18日午後2時半ごろ、輪島市門前町南の阿岸本誓寺の境内で祭りの準備をしていた人から「演台の支柱が倒れて男性が転落した」と消防に通報があった。
転落した男性(74歳)は、頭や胸などを強く打ち、病院に運ばれたが、およそ9時間後に死亡した。
警察によると、男性は19日行われる「阿岸の郷まつり」の準備で、演台の脇に立てられた高さ5mほどの支柱にハシゴを立てかけて、およそ3.5mの高さでワイヤを張る作業をしていたところ、支柱ごと倒れて地面にたたきつけられたという。
警察は、一緒に準備をしていた人から話しを聞くなどして、事故の詳しい原因を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025230591.html
2012年4月29日20時18分に読売新聞から、同日18時11分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後0時25分頃、富士吉田市の遊園地「富士急ハイランド」で、走行中のジェットコースター「ええじゃないか」からボルト1本が落下、真下を歩いていた女性会社員(30)の額に当たり、約6cm切るケガを負った。
真下は高さ百数十cmの柵で囲まれており、女性は柵の外側にいた。
同遊園地を運営する富士急行によると、ジェットコースターは5両編成で、前から2両目の底に取り付けられた直径12mm、長さ13cmのボルトが折れた。
このボルトは、車両の逆走を防ぐ「逆走防止フック」を固定する部品だという。
警察で原因を調べている。
同社は「原因を究明して再発防止に努める」とコメント。同園は当面、「ええじゃないか」を運休する。
「ええじゃないか」は2007年12月、ブレーキ部品の交換作業中に車両が突然動き出し、作業をしていた男性がタイヤと線路の間に挟まれ、胸の骨を折るなどの重傷を負う事故が起きている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120429-OYT1T00493.htm
http://www.asahi.com/national/update/0429/TKY201204290196.html
(2014年12月7日 修正1 ;追記)
2014年12月2日11時26分にNHK山梨から、ボルトの金属疲労が原因だった、過去にも起きていたが原因究明されていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
調査にあたってきた専門家からなる国交省の審議会の事故調査部会が、このほど報告書をまとめた。
それによると、落下したのはジェットコースターが斜面を上る際に、逆走を防ぐための装置を固定している長さ13cmのボルトの一部で、「車両が斜面を上がるたびにボルトに繰り返し力がかかり、金属疲労が起きたためだと推定される」と指摘している。
その上で、「破損は過去にも起きていたが、原因の究明は行われていなかった」として、国交省に対し、構造や点検方法に加えてジェットコースターの下を立ち入り禁止にするといった抜本的な対策を検討するよう求めた。
事故のあと、国交省は全国の都道府県に対して同様の事故について原因の究明や再発防止対策を行うよう指導していて、「指摘を受け止め、ボルトなどの部品の破損や落下に対する必要な措置を講じたい」としている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kofu/1046783471.html?t=1417555536147
12月2日10時26分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は2日、調査部会の報告書を公表した。
ボルトは走行を重ねたことによる「疲労破壊」で断ち切られたと推定。過去にもあった破断の検証不足が、事故を招いた可能性も指摘した。
報告書によると、ボルトは車両下部の騒音対策の部品を固定。約80gあり、約75m下にいた女性客は額を6cm切った。
1年前に交換していたが、部会の検証による寿命は14.05カ月。
07年にも落下事故を起こしていた。
全国の遊戯施設ではボルトなどの落下事故が都道府県への報告分(昨年9月現在)だけで30件起きている。
部会は,国交省に抜本対策を求めた。
富士急は事故後、破断部分はボルトを使わない構造に変え、落下防止ネットを増設。12年7月に運転を再開した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASGCZ72TBGCZUTIL01K.html
27日午後1時半ごろ、鎌倉市長谷にある鎌倉観光会館の裏山にある、斜面の土砂崩れを防ぐためのコンクリート製の擁壁が、縦15m、横15mに渡って崩れ落ちた。
コンクリート片や土砂が周辺に散乱し、直径10cmほどのコンクリート片が観光会館の窓から飛び込み、2階にいた観光客の女性の頭に当たり、女性がけがをした。
鎌倉市によると、この女性は観光会館の売店の従業員に付き添われて病院で手当を受けたが、けがの程度は軽いという。
この擁壁は、少なくとも30年以上前に作られたということで老朽化が進んでいたとみられ、市などでは、被害の状況や崩れた原因について詳しく調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1006618721.html
3日午後5時前、大阪・梅田の地下街のエスカレーターを設置する工事現場で、現場を囲っていた高さ4mほどの石こうの板が突然、通路側に倒れた。
倒れた囲いは、4人の通行人に当たり、このうち27歳と28歳の女性と65歳の男性が頭を打つなどして軽いけがをした。
当時大阪府全域には暴風警報が出ていて、警察は地上から地下街に吹き込んだ強い風で囲いが倒れたのではないかとみて調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/osaka/2004191381.html
(ブログ者コメント)
□地上の風が原因となって地下で事故が起きたという事例は珍しいので紹介する。
□当日と翌日は日本海で968hPaまで発達した爆弾低気圧が通過中で、日本全国、大荒れの天気だった。
状況がうかがえる見出しをいくつか記すが、台風以上の被害が出ているようだ。
・列島大荒れ 3人死亡、負傷300人超(全国)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120404/dst12040400130000-n1.htm
・強風で信号90度回転、赤のはずが青…事故2件(大阪)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120403-OYT1T01115.htm
・大分でホテル外壁はがれ12階から落下 けが人なし
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120403/dst12040319010028-n1.htm
・ゴルフ練習場屋根倒れ事務所つぶす、2人けが(広島)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120403-OYT1T00840.htm
・建造中の貨物船、強風で岸に乗り上げる(愛媛)
http://www.asahi.com/national/update/0403/OSK201204030118.html
・姫路城の漆喰、強風で?はがれ落ちる
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120403-OYT1T00754.htm
・強風で会社の倉庫倒壊、下敷きになり役員死亡(香川)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120403-OYT1T00764.htm
・腐食と強風で 信号機が倒れる (愛知)
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagoya/3004184821.html
・奥日光で観測史上最大風速(栃木)
・猛吹雪で外国人観光客らのバス横転、2人けが(北海道)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120404-OYT1T00713.htm
・漁港の灯台、土台ごと30度傾く(新潟)
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/33853.html
・落下:3トンのコンテナ、3日の強風で−−徳島小松島港
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20120405ddlk36040585000c.html
・強風の死者4人に、東西日本で夕まで続く見込み(全国)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120404-OYT1T00447.htm
・爆弾低気圧 温度差大きく一気に発達
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012040402000095.html
11日午前9時45分ごろ、大阪市北区の地下街「ホワイティうめだ」にある喫茶店「カフェブレーク」から煙が出ていると、地下街の防災センターから消防に通報があった。
消防などによると、改装工事中の店内で、作業員が煙排出用の金属ダクトを切断したところ火花が散り、煙が発生したという。
店周辺には一時、白っぽい煙や焦げたにおいが漂い、消防が「火災ではありません。安心してください」と拡声機で通行人に呼びかけた。
(ブログ者コメント)
ダクト内にこびりついていた油分のカスかなにかが発火したのだろうか?
しかし、仮にそうだとしても、喫茶店の煙排出用ダクトに油分が存在することは、事前に危険予知できた筈。
消防が「火災ではない」と呼びかけた点といい、分かりにくい事例だ。
松山市清水町の宮前川に油が流れ込んでいた問題で、松山市は7日、平和通りのホテルの屋上に設置されていたボイラーから燃料の灯油が漏れ、床から雨水配管を通って川に流れ込んでいたのが原因だったと発表した。
推定計50ℓの灯油が漏れたとみられるが、魚などへの被害の連絡はないという。
市では、ホテルに機械使用の停止を求め、機械が置かれたあった屋上に漏れていた灯油を回収、川への油の流出は止まったという。
出典URL
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120308-00000232-mailo-l38
2012年1月6日18時42分に読売新聞から、同日19時49分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は6日、熊本県荒尾市の遊園地「グリーンランド」で今月2日、「パラシュートタワー」と呼ばれる遊具に乗っていた小学生の女児(12)とその母親(47)が首や腰にけがを負う事故があったと発表した。
2人は事故直後、近くの病院で軽傷と診断されたという。
同省などによると、この遊具は、高さ46mの柱の周りに吊り下げられた気球型の6基のゴンドラ(各4人乗り)で地上32mまで上った後、時速10km程度で降り、5mほどの高さでブレーキが作動してゆっくり着地する仕組みだが、降下した際にブレーキが効きにくくなり、減速が不十分なまま着いたという。
この遊具は1990年に設置され、昨年9月の定期検査で異常はなかったという。
同省は重大事故につながる可能性もあったとみて、6日に昇降機等事故調査部会のメンバーを現地に派遣し、原因を調査している。
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2012年1月5日8時56分に、読売新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省関東運輸局は4日、草津国際スキー場で昨年12月29日午後2時頃、無人の鉄製リフト(4人乗り用)がワイヤから外れ、約8m落下する事故を起こしていたと発表した。けが人はなかった。
運輸局は、スキー場を運営する草津観光公社に対し、原因究明などを求める警告を文書で行った。
公社などによると、事故があったのは同スキー場で一番長い「殺生クワッドリフト」(1284m)の下り側。
ふもとから4本目の支柱の滑車からワイヤが外れ、下ってきたリフトが滑車付近にぶつかって落下した。
下り側のため人は乗っておらず、落下場所も林の中で人はいなかった。
事故原因は調査中だが、事故当日は運転を中止し、部品を交換して翌日から運転再開したという。
公社は約2時間半後に事故の概要を運輸局に報告したが、リフトの落下については後日だった。
運輸局は、鉄道事故等報告規則で義務付けている速報が不正確だったと指摘。
「乗客が死傷する恐れがあり遺憾」として、速報体制や再発防止策などを検討し、その結果を回答するよう警告した。
公社は「スタッフの理解が不十分で、事故の把握に時間がかかった。誠に申し訳ない」と話している。
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2011年12月6日付の朝日新聞北海道版ならびに毎日新聞北海道版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
帯広市のイオン帯広店で11月、立体駐車場から乗用車が転落し、運転していた70代の女性が死亡した事故で、イオン北海道の社長は5日記者会見し、転落防止用の支柱が設計と違い、強度不足だったことを明らかにした。
強度不足と事故の因果関係は不明としたが、社長は「設計と施工の違いを見抜けず、深刻に受け止めている」と陳謝した。
同社によると、事故があった駐車場には、転落事故防止のため、高さ60cmの鉄製の支柱が1.25m間隔で備えられている。
支柱は太さ10cm角で鉄の厚さは6mm。
だが、1998年の同駐車場建築時の設計は太さ15cm角、厚さ9mmで、設計通りではなかったという。
国交省の設計指針では、重さ2トンの車が時速20kmで直角に衝突した衝撃を吸収できるよう求めている。
設計は基準を満たすレベルだったが、施工された支柱の強度は基準の29%しかなかったという。
同社は5日、帯広市と帯広署、死亡した女性の遺族に報告した。
また、設計通りに施工されなかった原因調査を施工した業者側に求めているが、今のところ回答はないという。
イオンが道内全31店舗のうち立体駐車場のある22店舗を改めて調べたところ、旭川永山店の3カ所で構造上の危険性があり、駐車禁止などの措置を取った。
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当時の状況は、11月22日16時0分付で、北海道新聞から下記趣旨でネット配信されている。
22日午前10時20分ごろ、大型スーパー「イオン帯広店」の立体駐車場3階から、女性(73)運転の乗用車が約10m下の道路に転落して大破し、女性が頭などを強く打って死亡した。
買い物客らにけがはなかった。
車は駐車場の金属製の柵を突き破って落ちたとみられ、警察が原因を調べている。
同店は1、2階が店舗で、併設された別棟の3~5階部分が立体駐車場になっている。
出典URL■■■
2011年11月30日付の朝日新聞福岡版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
雨で濡れた店内で転倒、骨折し、後遺症が残ったとして、女性(66)が「しまむら」に損害賠償を求めた訴訟で、地裁小倉支部は28日、「しまむら」に約570万円の支払いを求める判決を言い渡した。
裁判官は、「床が滑りやすい状態を放置した」と述べた。
女性は2009年7月、北九州市戸畑区の店舗入口付近で転んで足を骨折し、歩くのが不自由になった。
女性側は、「床が濡れていたのに、転倒防止の措置が不十分だった」と主張。
「しまむら」側は、「濡れて滑りやすい状態ではなく、入口にマットも敷いていた」と反論していた。
裁判官は、防犯カメラの映像などから、事故当時は床が雨で濡れて滑りやすい状態だったと認定。「転倒した場所にはマットなどを敷かず、危険防止の措置をとらなかった」と指摘した。
2011年11月22日6時47分に、NHK首都圏から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ちょうど2年前、杉並区の居酒屋で4人が死亡、12人がけがをした火事で店内の火災報知機の配線が断線し正常に作動しなかったことが、警視庁への取材でわかった。
ビルを所有する会社は、火事の1年半前から2度にわたり消防から修理を指導されていたのに放置していたということで、警視庁は防火対策の不備が被害の拡大を招いたとみて刑事責任の追及に向けて捜査を進めている。
おととしの11月22日の朝、杉並区高円寺雑居ビルの2階にある居酒屋で起きた火事では、ちゅう房から出た火が店内の装飾用の布などに燃え移って一気に燃え広がり、客と従業員のあわせて4人が死亡、12人がけがをした。
この火事で出火当時、店内の火災報知機の配線が断線していて、正常に作動しなかったことが警視庁への取材で新たにわかった。
また、ビルを所有する会社は火事の1年半前から少なくとも2度にわたって火災報知機を修理するよう消防から指導されていたが、放置していたという。
さらに避難用の階段につながる扉の前には物が置かれ、階段での避難が難しい状態だったという。
警視庁は、こうした防火対策の不備が被害の拡大を招いたとみて、業務上過失致死傷の疑いでビルの関係者などの刑事責任の追及に向けて捜査を進めている。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
事故というよりは事件の様相を呈してきたが、参考までに情報提供する。
2011年11月4日22時56分にmsn産経ニュースから、同日23時6分に朝日新聞から、5日16時57分に千葉日報から、また5日付の朝日新聞首都圏版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午後1時半ごろ、千葉市稲毛区のショッピングセンター「フレスポ稲毛」の遊戯施設「ファンタジーキッズリゾート」の遊具内で、男児(3)が左手中指を第一関節と爪の間で切断する重傷を負った。
警察は業務上過失傷害の疑いもあるとみて、安全管理に問題がなかったか調べている。
警察などによると、男児が遊んでいたのは「ボールプール」と呼ばれる遊具。外側に設置された送風機で膨らませた、高さ2.5m、横幅6m、奥行き4mの大型テントの中に小型のボールが大量に敷き詰められており、子どもがその中で遊ぶ仕組み。
出入り口にかかっていた観音開きのビニールシートの一部が劣化して内側の網が露出しており、男児が外に出ようとして誤って転んだ際、指が網に引っ掛かった可能性が高いという。
運営会社「ファンタジーリゾート」はネットのほつれに気付いていたが、事故などの前例がなかったため、対策をとっていなかったという。
同社では札幌市などに同様の施設があり、遊具の安全確認を急いでいる。
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(ブログ者コメント)
ブログ者は、かって子供をプールに連れて行った際、狭いプール内でツバ付きの風船フリスビーを投げている父親に対し、ツバの部分が目に当たると危ないと注意したところ、なにが問題なのか?と反論されたことがある。
今回の事故も、潜在危険をどこまで重大事故に結び付けて考えるか?という点で、それに似たところがある。
出入り口シートの内側が破れ、網が露出していたからといって、指切断という大事故が起きるなど、過去に事例でもない限り、危険予知することは難しいだろう。
しかし、現実に起きてしまった。
想定外の事故はどこででも起こり得る。これは、そういった教訓となる事例だ。
2011年11月2日19時19分にNHK名古屋から、同日13時32分に中日新聞から、同日14時6分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前10時10分ごろ、名古屋市科学館理工館4階の放電ラボで、空気中に電流を流す装置を使って稲妻が発生する仕組みについて実演していたところ、突然、装置の一部から火が出た。
担当の職員が、見学客60人を部屋の外に避難させ、その後、消火器を使って火を消し止め、けが人はいなかった。
同館によると、この放電ラボは6mほどの高さがあり、電圧をかけるコイルを通じて先端に取り付けた針から空気中に電流を流す構造で、高さ1.5m、直径76cmの2本の発電装置(テスラコイル)から120万ボルトの電気を放電させるもの。
火が出たのは、うち1本のコイルが巻かれた部分とみられる。
同日午前9時半の開館前点検では異常は見つからなかったという。
同館では、発電装置のショートが原因とみて、メーカーの担当者を呼ぶなどして原因を詳しく調べたうえで、対応策を検討する方針。当面、この装置の実演を取りやめることにしている。
放電ラボは、雷の稲妻のような放電の仕組みを学ぶ施設として今年3月、世界最大のプラネタリウムなどと同時にオープンした。
出典URL■■■
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(2011年12月2日 修正1 ;追記)
2011年11月3日付の中日新聞紙面に、出火原因に関する若干詳しい記事が、下記趣旨で掲載されていた。
科学館への取材で、放電部分にある導線を覆うカバーがはがれ、はがれた部分から火花が飛んで出火した可能性があることが判った。
館によると、導線のカバーは放電の際、何らかの原因で溶けてはがれた可能性がある。
2011年10月23日0時36分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府池田市の小学校で今月9日に行われた住民運動会で、綱引きの綱が切れて4人がけがをする事故があった。
市教委が全市立小の綱を緊急点検したところ、うち8割は購入から30年前後経っているとみられることが22日、分かった。
9日には、東京都昭島市でも、同様の事故で14人が負傷している。
両事故とも購入後約30年の綱を使用していたが、綱の耐用年数などに関する明確な基準はなく、事故を受け、点検を進める自治体の中には独自の安全基準を検討する動きも出始めている。
池田市によると、事故は9日、市立石橋小で開かれた住民運動会で発生。126人が参加した綱引きの最中に直径38mmの綱が切れ、12~46歳の4人が軽傷を負った。
昭島市でも同日、市立小で行われた自治会主催の運動会の綱引きで直径38mmの綱が切れ、参加171人のうち14人が負傷。
ともに30年ほど前から同じ綱を使用していたという。
池田市教委は事故後、市立全11小学校の綱の購入時期を点検。その結果、うち9校の綱が購入後30年前後経過しているとみられるという。
このため市教委は、来年度予算で綱の買い替えを進める一方、長さや太さに応じて競技人数に制限を定めることを決めた。
市教委の担当者は「傷みや湿気を防ぐため、今後は倉庫の床に直接置かず、器具に巻き取るようにしたい」と話しており、保管方法にも気を配るという。
綱引きの綱は古くても使い続けられるケースが多いことから、事故後、大阪市教委も校長会などを通じて市内の学校での点検を要請するなど、ほかの自治体でも安全性を再確認する動きが広がっている。
ただ、綱の耐用年数や競技人数などに明確な基準はなく、担当者たちは困惑もみせる。
大津市教委では、競技人数について、あるメーカーの説明書に「目安は50cmに1人」と書かれていたことに着目。参考情報として各学校に伝えることにした。点検も強化し、各校と協力して綱のほつれや状態をきちんと確認した上で来シーズンに備えるという。
綱引き競技の普及・指導に取り組む社団法人「日本綱引連盟」は、綱の適切な管理方法として、摩擦による劣化を防ぐため使用後はできる限り砂利を取り除くことや、湿気が少ない場所で保管することを呼び掛けている。
同連盟の事務局長は「昭島市の事故以降『綱引きは何人まで参加できるのか』という問い合わせが相次いでいる。大人数で引かずに綱に余裕をもたせること、綱の状態をよく確認することを助言している」と話した。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
大津市のように横展開を図るところも出てきているようだが、こういった動きが報道されると、なにかホッとした気分になる。
2011年10月21日0時48分に、朝日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スキーで滑走中にゲレンデの支柱に衝突して後遺症が残ったとして、男性(32)が、スキー場を経営するプリンスホテルに損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は20日、請求通り約2800万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
判決によると、男性は2009年3月、「苗場スキー場」で滑走中にバランスを崩し、リフトの支柱に衝突。土台の金属製ボルトが尻に突き刺さった。約2カ月間寝たきりになり、左足などに後遺症が残った。
ボルトは先端部分が数センチほどナットから突き出していた。
判決は「ボルトが露出し、重大事故が起きる危険性を予見できたのに、マットでボルトを覆うなどの対策を怠った」と指摘し、安全対策の不備を認めた。
そのうえで、男性が請求できる損害として7900万円余りを認めたが、男性が請求していた約2800万円に限って支払いを命じた。
プリンスホテルは「判決を精査のうえ対応を決めたい」とのコメントを出した。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
スキーに転倒はつきもの。転倒して支柱にぶつかれば、当然、大事故につながる恐れがある。
今回の現場の状況はよく分からないが、以下の業界基準に従い、支柱にはマットなどを巻いていたのではないか?そして、マットなどからボルトの頭が飛び出していた。(記事中の「ナットから突き出していた」とは、「マットから・・・」の誤字かもしれない)
もしそのような状況であったのなら、安全対策の不備と言われても仕方がない。
参考)全国スキー安全対策協議会のホームページより
第5章 スキー場管理者の安全基準
(衝撃の緩和)
5-10-1 スキー場管理者は、 コース内の、またはコースに隣接している人工の障害物で、 スキーヤーが衝突したとき大きな事故となるおそれがあるものには、 衝撃を緩和する装備を取り付けます。
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2011年10月9日20時44分に毎日新聞から、同日19時21分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前11時35分ごろ、昭島市の市立拝島第二小学校のグラウンドで、自治会の運動会で綱引きをしていた際に綱が突然切れ、小学生の女児(10)が左腕を骨折するなど参加者計14人が重軽傷を負った。
警察は綱が老朽化していたとみて原因を調べている。
警察などによると、同小は毎年、自治会の運動会に場所を貸しており、この日は自治会など10団体約450人が参加。綱引きには例年120人ほどが参加しているが、今年は希望者が多く、84人対87人で、子供は約50人いた。
開始1、2分後に長さ約60m、太さ3.8cmの綱が真ん中付近で切れたといい、小学生6人を含む9~85歳の男女8人が病院に搬送された。
自らも綱引きに参加していた校長によると「一番後ろで引っ張っていたら突然軽くなって1~2mすーっと後ろに下がった。その瞬間、ほぼ全員が尻餅をついた。前にいた人は『バチッと音がした』と言っていた。綱で擦り傷を負ったり腰を打撲した人がいて、小さな子供の何人かは泣いていた」という。
綱は82年に購入した学校の備品で、毎年点検し、強度は確認できないが中学生用として売られている規格だという。
校長は「この太さを大人が使うことに問題があったのかもしれない。強度を確認せず自治会に貸した責任を感じている。今の綱にはピアノ線を入れて切れない工夫がしてあり、そういう綱を使っていたら今回の事故は防げたかもしれない」と述べた。
出典URL■■■
また、その後の対応が2011年10月12日付で読売新聞から下記趣旨でネット配信されていた。
この事故で、同市教育委員会は11日、全21市立小中学校に保管している綱の購入時期を調べた結果、拝島第二小を含む20校(20本)で綱を買い替えることを決めた。1校については、2009年に購入したばかりのため見送った。
今回の事故で、綱引きに参加した人が事前申請した数よりも約50人多かったため、市教委では、新たに購入する綱を10m短いものに決め、綱を貸し出す際、参加人数を80人程度に制限することを決めた。 中学3年生なら115人が同時に引ける綱で、1本5万8000円程度だという。
市教委によると、事故当時、使われていた綱は1982年に購入したもので、今回の調査では、それ以前に購入したものが、8本あった。 今月中に市内9校で綱引きが実施される予定で、市では今年度予算の予備費で9本をまず購入し、残り11本は来年度当初予算に費用を計上するという。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
当初、この事故を掲載するつもりはなかったが、報道を見聞きするにつれ、以下のようないくつかの安全管理上の問題点を感じたので、掲載することにした。
□下記写真のように、綱は、あちこちでササクレだっていた。こんなにササクレだっていれば切れて当然だ。
安全ベルトの綱であれワイヤーロープであれ、廃棄基準の一つが、このササクレなのだ。
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□この事例は、変更管理上の問題も含んでいる。
1つは、中学生用に製造された品を何の評価もせず大人用に貸し出したことだ。
大人の方が力が強い、つまり貸し出すことによって使用条件が大きく変わるのだが、そこに思いを馳せることはなかった。
上記12日付の読売新聞によれば、新規に購入する中学生用規格品を、大人用には人数制限して貸し出すようにするらしいが、中学生と大人の力の差を80対115と見なした模様につき、それはそれで一つの評価だ。
もう1つは、ハード面は年を経るにつれ変化するのに、それに応じてソフト面を見直さなかったことだ。
昔、貸し出しを開始したころは丈夫な綱だっただろうが、年を経るにつれ段々と劣化する。考えてみれば当たり前の話しだ。その変化を感じ取り、そろそろ貸し出しするのは止める・・・そういった対応を取ることが望ましかった。
この2点、産業現場で働く人にとっても他山の石とすべき教訓だ。
2011年9月19日9時26分に山形新聞から、同日14時32分と20日21時17分にNHK山形から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後0時5分ごろ、米沢上杉まつりの一環としてJR米沢駅前で行われた上杉砲術隊の発砲演武で、火縄銃の空砲を発砲した際、弾の代わりに詰めた紙が会場整理をしていたJR東日本社員の男性(53)の顔に当たった。
男性は鼻の骨を折る大けが。 警察は業務上過失傷害容疑の可能性も含め、事故状況を調べている。
まつり実行委員会などによると、砲術隊は立ち入り禁止区域内で横7、8人ずつ3列になり、順番に発砲を2度繰り返す演武中で、2巡目に事故が起きた。
男性は砲術隊の前列から右斜め前方約15mの位置に、一般客と並ぶようにして会場側を向いて座っていた。
銃は実弾も撃てる古式火縄銃で、今回は実弾のかわりにちり紙を丸めて銃口に詰めていた。 砲術隊長によると、銃身に詰めた紙は通常、発砲で散らばるが、まれに塊のまま出ることがあるという。
関係者によると、銃口は当時、およそ30m先の木に向けられていたが、紙の詰め物は目標よりも右にそれて男性にあたったという。
警察によると、火縄銃を扱った隊員は「火縄銃を撃ったとき、衝撃を抑えるために上半身を後に引くタイミングを誤り、狙いがはずれた」と話しているという。
砲術隊は十数年前から同まつりの際に米沢駅前で演武。立ち入り禁止区域の範囲は例年同じで、過去に事故はないという。
今回も事前に県公安委員会に猟銃用火薬類等消費許可を取り、事故当時は安全管理を確認するため米沢署員が立ち会っていた。
まつり実行委員会の担当者は「火薬の量や(立ち入り区域の)規制範囲などは警察との取り決めに従っており、安全管理面では問題がなかったと判断している」と説明。
今後については「警察の調査結果を受けて対策を講じたい」とコメントした。
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(NHKの記事は1日か2日でアクセスできなくなりますので、御承知おきください)
(ブログ者コメント)
□粉じん爆発の恐ろしさを体験させるための教育では、ハルトマン式実験器具の筒の上をろ紙で塞ぎ、爆発時に大きな音を出させるようにする。 なぜなら、ろ紙がなければ粉じんは筒の中で音もなく燃えるだけで、見ている人に粉じん爆発の恐ろしさが伝わらないからだ。
それと同様、この演武でも、迫力を出すために銃口にちり紙を詰めていたのだろうか?
□ただ、残念ながら、誰も今回のような事故を予見できなかった。よしんば予見した人がいたとしても、「過去に事故はない」とか、「万一当たってもタダの紙だから大丈夫」、といった声にかき消されてしまったのかもしれない。
□今後、水平射撃の必要性とか、紙を詰めることの是非について議論されるだろうが、結果論としては、事故が起きる前に議論することが望ましかった。
その点、産業現場で安全管理に携わる人にとって、教訓とすべき事例だ。
(2012年9月20日 修正1 ;追記)
2012年9月18日12時42分にInfoseekニュース(時事通信)から、同日14時57分にmsn産経ニュースから、隊長らが書類送検されたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米沢署は18日、空砲を撃った「上杉砲術隊」の50代男性隊員と隊長の60代男性を、業務上過失致傷容疑で書類送検した。
容疑を認めているという。
送検容疑は、古式火縄銃の実演中に、銃の詰め物の量や発砲後に衝撃を抑える適切な動作などを怠り、会場警備に当たっていた男性(当時53)にけがをさせた疑い
発砲演武は米沢上杉まつりの人気イベントの一つだったが、この事故を受けて、今年は自粛した。
出典URL
http://news.infoseek.co.jp/article/120918jijiX592
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120918/crm12091815010017-n1.htm
①事故の第一報 (8/17)
17日午後2時15分ごろ、6kmコースで川下りしていた遊覧船3隻のうち、23人が乗っていた2番目の船が転覆。1人死亡、3人重軽傷、3人行方不明。(8月22日現在、5人死亡)
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②かじをとっていた船頭は、かじとり経験が半年 (8/18)
□現場は流れが速く、水の渦が生じるが、客にスリルを味わってもらうため、普段から船を渦に近づけていた。
□しかし今回は船が渦に巻き込まれて制御困難となり、左岸岸壁に衝突した。
□かじをとっていた船頭は経験3年だが、かじとり経験は半年だった。
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③船頭は子供たちに救命胴衣は着ないでよいと説明 (8/19)
□船頭は、子供たちに救命胴衣を渡す際、「暑いので置いておいて」と説明していた。
□会社側は、「前からそういった実態は把握していたが、長年事故がなく油断していた」と話した。
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④会社は過去にライフジャケット着用義務化を検討すれど断念 (8/19)
□03年の遊覧船事故後、会社として乗客全員にライフジャケット装着を義務付けようと検討したこともあったが、乗客への負担が大きく断念した。
□会社側は、「救命クッションがあれば問題ないとする法律があったこともあるが、認識が甘かった」と述べた。
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⑤会社の「事故処理基準」に乗客救助方法などの記載なし (8/19)
□会社の「事故処理基準」には、通報方法や事後処理方法が記載されているだけで、乗客の救助方法などは記載されていなかった。
□年に1回の緊急時訓練で、「乗客が川に落ちた」という想定はしても、転覆に備えた訓練は一度も行っていなかった。
□会社側は「そもそも船が転覆するとは思っていなかった。認識の甘さがあった」と述べた。
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⑥かじとり船頭の技量認定はベテラン船頭まかせ (8/19)
□船のかじをとる船頭の技量はリーダー格のベテラン船頭らに一任され、会社側には船頭の力量をチェックする体制や規定はなかった。
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⑦川下り遊覧船の運航を規制する法律が曖昧 (8/20)
□関連法律は、「船舶安全法」、「船舶職員法」、「海上運送法」の3つ。
□「船舶安全法」では、20トン未満の船舶に救命胴衣かクッション型救命具の配備を要求。
□「船舶職員法」では、エンジン搭載小型船舶の船頭に対し、12歳未満の乗客に救命胴衣を着用させるよう要求。ただ、同法対象の認可事業者968のうち、川下り業者は15のみ(天竜下りは認可事業者) 。現実には、エンジンなき船で川下りしている業者は相当数ある。
□海の小型船舶には公的機関の確認や検査が行われているが、川の船については監視の目が働いていなかった可能性あり。
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⑧検証終わるまでは運行再開せず(8/22)
□運航会社である天竜浜名湖鉄道の社長は22日、「社内の検証結果が出るまで、川下り船の営業は再開しない」との意向を示した。
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(ブログ者コメント)
いろいろと問題点が出てきているが、ブログ者は、その中でも、船頭技量の認定基準をはっきり決めていなかったことが最大の問題だと感じている。
かじとり船頭の技量はベテラン船頭が認定する、そういったやり方は、一昔前の徒弟制度であれば、そのほうが良かったのかもしれないが、組織として仕事するようになった限りは、組織としての管理が必要だろう。
(2011年8月27日 修正1 ;追記)
2011年8月25日12時33分に、NHK静岡から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
会社の安全管理が問題になっているが、安全管理規程と実際の運営が乖離していたことが新たにわかった。
会社は平成18年10月に定めた安全管理規程で、事故を防ぐために、危険を感じた箇所や舟の状態など船頭らからの情報を共有してデータベース化を行うとしているが、データベースは一度も作っていないことが新たにわかった。
会社側によると、情報交換をするために船頭が気づいたことを書き込む「連絡ノート」を舟乗り場に備えていたとしている。
また、規程では安全管理の態勢を作ったりチェックしたりする「安全統括管理者」を取締役のなかから選ぶ、としているが、営業課長が「安全統括管理者」と「運航管理者」を兼任していたという。
安全管理規程と実際の運営とが乖離していることについて、会社は、「我々のような小規模な会社では規程に則した態勢を整えられない部分があった。もっと実態に合った規程を作るべきだった」としている。
一方、運輸安全委員会の調査によると、会社は15kg未満の幼児用の救命胴衣を用意していなかったことがわかった。
12歳未満の子どもには救命胴衣を着用させることや、体の大きさに合わせて体重が40kg未満の子ども用と15kg未満の幼児用の2つのタイプを備え付けることが法律で義務づけられている。
これまでに、会社では12歳未満の子どもへの着用を徹底していなかったことがわかっていて、運輸安全委員会は、救命胴衣の着用だけでなく、準備にも問題があったと見て、さらに調査を進めている。
(2011年10月13日 修正2 ;追記)
2011年10月12日18時29分に、朝日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故で、国交省中部運輸局は川下りを運営する第三セクター「天竜浜名湖鉄道」に、海上運送法に基づく安全確保命令を出す方針を固めた。12日、関係者への取材で分かった。早ければ14日にも出すとみられる。
同局は、事業許可の取り消しや事業停止命令も視野に調査を進めたが、これらは見送られる見通し。ただ、天竜浜名湖鉄道は来季以降の川下りの営業の意思を明らかにしておらず、約100年続く川下りの今後は依然不透明だ。
同局は事故後、特別監査(立ち入り検査)を2回実施。12歳未満の救命胴衣の着用義務が徹底されておらず、社長も着用義務を承知していなかったことなどを把握した。安全管理や船頭の教育などが現場任せになっていた点の改善策を求めるとみられる。
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(2011年11月13日 修正3 ;追記)
2011年11月9日と10日に毎日新聞静岡版から、国交省による事故原因調査状況について、下記趣旨でネット配信されていた。
国交省運輸安全委員会は8日、転覆事故現場付近で初の調査を実施した。
調査は、上流の電源開発船明(ふなぎら)発電所のダム湖上で10月7日に行われた同型船の基本性能調査に続き2度目。
同委員会の調査官ら5人、独)海上技術安全研究所から6人、船頭4人の計15人で、午前10時から約2時間半、行われた。
船の速度と方向を測定する全地球測位システム(GPS)やジャイロ、パソコンなどの機材のほか、記録用のビデオカメラ、転覆した第11天竜丸と同じ重量にするための重りなどが積み込まれ、渦の上流から下流にかけて何度も往復して船の動きを調べた。
調査は9日も実施される予定。
同委員会の事故調査官によると、調査には川の流量が事故時と同じである必要があり、2度の台風で待機したため、実施が遅れたという。
同調査官は、「明日の観測結果も含め、コンピューター上でデータを総合し、原因究明につなげたい」と話し、調査結果が明らかになるまで、早くても数カ月はかかるとの見通しを示した。
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委員会は9日、前日に引き続き転覆事故現場で事故原因調査を行い、川面の水流に関するデータなどを収集した。
調査官らはカメラを搭載し、コンピュータープログラムに従い無人で飛行する小型ヘリコプターを用意。高度約150mの上空から川の水面を撮影し、水流の動きなどのデータを収集した。
事故調査官は、「川下り船の基本的な運動性能に関する前日の調査データと、きょう集めた水流などのデータを総合し、事故原因究明に役立てたい」と話した。
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(ブログ者コメント)
□こんなにも大々的に事故原因を調査するものかと驚いたので、情報提供する。
□しかし・・・だ。 ケチをつけるつもりは毛頭ないが、いくら多数の死傷者が出たとはいえ、相手は激流にもまれながら川を下る小さな遊覧船。それがどのように転覆したかを、このように多大なるマンアワーと費用をかけて解析して、何になるというのだろうか?
□事故原因調査の最大の目的は、何時かまた、どこか別の場所で同じような事故が再発しないよう、未然防止を図るための情報を得、それを公表することだ。
しかし、今回のケースを考えてみるに、水流など事故時の条件が他の場所でピタリ一致することなど、あり得ない。
したがって転覆状況が仮に分かったとしても、他所で役立つとは、ブログ者にはとうてい思えない。
□どうも目的が解せない。スッキリしない。警察という言葉が記事の中にないので刑事罰を科すための調査ではないようだし、・・・。まさか、調査すること自体が目的になっている?そんなことはないだろうが・・・。
また、2011年11月11日付で、NHK静岡から、天竜浜名湖鉄道は川下りから撤退という下記趣旨の記事がネット配信されていた。
天竜浜名湖鉄道は、11日、取締役会を開き、事業から撤退することを正式に決めた。
社長は会議の席上、川下り事業を続けるには訓練や安全対策を十分に行う必要があるため、
□今まで業務請負で契約していた船頭を正社員として採用し
□川下りを事業部として独立させる必要がある
と説明した。
その上で、「最善の安全管理体制を作るのは人材の面でも費用の面でも会社にとって難しい」として、川下り事業から撤退することを提案し、全会一致で決議した。
これで、天竜浜名湖鉄道は8年前から地元の観光協会から受託して続けてきた川下り事業から撤退することが正式に決まった。
社長は、「大変な事故を起こし反省している。引継ぎ先が見つからない中、地元の観光資源であり川下り事業を返上することは申し訳ない」と話していた。
浜松市長は「単独の事業として継続するのは難しいが、例えば保存会のような形も考えられる。観光協会や地元のみなさんと川下りをどうしていくのか話し合いをしたい」と話した。
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(ブログ者コメント)
水や空気と同様、あって当たり前と思われがちな「安全」だが、いざ事故が起きてしまうと経営の根幹を揺るがす場合がある。
東電といい、このケースといい、そんなことを改めて思い起こさせる事例だ。
(2011年12月18日 修正4 ;追記)
2011年12月15日付で中日新聞から、運営会社の社長が安全管理規定の存在を知らなかったという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
天竜浜名湖鉄道の社長が、救命胴衣着用などを社内で定めた「安全管理規定」の存在を知らなかったことが、国交省中部運輸局への取材で分かった。会社側も認めている。
社長は事故直後、12歳未満児への救命胴衣着用義務を知らなかったと認めたが、管理規定自体を掌握していなかった実態が判明した。
運輸局は「把握していれば、安全管理の改善を図れた可能性があった」とみている。
運輸局によると、担当官が事故後の特別監査で社長に聞いたところ、安全管理規定の存在を「知らなかった」と弁明したという。
国交省が、JR福知山線脱線事故を契機に2006年10月から導入した運輸安全マネジメント制度は、経営トップが率先して安全確保に努めるための安全管理規定の整備を各事業者に義務付けている。
天浜鉄道は制度開始に合わせて作成、運用していた。
運輸局の特別監査では、遠州鉄道から招かれ09年6月に社長に就任した際、前任者からの引き継ぎ書類に川下りの項目は見当たらなかった。
社長は船頭から現場の意見を聴く努力を続けていたが、安全管理規定に基づく自身や運航管理者らの責務、救命胴衣着用など運航時の基準を認識していなかったという。
さらに、運航管理補助者に選任されていた船頭リーダーがその責務を会社から知らされていないなど組織の体制不備も浮き彫りとなり、運輸局は安全確保命令を出した。
天浜鉄道は人材とコスト両面から対応が難しいと判断、事業撤退を決めた。
国交省が公表した運輸安全マネジメント制度の今後の政策ビジョンは、転覆事故が発生した背景として、救命胴衣の着用不徹底とともに「社長が安全管理規定の存在さえ知らなかった」と指摘。
中小事業者への普及啓発を課題に挙げている。
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(2012年1月20日 修正5 ;追記)
2012年1月19日23時2分に朝日新聞から、天竜下りが廃止になる旨、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事業主体の天竜観光協会は19日、川下りを廃止する意向を明らかにした。
引き受け手が見つからないのが理由。
60年以上続いた天竜川の夏の風物詩が姿を消すことになる。
川下りの今後のあり方を協議するこの日の検討会で、観光協会側が「安全管理体制に多額の経費がかかるなど、引き受け手がない。残念だが、事業を続けるのは困難」と説明した。
天竜浜名湖鉄道が2月末、国交省に廃止届を提出する見込み。
http://www.asahi.com/national/update/0119/TKY201201190573.html
(2012年4月24日 修正6 ;追記)
2012年4月20日20時10分にNHK長野から、飯田市の天竜下りで救助訓練が行われたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
本格的な観光シーズンを前に、飯田市を流れる天竜川で、川下りの舟の事故を想定した救助訓練が行われた。
この訓練は、大型連休が始まる本格的な観光シーズンを前に、天竜川で事故が起きた際の救助態勢を確認しようと、県が中心となって毎年、行われているもの。
飯田市の弁天港には、川下りの舟を運航している2つの会社や、県、それに警察や消防などから26人が集まった。
訓練は、観光客を乗せた舟が岩に衝突して転覆し乗客が流されたとの想定で行われ、舟の会社の社員が救助船で乗客に見立てた人形を川岸に運んだあと、心臓マッサージや、AEDを使った救命処置を行った。
このあと、参加者たちは実際に舟に乗り込んで川を下りながらコースや川岸に危険な場所がないか点検していた。
2つの舟の会社によると、去年8月、浜松市の天竜川で起きた5人が死亡する舟の転覆事故などの影響で、昨シーズンは、観光客がいつもの年に比べて3割ほど減ったという。
県や会社では、「訓練や点検を通じて、長野県内の天竜川の川下りが、安全運航のために取り組んでいることを知ってもらい、観光客を呼び戻したい」としている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagano/1014554621.html
(ブログ者コメント)
天竜下りが浜松以外にもあったことを、この記事を見て初めて思い出した。
旅が趣味で、かの地にも足を運んだことがあるブログ者にしてこの程度につき、世の中には、天竜下りは、もうやってないと誤解したままの人も多いことだろう。
事故当時、天竜下りは他にもあるという報道に接した覚えはない。
メディアも、そこまでは気がつかなかったのだろう。
(2012年4月30日 修正7 ;追記)
2012年4月25日15時15分に静岡新聞から、同日19時41分にNHK静岡から、調査の途中経過が報告されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また同日20時59分に毎日新聞からは、現場での繰船状況図がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は25日、調査の経過報告を公表した。
船は現場付近で流れを受け上流方向に旋回、船頭=死亡=が船外機の回転数を上げて左に回頭する操船を行ったものの右舷側を左岸に向けたまま岩場に接近し、乗り上げた可能性を指摘。
死亡した2歳男児には救命胴衣が未配布だったとした。
安全委は、事故原因を分析中としている。さらに究明を進め、調査報告書をまとめる。
経過報告によると、現場は川が急に深くなり、流れが不規則に変わる場所。
船は現場付近で、水面に湧き上がる噴流のやや右側へ指導通りに進入したところ、噴流の流れに押され、上流へさかのぼる右岸側の反流に乗り上流方向へ旋回。右舷側を左岸に向けた姿勢となった。
さらに上流の強い流れを左舷側から受け、船頭は船外機の回転数を増して左方向へ操船したが、右舷側を左岸に向けた姿勢のまま左岸の岩場に接近。右舷船首が乗り上げ、左舷船尾から浸水した。乗船者全員が落水したと考えられる、とした。
過去にも複数の船頭が、事故前月に発生した台風による増水後、川幅が狭まり、噴流は強く大きく、右岸の反流も強くなったと感じていたが、この情報は、安全管理者には伝えられず、会社として共有されていなかった。
一方、12歳未満の子どもには救命胴衣を着用させることが法律で義務づけられているが、転覆した舟では、「暑い時期は着けなくてもよい」などと、着用を徹底させておらず、乗っていた7人の子ども全員が救命胴衣を着けていなかった。
さらに、舟には法律で定められた体重15kg未満の幼児用の救命胴衣がなく、死亡した幼児には、救命胴衣が配られなかった。
出典URL
http://www.at-s.com/news/detail/100118805.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3034562361.html
http://mainichi.jp/select/news/20120426k0000m040095000c.html
(ブログ者コメント)
他の複数の船頭が現場で感じていた、一種のハット体験。
これを会社として共有していて、はたして事故が防げたかどうかは不明だが、やることをやった上での事故でない分、悔いは残るだろう。
(2012年12月22日 修正8 ;追記)
2012年12月21日13時35分に毎日新聞から、船頭養成プログラムが作成されていなかったなどとする委員会の調査結果が、下記趣旨でネット配信されていた。
国交省運輸安全委員会は21日、調査結果を公表した。
運航会社の天竜浜名湖鉄道が、船外機やかじを扱う船頭の養成プログラムを作成せず、十分な操船技術を身に着けさせていなかったことから事故につながった可能性があるとしている。
同委によると、船頭2人と乗客21人を乗せた天竜丸は、11年8月17日午後2時17分ごろ、湾曲部にできた激しい流れ(噴流)の右側を通り抜けようとした際、流れに巻き込まれ旋回。船首が上流を向き、流されて左岸の岩場に乗り上げ転覆した。船外機が付いていたが、船尾にいた船頭は思うように操船できなかったとみられる。
運航会社は、養成プログラムやマニュアルを作成していなかったほか、噴流が操船に与える影響について教育していなかった。
また、社内規定で乗客に救命胴衣の着用を求め、12歳未満には着用させるよう明記していたのに、天竜丸では子供を含め全員が未着用で、船頭は備え付けのクッション式救命具の使用方法も説明していなかった。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20121221k0000e040193000c.html
2011年8月19日13時16分に、NHK沖縄から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
浦添市のレストランで従業員が漂白剤の入った水を誤って客に提供し、客が食中毒を起こした。県は衛生管理を怠ったとしてこのレストランを5日間の営業停止処分にした。
県によると、8月15日の夜、店の従業員が20代の男性客に漂白剤の入った水を出し、シロップだと思った男性客がアイスティーに入れて飲んだということで、男性は吐き気を訴えた。病院で治療を受け、翌日退院したという。
レストランはふだん、シロップなどをかき混ぜる棒を水の中に入れて店に置いていたが、当時は、閉店間際だったため、従業員が掃除のため同じ種類のコップに漂白剤を入れていたという。 その後、かき混ぜ棒を出そうと、水が入っていると思い込んだ別の従業員がそのコップを男性客に出したという。
(ブログ者コメント)
状況がイマイチ不明だが、空き容器にラベルと違うものを入れていて誤使用したという事例は、産業現場でもしばしば耳にすることだ。
(2011年8月28日 修正1 ;追記)
2011年8月19日付の沖縄タイムズ紙面ならびに同日付の琉球新報紙面の記事から推察するに、状況は下記だった模様。
□片づけのため、マドラー(かき混ぜ棒)が入っているコップを店から洗い場に下げ、中に漂白剤を入れておいた。
□その後、客が来たため、別の従業員が、そのコップごとマドラーを客のところに持って行った。シロップも別に持っていった。
※多分、この従業員は、店に置いてあった、そのままの状態だと思って持っていったのだろう。
□客は、マドラーが入ったコップのほうをシロップだと思い込んで、アイスティーに入れた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。