す研究結果を、立命館大スポーツ健康科学部の岡本直輝教授らが学会で発表した。
立命大野球部員を対象に動作分析を行い、ヘッドスライディングする方が速いという結論を導き出した。
「パフォーマンスを高めるだけなら、器械体操の飛び込み前転のようなトレーニングをするのが効果的」と語る。
一昨年、岡本教授が立命大の野球部員ら選手57人と京都・滋賀の高校野球指導者24人にアンケート調査を行ったところ、選手の80%、指導者の85%と、大半が駆け抜けた方が速いと答えた。
ヘッドスライディングは大けがにつながるリスクもあり、「駆け抜け」を優先して指導するケースが多い。
岡本教授とゼミ生の4年山岡さん(男性、22歳)は、昨年6月から、高校、大学時代にヘッドスライディングを経験したことがある立命大準硬式野球部の部員15人を対象に調査。
本塁から一塁までを走り、トップスピードになる一塁の7m手前からベースに触れるまでのタイムを、光電管装置と240分の1秒まで撮影できるハイスピードカメラで測定した。
1人3回の平均値を比べた結果、ヘッドスライディングの方が速かった選手は12人、駆け抜けた方が速かったのは3人だけだった。
統計全体でも、ヘッドスライディングの方が0.04秒ほど早く、距離に換算して30~40cmの差になるという。
また、スライディング動作を解析すると、ヘッドスライディングする方が速い選手ほど、手を着く場所がベースに近く、踏み切りの足よりも頭が大きく前に出る傾向が分かった。
一塁へのヘッドスライディングは、塁審へのアピールや味方の士気向上など非科学的な面で利点を語られることが多かったが、技術があれば有利になることが、一定、裏付けられた。
3月上旬の京都滋賀体育学会で公表した岡本教授は、「けがのリスクとは別に、高校野球では(無意識に)ヘッドスライディングをしてしまう選手がいる。指導者はそのための準備をしておくことも必要では」と、新たなトレーニングの導入に言及する。
出典
『一塁到達、頭からの方が速い 立命大分析、野球の定説覆す』
http://www.kyoto-np.co.jp/sports/article/20180320000031
(ブログ者コメント)
ブログ者も、スライディングは動作に不連続点ができたり摩擦抵抗が生じたりするので、遅くなるとばかり思っていた。
根拠のない思い込みが科学データで退けられた事例として紹介する。
2018年4月6日18時50分にテレビ山梨から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後3時過ぎ、南アルプス市の白根御勅使(しらねみだい)中学校で、生徒がけがをしたと通報があった。
警察などによると、校庭のハンドボールのゴールが倒れ、サッカー部の男子生徒の足を直撃し、生徒は左足打撲のけがをした。
当時、県中・西部には強風注意報が出されていた。
御勅使中では、風が強い日の部活動は、サッカーやハンドボールのゴールに重りを乗せているが、6日はその対策を怠り、部員4人と顧問2人で練習をしていたという。
6日は甲府で最大瞬間風速19.7mを記録し、強風の影響でJR中央線は小淵沢と富士見の間で一時運転を見合わせた。
出典
http://www.uty.co.jp/news2/news2.htm
4月6日20時13分にNHK山梨からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後3時すぎ、南アルプス市百々の白根御勅使中学校のグラウンドで、高さ2m余り、幅3m余りのハンドボール用のゴールが強風にあおられて倒れ、ゴールを使って練習をしていたサッカー部の14歳の男子生徒の左足に当たった。
警察によると、生徒は病院で手当てを受けたが、けがの程度は軽いという。
事故当時、南アルプス市には強風注意報が出ていたが、学校側によると、ゴールが倒れないようにするための重りを当時は設置していなかったという。
警察は、学校側が必要な安全対策を取っていなかった可能性があると見て、関係者から話を聞くなどして調べている。
浅利校長は、「同じような事故が二度と起きないように、本来やるべき対策を徹底して再発防止に努めていく」と話している。
出典
『強風でゴール倒れる 中学生けが』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20180406/1040002224.html
(ブログ者コメント)
〇NHKの映像には、コンクリート製だろうか、両側に取っ手がついた平べったい直方形の重し4ケが映っていた。
〇風によるゴールなどの転倒事例は、本ブログでも過去に何件か紹介スミ。
2017年10月21日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第6報修正9として掲載します。
第5報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7687/
(2018年4月2日 修正9 ;追記)
2018年3月27日7時18分に朝日新聞から、上下2層の雪雲から違う種類の雪が降ったことが雪崩の原因だったという、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
那須町で登山講習中の高校生ら8人が死亡した原因となった雪崩の発生メカニズムを、気象庁気象研究所(茨城県つくば市)の研究員が解明した。
当時の現場上空には層状の雪雲ができ、上層の雲から滑りやすい雪が降り、その後に下層の雲から短時間に大量の雪が降り積もった結果、雪崩が起きたという。
同研究所予報研究部の荒木研究官が、観測値をもとに250m四方単位でシミュレーションした。
発達した低気圧が関東の南海上にあり、昨年3月27日午前0時前後には、茶臼岳上空約10kmに雪雲が広がり、「板状結晶」と呼ばれる雪が降った。
その後、同日未明から午前にかけて、茶臼岳の北東斜面を上昇した湿った空気が現場上空数100mに雪雲をつくり、上下二層からなる雪雲を形成。
下層部からは大粒の雪が降り、10時間で34cmと、3月としては記録的な大雪をもたらした。
最初に降った板状結晶の積雪は滑りやすく、その上に大量の雪が積み上がり、雪崩が起きたとみられるという。
荒木研究官は、「3月でも短時間で大量の降雪をもたらすことがあり、注意が必要だ」と話す。
出典
『二層の雪雲が雪崩の原因に 栃木・生徒ら8人死亡事故』
https://www.asahi.com/articles/ASL3T4J0LL3TUJHB007.html
(2018年5月22日 修正10 ;追記)
2018年5月16日付で毎日新聞栃木版から、ビーコンが県教委に寄贈されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本山岳救助機構合同会社(東京都新宿区)は15日、登山教育に役立ててもらおうと、「冬山三種の神器」の一つとされる電波受発信器のビーコン20台を県教委に寄贈した。
県教委は、昨年3月に那須町の茶臼岳で起きた雪崩事故を受けて冬山登山を実施していないが、生徒や教諭の研修などで活用する予定。
同社は会員制の山岳遭難対策制度を運営する会社で、昨年秋には、雪崩事故を受けて高校生にビーコンの貸し出しを検討していた長野県教委へも20台を寄贈している。
寄贈されたビーコンは1台約6万円でスイス製。
若村代表社員(76)は、「多くの人に事故への対応やそのための機材を知ってもらうことが私たちの会社の仕事だと思い、寄贈した」と述べた。
宇田教育長は、「雪山でビーコンを使用することは想定せず、研修の場で安全登山を学習するための教材として活用していく」と話した。
出典
『日本山岳救助機構合同会社 県教委にビーコン寄贈 教材に活用』
https://mainichi.jp/articles/20180516/ddl/k09/040/107000c
5月20日11時58分にNHK栃木からは、教員対象の研修会が始まったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
栃木県那須町で雪崩に巻き込まれて高校生ら8人が死亡した事故を受けて、登山部の顧問など高校の教員を対象に、登山の知識や技能を高める研修が始まった。
この研修会は、去年3月、栃木県那須町で登山の訓練中の高校生ら8人が雪崩に巻き込まれて死亡した事故の再発防止策の一環として、栃木県教育委員会が初めて開いた。
高校の山岳部の顧問などおよそ30人の教員が参加し、国立登山研修所で講師を務める瀬木紀彦さんが指導役として招かれた。
参加者は、地形図を読み解いたり、登山の行程をわかりやすく表現したりする方法を学び、生徒を引率して登山に臨む際の注意点について考えていた。
研修会は、今年度、このあと2回開かれ、雪崩に巻き込まれた人などの位置を知らせるビーコンという装置の使い方なども学ぶという。
参加した男性教諭は、「学んだことを生徒たちに伝えて、事故のない登山をしたい」と話していた。
栃木県教育委員会スポーツ振興課の田代課長は、「痛ましい事故を2度と起こさず、部活動での安全な登山に生かしてほしい」と話していた。
出典
『雪崩事故受け 教員対象に研修会』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20180520/1090001785.html
(2018年12月22日 修正11 ;追記)
2018年12月18日19時42分に時事ドットコムから、県教委はスポーツ庁よりも厳しい内容の登山計画立案指針を策定したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県教育委員会は18日、安全な登山計画を立てるための指針を策定したと発表した。
スポーツ庁が原則禁止する積雪期の登山に加え、歩行などの雪上訓練も禁止しており、一歩踏み込んだ内容となった。
ただ、積雪や危険箇所がない低山は、ルートを限定した上で登山を認める。
同日までに県立学校に送付し、徹底を求めた。
スポーツ庁は、歩行やテントを張るといった雪上訓練を一定の条件下で認めているが、県教委は、高度な技術を持つ指導者の確保が困難と判断し、全面禁止とした。
一方、冬季でも標高約1000m未満で積雪のない山については、専門家との協議の上、県内や近隣県の14ルートを指定し、登山を認める。
積雪期以外の登山は、登山指導歴5年以上で指導員資格を持つか、県指定の研修などに参加した人の引率を必須とし、生徒10人当たり1人以上置く。
難易度の高い山に登る場合は、アドバイザーの同行を推奨する。
出典
『冬山登山と雪上訓練禁止=雪崩事故受け指針-栃木県教委』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018121805124&g=soc
12月18日17時32分にNHK栃木からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
高校生の冬山登山をめぐって、スポーツ庁は原則禁止とする一方、都道府県が設置した専門家などで作る組織が登山計画を承認した場合などは例外的に認めている。
これに対しガイドラインでは、山に雪が積もっている状況では、歩行訓練を含めて高校生の登山を全面的に禁止することを定めている。
そのうえで、雪がない時期の登山の安全対策として、1つのパーティーに指導経験が5年以上ある引率者を最低2人つけることや、難易度の高い山に登る場合は専門的な知識や技術を持つアドバイザーを同行させることなどが盛り込まれている。
栃木県教育委員会学校安全課は、「ガイドラインに基づいた登山の適正な計画作成を行い、安全を徹底させたい」と話している。
出典
『高校生の積雪登山 全面禁止へ』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20181218/1090003443.html
2018年2月27日14時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福島県喜多方市立高郷中学校で、2015年3月、部活動中に女子生徒2人(当時2年)が目にけがをした事故で、同市はうち1人に対し、2500万円の損害賠償を支払う方針を決めた。
現在治療中のもう1人に対しても、損害額が確定した後に賠償する予定だ。
市は3月1日開会の市議会定例会に、損害賠償額を定める議案を提案する。
市教委によると、事故が起きたのは、ゴムチューブを使った負荷トレーニングの最中。
男子生徒が引いたゴムチューブが切れ、反対側で支えていた女子生徒2人の顔に当たった。
今回賠償の対象となる元生徒は、視力の低下や視野が狭くなるなどの障害が残ったという。
事故の原因はゴムチューブの劣化と見られる。
江花教育部長は、「事故を受けて、練習器具を定期的に点検し練習を始める前に安全性を確認するよう、各学校に伝えた」と話している。
出典
『部活中の事故で目に障害、元生徒に2500万円賠償へ』
https://www.asahi.com/articles/ASL2W3VDXL2WUBQU007.html
2月27日16時30分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、事故は2人がゴムチューブの片側を握って固定し、もう片方は2年の男子部員が腰につけたまま前に走るトレーニング中に発生。
伸びたチューブが切れて勢いよく縮み、2人の目に当たって視力が低下するなどした。
市は、04年に購入したチューブが劣化していたことが原因として、器具の管理責任を認めた。
出典
『部活中けがに2500万円、福島 喜多方市が賠償へ』
https://this.kiji.is/341120352196789345?c=39546741839462401
2018年2月26日付で紀伊民報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
和歌山県白浜町の富田中学校体育館で、部活動中に雨漏りで足を滑らせて転倒し大けがを負ったのは、建物の安全管理に問題があったためだとして、男子生徒(当時)が町を提訴した裁判の和解が成立する見通しになった。
町が損害賠償金を支払う内容。
和歌山地裁田辺支部で、27日に弁論準備協議が予定されている。
事故発生から2年10カ月、提訴からだと1年7カ月での決着。
町側は「管理上の問題はない」として争う姿勢を示していたが、主張はほぼ退けられた形になる。
町は23日、この裁判で和解するための議案を町議会に提案、議会は全会一致で可決した。
損害賠償金として町が支払う1200万円を盛り込んだ補正予算案も認めた。
全国町村会の総合賠償補償保険金で全額を賄う。
訴えなどによると、バレーボール部に所属していた生徒は2年生になる2015年4月1日、レシーブをしようとした際に雨漏りでぬれていた床面に足を滑らせて転倒、右大腿骨を折る大けがを負った。
翌日に手術を受け、同年5月下旬まで入院。
以降も通院が続いた。
このけがで、生徒は右足が1.5cm短縮する後遺症を負った。
出典
『富田中学の体育館事故和解へ 白浜町が損害賠償』
http://www.agara.co.jp/news/daily/?i=347984&p=more
(ブログ者コメント)
以下は、濡れた床面で滑って・・・という点で似たような事例。
[昔の事例の顛末] 2009年8月 東京都新宿区のみずほ銀行四谷支店で出入口の足拭きマットの裏面がやや湿っていたため滑って転倒し負傷した事故で、高裁は銀行に賠償命令
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3754/
2018年2月23日付で毎日新聞神奈川版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月23日9時57分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
横須賀市教育委員会は22日、市立小学校の校庭で今月7日の放課後、アスレチック遊具で遊んでいた小学2年の女児(8)が遊具の不具合で地面に転落、左手首骨折などの重傷を負ったと発表した。
遊具は、高さ約3mからつるした18本のロープを上り下りして遊ぶもので、1988年に設置。
踊り場(高さ約2.5m)に座っていた女児がバランスを崩してロープをつかんだところ、ボルトごとロープが抜け落ちた。
接着剤が劣化し、ボルトが緩んでいた可能性があるという。
点検は専門業者が2年に1度、教職員が不定期に目視で行い、業者が2016年度に点検した際に問題はなく、同校の教諭が昨年10~11月に目視で確認した時も異常は見つかっていなかった。
同校は遊具の使用を禁止し、業者が修理と点検を行った。
市内36校にある同様の遊具38基についても、3月に点検を行う。
市教委は、保護者の意向を理由に校名を明らかにしていない。
出典
『遊具事故 不具合で転落し小2骨折 横須賀の小学校』
http://mainichi.jp/articles/20180223/ddl/k14/040/114000c
『校庭の遊具破損、小2女児が転落し重傷』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180223-OYT1T50035.html
2月22日付で横須賀市のHPには、下記趣旨の記事が掲載されていた。
5.事故の内容
児童が遊具のロープを掴んだ際に、ロープを吊っている接続金具のボルトが抜け、ロープとともに約2.5mの高さから地面に転落した。
6.事故の原因
接続金具のボルトが緩みロープとともに転落したものである。
ボルトが緩んだ原因は不明ですが、ボルトに塗られていた接着剤が劣化して、ロープの揺れの振動などで徐々に緩んでいったものと推測されます。
7.遊具点検の状況
専門業者による遊具の安全点検は2年に1回実施しており、当該校は平成28年6月24日に実施。
その他の点検として、学校による安全点検は、平成29年5月30日に実施したほか、不定期で目視等の点検を行っていた。
出典
『市立学校での負傷事故について』
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/8140/nagekomi/20180222.html
2018年1月26日12時44分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月25日付でテレビ静岡からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡市は24日、同市清水区の市立清水第七中学校のグラウンドで、体育の授業中に突風でゴールが倒れ、2年の男子生徒(14)が右ふくらはぎに2週間のけがをしたと発表した。
ゴールは移動式で、おもりで固定されていなかったという。
市によるとゴールはハンドボール用で、重さ約50kgのアルミ製。
23日午後2時10分ごろ、サッカーの授業で使用中に倒れた。
当時、グラウンドには男子生徒約40人がいたという。
市教委は、担当教諭の認識不足だったとして、市内全ての小中学校に、授業前には複数の職員でゴールの固定を確認するよう指示した。
静岡市の中学校では2004年に、倒れたゴールが当たり生徒が死亡する事故が起きている。
出典
『突風でゴール倒れ中2けが 静岡市で体育の授業中』
http://www.sankei.com/affairs/news/180126/afr1801260029-n1.html
『ゴール倒れ男子生徒ケガ』
http://www.sut-tv.com/news/2018/01/post-2778.php
(ブログ者コメント)
本ブログでは、移動式ゴールが倒れてケガした事例や関連情報を、これまでに何件か紹介している。
また静岡市では、過去にもゴールが倒れて死亡した事故が起きている由。
しかし、またしても同じような事故が起きてしまった。
他県で起きた事例どころか、地元で起きた事故ですら、人が変わるなどして風化し、教訓にならないことがあるということかもしれない。
2018年1月12日11時11分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県大川市の市立川口小学校校庭で男子児童が転倒したハンドボール用ゴールの下敷きとなり死亡した事故から13日で1年。
風化させないようにと、1月13日をゴールが十分に固定されているか点検を広く呼び掛ける日とし、啓発活動を進める動きが出ている。
活動するのは、子供の傷害事故の予防に取り組むNPO法人「セーフキッズジャパン」。
平成16年1月の同じ日にも静岡市の中学校でサッカーゴールが倒れ男子生徒が亡くなったこともあり、「サッカーゴールなど固定チェックの日」と定めることにした。
同日から2月13日まで、学校やスポーツ団体などの関係者からゴールが固定されているか確認する様子を撮影した写真を募り、ホームページで公開する。
大川市の遺族も、これらの取り組みに賛同しているという。
セーフキッズジャパンなどによると、ゴールは前面に重量が集中する不安定な構造。
固定するには、硬い土にハンマーでくいを打ち込むといった数人がかりの作業になるが、設置場所を移す中で、十分に固定されないケースもあるという。
大川市の事故では、男児がゴール上部にぶら下がった直後に倒れた。
金属製の留め具などが外れており、福岡県警が業務上過失致死容疑で調べている。
大川市内の小中学校では12日、安全について考える集会などを開いた。
事故が起きたのとは別の三又小学校では、全校児童約160人が亡くなった男児に黙とうをささげた後、校舎内外で見つけた危険箇所を発表し、注意を呼び掛けた。
出典
『ハンドボール用ゴール下敷き死事故1年 ゴール点検呼び掛ける日に』
http://www.sankei.com/west/news/180112/wst1801120031-n1.html
(ブログ者コメント)
〇大川市での事例は本ブログでも紹介スミ。
〇セーフキッズジャパンとは、いかなる団体か?HPには、法人設立趣旨が以下のように掲載されている。
日本では、1歳以上の子どもの死亡原因の第1位は「不慮の事故」となっており、この状況は1960年から変わっていません。
入院や外来受診が必要な事故は、日々、全国いたる所で同じように起こっています。
すなわち「事故による傷害」は子どもの健康問題として最も重要な課題となっているのです。
しかし、日本では組織だった啓発活動は行われていませんでした。
米国では、1988年、事故による子どもの傷害を予防するためのNPO法人が設立され、チャイルドシートの着用指導が開始されました。
2005年にはSafe Kids Worldwideという名称の国際組織となり、米国内には500ヶ所以上の支部、世界では25ヶ国が加盟する組織となりました。
現在、WHO(世界保健機関)の傷害予防部門、CDC(米疾病予防センター)、CPSC(アメリカ消費者製品安全委員会)などと連携して活動しています。
この度、わが国でもSafe Kids JapanというNPO法人を設立しました。
Safe Kids Worldwideや国立成育医療研究センター、産業技術総合研究所などと連携して、子どもの傷害予防に関する様々な活動を行うことといたしました。
傷害を予防するためにはいろいろな領域の人々が関わることが不可欠です。
言い換えれば、すべての人に傷害予防についての役割があるのです。
皆でいっしょに子どもの傷害予防に取り組もうではありませんか。
http://safekidsjapan.org/about/
2017年12月21日0時53分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後6時25分ごろ、群馬県藤岡市の県立藤岡中央高校のグラウンドで、陸上部だった3年生の男子生徒(17)が投げた陸上競技用のハンマーが、サッカー部の2年生のOさん(17)の頭に当たった。
同校の男性教諭(27)が119番通報した。
警察によると、Oさんは同県高崎市内の病院に搬送されたが、午後8時過ぎ、死亡した。
警察によると、ハンマーの鉄球は重さ約4kg、直径約10cm。
Oさんは、サッカー部の練習用具の後片付け中だった。
ハンマーを投げた生徒は、隣接したハンマー投げの練習場で練習をしていた。
ハンマーは約48m飛び、両練習場の境界付近でOさんに当たったとみられる。
練習場には、誤って危険な方角にハンマーが飛ぶのを防ぐ防護ネットが設置されていたという。
出典
『投げたハンマー当たり死亡 サッカー部の高2男子』
https://mainichi.jp/articles/20171221/k00/00m/040/100000c
12月21日1時2分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ハンマーを投げた男子生徒は元陸上競技部員で、後輩を指導していたという。
出典
『陸上競技用のハンマー、頭を直撃…高2男子死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171220-OYT1T50083.html
12月22日8時41分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ハンマー投げ練習場には、3年生の男子生徒(17)のほか、陸上競技部の後輩の女子生徒2人がいた。
投げる前に3人は、声を出して周囲に注意を呼びかけたり、前方の安全を確認したりした。
しかし、約48m離れたサッカー場北側のゴールポスト前にOさんがいたことに気付かなかったという。
男子生徒が投げた女子用のハンマーは左にそれ、Oさんの頭部を直撃した。
事故が起きた時、陸上競技部の顧問は近くにいなかった。
部員たちに練習を終えるよう指示し、学校を離れた後だった。
同校では、ハンマー投げ練習場とサッカー場が隣接しているため、同時に使う際は安全を考慮し、サッカー部は練習場から離れた南側の半分だけを使うようにしていた。
Oさんは、北側に転がったボールを拾おうとしていたとみられる。
日本陸上競技連盟は「安全対策ガイドライン」などをつくり、種目ごとの対策を示している。
投てきの練習については、
〈1〉他の部活動等と時間帯や練習場を分ける
〈2〉投げる前に大声で知らせる
などを挙げている。
一方、県教育委員会は、これまで投てき種目に関する指針などを定めていない。
◇投てき種目の主な安全対策
▽他の部活動や種目などと、時間帯や練習場を分ける
▽十分な広さと、360°の安全を確保する
▽投げる前に、大声で「投げます」などと知らせる。
周囲の安全が全て確認できてから投げる
▽周囲の人は、投てき物が落下するまで目を離さない
※日本陸上競技連盟の指針・ガイドブックをもとに作成
出典
『陸上部顧問が帰宅後に発生、校長「責任を痛感」』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171222-OYT1T50010.html?from=ycont_top_txt
12月22日付で朝日新聞群馬全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同校は21日、記者会見を開き、事故の状況などを説明した。
同校などによると、事故があった20日は、陸上競技部、サッカー部ともに、事故があった午後6時半ごろで部活を終了する予定だった。
陸上部の顧問の女性教師が練習を終えるように指示し、グラウンドを立ち去った直後だった。
同校3年の男子生徒が後輩の指導のために投げたといい、顧問は報告を受けて現場に駆け付けたという。
警察によると、周囲の安全を確認する役目についていた女子部員2人は、投げられたハンマーが何かにぶつかる音で、Oさんが倒れているのに気付いたという。
ハンマーは、防護用のネットの中から投げられたが、本来、落とすべき区域より左側のサッカーゴールのほうに落ちた可能性がある。
日本陸上競技連盟が作成した「陸上競技安全対策ガイドブック」には、ハンマーが落ちる場所はコーンなどで区切って周囲から分かりやすくする必要があると記載されているが、同校では仕切りや目印は置いていなかった。
12月22日17時46分にNHK群馬からは、県教委が部活の安全対策確認通知を出したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受けて、県教委は22日付けで、県立高校や各市町村の教育委員会に対して、部活動などでの安全対策がきちんと行われているかどうか確認するよう求める通知を出した。
この中で、県教委は、部活動や体育の授業で安全対策がきちんと行われているかどうか改めて確認することや、万一、事故が起きたときに備えて、救急処置を的確に行える態勢を整備することなどを求めている。
出典
『ハンマー死亡事故で県教委が通知』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20171222/1060000754.html
(ブログ者コメント)
日テレの夕方ワイドショー「ニュースエブリー」では、女子用のハンマーは軽いため、男子が投げると、たとえば女子で50mなら70mとか飛ぶ・・・などと解説されていた。
また、近所の人だろうか、サッカー練習場と近いので見ていて危ないなあと思っていたと言っていた。
(2018年2月16日 修正1 ;追記)
2018年2月16日付で上毛新聞から、サッカー部の生徒らは事故前から危険性を認識していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故原因や再発防止策を考える県教委の検証委員会の初会合が15日、同校で開かれた。
生徒や教員は事故前からハンマーの危険性を認識していたことが明らかにされた。
県教委によると、同校では過去にハンマーがサッカーのゴールポストの網を突き破ったことがあり、陸上部、サッカー部の顧問教諭と生徒が危険性を認識していたことが報告された。
事故時に投てき練習中だったことを「知らなかった」と答えたサッカー部員がいたことも明らかになった。
出典
『危険性を以前から認識 ハンマー投げ事故で検証委員会 初会合』
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/33817
2017年12月16日0時46分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府立高校の器械体操部の練習中に鉄棒から落ちて後遺症を負ったのは、コーチが安全配慮を怠ったのが原因として、元部員の男性(25)と家族が府に計約2億5000万円の賠償を求めた訴訟の控訴審で、大阪高裁は15日、府に計約2億円の支払いを命じる判決を言い渡した。
1審・大阪地裁判決は請求を棄却しており、男性側の逆転勝訴となった。
判決によると、男性は高校3年だった2010年4月、練習中に鉄棒から落下し、床に頭や首を強く打ちつけ、胸から下が動かない後遺症を負った。
府側は、「危険な体勢になった際には鉄棒から手を離して着地するよう、危険回避の方法を指導していた」と主張した。
しかし佐村裁判長は、「事故当日、コーチは大会が近いため、本番同様に失敗しても手を離さず最後まで演技を続けるよう指導した。落下しても受け止められるように補助すべきだったのに怠った」と指摘し、男性側の訴えを認めた。
男性の母親は、「判決を生かし、府と学校には同じような事故を二度と起こさないでほしい」とコメントした。
松井知事は「重く受け止める。今後の体育指導を左右することになる」と報道陣に話し、府教委は「判決を精査し今後の対応を検討したい」としている。
出典
『部活事故 大阪府に2億円賠償命令 大阪高裁が逆転判決』
https://mainichi.jp/articles/20171216/k00/00m/040/210000c
12月15日22時4分に日本経済新聞からは、判決理由に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐村裁判長は判決理由で、回転中の男性の手が鉄棒から離れた原因について、外部のコーチが男性の技量に応じた危険回避方法を指導しなかったためだと指摘。
当時、コーチは鉄棒から約10m離れて男性の演技を見ていたが、「鉄棒の下に立ち、事故防止対策をとる注意義務を怠った」と判断した。
2016年6月の一審・大阪地裁判決は、「コーチは危険を回避するために必要な方法を指導し、男性もその技量を習得していた」と指摘。
男性側の訴えを退けた。
出典
『鉄棒で落下、1.9億円賠償 大阪高裁命令 部活事故で障害残る』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2471594015122017AC8Z00/
12月16日5時59分に朝日新聞からは、判決理由に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
一審・大阪地裁は、演技失敗の際、鉄棒からすぐ手を放して足から着地するなどの危険回避方法を男性が身につけていたと判断し、コーチの責任を否定。
しかし高裁は、コーチが適切な方法を指導していなかったと認定。
10m離れて見ていた点についても、落下に備えて鉄棒下に立って事故を防ぐべきだったのに、その義務を怠ったと判断した。
出典
『府立高部活で鉄棒落下し後遺症 府に1.9億円賠償命令』
http://www.asahi.com/articles/ASKDH52XDKDHPTIL012.html
2017年12月8日20時31分に日刊スポーツから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
甲子園に出場経験がある横浜隼人高校(横浜市瀬谷区)の硬式野球部で、11月、打撃練習中に1年生の男子部員の頭に打球が直撃し、意識不明の重体になっていることが、8日、高校への取材で分かった。
高校によると、校内のグラウンドで11月25日午前、打撃投手を務めていた部員の右後頭部に、打者が打ち返したボールが当たった。
救急搬送され、現在も集中治療室(ICU)で入院中だが、容体は安定している。
部員は頭を守るヘッドギアを着用し、前方には防護用ネットも設置していた。
練習には部員約30人が参加し、コーチ1人が指導していたという。
神奈川県高校野球連盟には事故の概要を報告。
他の野球部員にも事情を説明したという。
部長を務める榊原教諭は、取材に「責任を感じており、再発防止に努めたい」と話した。
横浜隼人高校は2009年夏の全国高校野球選手権大会に初出場した。
出典
『野球部練習中に打球直撃、1年部員が意識不明の重体』
https://www.nikkansports.com/general/news/201712080000744.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。