







2016年9月22日13時55分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
タチウオ釣りで用いられる「テンヤ」という仕掛けが底引き網漁の網に絡まり、漁師が額にけがをする事故が、今月、兵庫県淡路市の森漁港沖で発生した。
周辺では、釣り人が古くなったテンヤを切って海中に捨てる行為が問題となっており、淡路県民局は、「故意に海中に投棄せずに、責任を持って回収してほしい」と呼びかけている。
テンヤは、魚の頭に似せたおもりと針が一体になった本体に、アジやイワシをくくりつけてタチウオを狙う仕掛け。
大きいものでは、本体の長さが10cm以上、おもりの重さは150g以上になる。
事故は、7日午前8時ごろ、森漁港の約15km沖で発生。
40代の男性漁師がワイヤの巻き上げ作業中、ワイヤに引っかかったテンヤが跳ね上がり、額に当たり、3針を縫うけがを負った。
森漁協によると、多い日で、1回網を巻き上げるごとに10個近くのテンヤが引っかかり、水揚げにも影響が出ているという。
担当者は、「数年前から引っかかることが多くなり、釣り客らに注意を呼びかけてきたが、減る気配がない」と話す。
同県民局水産課によると、テンヤを故意に海中に捨てた場合、海洋汚染防止法違反として1000万円以下の罰金が科せられることがあり、捨てた人が特定できれば、けがの賠償責任も発生するという。
釣り人が捨てずに持ち帰れば防げる事故も多いことから、同課は、遊漁船や釣具店の団体などを通じて、故意に海中に捨てないよう、今月中にも呼びかける方針で、島内に釣りで訪れることの多い京阪神の釣り人にも、周知を強めるとしている。
同課の担当者は、「マナーの問題。漁業に支障が出ていることを知ってもらい、故意に捨てずに適切に処理するよう呼びかけていきたい」と話している。
出典
『タチウオ釣りの仕掛けで漁師が額を3針縫うけが 兵庫県が注意呼びかけ』
http://www.sankei.com/west/news/160922/wst1609220024-n1.html
(ブログ者コメント)
投棄した釣り人は、まさか自分が捨てたテンヤでけがする人が出るなど、思ってもみなかったのではないだろうか?
事故の因果関係が遠く離れたところにある・・・・そんな事例だと感じたので、紹介する。
2016年9月19日11時0分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この夏、京都北部のNPO法人が企画、実施した花火の打ち上げが激しい論議を巻き起こした。
京都府福知山市で3人が死亡し、約50人が重軽傷を負った北近畿最大規模の「ドッコイセ福知山花火大会」の露店爆発事故から3年が経過する中、「みんなが元気になれば…」と、まちの活性化を目的に、大会と別の形で花火の打ち上げが行われた。
大会は、事故後、開催中止の状態が続いている。
事故の記憶が色濃く残る時期の花火打ち上げに、被害者からは「早すぎる」という声も浮上したのだ。
爆発事故の原因となったのは、露天商のずさんな携行缶の取り扱いにあった。
当時、ベビーカステラの露店の店主だった男が、屋台の自家発電機に給油する際、炎天下に長時間放置され、発電機の熱風にさらされて内圧が高まった携行缶のふたを開けたことによって、噴出したガソリンが屋台の火気に引火し、爆発したのだ。
事故が残した〝爪痕〟は深かった。
実行委は、事故後、3年連続で花火大会を中止。
今後についても、「再開してほしいという意見が市民らから寄せられているが、今のところ、再開の予定はない」としている。
被害者への補償については、「道義的責任で救済する」として、この3年間で、実行委が把握している被害者57人のうち、40人と救済措置について合意し、医療費や休業費の一部補償などを実施している。
ただ、実行委としては、「(補償は)加害者がすべきだ」とし、救済措置の打ち切りについても検討を進めている。
実際、8月23日付で、事故によって両手と両足を負傷した男性(64)に治療費支払いの打ち切りを通知した。
実行委によると、男性は1~2カ月に1回程度通院し、薬を処方されているというが、治療歴などから「症状は固定されていると推察できる」と判断。
男性に対し、「治療費について実行委による代払いを8月分をもって終了する」との通知文書を郵送した。
実行委の担当者は、「治療費や後遺障害の慰謝料などについて、異議や請求があれば話し合う」としているものの、「加害者の露店主に変わって治療費を代払いしている」というのが基本的な立場なのだという。
NPO法人の花火の打ち上げ企画は、こうした状況の中で浮上してきた。
NPO法人は、地域振興などを目的に、市内の経営者らが4月に結成した。
石坪理事長は、「まちの空気が沈んでいるので、みんなが元気になるきっかけになればと企画した」と、企画の趣旨を説明する。
ドッコイセ福知山花火大会よりも規模を小さくし、花火の打ち上げは1000発。
事故の原因にもなった露店も設置しない。
確かに事故は衝撃的だったが、まちの活性化も考えていく必要があるのではないか。
そんな思いからの提案だった。
しかし、被害者側の思いはいまなお複雑だ。
「被害者家族会」の盛本会長は、「花火の打ち上げそのものを否定するわけではない」としながらも、「事故の当事者は今でも厳しい生活を送っている。被害者の話を聞いて同意が得られてから実施すべきだ」と厳しい見解を示す。
被害者にとっては、「花火は事故の象徴」。
河川敷は事故のあった現場でもあり、「打ち上げは時期尚早」として、打ち上げの自粛を求めた。
それでも、NPO法人側は計画を変更せず、予定通りの8月21日午後8時から約15分間、花火の打ち上げを実施した。
NPO法人の関係者は、「遺族の方へのお悔やみの気持ちもあるし、いまだに治療を続けている方がいることも承知している。ただ、地域団体などからは、花火を打ち上げてほしいという声もある。何より、事故後、地元の元気がないことを何とかしたいという思いがあった」と話した。
地域のことを考えての、ぎりぎりの判断だったのだ。
当日は、安全面への配慮から河川敷への立ち入りは禁止し、警備員約65人を配置し、福知山署員も警備にあたった。
約2500人が夏の夜空を焦がす花火を楽しみ、トラブルもなく無事終了した。
見物客からは、「いつ再開されるのかと思っていた」、「3年間待ち望んでいた」と、打ち上げに好意的な声が上がる一方、「(事故の被害者への)補償問題などが決着した状態でやるのがベスト」、「最初に黙とうした方がよかった。募金を行うのもいい」と、事故の当事者への配慮を望む意見もあった。
被害者家族会の盛本会長も現場を訪れ、「無事に花火が打ち上がるかを見届けに来た」と語りつつ、「(事故で負傷した)妻や子供は風呂から上がると保湿クリームを塗る。毎日があの事故との闘いだ」ともつぶやいた。
事故を起こした男は、公判で「人生をかけて謝罪と賠償に努める」と繰り返したが、現在服役中で、具体的な賠償の見通しは立っていない。
被害者の中には、いまだに治療中の人や、後遺症や心の傷に苦しむ人も少なくない。
花火の打ち上げは再開すべきか、やめるべきか。双方の思いをくんだ結論を出すのは容易でない。
NPO法人によると、来年以降の打ち上げ計画は「未定」だという。
出典
『関西の議論] 「今も妻子は保湿クリームを…」闘い続く露店爆発事故の被害者 花火打ち上げ再開は時期尚早か…渦巻く賛否』
http://www.sankei.com/west/news/160919/wst1609190006-n1.html
(ブログ者コメント)
事故については下記記事参照。
2013年8月15日 福知山市の花火大会で屋台の発電機給油用携行缶からガソリンが噴出し爆発、60人死傷、携行缶に直射日光と発電機排ガスが当たっていた
(第1報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3148/
(第2報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3320/
2015年5月21日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4884/
(2016年9月23日 修正2 ;追記)
2016年9月17日付で毎日新聞千葉版から、パイプの強度自体がなかった可能性が高いという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
山武市蓮沼の遊園地「県立蓮沼海浜公園こどものひろば」で、昨年5月、ゴンドラ型遊具が高さ4mから落下し、母と娘が負傷した事故。
国交省の審議会が16日公表した報告書で、公園を管理・運営する第三セクター「千葉県レクリエーション都市開発」(山武市)が、建築基準法で定められた建築確認の申請をしていなかったことが明らかになった。
県は、申請を求めて遊具の強度チェックをしていれば事故を防げた可能性もあったと認め、県立公園の違法状態を放置したことを陳謝した。
事故があったのは、つり下げ型の電動モノレール「スカイパイレーツ」。
昨年5月2日午後3時10分ごろ、ゴンドラ1機をつり下げる支柱が溶接部分で壊れて落下し、茨城県の女性(当時41歳)が胸の骨を折り、娘(同3歳)も全身を打撲した。
破断したのは、2週間前にアルバイト従業員が長さ3cmの亀裂を見つけ、製造業者が工場に持ち帰らずに現場で補強部品を溶接するなどした部分。
報告書は、
▽溶接方法も補修技術も不適切だった
▽千葉レク社の責任者は補修内容の点検をせず運行を再開しており、安全管理体制が不十分だった
と指摘した。
一方、ゴンドラについて、「溶接が適切に行われても、建築基準法に定める強度がなかった可能性が高い」と、設計段階で必要な強度を満たしていなかった可能性も指摘した。
建築基準法では、このような遊具は県などに建築確認を申請し、強度チェックを受けるよう定めている。
しかし、事故を起こした遊具は、乗り場部分は申請されたが、レールや客が乗るゴンドラ部分は、県が1988年に設置した時も、千葉レク社が2002年に足こぎ式から電動式に交換した際も、申請していなかった。
県建築指導課の担当者は、設置時に申請しなかった理由について、「ジェットコースターなどを主にした規定のため、この遊具が対象なのか判断できなかったようだ」と説明。
00年に国から該当する遊具が具体的に示された際に対象と分かったものの、その時期はさびがひどく、使用を休止していたという。
県立公園を管理する県公園緑地課の小山・県立公園室長は、「建築基準法の担当は、建築指導課という役割分担が念頭にあった。電動式に交換した02年に、建築指導課に一声かけるなどして連携していれば、事故を防げた可能性もあり、反省している」と陳謝した。
スカイパイレーツは現在休止中で、廃止される予定。
千葉レク社の川嶋・蓮沼海浜公園管理運営部次長は、「けがをされた方にも、安全性を信じて来てくれた利用者の方々にも申し訳ない。点検や運行管理を強化しており、二度と事故を起こさない決意だ」と話した。
警察は、この事故について業務上過失傷害容疑で捜査している。
出典
『山武のゴンドラ落下事故 千葉レク社、建築確認申請せず 県立公園「違法状態」 県陳謝』
http://mainichi.jp/articles/20160917/ddl/k12/040/342000c
9月16日11時13分に朝日新聞からも、同趣旨の記事が写真と図解付きでネット配信されていた。
国交省は、16日、調査部会の報告書を公表した。
客車をつるす鉄製パイプの強度が弱く、補修の溶接もずさんで、事故につながったと結論づけた。
事故の約2週間前、管理する千葉県レクリエーション都市開発の職員がパイプに約3cmの亀裂を見つけ、鋼板を溶接して補強していた。
しかし、手法が不適切で、報告書は「補強の効果はほとんどなかった」と指摘した。
また、2002年に客車をペダル式から電動式に変えた際、建築基準法に基づく届け出をしていなかったことも判明。
パイプは、建築基準法が求める強度の半分しかなかった。
出典
『モノレール落下事故、客車つるパイプ強度が不十分 千葉』
http://www.asahi.com/articles/ASJ9H01PGJ9GUTIL065.html
(2017年12月24日 修正3 ;追記)
2017年12月2日付で毎日新聞から、次長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山武署は1日、運営する第三セクター「千葉県レクリエーション都市開発」の次長(43)と課長(41)、同市の遊具設計保守会社の社員(72)=いずれも男性、肩書は当時=を業務上過失傷害容疑で千葉地検に書類送検した。
送検容疑は15年4月下旬、遊具に入った亀裂について運営会社が詳細な補修方針を指示せず、業者の補修も不十分なまま運行を再開させ、約2週間後の5月2日にゴンドラが落下する事故を起こし、乗っていた茨城県職員の女性(44)に肋骨骨折などの重傷を負わせたとしている。
3人は容疑を認めているという。
同署によると、運営会社と女性の間で示談が成立したことから、「寛大な処分を求める」との意見を付けた。
出典
『山武のゴンドラ落下 客負傷 3人を書類送検 業過傷害容疑』
https://mainichi.jp/articles/20171202/ddl/k12/040/171000c
2017年12月19日12時20分に産経新聞からは、不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉地検は18日、公園の管理会社の42歳と44歳の男性社員2人と、修理会社の男性社員(73)をいずれも不起訴処分にしたと発表した。
地検は処分理由について、過失内容や事故後の対応などを考慮した結果としている。
出典
『千葉・山武のゴンドラ事故 管理会社社員ら不起訴』
http://www.sankei.com/affairs/news/171219/afr1712190028-n1.html
12月19日付の千葉日報紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。
怪我を負った女性と示談が成立していることや、同遊具を今後撤去するなどの対応を考慮したものとみられる。
2016年9月12日12時5分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前10時ごろ、岐阜県飛騨市神岡町で開かれていた「第18回山の村だいこんマラソン大会」ハーフの部を走っていたランナー115人が、蜂に刺された。
市教育委員会によると、いずれも軽症だった。
ランナーは、7km地点の打保橋付近を通ったところ、次々に蜂に刺された。
橋げたの下にキイロスズメバチの巣が見つかった。
大勢のランナーが一度に橋を通った振動で蜂が驚き、巣から出て刺した可能性があるという。
市教委の調べでは、刺された115人は17〜70歳の男女で、一部の選手は大会本部で氷で冷やすなどの手当てを受け、8人は市内の病院で受診した。
入院した人はいなかった。
ハーフの部は21.0975kmで、午前9時半にスタートした。
697人が走り、完走者は631人だった。
驚いた人も多く、30〜40人が蜂に刺された影響で途中棄権したとみられる。
大会はハーフと10km、5km、3kmの部があり、計1539人が走った。
打保橋は長さ14mで、ハーフの部の参加者だけが走る場所だった。
大会は実行委員会が主催し、事務局の市教委生涯学習課は、「大会前日の試走では蜂の巣に気付かなかった。来年の大会前にはコース上の蜂の巣についても念入りにチェックしたい。刺された方には、今後、お見舞いの文書を送りたい」と説明している。
大会は、高原を走り、参加賞として地元産のダイコンとホウレンソウが贈られ、人気を集めている。
出典
『マラソン大会 次々に115人がハチに刺される 岐阜』
http://mainichi.jp/articles/20160912/k00/00m/040/037000c
9月12日11時16分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
岐阜県飛驒市神岡町の山之村地区で、11日、地元などの実行委員会が主催する「第18回山の村だいこんマラソン」のレース中に、参加者ら115人が蜂に刺された。
同市消防本部の救急車が現場で待機したが、いずれも軽傷。
救急搬送はなかったが、8人が同市民病院で手当てを受けた。
レースはそのまま行われた。
消防や担当者によると、11日午前10時20分ごろ、ハーフマラソンのスタートから約7km地点にある林道の橋の上を走っていた参加者らが、キイロスズメバチとみられる蜂に刺された。
橋の下には蜂の巣があったといい、主催者は、蜂に刺された参加者の一部をバスで救護テントに運び、患部を冷やすなどの処置をした。
大会は5km、10kmなど計4コースがあり、計約1700人が参加。
高校生以上の男女697人が参加したハーフマラソンは午前9時半にスタートした。
コースは毎年ほぼ同じで、主催者は橋の下を確認していなかったという。
担当者は朝日新聞の取材に対し、「こんなことは初めて。今年は気温が高く、『蜂がいるかもしれないので気をつけてください』と声をかけた。刺された方を早急に特定して、おわびしたい」と話した。
[名和昆虫博物館(岐阜市)の名和哲夫館長の話]
キイロスズメバチは攻撃性が高く、巣に対する防御反応を強く示す。
ランナーの走行による振動が橋の下の巣に伝わり、警戒が強まったため、巣を守るためにハチが飛び出して人を刺したと考えられる。
この時期は巣が成熟するピークに近い。
巣の大きさにもよるが、400~1400匹のはたらきバチが一つの巣にいるとされている。
刺された場合、ほとんどの人は重症にならないが、まれにアレルギー体質の人がショックを起こし、最悪、死に至る場合もある。
マラソン大会のように多くの人が通る催しでは、事前に木の枝や橋の下などに巣ができていないか確認をしておくこと、参加者がハチに攻撃されにくい白っぽい服装をしておくことが大切だ。
出典
『マラソン中に115人が蜂に刺される 岐阜、橋の下に巣』
http://www.asahi.com/articles/ASJ9C5CXMJ9COHGB002.html
(ブログ者コメント)
○今回トラブルの教訓は、産業現場にも通じるところがある。
一つは、橋の下に、去年はなかったであろう蜂の巣が、今年はできていたこと。
産業現場でも、現場の状況は時々刻々と変化している。
前回は安全に作業できたからと、安全確認することなく作業すると危険な場合があるかもしれない。
もう一つは、前日の、おそらくは少人数での試走時には問題がなかったこと。
事前にテストなど行う場合は、できるだけ本番に近い状態で行うにこしたことはない。
○名和館長の話に出ている服装の件、テレビのインタビューに対し、参加者の方が「私は首の後ろを刺された。刺された人はほとんどが黒っぽい服装だった。黄色などの蛍光色の服を着た人は刺されていなかった」と答えていた。
2016年9月3日7時11分に千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
印西市が8月27日夜に開催予定だった「印西花火大会」を開始時間後に急きょ中止した問題で、花火業者I社は、2日、千葉日報の取材に応じ、「打ち上げ場所が最悪な状況だった。場所をきちんと整備しようとする姿勢が市に欠けていた」とし、中止理由を一方的に業者の作業遅延のせいと主張する市に反論した。
打ち上げ場所の利根川河川敷は連日の悪天候で足場が悪く、搬入車両が入れなかったため、大量の花火を徒歩で運ぶことを余儀なくされたという。
同社によると、設置場所の足場の悪さが予想されたため、同社は前日の26日朝から花火の設置作業を開始。
通常はトラックを打ち上げ場所の近くまで寄せるが、ぬかるみに車輪がはまって近くまで行けず、スタッフは各車両から50~100mを歩き、花火を運んだ。
花火の重さは最大25kgほど。
スタッフは2つを両手で抱え、足場の悪い中を何度も往復。
全部で約1000個を設置する計画だったが、夜10時まで作業をしても、約3割しか設置できなかった。
大会当日は、早朝5時から作業開始。スタッフも増員した。
だが、完了の遅れが確実な情勢となった午後6時15分ごろ、同社は市に「定刻に打ち上げるのは不可能」と報告。
しかし、市は「定刻」を譲らなかった。
同社は作業を続け、開始時間の7時半の20分後の50分ごろ設置が整い、配線などの最終点検に入った。
だが8時10分に、市から突然中止を告げられた。相談はなかった。
「あと数分で上げられる状況だった。打ち上げ時間は8時半まであったから、残り15分間だけでもダイナミックな花火を上げられたのに」。同社の担当者は不満を隠さない。
また、市が作業遅延の理由として「点火装置に異常が発生したと業者が言っている」と説明したことについて、同社は「異常はなかった」と否定した。
設置場所の除草や平らにならす作業もしたという同社は、「主催者が設置場所を整えるのが通常の花火大会。他の大会で設置で困ることはない。市は大会を成功させるための配慮に欠けていた」とし、「間に合わないと伝えたときに『やれ』と言わず、中止にしてくれた方が良かった」と話す。
一方、市は、「設置場所がぬかるんでいたことは、当日夕方に業者の報告で初めて知った」としている。
同社は、提出を求められたてんまつ書を内容証明郵便で市に送付。
これらの経緯を記した内容という。
一方、市は、業者への損害賠償請求も検討するとしている。
出典
『「打ち上げ場所の状況最悪」 市の説明に業者反論 印西花火大会中止』
http://www.chibanippo.co.jp/news/national/348443
9月6日11時1分に千葉日報からは、下記趣旨の続報記事がネット配信されていた。
市は8月31日に中止理由を「花火業者の作業遅延」などと発表。
遅延理由として市経済政策課の担当者は、「点火装置に異常が起きた。風でかぶせていたシートが飛ばされ、雨風で異常が起きたのでは、と業者が話している」などと説明していた。
これについて業者が「そんな報告はしていない」と否定したため、千葉日報は、5日、同課に確認。
すると、「そもそも、市は取材で『点火装置の異常という報告が業者からあった』という説明はしていないし、業者からそうした報告も受けていない」と文書で回答。
記者が虚偽説明であると迫っても、同課は繰り返し否定したが、やりとりの音声記録を示すと、ようやく虚偽説明を認めた。
虚偽説明について、同課は「思い違いだった」と釈明。
点火装置の異常と説明した理由については、「『強風でシートがなびき、防水作業に時間を要した』との業者の報告を、装置の異常と捉えてしまった」とした。
一方、台風の影響でぬかるみがひどく、花火の設置が難航したと業者が主張している利根川河川敷の打ち上げ場所を市が整備せず、状況も把握していなかったことについては、「業者から問題があるとの報告はなかった」とし、対応は適切だったとの考えを示した。
市制施行20周年を記念し、15年ぶりの開催予定だった同大会は、事業費4千万円を投じて8800発を打ち上げる計画だった。
市は中止理由を4日後に発表し、対応に市民の苦情が殺到していた。
出典
『市「点火装置異常」を訂正 取材に一時虚偽説明 印西花火大会中止』
http://www.chibanippo.co.jp/news/national/348994
9月10日10時7分に千葉日報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉県が、6月、打ち上げ現場の整地は主催者の役割であると市に説明していたことが分かった。
県産業保安課によると、花火大会での事故防止を図るため、県内で開かれる大会の主催者や花火業者を集めた説明会を6月8日に県庁で開催。
約100人が参加し、印西市は経済政策課の職員1人が出席した。
説明会では、各関係者の役割分担などが説明され、主催者の役割として「打ち上げ現場は必要に応じて整地し、周囲の草刈りを必ず行う」ことが指導された。
「地面が軟弱だったら花火の筒が傾く恐れがあり、事故を招きかねない」と県の担当者。
「大会の安全に関する責任は主催者にある」ことも念押しされたという。
同大会の観覧会場は市内だったが、打ち上げ現場は対岸の茨城県の利根川河川敷で、打ち上げの許可申請は同県に行っている。
同県の打ち上げの手引では、細かな役割分担までは明示していないが、「打ち上げ現場の土地の状況を十分に把握し、災害発生防止のため必要な措置をとる」ことを主催者らに注意喚起。
同県の担当者は、「打ち上げの責任は花火業者が負うが、総括的に安全管理の責任を負うのは最高責任者である主催者」と説明している。
市は、台風後も整地をしようとしなかったことについて、「大会当日朝に業者の責任者と会ったが、地盤の悪化の報告や、整地についての相談がなかった」とし、「対応は適切だった」との考えを示している。
出典
『現場整地「主催者の役割」 千葉県が6月、市に説明 印西花火大会中』
http://www.chibanippo.co.jp/news/national/349969
(ブログ者コメント)
工事する場合、工事が安全かつ円滑に行えるべく環境を整備するのは、発注者側の責務。
それと同じことではないだろうか。
2016年8月30日16時42分にNHK横浜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月31日17時32分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
今月26日に、平塚市で開かれた花火大会で打ち上げられた花火の破片で、70代の女性と小学生の2人がけがをした。
平塚市は、安全対策に問題がなかったか、調査している。
平塚市によると、今月26日、市内で行われた「湘南ひらつか花火大会」で打ち上げられた花火の破片が会場の広い範囲に落ち、70代の女性が、10cmほどの大きさの花火の破片が額に当たり3針縫うけがをしたほか、小学5年生の男の子も灰が目に入り、けがをしたという。
市では、会場周辺の風が強い際は花火大会を中止するよう、事前に決めていたが、当日は風速が最大で5.6mと、中止の基準である10m以上には達していなかったため、大会を開いたとしている。
ただ、風が観客席側に向かって吹いていたため、場内放送で注意を呼びかけたという。
打ち上げ場所と観客席との距離は300m以上離れているなど、県が定めた保安距離基準などは満たしていたという。
平塚市は、風向きによって花火の破片が広範囲に広がった可能性があるとして、安全対策に問題がなかったか調査を始めていて、「事故の原因を調査し、来年以降の安全確保につとめたい」と話している。
出典
『平塚市 花火事故で調査』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1055238681.html?t=1472588572899
『湘南ひらつか花火大会 男女2人がけが 破片など落下』
http://mainichi.jp/articles/20160831/k00/00e/040/274000c
(ブログ者コメント)
昨年は特に多かったが、今年も花火大会での事故が目につく。
本ブログに掲載しただけでも、西予市、鶴岡市に続き、これで3例目だ。
2016年8月26日19時9分にNHK山形から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月25日20時48分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8月20日に鶴岡市で行われた「赤川花火大会」で、打ち上げられた花火の破片が客席に落ち、19歳の男性が頭の骨を折る大けがをしたほか、目に灰が入ったなどとして9人が手当を受けていたことが分かった。
警察や花火大会の実行委員会によると、8月20日夜の花火大会の最中に打ち上げられた花火の破片が、会場の広い範囲に落ちた。
会場の医務室では、破片が頭に当たったり、目に灰が入ったりして9人が手当を受けたほか、翌日21日にも、1人から灰が当たったと連絡が寄せられたという。
10人のうち2人が、その後、医療機関を受診し、このうち19歳の男性は、頭の骨を折る大けがをした。
実行委によると、男性は、打ち上げ場所から300m以上離れた客席で頭に破片が当たり、医務室を訪れたあと、自力で帰宅したが、頭が腫れてきたため夜中に病院へ行ったところ、頭の骨が折れていると診断されたという。
また、約1km離れた住宅街にも落ちたほか、午後8時前には観客席近くの草むらが燃え、待機していた消防署員が消し止める騒ぎもあったという。
実行委によると、当日の会場の風速は2.7mから4.2mで、風速10m以上という中止の基準には達していなかったが、風向きが客席側に変わって、3度にわたり、一時中断されたという。
実行委の前野委員長は、「風が弱まり、続行できると判断したが、観客席に風が吹いてしまった。風向きも考慮するなど、運営の判断基準を見直し、来年以降の安全確保に努めたい」と釈明。
24日付で、新聞紙上などにおわび広告を出した。
赤川花火大会は、ことし26回目で、当日はおよそ1万2000発が打ち上げられ、会場には大勢の人が訪れていたという。
警察は、当時落下してきた破片の大きさや重さなど、くわしい状況を調べている。
出典
『花火大会で破片落下でけが人』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6025127631.html?t=1472246102790
『花火大会の落下物で10人けが 頭の骨折も 山形・鶴岡』
http://www.asahi.com/articles/ASJ8T3JWPJ8TUZHB00D.html
(ブログ者コメント)
どこのテレビ局だったか、ニュースで「花火の殻は、昔は和紙を貼り合わせて作っていたが、今は段ボールを圧縮成形して作る」と解説していた。
結構、固そう。
大き目の破片が落ちてくると、その衝撃は結構強いのかもしれない。
(2017年3月19日 修正1 ;追記)
2017年3月17日21時15分にNHK山形から、上空では強い風が吹いていた可能性ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大会の許可を出した市の消防本部は、大学や気象台などの専門家でつくる委員会を設けて事故の調査を行い、17日に結果を公表した。
それによると、当時の風速は、地上では秒速2.4mで大会を中止する基準には達していなかったものの、上空の450mでは秒速13mの強い風が吹いていた可能性があるとしている。
そして、この風の影響で、安全のために設定した区域を超えて観客席まで花火の破片が飛散したと考えられるとしている。
また、再発防止策として、今後、打ちあげ場所からの観客席までの距離を再検討することや、会場の風向風速を常に計測して大会をすみやかに中断できる態勢を確立することなどを提言している。
赤川花火大会はことしも8月に開催される予定で、大会の実行委員会は、「報告書の指摘を受け止め、どのような対策を立てていくかこれから消防と考えたい」と話している。
出典
『赤川花火大会事故 強風が原因か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6024822481.html
2016年8月17日9時12分に岐阜新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月16日23時36分に読売新聞から、8月17日付で朝日新聞(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
今年5月、岐阜市の長良川鵜飼の鵜舟の男性船頭=当時(73)=が流されて溺死した事故で、岐阜労基署は、16日、労安法(墜落等による危険の防止)違反の疑いで、船頭の雇用主にあたる同市長良の男性鵜匠(75)を書類送検した。
送検容疑は、5月23日夜の鵜飼終了後、午後8時半ごろ、長良橋上流付近で逃げた鵜を捕まえる作業を船頭にさせる際、川に落ちて溺れる恐れがあるにもかかわらず、鵜舟に浮き袋を設置したり、船頭に救命胴衣を着用させたりするなど、救命に必要な措置をしなかった疑い。
船舶職員及び小型船舶操縦者法では、鵜舟の乗船者の救命胴衣着用は、努力義務にとどまる。
しかし労基署は、鵜匠には雇用主として船頭の労働安全を守る義務があると判断し、労安法を適用した。
事故を受け、鵜飼漁を行う鵜匠6人と観覧船事業を実施する同市は、事故翌日から6日間、鵜飼を中止。
鵜匠が鵜舟に救命胴衣を配備して、書類送検された鵜匠を除く5人で鵜飼を再開。
市も、鵜飼観覧船の船頭に救命胴衣を着用させて、安全対策を強化している。
鵜匠の書類送検を受けて、山下鵜匠代表(77)は、「安全第一で今後も粛々と(鵜飼を)していく」と話した。
細江市長は、「事故後、鵜舟にも救命具を配備するなど安全対策を講じたが、引き続き、安全運航に努めたい」とコメントを発表した。
出典
『鵜匠を書類送検 長良川鵜飼、船頭死亡事故』
https://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20160817/201608170912_27865.shtml
『鵜舟の船頭長良川で溺死、労基署が鵜匠書類送検』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160816-OYT1T50108.html
(ブログ者コメント)
事故当時の状況は、下記記事参照。
(2016年5月26日付 毎日新聞大阪版)
岐阜市の長良川で23日、鵜飼の船頭の男性が川に流される事故があり、行方不明になっていた男性(73)の遺体が25日、川底で見つかった。
警察などによると、男性は23日夜、鵜匠と他の船頭2人の計4人で鵜舟に乗り、鵜飼実演中に逃げた鵜を見つけ、捕まえようと川に飛び込み、行方が分からなくなっていた。
遺体は25日午後1時10分ごろ、長良橋から上流約30mの川底(水深約2.4m)に沈んでいるのを警察や地元消防などの捜索隊が発見。家族が本人と確認した。
警察が死因を調べている。
市は、この日の鵜飼を捜索のため取りやめ、26日も安全対策を協議するため中止する。
出典
『水難事故 逃げた鵜追った船頭、流され死亡 岐阜・長良川』
http://mainichi.jp/articles/20160526/ddn/041/040/015000c
(2016年5月27日9時57分 岐阜新聞)
山下鵜匠代表は、「いまだかつて鵜匠や(鵜舟の)船頭が川乗りで事故を出し、死亡したというのは自分は聞いたことはない」と肩を落とした。
27~29日の鵜飼観覧船の乗船予約は1900人。
この週末、長良川河畔の旅館・ホテルの予約はほぼ満室だったという。
6日間で乗船予約を断った人数は計3342人になる。
関係者は、「打撃は経営に響くほどの大きさだ」とやるせなさをにじませた。
出典
『長良川鵜飼30日再開 船頭死亡事故受け安全対策を徹底』
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20160527/201605270957_27358.shtml
(2017年4月22日 修正1 ;追記)
2017年4月21日12時21分にNHK岐阜から、罰金の略式命令が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)
鵜匠は4月に入って検察から労安法違反の罪で略式起訴され、その後、岐阜簡易裁判所から罰金20万円の略式命令を受けて、20日、納付したという。
この事故の後、長良川鵜飼では、鵜舟に乗る鵜匠や船頭に救命胴衣の着用を義務づけ、5月11日から始まる今シーズンは、船頭が亡くなった舟を含む例年通りの6艘で鵜飼いをすることにしている。
出典
『船頭死亡事故で鵜匠に略式命令』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/3085788151.html
2016年8月18日8時30分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
女優のYさん(19)が、大阪・梅田芸術劇場で行われた主演ミュージカル「ピーターパン」の稽古中、宙づりの状態で高さ3mから落下し、左目眼窩底(がんかてい)吹き抜け骨折の大けがを負ったことが、17日、分かった。
所属事務所によると、16日午後8時30分ごろ、海賊との決闘シーンで、高さ3mから逆さまの状態で降下して、1mの位置で止まるはずが、スタッフの操作ミスで落下。
救急車で大阪市内の病院へ搬送された。
関係者によると、顔面から落ちたが、反射的に両腕で頭や顔をガード。
稽古は中止となり、Yさんは、大阪市内の病院に救急搬送された。
翌17日の精密検査で左目眼窩底吹き抜け骨折と診断され、入院した。
警察が現場を実況見分し、関係者に事情聴取するなどして調べている。
所属事務所によると、全治は不明だが手術の予定はなく、1週間ほど入院して経過観察するという。
Yさんは2013年にTさん(24)からバトンを受け、9代目ピーターパンに抜てきされ、以後、4年連続で主演を務めてきた。
大阪公演は17日の2公演のみだったが、所属事務所は中止を決定。
午前11時の開演前までに同劇場のホームページなどで中止を発表したが、それを知らない観客らが同劇場に多数訪れ、係員が対応に追われた。
出典
『「ピーターパン」主演女優顔面骨折…稽古中の宙づり、高さ3メートルから落下 大阪公演中止』
http://www.sankei.com/west/news/160817/wst1608170054-n1.html
2016年8月17日6時0分に上毛新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後1時10分ごろ、群馬県富岡市岡本の「群馬サファリパーク」で、専用の軽乗用車で動物を監視していた従業員の女性(46)が、ツキノワグマに襲われた。
女性は左脇腹や胸をかまれ、ドクターヘリで前橋市の前橋赤十字病院に運ばれたが、午後3時半すぎに出血性ショックで死亡した。
警察が、詳しい状況や原因を調べている。
警察や同パークによると、襲ったのは放し飼いにされている5歳の雄で、体重約110kg、体長約1.7m。
事故が起きたのは、ツキノワグマとシカ、サルを展示飼育する「日本ゾーン」。
事故当時、同区域にはクマ4頭がいて、女性は、軽乗用車で見学客の安全確認などをする業務に1人で当たっていたという。
警察によると、監視車両の運転席側の窓中央部に横向きに取り付けられていた1本のステンレス製パイプ(直径2cm)が外れていた。
窓は開いており、クマがパイプを壊し、車内に入ったとみられる。
約20分間隔で運転していた園内の見学バス運転手が、女性の監視車にクマが侵入しているのを発見し、緊急通報。
駆け付けた従業員がクマを追い払い、女性を管理事務所まで運び、119番通報した。
事故を受け、サファリパークは、午後3時ごろの見学バスを最後に閉園した。17日も臨時休園する。
女性は、宮崎県の高校から石川県内の動物飼育専門学校に進学。
在学中に飼育員を志し、卒業後、群馬サファリパークに就職した。
25年余り勤務し、2014年12月から、日本ゾーンの監視を担当していた。
川上園長(63)は、「(女性は)安全管理に慎重だったので、『なぜ』という思い。従業員に危険はつきものだが、言葉にならない。一層の安全対策を講じていきたい」と肩を落とした。
同パークは1979年開園。約100種、1000頭を飼育し、園内を客がマイカーやバスで巡り見学する。
97年8月には、車外に出た夫婦がトラに全身をかまれ死亡した。
2010年12月には、バス運転手が水牛に襲われ重傷を負った。
今回の事故について、栃木県でツキノワグマ2頭を飼育する動物園の担当者は、「園にいるクマは人に慣れており、襲うことはほとんどない」と話す。
その上で、クマが強い力を持っていることに注意し、「鍵や格子の細かい点検が重要だ」と指摘した。
出典
『クマに襲われ女性従業員死亡 車で巡回中 群馬サファリ』
http://www.jomo-news.co.jp/ns/9614713620729073/news.html
以下は関連情報。
(8月17日13時17分 読売新聞)
自家用車に乗って、家族4人で訪れた千葉県の女性(43)は、「軽乗用車の脇を通ると、クマが尻まで車内に入っており、駆けつけた従業員が棒でたたくなどして追い払おうとした。目の前でこんな怖いことが起こるなんて」と話していた。
出典
『クマ、運転席窓から侵入か…サファリパーク死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160817-OYT1T50085.html
(8月17日付 毎日新聞東京版夕刊)
安全対策として従業員が乗っていた巡回車の車窓に取り付けられていたパイプの防護力が、不十分だった可能性の高いことが、パークへの取材で分かった。
パークは、クマに襲われても、パイプで車内の安全は確保されるとしていたが、事故ではクマが押して外してしまったとみられ、警察は、対策に問題がなかったかなど調べている。
パークによると、パイプ(直径2cm)は運転席と助手席の車窓に各1本、車窓の真ん中を横切る形で設置。
クマの口の部分までしか入らず、仮にクマがパイプに触れた場合、習性から引っ込むと想定していた。
一方、同種施設の姫路セントラルパーク(兵庫県姫路市)は、巡回車にパイプを2本設置。担当者は、「1本だと多少の時間稼ぎになるが、防護用として十分とはいえない」と指摘する。
これについて群馬サファリパークは、「窓からえさをやるため、金網だと窓から投げられないし、視界も悪くなる。(1本は)安全性と利便性の妥協点だった」と説明した。
出典
『群馬サファリパーク 死亡事故 パイプ防護力不足か 巡回車の窓に設置』
http://mainichi.jp/articles/20160817/dde/041/040/074000c
(8月18日付 朝日新聞群馬全県版(聞蔵))
施設によると、女性は1人で車を運転し、サルやシカ、ツキノワグマがいる場所での見物客の安全確認や動物の監視をしていた。
通常、監視の際は、車内からサルなどにエサの野菜を投げたり、音にも気をつけたりしながら巡回するため、窓を開けて走行することが多いという。
そのため、車両の窓から動物が入り込まないよう、安全バーを取り付けている。
担当者によると、ツキノワグマは、毎日、閉園後に獣舎の中で十分なエサを与えているため、「空腹ということはなく、普段から車やバスに近づくことは少ない」と話す。
そのため、安全バーは、クマが突然襲ってきた時に身を守るためのものとして作られていないという。
また巡回中は、職員は常に監視しているため、動物が近づけば、すぐに車を動かすことができるという想定だ。
(1/2に続く)
(1/2から続く)
(8月18日付 毎日新聞東京版)
巡回車の安全対策について、国の統一基準がないことが分かった。
今回の事故では、同パーク独自の安全対策が不十分だった可能性が指摘されている。
ただ、基準の設定には慎重な意見もあり、環境省は「事故の原因を把握した上で判断する」と話している。
日本動物園水族館協会は、「動物をより魅力的に展示する各園の取り組みが阻害される懸念もあるが、最低限でも設定すれば、園の安全意識は高まる」と指摘する。
ただ、ある施設関係者は、「基準がないから事故が起きるのではない」と、基準設定には慎重な考えだ。
出典
『群馬サファリパーク 死亡事故 巡回車、安全統一基準なし 環境省「原因把握し判断」』
http://mainichi.jp/articles/20160818/ddm/041/040/143000c
(8月18日11時50分 毎日新聞)
パークによると、車両点検はほぼ毎日行っているが、パイプの強度点検は1カ月に一度程度だった。
パーク担当者は、「日ごろの安全点検が十分とは言えない水準だった可能性がある」と話し、安全体制の見直しを検討する。
巡回用の車には、窓から動物に投げ与える麦やトウモロコシなどの餌を常備されていた。
他の施設関係者からは「えさを狙ったのではないか」と指摘する声も出ているが、パークの矢島・お客様本部長は、「クマには毎日十分な量の餌を与えており、空腹から車両を襲ったとは考えにくい。本当に『なぜ』という気持ちだ」と話した。
女性を襲ったクマについて、矢島本部長は、「動物愛護法などに照らし、現時点で殺処分はしない予定だが、放し飼いも当面は行わず、獣舎内で管理する」としている。
出典
『群馬サファリ パイプ点検は1カ月に一度 えさ十分、なぜ』
http://mainichi.jp/articles/20160818/k00/00e/040/273000c
(8月18日14時37分 読売新聞)
運転席側の窓枠に取り付けられた動物防護用パイプの片端がねじで直接固定されておらず、事故で外れていたことが、17日、捜査関係者への取材で分かった。
警察は、車内に乗り込もうとしたクマの重さにパイプが耐えきれなかったとみており、同パークの安全管理に問題がなかったか調べている。
車の運転席側の窓枠には、直径約2cmのステンレス製パイプが、横向きに取り付けられていた。
片端はねじで直接固定されているが、もう片端は金具に1.8cm差し込むような形で付けるだけで、溶接されていなかった。
同パークは、「動物がこれまでパイプをつかむようなケースはなく、想定外。ただ、毎朝の始業点検でパイプを揺するなどして、しっかり固定されているかどうか確認している」とする。
女性は、事故当日、クマの餌付け用にキュウリを持ち込んでいた。
車内に一部が欠けたキュウリが残っており、近くの地面にはキュウリの切れ端が落ちていた。
窓ガラスは割れておらず、女性は窓を開けたまま作業をしていたとみられる。
同パークは、「視界を確保するためにも、職員が窓を開けたまま作業することはある」としている。
出典
『防護パイプ、ねじで固定せず…サファリ死亡事故』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160817-OYT1T50244.html
(8月20日15時20分 読売新聞)
同パークは、19日、車の窓に鉄格子を取り付けるなどの再発防止策を実施した。
県動物愛護センターに提出した改善計画書に基づくもので、県は、現地視察で実施状況を確認した。
同パークは安全性が確保できたとして、20日、営業を再開する。
窓に鉄格子を付けたのは、クマがいる「日本ゾーン」や「トラゾーン」、「ライオンゾーン」を巡回する普通車で、計6台。
運転席と助手席のドアに鉄枠をねじで固定し、そこに約5cm四方の網目の鉄格子を溶接した。
事故前のステンレス製パイプ1本と比べて頑丈な作りだが、視界の確保と演出用の餌やりのため、窓の中央部分に上下約13cmの隙間を設けた。
窓は開けたままにするという。
同パークは、「この隙間ならクマは体を入れることができない。鼻先が少し入るかもしれないが、よけたり車を動かしたりして、大きな事故は回避できる」と説明している。
軽乗用車は、今後、三つのゾーンでは巡回に使わない。
同パークは、このほか、改善計画書に沿って、
〈1〉1ゾーンを車2台ずつで巡回
〈2〉従業員を襲ったクマは当分、屋内に隔離。ほかのクマも道路外にある電気柵で囲ったエリアでのみ放し飼いにする
〈3〉職員のミーティングを従来の夕方1回から朝夕2回に増やし、情報共有を強化
の3項目について、20日から実施する。
従業員用の安全マニュアルの改訂も、早急に進める。
同パークの川上園長(63)は、「多大な心配や迷惑をかけてしまい申し訳ない。できる限りの安全対策を施し、職員への注意喚起も行った。野生観察を楽しみに、またサファリを訪れてほしい」と話した。
県は、「サファリも事故を真剣に受け止め、防止対策を講じたと考えている」としている。
出典
『車のドアに鉄格子付け営業再開…事故のサファリ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160820-OYT1T50002.html
2016年8月15日18時29分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月16日0時34分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
焼き鳥チェーンT社(大阪市)は、15日、千葉県柏市の南柏店で、焼酎ではなく、手の消毒に使うアルコール製剤で作った酎ハイを客に出していたと発表した。
7月19~23日の5日間に151杯を提供したが、同社は、「現時点では健康被害の報告はない」としている。
T社によると、従業員が7月19日、焼酎の容器を接続するドリンクサーバーに、誤って食品添加物アルコール製剤の容器(18ℓ)を接続した。
アルコール製剤はサトウキビからつくったエタノールが原料で、食品にも使われるが、同社では手の消毒に使っていた。
容器の大きさや形が似ていて、液体も透明で、違いに気づかなかったという。
店のマニュアルでは、どちらの容器も段ボール製の包材に入れておくことになっていたが、南柏店では包材を捨てていた。
通常の酎ハイより泡立ちが多く、客から「味がおかしい」との指摘が数件あり、店側は酎ハイの異変に気付いたものの、原液が原因とは考えず、原因が分かるまでそのまま客に商品の提供を続けていた。
23日にサーバーの修理を依頼して、誤りが分かった。
飲んでしまった客には、返金して対応する。
出典
『T社、酎ハイに消毒用アルコール 泡立ち多く客が指摘』
http://www.asahi.com/articles/ASJ8H5DGFJ8HPLFA003.html
『「T社」で酎ハイに“消毒用アルコール”』
http://www.news24.jp/articles/2016/08/16/06338096.html
(ブログ者コメント)
飲食店で漂白剤などを客に誤提供する事例はしばしば発生しており、本ブログでも何件か紹介しているが、今回のような事例は、ブログ者にとって初耳だ。
本件、8月15日付でT社のHPに、お詫びとお知らせ文書が掲載されていた。
紋切り型の内容かと思いきや、再発防止に十分役立つ内容。
大手製造業などで比較的大きな事故が起きてもナシの礫のことが多い現状、居酒屋チェーン店から、さほど大きな被害も出ていないのにこれほど詳しい情報が提供されているとは、思いもしなかった。
文書の内容のポイントを以下に転載する。
[経緯]
・誤って接続した時点でドリンクサーバーから抽出されるチューハイに異変が認められたため、ドリンクサーバーに不具合が生じたとの認識をもち、平成28年7月22日にドリンクサーバーのメンテナンスを手配したものの、この間も誤った商品を提供しておりました。
・平成28年7月23日にメンテナンスを実施するなかで、異変はドリンクサーバーの不具合によるものではなく、ドリンクサーバーに接続している原液が原因である可能性が高いと判断したため、当該ドリンクサーバーの使用を中止し、新たな焼酎を開封のうえチューハイの提供を行いました。
・その後、原液の調査を行った結果、当該原液は焼酎ではなく食品添加物アルコール製剤であったことが確認され、本件が発覚いたしました。
[原因]
①焼酎及び食品添加物アルコール製剤は、両方とも透明の液体であり、かつ抽出口が付いた透明な容器を段ボール製の包材で梱包したもので、形状・サイズが似ていた.
②厨房内に段ボール製の包材を置いてはならないとの南柏店におけるマニュアルの誤認識のもと、焼酎及び食品添加物アルコール製剤を梱包している段ボール製の包材を廃棄し、透明な容器のみの状態で使用していたため、見た目には焼酎との区別がつかなかった
③食品添加物アルコール製剤の抽出口部分がドリンクサーバーの接続口部分の口径サイズに近似しており、強引に接続することが可能だった
[対策]
・包材・容器が、一目で焼酎と区別できる規格の食品添加物アルコール製剤を、本日鳥貴族全店に配送し、一斉入替の手配を行った。
・焼酎の交換作業に関する詳細な手順書を作成し、全店に周知徹底する。
・食品添加物アルコール製剤の保管場所を改めて定め、食材と混同しないよう周知徹底する。
自主検査において、これらの再発防止策の実施状況をチェックする。
2016年8月14日18時19分に愛媛朝日テレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月14日7時14分にNHK松山から、8月14日18時1分にテレビ愛媛からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『西予市の花火大会で観客やけど』
http://eat.jp/news/index.html?date=20160814T181929&no=1
『夏祭り花火が飛散し4人やけど』
http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20160814/4813101.html
『西予市の祭りで花火が飛散、4人軽傷』
http://www.ebc.co.jp/news/data/index.asp?sn=1582
13日夜、西予市で開かれた花火大会で花火の火花の一部が飛び散り、観客4人が軽いやけどなどを負った。
警察などによると、事故があったのは西予市三瓶町で開かれた「奥地の海のかーにばる」の花火大会で、13日午後9時頃、打ち上げられた花火の火花の一部が、会場近くの埋め立て地にいた観客に降りかかった。
この事故で、市内外から訪れた成人の男女4人が、足首やふくらはぎなどに軽いやけどを負った。
イベントを主催した市などによると、本来、海側に向かって飛ぶよう設置された花火が、何らかの原因で、観客のいる陸地側向きに傾いていた可能性があるという。
現場は、仕掛け花火から40mほど離れた立ち入り制限区域の外側で、警察は、当時の天候や花火が飛び散った原因などについて詳しく調べている。
西予市や警察などによると、この花火大会では約5000発の花火を海の上の船などから打ち上げていて、当時、イベントには1万人近くの人出があったという。
市では、「けがをされた方に申し訳ない。関係各署と相談して対策や対応を検討したい」としている。
2016年7月25日1時1分に毎日新聞から、現場写真付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月24日23時38分に朝日新聞から、7月25日1時22分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『夏祭り事故 露店の調理用油飛散で7人搬送、5歳女児重傷』
http://mainichi.jp/articles/20160725/k00/00m/040/088000c
『から揚げ露店のフライヤー倒れ、10人やけど』
http://www.asahi.com/articles/ASJ7S7J9XJ7STIPE027.html
『屋台の油かかり10人やけど 北九州の祭り、5歳児重傷』
http://this.kiji.is/129969705966798325?c=39546741839462401
24日午後9時ごろ、北九州市戸畑区の夏祭り「戸畑祇園大山笠」(国重要無形民俗文化財)が開かれていた同区天籟寺(てんらいじ)2の路上で、露店の空揚げ用フライヤーが倒れ、飛散した調理用油で10人がやけどを負った。
うち3〜73歳の7人が市内の病院に搬送され、5歳女児が重傷。
いずれも命に別条はないという。
警察によると、露店関係者らが片付け中に、誤って、台車に載せて移動させようとしていたフライヤーを倒し、近くの見物客に中の油がかかったとみられる。
フライヤーは、油を入れる部分が奥行き約60cm、幅約40cm、深さ約30cm。
搬送された7人のうち、未成年は、重傷の女児と3歳の女児1人、10歳の男児2人の計4人だった。
目撃した30代女性によると、事故が起きた屋台の近くにはスーパーボールすくいの屋台があり、10人程度の子どもが集まっていたという。
祭りは22日からで、この日が最終日だった。
7月25日18時59分にNHK北九州からは、管理上の問題点にスポットを当てた、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『油の管理不適切だった可能性も』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/5024287681.html?t=1469483721926
警察は、露店の店主らが高温の油を調理器具に入れたまま運ぼうとするなど、油の管理が不適切だった可能性もあるとみて、業務上過失傷害の疑いで当時の状況を詳しく調べている。
警察の調べによると、露店の店主らは、高温の油が入った状態で鶏のから揚げ用の調理器具を台車で移動させようとして、倒してしまったという。
調理器具のメーカーでは、油の温度を冷ましたうえで、必ず油を抜いてから器具を運ぶよう、注意を呼びかけているという。
7月26日付で毎日新聞福岡版からは、複数の法令違反があったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『戸畑祇園フライヤー事故 露店、複数の法令違反』
http://mainichi.jp/articles/20160726/ddl/k40/040/628000c
事故が起きた露店に複数の法令違反があったことが、25日、市や消防などへの取材で分かった。
市火災予防条例に基づく露店開設の届け出をしておらず、道路法や道路交通法に基づく道路の占用・使用許可も市や警察から得ていなかった。
市によると、祭りの会場で出店した72店舗は必要な許可や届け出を申請していたが、事故があった24日夜は、会場周囲の路上で、市や消防が把握していない露店が多数営業していた。
問題の露店は、食品衛生法に基づく営業許可が必要だった可能性もあるという。
北橋・北九州市長は、「大変残念だ。行政としても事態を大変重く受け止める」とコメントし、安全対策の方針を定め、関係業者に順守を要請する考えを示した。
7月26日10時2分に西日本新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『道路使用許可なし慣例化』
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_kitakyushu_keichiku/article/261427
屋台は建物の軒先の狭い歩道上に設置され、道路交通法などに基づく許可はなかった。
山笠関係者は、「他の軒先営業も同じ状況」といい、再発防止に向けた取り組みが求められる。
屋台は、飲食店の軒先の歩道に長机を並べた簡易なもので、歩道の幅は約2.5m。
2、3人がすれ違うのがやっとで、事故当時、山笠を見物した多くの人が屋台の前を行き来していた。
屋台は、軒先であっても歩行者の通行の妨げになりかねないため、警察や自治体の許可が必要だ。
しかし、「道路使用許可を取らずに軒先で営業することが慣例化していた」(同山笠関係者)。
事故を起こした屋台も含め、付近で軒先営業していた約15店には「どこも許可は出ていない」(捜査幹部)状態だったという。
ある店主は、「許可がいるとは知らなかった」と打ち明けたが、戸畑区役所は、「許可を取るべきケースだった」と指摘する。
(2016年11月27日 修正1 ;追記)
2016年11月25日19時20分に朝日新聞から、店主が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『9人やけど事故、男を書類送検 露店でフライヤー倒れる』
http://www.asahi.com/articles/ASJCT4SD8JCTTIPE037.html
福岡県警は、25日、出店した自営業の男(43)を業務上過失致傷などの疑いで書類送検した。
容疑を認め、捜査関係者によると、「安易だった」と供述しているという。
過去に男はフライヤーから油を抜いて撤去作業をしていたことから、県警は、男が危険性を認識していたとみている。
男は営業に必要な道路使用許可を取っていなかったといい、県警は、道路交通法違反(道路無許可使用)容疑でも書類送検した。
2016年7月25日6時54分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月25日11時40分にTBS News iから、7月25日11時6分に北海道新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『温泉施設で3歳児死亡 浴槽で溺れたか』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160725/k10010607331000.html
『滝川市の温泉施設で3歳男児が溺死』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2829336.html
『滝川の温泉施設で3歳児溺れ死亡 家族と入浴中』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0296772.html
24日午後8時前、北海道滝川市の温泉施設Tで、隣の赤平市に住む男児(3)が、女湯の浴槽の中で沈んでいるのを利用客が見つけ、病院に運ばれたが、およそ1時間後に死亡した。
現場は多くの浴槽がある大型の温泉施設で、警察によると、男児は60代の祖母と30代の母親、それに5歳と7歳の姉と共に訪れていたという。
発見されたとき、母親は2人の娘と共に洗い場に、祖母は露天風呂にいたということで、入浴客が浴槽に沈んでいた男児を発見した。
警察に対し母親は、「祖母が息子の面倒を見てくれていると思った」と話しているという。
男児が見つかった浴槽は、高さおよそ50cmの壁があるが、階段や手すりが備えられ、幼い子どもでも入ることができるという。
男児の身長は92cmだったが、浴槽は深さがおよそ95cmあった。
警察は、誤って溺れたものとみて、詳しいいきさつを調べている。
女性用浴場には浴槽が8つあり、当時、40~50人ほどが入浴していた。
7月25日17時50分に北海道新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『ジェットバスの泡で発見遅れか 溺死の3歳男児』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0296864.html
警察は、ジェットバスによる泡や、この浴槽が高さ約50cmの壁に囲まれていることで他の浴槽の入浴客から見えづらく、発見が遅れたとみて調べている。
2016年5月21日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正3として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5902/
第2報(修正2)は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5946/
(2016年7月31日 修正3; 追記)
2016年7月23日7時0分に毎日新聞から、祭り中止の申し立ては却下されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『諏訪大社「御柱祭」 特別抗告該当せず 中止申し立て棄却』
http://mainichi.jp/articles/20160723/k00/00m/040/129000c
長野県・諏訪大社の「御柱祭」での転落死事故を受け、祭りの事実上の中止を命ずる仮処分の申し立てに対し、最高裁は、「特別抗告の事由に該当しない」として棄却した。
決定は7月15日付で、申し立てた箱山弁護士は、「国民が国家に対して生命尊重を求める権利があるのかないのかを、最高裁として判断を出してもらいたかっただけに、棄却理由に明記がないのは残念だ」と話している。
6年ごとに開催される祭りでは、ほぼ毎回事故死者が出ており、今年も5月5日に大木を垂直に立てる「建て御柱」で、高さ15mの木の上部から氏子の男性(当時41歳)が転落死した。
箱山弁護士は、祭りの度にけが人や死者が出るのは人命軽視に当たるとして、安全対策が講じられるまで、境内の使用を禁じる仮処分を長野地裁諏訪支部に申し立てた。
諏訪支部は、「申立人(箱山弁護士)には、仮処分で守られるべき権利はない」などとして却下、即時抗告を受けた東京高裁も棄却した。
このため、「生命や自由、幸福追求に対する国民の権利を尊重するとする憲法13条から導かれる『国家に対して生命尊重を求める権利』が国民にあり、犠牲者が相次ぐ祭りの中止を求める」などとして、5月16日に最高裁に特別抗告していた。
最高裁決定は、棄却理由について、「違憲を言うが、実質は単なる法令違反を主張するもので、特別抗告の事由に該当しない」とした。
転落死事故を巡っては、箱山弁護士らが諏訪大社宮司を業務上過失致死容疑で告発、県警諏訪署が捜査している。
ちなみに、2016年5月5日付で毎日新聞長野版から、事故時のやや詳しい様子が下記趣旨でネット配信されていた。(第1報掲載時の関係記事チェック漏れ)
『御柱祭死亡事故 落下直後ロープ接触 体の向き変わり頭から』
http://mainichi.jp/articles/20160507/ddl/k20/040/007000c
亡くなった氏子の男性は、落下直後、柱から伸びる作業用ロープに接触して体の向きが変わり頭から落ちたことが、目撃者らの話で分かった。
警察や関係者によると、事故は5日夕、「本宮一」の柱(高さ15m)を境内に建てた後、足場や安全帯取り付け用として柱に巻かれていた綱の撤去作業中に起きた。
柱の先端付近で作業をしていた男性は、突然、ぶら下がるような格好になり、足から落下。
登り下りのため、柱から地面に斜めに張られたロープに接触し、柱の根元にあった掘削用の重機の屋根に頭から落ちたという。
本宮一は、同市の豊田・四賀地区が担当。
男性ら6人が、安全管理者として、綱の撤去にあたっていた。
男性ら40人は、祭りの間の約1時間、直立した柱にしがみついていた。
「時間が長く、体力を消耗する」という氏子の声もある。
2016年7月20日18時32分に読売新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
『危ないジェット水流…水上バイク転落時に直撃』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160720-OYT1T50062.html
海上で水上バイクから転落した際に、ジェット水流を受けて死傷する事故が、2011年からの5年間で11件発生していたことが、海保の調査でわかった。
いずれも、ジェット水流が水着を突き破って内臓などを損傷させており、本格的なマリンレジャーの時期を迎える中、同庁はウェットスーツの着用徹底などを呼びかけている。
同庁によると、被害は7月と8月に集中。
いずれのケースも、水上バイクの後部座席に乗っていた同乗者が、加速や急発進のために海中に転落した直後に、ジェット水流が下半身を直撃した。
11年7月には、関西地方の海岸で、3人乗りの水上バイクから、同乗者の20歳代の女性が転落、下半身に大けがを負い、失血死した。
14年8月には、沖縄県で、バイクの最後尾に乗っていた20歳代の女性が旋回中にバイクから落下、直腸損傷などの大けがを負った。
(ここまで362文字 / 残り298文字は有料)
7月21日7時15分にNHK福岡NEWS WEBからも、事故件数は異なるものの、同様の記事が下記趣旨でネット配信されていた。
『水上オートバイの事故に注意を』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20160721/4172931.html
先月、福岡市西区の海水浴場で、水上オートバイから海に転落した人が、急発進の際に噴き出す「ジェット噴流」という高い水圧の海水によって大けがをする事故があり、同じような事故は、この5年間に全国で少なくとも14件起きていたことが、NHKの取材でわかった。
海保は、ウェットスーツを着れば防げる事故だとして、注意を呼びかけている。
先月19日、福岡市西区の海水浴場で水上オートバイの後部座席に乗っていた18歳の男性が、急発進の際に、背中側から海に転落した。
福岡海保によると、男性は、水上オートバイから噴き出す「ジェット噴流」という高い水圧の海水が体内に入り込んだことにより、腸の一部に穴が開くなどの大けがをしたという。
NHKが海保や各地の病院などに取材したところ、水上オートバイから転落した人の体内に「ジェット噴流」が入り込む事故は、この5年間に全国で少なくとも14件起き、5年前には兵庫県で死亡事故も起きていた。
海保では、「ウェットスーツを着れば防げる事故であり、水着で同乗するのは危険だと知ってほしい」と話している。
(ブログ者コメント)
過去にも、同様な情報を紹介済。
記事中、同種事故の危険性は圧縮空気にもある旨、コメント記載している。
2012年7月13日掲載
2012年7月8日報道 水上バイクから落ちた際、肛門からジェット水などが入って死ぬ危険性があると国交省が注意喚起
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2034/
2016年4月5日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5815/
(2016年7月26日 修正1;追記)
2016年7月20日16時36分にNHK横浜から、原因に関するやや詳しい記事が下記趣旨でネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも若干修正した)
『滑り台事故で安全対策を指導』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056978541.html?t=1469051821338
ことし3月、小田原市のレジャー施設で空気を入れて膨らませて使う大型の滑り台が強風にあおられて倒れ、子ども7人を含む合わせて13人がけがをした。
滑り台には、1個およそ23kgの重りを最大で20か所設置することができるが、消費者庁が遊具を運営していた「インターリコム」の担当者から聞き取りをするなどして調べたところ、当時は重りを8か所しか設置しておらず、特に、強風を受けた側面には2か所にしかなかったことが分かったという。
また、この業者には重りの設置方法に関するマニュアルがなく、業界団体の安全基準で求められている風速計も設置していなかったという。
このため消費者庁は、この業者に対して再発防止を指導するとともに、業界団体の日本エア遊具安全普及協会に、研修会を開くなど、安全対策の強化を求めた。
消費者庁の板東長官は、20日の会見で「安全対策の強化を改めて各方面にお願いしたい。事業者だけでなく自治体などの管理者も安全対策に取り組んでほしい」と指摘した。
インターリコムはNHKの取材に対し、「事故を起こしたことについて、心よりおわびいたします。
二度と事故を起こさないよう、指導を真摯に受け止めて安全対策を徹底していきたい」と話している。
7月20日18時58分に毎日新聞から、7月20日23時46分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『移動式滑り台事故 重し不足が原因 消費者庁調査』
http://mainichi.jp/articles/20160721/k00/00m/040/031000c
『エア遊具事故、消費者庁が調査報告 対策や警戒、不十分』
http://www.asahi.com/articles/ASJ7N4RTBJ7NUTIL01P.html
消費者庁は、20日、原因の調査結果を発表した。
設置業者が、重しを14個使用するよう現場担当者に指示したが、実際に使われたのは8個(1個あたり約23kg)だったことが判明した。
滑り台を設置したのは、インターリコム(東京都)。
滑り台には、底面と上部に計20個の重しが取り付け可能だったが、面積が広く、風の抵抗を受けやすい側面の部分には、重しがなかった。
また、運営マニュアルは、現場責任者が風速計で風速を確認し、営業の可否を判断するよう定めていたが、風速計を携帯していなかった。
事故が起きた3月30日は現場を含む地域に強風注意報が出ていたが、同社の設置担当社員は、それを確認していなかった。
インターリコムは、「事故の担当者が終日不在のため、コメントできない」としている。
(ブログ者コメント)
7月20日にニュースリリースされた消費者庁からの資料(全10ページ)は、下記。
原因、対策ならびに消費者庁から各都道府県への依頼内容等が記されている。
『遊戯施設における消費者安全について』
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160720kouhyou_1.pdf
2016年7月19日20時56分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『鍋のみそ汁噴出、配達員やけど…店側に賠償命令』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160719-OYT1T50080.html?from=ycont_top_txt
東京都江東区の弁当販売店でアルバイトをしていた男性(32)が、配達中にみそ汁の鍋のふたを誤って開けてやけどを負ったのは、店側が従業員の安全教育を怠ったからだとして、この店を経営する会社に約310万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は19日、店側の責任を認め、約256万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
渡辺裁判官は、「鍋のふたを開けると沸騰したみそ汁が噴き出す危険があったのに、副店長が『ふたを開けたら早く冷める』と誤った指示を出した」と指摘した。
判決によると、男性は2014年8月、みそ汁の鍋をバイクの荷台に積もうとしたところ、金属製の取っ手部分が熱かったために運べなかった。
副店長の指示に従ってふたを開けたところ、沸騰したみそ汁が噴き出し、胸や腹、腕などにやけどを負った。
2016年7月20日7時54分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
宮崎市で17日に開かれた食のイベントで、48人が熱中症の症状を訴えていたことが20日までに分かった。
会場に入るのに炎天下で最大2時間の待ち時間が生じたのが原因とみられ、主催者には「返金してほしい」といった苦情が寄せられている。
イベントは「ふるまい!宮崎」。
4500円の入場料で九州各地の料理や飲み物を好きなだけ飲食できる仕組みで、約9000人が訪れた。
17日の宮崎市の天候は晴れで、屋外にある会場の気温は35.4℃(主催者調べ)まで上昇した。
消防によると、会場で48人を手当てし、このうち20~50代の女性5人と生後5カ月の男児を病院に搬送した。
いずれも既に回復している。
会場内への飲み物の持ち込みが禁止されていたため、主催者によると「入場を待つ間に水分補給ができなかった」と訴える声が多いという。
出典
『炎天下で2時間 入場待ちの熱中症で苦情 飲料制限で水分補給できず48人が症状訴え 宮崎での食のイベント』
http://www.sankei.com/west/news/160720/wst1607200018-n1.html
(ブログ者コメント)
熱中症以外にも、売り切れ続出などのトラブルが起きていた模様。
主催者のHPには、トラブル発生4日後の7月21日付で、そういったトラブルの経緯等が詳しく掲載されていた。
トラブル発生から日をおかずして詳しい情報が発信されるのは、電力会社などを除き、稀なこと。ましてやイベント会社からは。
この点、起きてしまったことは別にして、事後対応としては特筆すべき事例だと感じた。
以下は、HP掲載内容の抜粋。
『頂戴したご意見への回答』
イベント終了後、多くのお客様から疑問やご意見を頂戴しております。特に多く寄せられたものにつきまして、下記の通り回答させて頂きます。
[暑すぎて熱中症になった]
実行委員会としては熱中症対策として、以下のご準備をしておりました。
・噴霧機を10m感覚で20台設置
※電気設備の問題があり作動していない噴霧器が多数ありました
・フリーウォーターブース設置
・未就学児がいるご家族はお子様1人につき会場内にドリンク1本持ち込み可
・ペットボトル10,000本配布+追加で5,000本
・塩飴
直近の天候から判断したうえで十分な対策と考えておりましたが、噴霧器が作動しないなど想定していなかったトラブルも発生し、結果としてお客様が熱中症となる事態になってしまいました。
熱中症で病院にかかられたお客様は専用フォームからご連絡をいただき、病院の領収書、明細を確認させていただき治療代を負担させていただきます。
[救急車が多数搬送されているという情報を見ました]
当日の救護テントの体制としては、高看護師3名・准看護師3名・介護士1名の、合計7名体制で対応し、熱中症の方が増えはじめてからは宮崎市消防局にて48名の対処をしていただきました。最終的に6名の方が救急車での搬送となりました。せっかく楽しみにご来場いただいた皆様が、このような事態となってしまったことに、お詫びの言葉もございません。
搬送された6名の方に関しましては、随時、個別に対応させていただいております。7月24日(日)までにお詫びにお伺いたします。
<当日の救護テント利用状況>
救急車6台出動(搬送6名)、救護室利用(熱中症・授乳・けが・持病)約100名
[なぜドリンク持ち込み禁止なのか]
会場内で有料ドリンクをご提供させていただく形となったため、ドリンクの持ち込みを禁止とさせていただきました。熱中症対策としてドリンクを1本ずつ配布とさせていただきましたが、当日の炎天下ではドリンク1本では足りない点、そして長時間お待ちいただく事態に対しての想像力が欠けておりました。
結果として、多くの熱中症の方をだしてしまうことになり、運営する立場にある人間としては、リスクマネジメントに欠けていた点に関して、本当に皆様に心よりお詫び申し上げたいと思います。
『食フェス「ふるまい!宮崎」運営についてのお詫び』
この度、7月17日にふるまい実行委員会が開催いたしました食フェスイベント「ふるまい!宮崎」において、炎天下での混雑、またそれによる熱中症の発症・ドリンク不足・商品の品切れ等、皆様に多大なご迷惑をお掛けしましたこと、また、皆様への謝罪が遅くなりましたことを心よりお詫び申しあげます。
「ふるまい!宮崎」は、株式会社スパークリングが会場構想、会場運営、スタッフの教育、備品関係の準備、混雑対策、熱中症対策等運営に関するものすべてをその責任のもと準備してまいりましたが、ご来場くださるお客様数を含めあらゆる点で弊社の想定が甘く、また準備についても不十分であったことから入場券をご購入された皆様・ご来場いただいた皆様に大変なご迷惑をお掛けし、イベント会社でありながらその力不足と準備不足を痛感致しております。
https://www.facebook.com/fullmai2016/?fref=nf


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。