2017年1月25日21時5分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月25日17時35分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
広島県福山市の「ホテルプリンス」で、2012年5月13日早朝、ホテル1階の天井裏付近から出火し、鉄筋一部木造4階建てが全焼した火災で、防火設備の不備で宿泊客ら11人を死傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われたホテル運営会社(廃業)元社長の女性被告(68)に対し、広島地裁は25日、「重要な注意義務に違反した」として禁錮3年、執行猶予5年(求刑・禁錮3年)の判決を言い渡した。
判決によると、被告は防火管理全般の業務をする立場にありながら、建築基準法に適合しない防火構造を放置し、火災報知設備の適切な設置や避難誘導に関する従業員の指導などをせずに営業を継続。
火災時に被害拡大や逃げ遅れを招き、急性一酸化炭素中毒で宿泊客7人を死亡させ、宿泊客と従業員計4人に重傷を負わせた。
小川裁判長は、消防設備の点検の必要性などを指摘した消防の査察から約10年間、是正を怠っていたとし、「ホテルを売却するつもりだったので金をかけたくなかった、という自己本位の理由があった」と指摘。
「被告の過失は、防火管理の意識の低さに起因すると言わざるを得ず、厳しい非難を免れない」と断じた。
一方、「被告は反省の念を示している」と、執行猶予を付けた理由を説明した。
閉廷後、被告は報道陣に「亡くなった方々の無念さと遺族の悲しみを思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と声を絞り出して謝罪した。
ホテルプリンスや翌年2013年2月に長崎市であった認知症高齢者グループホームの火災を受け、消防庁は、13年12月、スプリンクラーや火災報知機を設置していないなど重大な消防法違反がある建物を公表するよう、都道府県や政令指定都市に通知した。
施設利用者に建物の危険性を伝え、防火管理者には消防設備を設置させるためだ。
同庁によると、昨年8月末現在で公表制度を導入したのは、全国約740の消防本部のうち38消防だけだが、20年度までに全消防が取り組む見込みだという。
広島市消防局は14年8月に導入し、最初に公表した違反建物18件は全て是正され、今月25日現在の公表は3件にとどまった。
市消防局は、公表により銀行融資が受けられなくなることや評判の悪化を懸念し、自主的に是正する防火管理者が増えたとみている。
一方、制度に限界もある。
同市で15年10月にメイドカフェの客ら3人が死亡した雑居ビル火災では、避難訓練をしていないため消防法違反で指導されたが、火災報知機など設備に問題はなく、公表対象外だった。
市消防局管内には、飲食店や商業ビルなど4万件超の検査対象がある。
市消防局の担当者は、「立ち入り検査には限界がある。建物所有者の防火意識を高めるため、根気強く指導するしかない」と話している。
出典
『福山ホテル火災 元運営会社社長に有罪判決』
http://mainichi.jp/articles/20170126/k00/00m/040/113000c
『7人死亡のホテル火災、元社長に猶予付き判決 広島地裁』
http://www.asahi.com/articles/ASK1T4F9CK1TPITB00C.html
2017年1月24日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉県成田市の「湘南動物プロダクション」で、23日午前、飼育されていたライオンが2人にかみつき、社長の女性(55)と取締役の息子(28)が手足や首に重傷を負った。
警察は、安全管理に問題がなかったか、女性らの回復を待って事情を聴く。
警察などによると、2人を襲ったのは、10頭飼っているライオンのうち、10歳の雄。
撮影準備のため、おりの中の洗い場に1頭だけ入れ、3人がおりに入ってライオン飼育担当の女性が体を洗っていたところ、突然、ライオンが息子にかみつき、続いて女性を襲った。
ライオンは約1mの鎖につながれており、外には逃げなかった。
このライオンは、秋ごろから体調不良が続いていたという。
同社は、テレビドラマやコマーシャルなどに出演する「動物タレント」の芸能プロダクション最大手。
ソフトバンクのテレビCMで「お父さん犬」として知られる北海道犬カイくんが所属している。
成田空港の北東約1kmに約1万m2の敷地を所有している。
出典
『ライオン 飼育員襲う 飼育の設備に不備なし 成田の芸能プロ』
http://mainichi.jp/articles/20170124/ddm/041/040/117000c
1月23日16時40分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月24日付で千葉日報紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。
事故は芸能活動用に動物を飼育している施設特有の事情があったと見られることが、徐々に明らかになりつつある。
ライオンなどの猛獣は、通常、体を洗浄することは少ないとされ、同プロダクションの特殊性を指摘する声も出ている。
事故は、飼育舎の中で飼育員がライオンの体を洗っているときに起きた。
この点について、2頭のライオンを飼育している千葉市動物公園(千葉市若葉区源町)によれば、けがの治療目的などでライオンにどうしても近づかなければならないときは、ライオンを狭いケージに移動させた後、麻酔を打つという。
同園の飼育員、古谷さん(52)は、「動物園ではライオンを『洗う』ことはない。ライオンの飼育方法に関しての共通のルールなどはなく、各園の方針次第」と説明。
「長い間、飼育していたので、ライオンと信頼関係が築けていたのではないか」と推察した。
出演準備のためにライオンの体を洗っていた可能性が高く、県は同日午後、現場に立入り調査に入り、麻酔を使わずに飼育員が対応していたかどうかも含め、猛獣を含めた飼育動物の管理に問題がなかったかどうか調べている。
古谷さんはさらに、「人になれていても、大きな音などに反応して突然暴れることもある。危険であるという意識を持つことが大事。ライオンを『大きな猫』と感じることもあるが、やはり猛獣だ」と指摘した。
出典
『「動物園ではライオンを『洗う』ことはない」と他園 プロダクションの特殊性指摘の声も』
http://www.sankei.com/affairs/news/170123/afr1701230018-n1.html
1月25日12時11分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
重傷を負った2人は、おりの中でライオンを水とシャンプーで洗っていた。
同業者らは、「ネコ科の動物は水が苦手。なぜ水をかけて洗ったのか」と疑問視する。
ライオン4頭の飼育経験がある「佐藤動物プロダクション」(横浜市金沢区)の佐藤社長は、「ネコでも水を嫌うのに、ライオンと同じおりに入って水で洗うのは信じがたい」と強調する。
佐藤社長によると、普段からおりの中を清潔にしておけば体の汚れを防ぐことができるため、撮影前でも体を洗う必要はないという。
「おりの清掃状況に問題はなかったのか。行政がきちんと確認していたかも気になる」と話した。
出典
『飼育員重傷 ライオンは水が苦手、なぜ洗った?同業者疑問』
http://mainichi.jp/articles/20170125/k00/00e/040/206000c
(ブログ者コメント)
おりの中に洗い場がある点から考えると、これまでに何回も、同じ方法でライオンを洗っていたのかもしれない。
もしそうだとすれば、危険を危険と認識しないまま作業が続けられていたことになる。
今回はライオン洗身という特殊な作業だったが、似たような作業が産業現場に残っていることは想像に難くない。
(2017年8月17日 修正1 ;追記)
2017年8月17日5時0分に千葉日報から、業務上過失致傷容疑での立件は見送られたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
成田署が業務上過失致傷容疑での立件を見送り捜査を終結していたことが、16日までに同署への取材で分かった。
同署でこれまで、事故の原因や動物の管理体制に不備がなかったかなどを任意で調べていたが、ライオンが逃走しておらず第三者に被害がないこと、行政的な問題も含め総合的に判断した。
2人はいずれも退院し、回復に向かっているという。
千葉県衛生指導課によると、管轄の保健所と県動物愛護センターの職員が事故当日、動物愛護法に基づき、施設に立ち入り検査を実施。
関係者から話を聞くなどし、ライオンの管理状況に問題がなかったかどうか調べたほか、これまで数回、再発防止を求める行政指導を行ってきた。
同課では、「施設は指導にきちんと従っている。原因は人がおりの中に入って直接ライオンに触れて作業したことで、再発防止はこれをしないことに尽きる」と話している。
出典
『業者の立件見送り ライオンかみつき事故 成田署』
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/431032
2017年1月19日付で河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月19日18時9分にテレビ朝日からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
宮城県内最長のローラー滑り台で尾骨を折ったのは、滑り台を設置・管理する大衡村が安全管理を怠ったためだとして、仙台市の20代女性が18日までに、同村に約700万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
訴えによると、女性は2015年10月、同村大衡の万葉クリエートパークにある全長115mのローラー滑り台を滑走。
ローラーが欠けたり、くの字にゆがんだりしていた部分を通過した際、尾骨を折る大けがをした。
女性側は、「滑り台の対象年齢に上限はなく、大人の利用も想定されていた。点検や修繕が適切に行われていれば骨折はしなかった」と主張している。
女性側によると、当時はローラーを覆うプラスチックが剥がれ、基礎部分がむき出しになっている箇所もあった。
女性は現在も、尾骨周辺の慢性的な痛みに悩まされているという。
大衡村は、「点検は毎日行っていて、事故前日も不具合は見つからなかった」としている。
村都市建設課の担当者は、「訴状の内容を精査し、今後の対応を考えたい」と話した。
滑り台の利用について村は事故後、8~12歳の制限を設けている。
出典
『長い滑り台で骨折 女性が宮城・大衡村を提訴』
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201701/20170119_13014.html
『訴え・長い滑り台で女性が骨折・管理の村に損害賠償請求』
2017年1月17日20時11分にJ-CASTニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月17日18時47分にNHK首都圏NEWS WEBから、1月17日16時22分に日本経済新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都内のセブン-イレブン店舗で、食べかけのクリスマスケーキを客に販売していたことが分かった。
運営元のセブン&アイでは、店側のミスだとしており、ずさんな管理だったことも認めた。
食べかけケーキが販売されたのは、江東区内のⅮ店。
セブン&アイ・ホールディングスの広報センターや店にJ-CASTニュースが取材したところによると、クリスマスイブの2016年12月24日夜、男性客がこの店で「イタリア栗のクリスマスモンブラン」を購入した。
定価は2900円だが、このときはセール時間で、ほぼ半額の1500円になっていた。
男性がケーキの箱を開けると、なんと半分以上が食べかけの無残なケーキだった。
店側にクレームを入れると、店長らが代わりのケーキを持って男性宅を訪れた。
店側は、男性に返金するとも話したが、男性は「原因を究明してほしい」として、受け取りを拒んだ。
男性は、翌25日にはセブン&アイのお客様相談室にも電話し、26日に調査結果についての連絡を受けた。
その後、男性が店に出向いて、店側から説明を受けた。
しかし、男性は、セブン&アイのクレーム処理に不満があるといい、話し合いが続いているという。
情報サイト「探偵ファイル」が、購入した客から情報が寄せられたとして、17年1月17日に報じて明るみになった。
セブン&アイや店によると、ケーキは店員が定価で買って休憩室で途中まで食べ、残りを箱に入れ直してバックヤードの冷蔵庫で保管した。
冷蔵庫には、販売用の商品が置かれているが、広い庫内には店員用のスペースも確保されていた。
しかし、クリスマスの繁忙期でアルバイトの人数が多くて置き場所に困り、販売用のスペース近くに置いたという。
それを別の店員が中身を確かめずに販売用のケーキと誤認し、店頭に出してしまったというのだ。
店によると、店内には、店員用の冷蔵庫を別に用意するスペースはないという。
販売するときに箱の中を確認しなかったのは、段ボールの箱で中が見えず、ふたのシールもはがせなかったからだとしている。
店員がケーキを食べたことについて、ノルマがあったことなどは否定している。
一方、セブン&アイの広報は、店側の商品管理について、次のように話す。
「自分が食べたものを商品と同じ冷蔵庫に保管していたのは、明らかな管理ミスです。箱の上の部分は開くとラミネートフィルムになっており、ケーキが崩れていないかなどを上から確認できたはずで、店側の知識が足りていなかったのだと考えています」
店側には、今回のことについて厳重注意し、二度とこのようなことがないように指導したとしている。
外食やコンビニ業界にとって「食の安全」は、商品やブランドのイメージに大きく影響する。
17日にケーキ販売をめぐる問題がネット上で伝わると、東京株式市場では、セブン&アイの株価が下げ幅をやや拡大。
前日比2.2%安と、相場全体(1.5%安)よりも下げたまま、この日の安値圏で取引を終えた。
出典
『箱開けたら食べかけクリスマスケーキ セブン-イレブン、店員の私物売る』
http://www.j-cast.com/2017/01/17288325.html?p=all
『食べかけのケーキ 誤って販売』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20170117/3109691.html
『セブンイレブンに「食べかけケーキ」販売問題』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ17HMD_X10C17A1000000/
2017年1月16日21時48分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月16日14時3分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
環境省が全国の温泉施設の硫化水素ガス濃度を調べたところ、5道県市の33浴槽で国の基準値を超えていたことが、16日、同省への取材で分かった。
同省は、常に換気することを明記するなど、基準の在り方の見直しを検討している。
北海道足寄町の温泉施設(休業中)で平成26年10月に男性客が中毒とみられる症状で意識不明となった事故を受け、昨年10~12月、保健所を設置している自治体を通じて初集計した。
環境省によると、33浴槽の内訳は、北海道7、青森県13、宮城県4、山形県6、青森市3。
北海道からは詳細な数値の報告がなく、報告があったそれ以外の26浴槽でも、硫化水素濃度は20~50ppm。
同省は、「通常の入浴方法なら、健康被害が出るレベルとは考えていない」としており、個別の施設名や数値は明らかにしていない。
安全対策を指導するよう自治体に要請し、濃度が下がらない場合は浴槽の使用停止を求める方針だ。
硫化水素が発生する可能性のある浴槽は全国6434カ所あり、うち約4000カ所を測定した。
残りは「未使用」や「同じ配湯系統で測定している」など。
出典
『硫化水素、33カ所で基準超 環境省が全国の温泉初調査』
http://www.sankei.com/life/news/170116/lif1701160042-n1.html
『温泉の硫化水素、33カ所で基準超え 環境省が全国調査』
http://www.asahi.com/articles/ASK1573FDK15UUPI00B.html
1月18日6時55分に朝日新聞からは、下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。
火山性の硫化水素ガスを含む温泉を環境省が調べると、全国の8割を超える浴槽で濃度の定期的な測定が行われず、33カ所で国の基準値を超えていた。
業者や役所の取り組みは、地域によって大きくばらつく。
安全を守る対策に穴が開いている実態が浮かんだ。
「泉質はどこにも負けないと評価されてきたのに。濃度が下がらず、営業を続けられるか不安です」
浴槽の硫化水素ガス濃度が国の基準値を上回った北日本の温泉旅館。
保健所の測定結果を聞き、経営者は「こんなに高いなんて」と驚いたという。
この調査結果を聞いてから、内湯で長湯をしないよう貼り紙で注意を促し、従業員が見回りもしている。
浴室の窓を開けられない冬場は、宿泊を断っている。
環境省は、濃度が下がらない浴槽については使用停止を求める考えだが、対策には大がかりな設備が必要で費用もかかる。
この経営者は、「対応できる見通しは立っていない」という。
長野県内の老舗の温泉ホテルは、他県での事故を機に11年前に保健所が濃度を測り、その後は測っていない。
「濃度はわからないが、空気が滞留しないように浴室の設計にも気をつかった。今まで事故もないし、安全と思う。濃度を測るのは費用もかかり、専門家でもないので難しい」
調査対象となった長野県内の浴槽は939カ所で、全国最多。
うち913カ所は、いまだに濃度を測定していない。
県の担当者は、「施設が多く、人手がとても回らない。定期的に測定するなら人員増が不可欠だ」。
初の全国調査は昨秋から始まったが、測定方法に統一的な基準がなく、混乱しているケースもある。
関東地方の県では、浴室内の複数の場所で濃度を測ったが、湯の噴き出し口付近などで基準値を超えるケースが続出したためやり直し、間に合っていない。
別の県の担当者も、「測り方や測る場所によって、数値はかなり変わると思う」と話す。
対策に取り組む温泉地もある。
福島市の高湯温泉は、保健所が年2回、定期点検をしている。
硫化水素との関係は不明だが、1970年代に入浴客が死亡したことが大きい。
最も濃度が高い給湯口付近で測定し、上限を超えた浴室は、改善するまで使用を止める。
保健所の担当者は、「事故があった場合の影響を考えれば、当然です」。
群馬県の万座温泉は、各施設が毎日2回、濃度を測定する。
周辺では、過去に登山客らが硫化水素中毒で死亡する事故が起きている。
万座ホテル聚楽は、硫化水素のもとになる源泉の総硫黄量が全国有数。
高さ約1mの階段状の水路に湯を流す「曝気(ばっき)」とよばれる方法でガスを飛ばす。
浴室には大型換気扇が5台ある。
「積雪でも空気の流れが変わり、毎日のチェックが欠かせない」という。
日本温泉協会の遠藤理事は、「経営者が変わり、施設を改造することもある。入浴客が安全を確認する方法がない以上、事業者や行政は日常的な点検を行う義務がある」と話す。
〈硫化水素〉
無色のガスで刺激臭がある。
ガス中毒に詳しい筑波大の内藤裕史名誉教授によると、
・60ppmを超えるガスを30分吸うと、肺水腫が起きる。
・150ppmを超えると意識混濁、呼吸マヒの症状が現れる。
・800ppm以上だと即死する
とされる。
空気よりも重く、入浴時に顔が位置する浴槽の湯面近くにたまりやすい。
長時間の入浴はリスクを高める。
2005年には、秋田県のⅮ温泉の駐車場近くで、硫化水素ガスがたまった雪穴に落ちた家族4人が死亡した。
同県のN温泉では、15年に、源泉付近で配管作業していた3人が亡くなる事故が起きている。
出典
『温泉の硫化水素、及ばぬ安全対策 取り組みにばらつきも』
http://digital.asahi.com/articles/ASK1G6KBKK1GUUPI007.html?rm=398
2014年3月3日に掲載した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正11として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3703/
(2017年1月23日 修正11 ;追記)
2017年1月16日12時46分に静岡新聞から、起訴された3人に有罪判決という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
元船頭ら3人の判決公判が16日、静岡地裁で開かれ、佐藤裁判長は、操船していた元船頭(67)に禁錮3年、執行猶予4年(求刑禁錮3年)、元船頭主任(67)と元営業課長(58)の両被告に禁錮2年6月、執行猶予4年(ともに求刑禁錮2年6月)を言い渡した。
元船頭主任は公判で、「事故は船頭が指導と異なる操船をしたのが原因で、予見できなかった。主任には他の船頭への指揮命令権はなく、責任を負う立場になかった」と無罪を主張してきた。
これに対し、判決で佐藤裁判長は、「事故現場となった渦のある地点は特に危険で、へさきが回ることがあると自身も認識していた。船の回転は船頭の作為だけが原因とは言えず、主任として危険箇所への対応を指導する必要があった」と元船頭主任の過失責任を認定した。
また、佐藤裁判長は元船頭について、「経験の浅い船尾側船頭の技術を過信し、船が回転した際に適切な回避措置を怠った」、元営業課長について「運航管理者として、危険箇所の把握や対策の検討が不十分だった」などと、それぞれ責任を指摘した。
出典
『元船頭主任ら3人有罪 天竜川下り船事故 静岡地裁判決』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/319678.html
1月16日11時32分に朝日新聞からは、転覆事故が起きた場所付近の写真付で事故当時の詳しい状況が下記趣旨でネット配信されていた。
川の「噴流」や「反流」に巻き込まれ、船は徐々に制御できなくなった――。
2011年8月に浜松市の天竜川で起きた川下り船転覆事故の裁判では、当時の詳しい状況が明らかになった。
静岡地裁は16日、運航会社の当時の安全管理者ら3人に有罪判決を言い渡し、「自然の河川を下る船下りなのに、安全意識が希薄だった」と厳しく指摘した。
検察側の冒頭陳述などによると、船が船頭2人と乗客21人を乗せて出発したのは8月17日午後2時ごろ。
同2時18分ごろ、事故現場にさしかかった。
川幅約55mの急流。
下流に向かって右にカーブし、左岸が岩場、右岸が河原になっていた。
いったん底に沈んだ水が上昇して渦を巻く噴流がみられ、左岸付近では岩場に向かう強い流れが、右岸付近は上流にさかのぼる反流が生じていた。
船は渦の中心のやや右を通過しようとしたが、噴流などの影響で船首が右岸側に振られて180°回転。
「上流に戻ってやり直そう」と船首側船頭だった被告(67)が声をかけ、船尾の船頭=事故で死亡=が船外機のエンジンをかけた。
だが、すでに制御が難しい状態になっていた。
「何やってんだ。そうじゃない!」「逆だ逆だ!」。
公判で示された乗客の目撃証言からは、船頭たちのそんなやり取りが明らかになった。
叫び声のなか、船は船首を上流に向けたまま流されて岩場に衝突し、転覆した。
判決で佐藤裁判長は、事故が起きた水域について、「地形や水流から危険で、特に注意を要する場所だった」と述べた。
そのうえで、危険性を伴う川下りには一層の注意が必要との考えを示した。
川でのカヌーを指導している日本セーフティカヌーイング協会の山口会長は、「川の流れや渦の位置は常に変化する」と、その危険性を指摘。
「経験がある人でも、その時の川の水量などの把握や救命具の装備が必要だ」と話す。
事故を受けて国交省は、13年、川下り船を運航する全国の業者向けに新しいガイドラインを作った。
全乗客に救命胴衣の着用を義務づけるよう求め、危険な場所の情報共有などの対策も盛り込んだ。
出典
『渦巻く川、制御失い「何やってんだ」 天竜川転覆判決』
http://www.asahi.com/articles/ASK1D7K1JK1DUTPB01T.html
(2017年9月21日 修正12 ;追記)
2017年9月20日22時59分に読売新聞から、船頭主任には責任なしとして逆転無罪判決が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
業務上過失致死罪に問われた当時の船頭主任・K被告(68)の控訴審で、東京高裁は20日、禁錮2年6月、執行猶予4年の有罪とした1審・静岡地裁判決を破棄し、無罪とする判決を言い渡した。
大島裁判長は、「被告の立場では、転覆について現実的な危険性を認識できなかった」と述べた。
K被告は乗船していなかったが、船頭の指導役として起訴され、1審は「船頭らに危険を回避する訓練を実施する義務などを怠った」と有罪を言い渡した。
しかし、2審判決は、K被告が同社と結んだ業務委託契約には他の船頭への監督権限が規定されておらず、「被告に船頭らを訓練する義務はなかった」とした。
また、K被告は乗船場で客の乗降サポートをする程度の職務で、判決は、「同社の社長らは安全管理体制を築く意識が極めて薄かった。末端にいた被告が安全管理の責任を負ういわれはない」などとした。
また、「船の転回時には、川の状況などに応じて、船頭の適切な状況判断に委ねるしかない」とも指摘し、被告に注意義務違反はなかったと結論付けた。
この事故では、K被告のほか、同社の当時の営業課長ら2人も在宅起訴され、執行猶予付きの有罪判決が確定している。
出典
『天竜川5人死亡事故、当時の船頭主任に逆転無罪』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170920-OYT1T50101.html
(2017年10月5日 修正13 ;追記)
2017年10月4日16時38分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京高検は上告期限の4日、最高裁への上告を断念すると明らかにした。
無罪が確定する。
東京高検は「判決内容を慎重に検討したが、適法な上告理由が見いだせず、上告しないこととした」とコメントした。
http://www.sankei.com/affairs/news/171004/afr1710040026-n1.html
2014年1月4日19時26分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、写真と動画と解説図付きでネット配信されていた。
1月5日0時28分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
3日にあった第93回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)のコースになっていた東京都内の国道1号交差点で、車の規制ができておらず、神奈川大学の選手が車にはねられそうになっていたことがわかった。
規制にあたった警察官の連携ミスが原因といい、警視庁は「再発防止に努める」としている。
トラブルは3日午後1時半ごろ発生。
主催者の関東学生陸上競技連盟や目撃者によると、復路10区で神奈川大の選手が日比谷交差点(千代田区)を通過しようとした際、左から横断する車列が途切れず、選手とワゴン車が衝突しそうになった。
直前で選手が速度を緩めて避け、レースは続行した。
警視庁交通規制課によると、同交差点では、選手の通過に合わせて断続的に車を止める規制を実施。
手前の地点で通過を確認した警察官が交差点にいる警察官に無線で連絡し、規制する手順だった。
神奈川大の選手の時は、通過の連絡はしたが規制のタイミングが遅くなり、東進する3車線が規制されなかった。
対向車線は止まっていた。
他の選手が通過した際は、問題はなかったという。
警視庁は、連携強化や配置する警察官の増員を検討しているという。
選手の約50m後ろを走る車に乗っていた神奈川大の大後(だいご)栄治監督は、「通過する直前になっても車が横切っていた。事故にならず、何とかゴールしてくれてよかった」と話した。
レース後にあった監督らの会議で状況を説明し、「タイミングが悪ければ、箱根駅伝の存続が危ぶまれる事態だった」と発言したという。
近くで観戦した埼玉県の女子高校生は、「選手が近づいているのに車が止まらず、大丈夫かと周りもざわついていた。車は減速せず、選手がひかれそうでハラハラした」。
関東学連の担当者は、「あってはならないことで、来年に向けて態勢を確認したい」と話した。
過去の大会で、選手と車が接触する交通事故が起きたことはないという。
神奈川大の選手は、一時、ツイッター上に「リズム崩したくなかったんでそのまま走っちゃおうって思ったんですけど、流石に命の危険を感じた」と投稿。
沿道のファンらが撮影した動画が次々とツイッターに投稿されるなど、波紋を広げた。
出典
『箱根駅伝、選手とワゴン車あわや衝突 警視庁が規制ミス』
http://www.asahi.com/articles/ASK14574MK14UTIL01K.html
『箱根駅伝で神奈川大選手とワゴン車あわや衝突 ツイッター「命の危険感じた」…警視庁が交通規制ミス』
http://www.sankei.com/affairs/news/170105/afr1701050003-n1.html
(ブログ者コメント)
選手後方から撮られた映像を見ると、選手がそのままのスピードで走っていたらぶつかっていただろうと思われるほどの状況だった。
長年培ったノウハウもあると思うのだが、なぜ、こういう事態になったのだろう?
交通規制の経験が少ない警察官が配置されていた?
そもそも、報道された「連携ミス」とは、具体的にどのようなミスだったのだろうか?
選手通過の連絡をとりあっていた警察官同士の連携ミス?
それとも、連絡を受ける警察官と規制担当の警察官の2人がいて、両者の連携ミス?
そういった点について触れている報道は、ブログ者の調べた範囲では見当らなかった。
振り返れば、昨年のニューイヤー駅伝でも、沿道から飼い犬が飛び出して選手が転倒し、優勝の行方に影響を与えたと思われるトラブルがあった。(本ブログ掲載済)
昨年の事例はひとえに飼い主の問題ではあろうが、警察には、東京五輪に向け、そういった失敗経験を活かしてほしいものだ。
2016年12月11日8時0分に静岡新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月11日16時41分にNHK静岡から、12月10日23時55分に共同通信から、12月10日23時43分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後4時25分ごろ、裾野市須山の富士サファリパークで、シロサイ4頭を展示場から宿舎に追い込む作業をしていた男性飼育員(23)=富士市=が1頭のシロサイに襲われ、腹部を突かれるなどして負傷した。
警察によると、飼育員は肝臓を損傷し、緊急手術を受けているというが、命に別状はないという。
警察は、けがをした状況や詳しい原因を調べている。
警察によると、作業は閉園後、別の男性飼育員(27)と2人で行っていたが、1頭がなかなか宿舎に入らなかったため、専用車両から降りて鉄製の棒で追い込んでいたところ、突然、数10m追い掛けられ襲われた。
シロサイは雄で全長約3m、体重約3トン。
飼育員は搬送時に「腹と腰が痛い」と訴えていたという。
富士サファリパークのマニュアルでは、通常は車の中で作業することになっており、車を降りたままの作業は禁じられていたということで、警察で、当時の詳しい状況を調べている。
富士サファリパークでは、11日はサイの展示については中止して、事故の原因を調べている。
富士サファリパークでは、2012年、飼育員がアジアゾウに襲われて死亡する事故が発生している。
05年には、飼育員2人がヒグマを飼育舎から展示場に出す作業中に襲われ、一人が死亡、もう一人が重傷を負った。
出典
『シロサイに追われ負傷 富士サファリパークの飼育員』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/309633.html
『サイに突かれ飼育員が大けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3035154301.html?t=1481494579175
『サイに襲われ飼育員負傷 静岡・富士サファリパーク』
http://this.kiji.is/180332264622440450?c=39546741839462401
『体重3トンのサイに襲われ飼育員が腹部負傷 静岡・富士サファリパーク』
http://www.sankei.com/affairs/news/161210/afr1612100039-n1.html
2016年12月8日11時43分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国民生活センターは8日までに、買い物中に6歳以下の子供がショッピングカートから転落して重軽傷を負う事故が多発しているとして、クリスマスや年末年始を控え、買い物の機会が多くなるのに合わせて注意を呼び掛けた。
各地の30医療機関から寄せられたスーパー、ショッピングセンターなどでの事故情報を分析したところ、事故は今年10月までの5年半で108件。
年齢別では1歳が35件で最も多く、2歳31件、3歳19件などと続いた。
状況別では転落69件が最も多く、親が目を離した隙にカート上で立ち上がったり、商品などに手を伸ばそうと幼児用座席から身を乗り出したりした事故が目立った。
次いで多かったのは転倒18件で、カートのかごや下部の荷台に乗ってカートごと倒れたり、よじ登ろうとして転倒したりした事故があった。
センターは、国内外の文献を踏まえ、「床から頭部までの高さが73cmを超えると、転落した際に頭を損傷する危険が高まる」と説明。
安全ベルトがあれば必ず着用するよう、促した。
出典
『買い物カート、子供の転落に注意 5年半で事故108件』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07HBS_Y6A201C1000000/?n_cid=NMAIL001
(ブログ者コメント)
国民生活センターHPに掲載されている記事は下記。
『医療機関ネットワークにみる店舗用ショッピングカートでの子どもの事故-転落時の頭部損傷のリスクが高く、危険です!-』
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20161207_1.html
以下は序文。
スーパーマーケットやショッピングモール等の店舗には、購入する商品を運ぶための店舗用ショッピングカート(以下、「ショッピングカート」)があり、日常的に多くの消費者に利用されています。
こうしたショッピングカートには、子どもを乗せる座席がついているものなど、大きさや形状にも様々なタイプがあります。
店舗によっては、複数のタイプを揃えており、子どもを座席に乗せて買い物をする姿もよく見受けられます。
一方、医療機関ネットワークには、店舗で子どもがショッピングカートから落ちてしまった、ショッピングカートに乗ったまま転倒してしまったなどの事例が多く寄せられ、頭部や顔面にけがを負ったり、なかには骨折や頭蓋内損傷などの重症事例も寄せられています。
そこで、医療機関ネットワークで収集した店舗内でのショッピングカートによる子どもの事故情報について分析し、事故防止のために消費者に注意喚起・情報提供します。
以下はリスク評価の説明文。
子どもの転落・転倒事故の分析における頭部の損傷リスク評価について、3歳児が床と水平な状態で転落したと想定したシミュレーションを行ったところ、頭部の転落高さが約73cmを超えると、硬いコンクリートの床面に対して転落したときに中程度の頭部損傷(頭蓋骨の骨折や、意識喪失を伴う顔の骨折や深い切り傷など)が発生するリスクが非常に高くなります
実際に店舗で使用するものとして販売されているショッピングカートの座面の高さ及びカゴの上端までの高さについて、製造・販売事業者3者にアンケートを実施したところ、座面の高さは最大で80cmで、カゴの上端高さは最大で89cmでした。
カートの座面に子どもが立ち上がったり、カゴから外へ子どもが顔や半身を乗り出したりした状態から転落した場合、頭部損傷のリスクが高く、危険であると考えられました
2016年11月29日17時57分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月29日20時36分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後2時前、和歌山県白浜町の動物公園「アドベンチャーワールド」にある観覧車のゴンドラから煙が出ているのを来園者が見つけて、スタッフに通報した。
警察によると、ゴンドラからは煙や炎があがっていたが、ゴンドラが下に降りてきたところで、スタッフが消火器で消し止めたという。
煙や炎が出たゴンドラには、人は乗っていなかった。
一方、観覧車の別の3つのゴンドラには、親子連れなどあわせて6人が乗っていて、スタッフの誘導で全員すぐに降りて、けが人はいなかった。
3つのうち1つ(2人)は燃えたゴンドラより後方にあったため、消火が済むまでゴンドラ内にとまらざるを得なかった。
観覧車は、高さがおよそ60mある。
警察が調べたところ、ライトなどに電気を供給するため、ゴンドラの天井の外側についている配電部分が、黒く焦げていたという。
警察が、原因を詳しく調べている。
インターネットのツイッターには、観覧車のゴンドラ1基から火が出る様子を撮影した動画が投稿されている。
映像では、ゴンドラの上の部分から炎と黒煙が出ている様子が確認できる。
撮影した人によると、火は、このあと駆けつけたスタッフが、すぐに消したということで、大きな混乱はなかったという。
アドベンチャーワールド」によると、観覧車はおととし全面的にリニューアルし、ことし2月の定期点検や、29日の始業前の点検でも、異常は見つからなかったという。
「アドベンチャーワールド」では、「ご来園のお客様などに心配をおかけしたことを深くおわびします。今後も安全を最優先に、安心してご利用いただけるよう努めます」とコメントしている。
同施設は、原因が判明するまで観覧車の運行を休止する。
出典
『観覧車から出火 けが人なし』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20161129/4817051.html
『和歌山・動物公園 観覧車から出火、乗客けがなし』
http://mainichi.jp/articles/20161130/k00/00m/040/074000c
2016年11月20日12時57分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月20日20時11分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午前9時ごろ、宇都宮市高松町の「日光サーキット」で、ドリフト競技大会の練習走行をしていた車の右前輪が外れ、近くにいた埼玉県本庄市のピアノ講師のSさん(女性、35歳)を直撃した。
Sさんは、腰の骨を折るなどして意識不明の重体。
車を運転していた千葉県松戸市の中古車販売業のTさん(男性、36歳)は頭を打ち、軽傷だった。
警察や競技関係者によると、Sさんは事故車両とは別のチームのスタッフで、無線でドライバーに指示を出す「スポッター」だった。
コースから20m程度離れ、高さ約1mの壁や土を盛った土手で仕切られた場所にいた。
事故車両は、車を横滑りさせ始めたところで前輪が外れ、約50m先の壁の前に積まれたタイヤに衝突して止まったが、外れた前輪(重さ約10kg)は人の身長より高く跳ね上がり、高さ約1mの防護壁を越えてSさんを直撃したという。
競技関係者によると、車輪を保持するナックルが金属疲労で割れたのが原因とみられる。
車は大会前日に車検を受け、合格していた。
午前8時から走行練習が始まり、事故車両は、2回目の走行練習で事故を起こした。
大会を主催する会社の役員で大会競技長のIさん(43)は、「安全優先でいろいろ考えて対策をしてきたのに悔しい」と話した。
日光サーキットは、東北自動車道宇都宮インターチェンジから北に3km。
東北道や国道293号沿いの山あいにあり、ドリフト走行の大会やバイクのレースが開かれている。
出典
『ドリフト競技でタイヤ外れ女性に直撃、重体 日光サーキット』
http://www.sankei.com/affairs/news/161120/afr1611200011-n1.html
『ドリフト競技でタイヤ外れ…女性にぶつかり重体』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161120-OYT1T50081.html?from=ycont_top_txt
11月20日21時22分に産経新聞から、図解付きのより詳しい記事が下記趣旨でネット配信されていた。
11月21日付で毎日新聞東京版朝刊からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
宇都宮市の日光サーキットで事故が起きたドリフト競技は、平成以降、サーキット場でドリフト走行の美しさを競うモータースポーツとして発展してきた。
時速100km以上でカーブを曲がる華麗さの半面、事故の危険とも隣り合わせで、安全管理が徹底されていたのか、改めて問われそうだ。
日光サーキットによると、重体となったSさんは、審査員のコメントを聞いて、無線でドライバーに伝える「スポッター」で、第1コーナーの外側に設置された審査員席近くに待機していたという。
この付近はコースから20m程度離れていたが、車両が曲がりきれずに突っ込んできた場合に備え、ダンプ用のタイヤと高さ約1mの壁を設けていたという。
警察などによると、現場は幅10~15mの直線道路。
左カーブ直前で右前輪が外れ、車は約50m先の壁に衝突。
タイヤは、50~60mバウンドしながら壁などを越え、台の上にいたSさんに当たった。
今回と同じ大会を開催したことがあるサーキット場関係者は、「うちで開催した際、主催者が特設した審査員席の安全対策はネットを張っただけの簡易的なもので、仮にタイヤが跳んできた場合には、今回と同様の事故が起きる可能性があった」と打ち明ける。
日光サーキットのSマネジャーは、「タイヤが外れることは想定内だったが、あれだけの長い距離を転がって壁を越えてくることは想定外だった。さらなる安全対策を取って運営していきたい」と話した。
ドリフト走行は、かつて、暴走族や「ドリフト族」などの危険運転行為として知られたが、平成以降は、サーキット場で速度と運転技術を競うモータースポーツに発展。
13年から「D1グランプリ」というプロの全国大会が開催され、18年からは公道走行可能な車両による「D1ストリートリーガル」が始まっており、今回はこの大会だった。
事故を受け、大会は中止された。
出典
『モータースポーツとして発展 安全管理に課題 タイヤ直撃事故のドリフト競技』
http://www.sankei.com/affairs/news/161120/afr1611200020-n1.html
『外れたタイヤに当たり女性重体 宇都宮のサーキット』
http://mainichi.jp/articles/20161121/ddm/041/040/118000c
(2016年12月5日 修正1 ;追記)
2016年12月4日15時42分にNHK宇都宮から、女性が死亡したという記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
『サーキット場事故の女性が死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/1096029811.html?t=1480883497860
(2020年8月8日 修正2 ;追記)
2020年8月5日9時22分に毎日新聞からは、金属疲労で部品が折れたことが原因、前日の練習で異常があったが整備担当は後輪しか交換しなかったという下記趣旨の記事が、当時の現場写真付きでネット配信されていた。
栃木県警捜査1課は、千葉県松戸市の中古車販売店経営の男性運転手(40)と、整備を担当した埼玉県越谷市の無職の男性(53)の2人を、近く業務上過失致死容疑で書類送検する方針を固めた。
捜査関係者への取材で判明した。
整備担当の男性は、運転手が事故前日の練習走行で異常を訴えたため、後輪のシャフトやタイヤを交換したが、外れた右前輪は確認しなかったという。
運転手はそのまま走行し、安全な状態を確認する義務を怠ったという。
県警は事故原因を調べるため、大学教授ら専門家に鑑定を依頼した。
車の構造やタイヤの脱輪状況などについて調査した結果、車輪を固定する部品が金属疲労で折れていたことが判明。
これにより車輪が脱落した可能性が高いと結論づけた。
県警は点検が不十分だったとみている。
https://mainichi.jp/articles/20200805/k00/00m/040/011000c
8月7日16時40分にNHK栃木からは、ドライバーと整備担当者が書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、専門家に鑑定を依頼するなどして車両を調べたところ、タイヤと車体をつなぐ部品が金属疲労で折れたためタイヤが外れたことが分かったということです。
また、事故の前日にドライバーがタイヤに異常を感じたため、同じチームの整備の担当者が右後ろのタイヤなどを交換していましたが、外れた右前のタイヤについては何も対応していなかったということです。
このため、警察は部品の金属疲労を見逃した整備不良が事故につながったとして、ドライバーだった40歳の男性と整備を担当していた53歳の男性を7日、宇都宮地方検察庁に書類送検しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20200807/1090007478.html
2016年11月19日付で大分合同新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月19日付で毎日新聞大分版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後1時半ごろ、大分市府内町のT本店地下1階の総菜売り場から出火し、同40分ごろに市消防局が火災報知機の火災信号を受信した。
さらに直後に、従業員が「地下の焼き鳥屋の天井まで火が上がっている」と通報した。
警察などによると、天井のダクト付近から出た煙が同階に充満。
館内にいた買い物客約1000人と従業員約800人が屋外に避難した。
焼き鳥店のアルバイト従業員女性2人(10代と20代)が煙を吸い、市内の病院に運ばれた。命に別条はない。
警察によると、午後3時ごろに消えた。
地下1階にいた関係者が「調理中の火がいつもより高く上がっていた」と話しており、焼き鳥店の調理場が火元とみて調べている。
調理場のダクトには50cm四方のセラミックのフィルターが付いており、「火が入らないようにしている」という。
月1回程度交換しているが、油が付着するなどして煙が出る可能性はあるという。
T本店は、地上8階、地下2階。
地下1階は、総菜などのテナントが入っている。
同社によると、午後1時半ごろに、食品売り場のテナント従業員が煙に気付いた。
ダクト付近の初期消火をし、館内の客の避難誘導をした。
地下1階は約7000m2。
火元付近の防火用シャッターを下ろしたため、煙が広がったのは「200m2くらい」との認識を示した。
客と従業員の避難が完了したのは、約30分後。
同社は、「年2回訓練をしており、無事に避難誘導できたのは何よりだった」とした。
社長は、「原因を究明し、できる対策を実施する」と話した。
T本店、隣接するT会館は、火災の影響で同日の営業を中止した。
火災で営業を取りやめたのは、1936年の創業以来、初めてという。
消火活動などのため、T本店周辺の市道が最大約1時間40分、通行止めとなった。
買い物客でにぎわう昼下がりの大分市中心部は、騒然となった。
現場のT本店は火災を知らせるサイレンが鳴り続け、一帯には何かが焼けたような臭いが漂う。
店の外に避難した人たちは,不安げに肩を寄せ合った。
「白い煙は出ていたが、火が見えないので安心していた。でも、次第に黒い煙に変わり、通路をはうように周囲に広がった。焼き鳥店の調理場にいた従業員がせき込みながら出てくるのが見えた」。
火元とみられる地下1階にいた従業員女性(60代)は、こう証言した。
同階で働くアルバイトの女性(21)は、「防火シャッターが下りて火災に気付いた。お客さんを避難させた後、『レジのお金だけ持って逃げて』と言われ、みんなでお金を集めて外に出た。バッグなど持ち物は置いてきてしまった」。
館内にいた約1800人は階段から避難。
近くの無職女性(91)は、「足が悪く、従業員に抱えてもらった。火事が大ごとにならなくて良かった」と話した。
T本店周辺は、避難した人で大混雑。
社員が、「本日の営業は終了しました」とハンドマイクで知らせて回った。
火災を知らずに買い物に来た人たちは、驚いた様子で引き返していた。
大分バスは交通規制や渋滞の影響で、T本店前を発着する路線バス、高速バスが、最大約40分遅れた。
Tは、18日夕、社長らが本店で会見し、「お客さま、近隣の皆さま、関係者の皆さまに多大なご迷惑をお掛けしました」と頭を下げた。
本店は「安全確認ができた」として、19日に営業を再開する。
ただ、火災が起きた地下1階は、原因調査の結果を踏まえて判断するという。
出典
『Tデパート火災周辺騒然 1800人が避難 大分市府内町』
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/11/19/JD0055211069
『火災 T本店 2人病院搬送、買い物客ら1800人避難』
http://mainichi.jp/articles/20161119/ddl/k44/040/270000c
2016年11月11日21時5分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月12日付の北海道新聞紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。
11日午後2時20分ごろ、鷹栖町にあるゴルフ場「S」から、「従業員が散水車のタンクの下敷きになっている」と119番通報があった。
消防隊員が駆けつけたところ、鷹栖町に住む派遣社員の男性(63歳)が散水車に取り付ける金属製のタンクの下敷きになった状態で倒れていて、近くの病院に運ばれたが、全身を強く打っていて、まもなく死亡が確認された。
警察などによると、ゴルフ場はいまは営業しておらず、当時、男性は敷地内にある倉庫の中で、1人で散水車後部からタンクを取り外す作業をしていたという。
警察は、作業中に誤って下敷きになったとみて、詳しい状況を調べている。
出典
『散水車のタンクの下敷きで死亡』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161111/4337651.html
2016年11月11日14時6分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月11日13時3分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前11時ごろ、大阪市の米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)でジェットコースターが緊急停止し、利用客約30人が、一時、座席に取り残された。
発進した直後の、坂を上っている途中に、客の男子高校生が、持ち込みを禁止されている携帯電話をズボンのポケットから取り出したため、係員が緊急停止させたという。
けが人はいなかった。
USJによると、宙づりのような体勢で乗る「ザ・フライング・ダイナソー」と呼ばれるアトラクション。
ジェットコースターは上り坂で止まった状態になり、係員が付き添って1人ずつ降ろし、約50分後に運転を再開した。
USJでは、手荷物の落下防止のため、携帯電話などを持ち込まないよう指導している。
男子生徒は学校行事でUSJを訪れていたといい、退園処分となった。
出典
『USJでコースターが緊急停止 高校生が禁止の携帯持ち込み』
http://this.kiji.is/169666481712742408?c=39546741839462401
『USJの人気ジェットコースター緊急停止、32人取り残される 男子高校生が携帯持ち込みで退園処分』
http://www.sankei.com/west/news/161111/wst1611110048-n1.html
(ブログ者コメント)
〇緊急停止させた係員、携帯電話取り出しをよくぞ見逃さなかったものだ。
安全確認について日ごろから教育訓練を受けていた成果が現れた、ということではないかと感じた。
〇これは、1人の軽率な行為が他人に大迷惑をかけた事例。
同じような事例は、前日の11月10日、鹿児島発日航機内でも起きている。(本ブログでも紹介スミ)
2016年11月6日22時31分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月6日19時40分に産経新聞から、11月6日16時11分にNHK甲府からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前11時過ぎ、山梨県市川三郷町の六郷中学校グラウンドで、秋祭りのイベントで体験搭乗をしていた熱気球が強風にあおられ、かごにつながったロープをつかんだ会場スタッフの男性(59)が2~3mの高さにはね上げられ、転倒した。
男性は、鎖骨が折れる重傷を負った。
警察によると、現場周辺では、同町と市川三郷商工会が共催した「はんこ日本一六郷の里秋まつり」が開かれ、来場者を地上約17mの高さまで上昇し、垂直に下降する熱気球に乗せていた。
事故当時は、子ども4人とパイロット1人を含む計7人が乗り、下降しながらスタッフ3人が熱気球のかごを地面に固定する作業をしていた。
しかし、着地直前に強風で熱気球が横に動いたため、搭乗者の受け付けや誘導をしていた男性がかごと地上を結ぶロープをとっさにつかんだところ、たわんでいたロープが急に張り、その勢いで地上2~3mの高さから約3m外側にはじき飛ばされた。
搭乗者にけがはなかった。
固定作業をしていたスタッフの話では、気球は直径約15m。
パイロットは5年以上の経験があり、地上に設置した吹き流しと気球の形状を見ながら、風向きや風速を判断していたという。
事故当時、近くにいた男性(55)は、「強い風が吹いてきて、バサッと音がした方向を見ると、気球がペタッと倒れ、向こう側に男性が倒れていた」と話していた。
ゴンドラは別のスタッフが着地させ、乗客を降ろしたという。
商工会の担当者は、「熱気球のイベントは10年以上行ってきた。事故を検証し、安全性が改善されない限り、来年以降の実施は厳しいと思う」と述べた。
出典
『熱気球が強風にあおられ…ロープつかんだ男性重傷』
http://www.asahi.com/articles/ASJC65VB0JC6UZOB00H.html
『熱気球が急上昇 男性スタッフ、ロープから飛ばされ重傷』
http://www.sankei.com/affairs/news/161106/afr1611060022-n1.html
『熱気球強風にあおられ男性けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/1044077941.html?t=1478471491340
2016年11月4日7時17分にNHK長野から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月3日21時50分に共同通信から、11月4日付で信濃毎日新聞から、11月4日15時3分にNHK長野から、11月5日7時25分に読売新聞から、11月6日付で朝日新聞長野東北信版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後3時前、長野県信濃町野尻のホテルの跡地で、高さ約20m、幹の直径約1m、樹齢推定約100年のナラの老木が根元から折れて倒れ、近くにいた4人が下敷きになった。
このうち東京・渋谷区の女性(83)が意識不明の重体になっていたが、4日午前0時40分ごろ、搬送先の病院で死亡した。死因は頸部損傷。
また、一緒にいた50代から80代の男女合わせて3人も、頭などにけがをした。
現場のホテルの跡地は野尻湖の湖畔にあり、警察によると、4人は3日、景色を見に来ていた際に木の下敷きになったとみられるという。
事故があった土地の所有者の家族によると、土地はかつてホテルの敷地で、廃業後に取り壊された後、10年以上前に購入したという。
個人で草刈りなどの管理をしていたが、現場では数年前から、樹木の伝染病の「ナラ枯れ」や、虫食いが原因とみられる立ち枯れが目立っており、野尻湖の景色を見るために敷地内に入る観光客がいるため、倒木に加え、崖からの転落の恐れもあり、敷地に続く道にロープを張って立ち入れないようにしていた。
樹木の伐採も検討していたという。
信濃町は、民有地のため管理には携わっていなかったとし、「どうして人が入ったのか分からない」(産業観光課)としている。
周辺は傾斜が急で、落石防止のために、町は近くの道路などをパトロールをしており、冬には雪の重みなどによる倒木があるという。
一方、町商工会のホームページでは、野尻湖の美しい景色が見られる「とっておきの場所」として、写真入りで紹介されていたが、事故後の4日午後、記述を削除した。
商工会によると、ホームページの「私の一番 信濃町のとっておき」のコーナーで、商工会女性部員が紹介。
跡地から見た野尻湖などの写真と場所の説明があり、7年ほど前から掲載されていたという。
商工会の事務局長は、「(跡地が)私有地であることなどを考えれば、(掲載したことは)問題があった」と話した。
一緒にいて無事だった女性は「風は強めで、突然木が倒れた」と消防に話しており、警察は、倒木と強風との関連も調べる。
出典
『倒木で下敷きの83歳女性死亡』
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagano/1016019691.html?t=1478217295807
『倒木で下敷き、観光の女性重体 長野・野尻湖、3人軽傷』
http://this.kiji.is/166852943915417606?c=39546741839462401
『倒木で重体の女性が死亡』
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20161104/KT161104FSI090005000.php
『倒木 根元付近から折れたか』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1014112772.html?t=1478298037331
『倒木現場「とっておきの場所」…商工会HP紹介』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161104-OYT1T50117.html
(ブログ者コメント)
15時3分のNHK映像には、警察が設置した立ち入り禁止のテープと同じ場所に、所有者が設置していたと思われる立ち入り禁止用のトラロープが映っていた。
それによると、トラロープは胸の高さぐらいに張られており、真ん中付近に赤と白の布切れが結びつけられていた。
2016年10月30日3時22分に西日本新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月29日18時42分にNHK佐賀から、10月29日10時43分に佐賀新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
2016佐賀熱気球世界選手権に合わせた国内大会「ホンダグランプリ最終戦」の競技初日の29日朝、熱気球1機が、佐賀市嘉瀬町のJR長崎線鍋島-久保田間にある鉄橋の架線に接触した。
搭乗していた2人にけがはなかったが、鳥栖-肥前山口間で約2時間15分にわたり運転を見合わせ、特急を含む上下31本が運休するなど、約1万3千人に影響が出た。
実行委員会は、安全の徹底を選手に促した。
接触事故は、午前7時40分ごろ、大会期間中にJR九州が会場近くに設けた臨時駅「バルーンさが駅」西側で発生。
鉄橋の南側約300mにある嘉瀬川河川敷のターゲット(目標地点)に向け、熱気球が北側から進入して高度を下げた際、バスケット部分が鉄橋の欄干に衝突した後、球皮が架線に引っ掛かり、10分ほど空中で往生した。
感電の恐れがあったが、パイロットが投下したロープを地上の大会関係者ら数10人が引っ張るなどして着地させた。
支柱など、鉄道の電気設備が壊れた。
現場では、「(ロープを)思いっきり引っ張れ」、「感電するぞ」などと叫ぶ声が聞かれ、多くの来場者でにぎわっていた会場は、一時、緊迫した雰囲気に包まれた。
実行委員会によると、熱気球には佐賀県有田町の男性(64)とロシア人の男性(28)が搭乗。
2人は午前7時13分、会場から約4.3kmの地点を離陸。
気球に熱を送るバーナー2つのうち1つの種火を付け忘れて飛行し、燃料が少なくなったため、現場付近で別のバーナーに切り替えようとしたが点火できず、再上昇できなかった。
急激にガスの圧力が下がったことで、操縦がしにくい状況になったとみられるという。
有田町の男性はパイロット歴26年で、総飛行時間は約1010時間のベテランという。
競技本部は同日、午後の競技と世界選手権の公式練習を中止した。
30日以降の日程は変更しない方針。
実行委の川副さん(68)は、「風は緩く気象条件に問題はなかった」と話した。
1980年から毎秋開催されている「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」では、過去に4回の負傷事故が起きている。
ホンダグランプリには25機が出場。30日まで。
世界選手権の競技は31日~11月6日で、31カ国・地域の105機が出場する。
出典
『熱気球架線に接触 佐賀、けがなし 操作ミスか JR、31本が運休』
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/saga/article/285552
『熱気球がJRの架線に接触』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5083969131.html?t=1477857159592
『バルーンが線路高架に接触 熱気球世界選手権 JRに遅れも』
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/371384
10月30日12時33分にNHK佐賀からは、再発防止策に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月31日9時55分に佐賀新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受けて、大会の実行委員会はJR九州と協議し、再発防止策をまとめた。
それによると、鉄道の架線から上空に対してと線路の中心から左右それぞれに対し、競技飛行では約300フィート(約90m)、練習飛行では約150mの飛行禁止区域を設けた。
30日午前の競技説明の場で、大会関係者が線路周辺の飛行制限について選手に説明。
300フィートの高さ、距離があれば、パイロットが安全措置を取るために必要な時間が確保できるという。
この日は、パイロットの安全意識を高めるため、500フィート(約150m)以上の距離を求めた。
嘉瀬川河川敷にターゲットが設定された場合、線路を越えてから高度を下げる必要が出るため、競技の難易度は上がる。
来年以降の大会での飛行制限は、今後、協議する。
また、この事故では、2つあるバーナーの1つが安全規定に反して点火していなかったことから、安全規定の順守と気球メーカーのマニュアルに従うよう、参加者に周知した。
大会の実行委員会は、「再発防止策を徹底して、事故のない大会運営に努めたい」と話している。
出典
『熱気球事故受け安全対策』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5083974211.html?t=1477857372862
『熱気球の架線接触事故受け、飛行制限 線路から300フィート』
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/371948
2016年10月21日5時2分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月21日19時50分にNHK札幌からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道足寄町の温泉施設で、2014年10月、男性入浴客が浴槽内で倒れて重体に陥る事故があり、警察が業務上過失傷害の疑いで捜査している。
事故直後の保健所の測定では、温泉に含まれる硫化水素ガス濃度が国の基準を大幅に超えていた。
この施設では、以前にも2人が同じ浴槽で倒れて死亡しており、警察は、この2件についても経緯を慎重に調べている。
事態を重く見た環境省は、今年9月に再発防止に向けた検討会を設置し、硫化水素を含む温泉の安全対策について、基準を見直す方向で検討している。
地元消防や男性の親族の話によると、重体となったのは東京都内の男性(52)。
14年10月8日夜、浴槽内で意識を失っているのが見つかった。
搬送先の病院で、硫化水素ガス中毒の疑いによる脳機能障害と診断され、現在は意識不明で寝たきり状態となっている。
事故のあった同じ浴室では、重体となっている男性以外にも、13~14年に3人が救急搬送され、うち2人が亡くなっていた。
搬送先の病院によると、13年に亡くなった64歳の男性は「溺死」、14年に亡くなった38歳の男性は心臓に血が行き渡らなくなる「虚血性心疾患」と診断されていた。
病院側は、今年9月、取材に対して「当時は硫化水素ガス中毒を疑わず、血液や尿の分析など、詳しい検査をしなかった。同じ浴室からの搬送が相次いだことを考えると、今思えば、中毒がきっかけという可能性は捨てきれない」と説明。
病院は、2人の診療記録を警察に提出し、警察が硫化水素との関係を慎重に調べている。
死亡した男性2人は、血液や尿が保存されていないため、硫化水素が死因と確定するのは困難だが、重体の男性は診断が可能だ。
国の基準では、温泉を浴槽に入れる際には、空気に触れさせて硫化水素の含有量を抑えることを求めている。
一方、事故が起きた施設は、浴槽の底から温泉を入れる構造になっていたという。
また、環境省によると、温泉施設の硫化水素の濃度を定期的に測定する国レベルの決まりはなく、換気口をどこに設けるかなどについても細かな基準がないという。
15年9月に浴室内の濃度を測定した研究機関によると、浴槽上は国の基準値の最大10倍、洗い場は最大20倍に達した。
施設は事故直後から自主休業し、現在は入浴できない。
経営者は朝日新聞の取材に、「国の基準は理解していなかった。認識不足だった」と話している。
硫化水素は火山性ガスの主成分の一つで、硫黄臭があり、有毒。
硫化水素を含む温泉の源泉は、全国に440カ所以上ある。
出典
『温泉施設、過去にも2人死亡 硫化水素と関係か』
http://digital.asahi.com/articles/ASJBN5SYNJBNUUPI00H.html?rm=656
『温泉の硫化水素扱い新基準検討』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161021/3752741.html
10月21日7時48分に朝日新聞からは、硫化水素濃度を測定していなかった理由等に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
温泉を監督する帯広保健所(道立)が、少なくとも事故の3年前から硫化水素ガス濃度を把握していなかったことがわかった。
施設側は取材に対し、1987年に営業許可を得て以来、保健所も施設も濃度を測定していなかったと証言。
事故直後の保健所の測定では基準値を大幅に超えていたが、安全対策の前提となるデータが長年にわたり把握されず、危険が見逃されてきた可能性がある。
道の監視要領では、温泉施設には2年に1回、立ち入りによる監視を行う。
監視項目に硫化水素ガスの濃度は含まれていない。
帯広保健所は、取材に「14年の事故を受けて、文書の保管義務がある3年間の資料を調べたが、硫化水素ガスを測定した記録はなかった」と説明する。
環境省の基準では、都道府県知事が必要と認めた場合に、温泉施設に濃度を測定させることができる。
どのような場合に測定を命じるかの基準はなく、道は「道内で測定を命じた所は一つもない」としている。
一方、硫化水素の濃度が高い温泉を抱える福島県や群馬県などでは、保健所が定期的に測定するなどして、安全確保に努めている。
施設の経営者は、取材に、測定器を持っていなかったと説明。
保健所の立ち入り検査でも測定は行われず、指示もなかったという。
事故のあった浴室は、浴槽の底から源泉がわき出す構造で、硫化水素ガスが高濃度になるため、安全対策が十分と判断された場合に限り、利用が認められる。
経営者は、浴室の構造についても保健所から不備の指摘はなかったとしている。
温泉を管轄する道食品衛生課は、「当時は温泉に関係する法令に強制力がなく、厳しい対応ができなかった」と説明。
環境省は、「基準に照らして問題があれば対応できた」と話し、見解が食い違っている。
《硫化水素》
空気中に含まれる硫化水素ガス濃度が100~300ppm程度の場合、個人差もあるが、8~48時間で気管支炎や肺炎、肺水腫による窒息死に至る。
700ppm以上だと、数回の呼吸で倒れる「ノックダウン」を起こすとされる。
入浴中以外の事故では、2005年12月に泥湯温泉(秋田県湯沢市)で、積雪の空洞にたまったガスを吸って4人が死亡。
15年3月には田沢湖高原温泉(同県仙北市)の源泉付近で作業員3人が死亡している。
出典
『硫化水素濃度、保健所も施設も把握せず 温泉事故』
http://digital.asahi.com/articles/ASJBN5T7FJBNUUPI00J.html?rm=697
(ブログ者コメント)
仙北市の事例については、本ブログでも紹介済。
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
10月22日1時43分に朝日新聞からは、浴室の換気扇が壊れて取り外されていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故が起きた浴室では、換気扇が壊れて取り外されたままだったことがわかった。
浴槽の底から湯がわき出す「自噴式」と呼ばれる構造で、ガスの濃度が高くなりやすい。
こうした安全対策の不備は、保健所の立ち入り検査でも見逃されていた。
環境省の基準は、浴室の硫化水素ガスの濃度が高い場合、換気のほか、温泉水を空気にさらしてガスを抜く「曝気」と呼ばれる措置で濃度を下げることを義務づけている。
もともと浴室には換気扇が設置されていたが、施設の経営者は取材に対し、「さびて壊れてしまい、かなり前に取り外した」と説明。
浴槽が自噴式なのに注意を払っていなかった点については、「湯がわいているのが見えると客の評判が良く、問題があるとは認識していなかった」と話した。
環境省の委託で現場を調べた中央温泉研究所(東京)によると、施設の泉質はガスがたまりやすく、浴室の窓のそばまで山が迫り、風通しも悪い。
構造的な問題が重なり、「いつ事故が起きてもおかしくなかった」と指摘している。
施設側は、1987年に営業許可を得て以来、保健所も施設も濃度を一度も測定せず、設備の不備について指摘を受けたこともなかったと説明。
経営者は、「事故後、保健所から指摘を受けた。言われたことをすべてやるには多額の費用がかかり、廃業するしかない」と話している。
一方、硫化水素の濃度が高い他県の温泉地では、対策に取り組む例もある。
群馬県の万座温泉のホテルは、ガスを抜く「曝気槽」に加えて、大型換気扇を浴室に複数設置する。
福島県の高湯温泉では、保健所が年2回、濃度を測定し、施設側に毎日2回の測定を指導。問題があれば浴槽の使用を禁止する。
県北保健所は、「一度でも事故があれば温泉地全体に影響が出る。しっかり取り組む必要がある」と話す。
出典
『硫化水素事故の浴室、換気扇なし 壊れて外されたまま』
http://digital.asahi.com/articles/ASJBP5F8NJBPUUPI007.html?rm=507
10月22日7時0分に北海道新聞からは、北海道の3つの温泉施設で硫化水素濃度が高い状態だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月23日10時38分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
道が、事故後、硫化水素濃度が高くなる恐れのある温泉施設97施設を緊急調査した結果、9施設で国の基準を超えていたことが、21日、道への取材で分かった。
うち3施設は、現在も国の基準を超えたままだ。
環境省は、「基準を超えた状態は好ましくない」としている。
緊急調査は、温泉1kg中に硫化水素イオンなどを2mg以上含有する施設が対象。
足寄町で事故があった翌月の14年11月から12月にかけて行った。
基準を超えた9施設には濃度が下がるよう常時換気することなどを指導し、6施設は改善したという。
3施設が現在も基準を上回っているのは、既存の設備では換気が不十分なことが原因。
道は、設備の改善などを求めるとともに、年2回以上の濃度調査を継続実施している。
事業者にも、1日2回以上の濃度調査などを求めている。
道は、「基準を上回っても、直ちに健康被害が出るわけではない」とした上で、「温泉街全体の風評被害につながりかねない」として、施設の所在地や濃度を明らかにしていないが、関係者によると、現在も基準を超えているのは道東と道央の3施設という。
出典
『道内3温泉施設、現在も基準超の硫化水素 6施設は改善』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0329683.html
『北海道の3温泉施設で基準超す硫化水素 8月の調査で』
http://www.sankei.com/affairs/news/161023/afr1610230006-n1.html
10月26日17時54分に朝日新聞からは、環境省が浴室の濃度測定を求める通知を出したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
環境省は、硫化水素を含む温泉について浴室の濃度測定を求める通知を、保健所を設置する自治体に出した。
通知は24日付。
自治体に対し、立ち入り調査などで浴室の硫化水素ガスの濃度を測定し、濃度が著しく高い場合は温泉の利用許可を取り消すように要請している。
北海道の事故では濃度が国の基準を大幅に超えていたが、保健所や施設は濃度を把握していなかった。
温泉法は安全対策を自治体の判断に委ねており、同省は、「濃度を定期的に測定しているところは数えるほどしかないだろう」(自然環境整備課)とみている。
出典
『温泉浴室の濃度測定を要請 硫化水素事故受け、環境省』
http://www.asahi.com/articles/ASJBV4SM1JBVUUPI001.html
(2016年11月11日 修正1 ;追記)
2016年11月11日8時9分にNHK札幌から、北海道は今後、硫黄泉で定期的に濃度測定を行うという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
道は、利用者の安全のために温泉施設の状況を定期的に確認する必要があるとして、国が硫化水素の濃度に関する新基準をつくったあと、道が管轄する91の「硫黄泉」と呼ばれる泉質のすべての温泉施設で、5年に1度、硫化水素の濃度を測定を行う方針を決めた。
道は、硫化水素の濃度が著しく高いと判断すれば、温泉の営業を停止するなどの措置を行うことも検討している。
出典
『すべての硫黄泉施設を点検へ』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161111/4303891.html
2016年3月29日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5773/
(2016年10月27日 修正1 ;追記)
2016年10月20日10時43分に朝日新聞から、対策を終了し営業を再開したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月19日12時34分にNHK東海NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
19日、営業停止していた遊具「スロープシューター」と「大観覧車」が、7ケ月ぶりに営業を再開した。
東山公園協会によると、スロープシューターは、突起物に車両が衝突して停止したことから、走路内の内側にコンクリート製の壁を設置して、突起をなくした。
大観覧車は、扉の閉め忘れ防止のため、ゴンドラの扉が閉じていることを感知する装置と自動停止する装置を設置。
非常停止ボタンも計3カ所に増設した。
すべての職員がトラブルに迅速に対応できるよう、園内スタッフの安全教育のための研修などを、改めて実施。
今後も、定期的に機会を設けるという。
出典
『東山動植物園の2遊具が再開 大観覧車など安全対策施す』
http://www.asahi.com/articles/ASJBM4R5GJBMOIPE018.html
『観覧車など7か月ぶり営業再開』
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20161019/3629841.html
(ブログ者コメント)
原因と対策の詳細は、下記文書参照。
『東山動植物園内遊園地の一部営業再開について』
(平成28年4月26日 東山総合公園管理課)
http://www.higashiyama.city.nagoya.jp/upload_file/pdf/PRE00600_115823.pdf
(2017年9月20日 修正2 ;追記)
2017年9月18日20時45分に読売新聞からネット配信された別施設の観覧車トラブルに関する記事中、自動停止装置に関する若干詳しい記述があった。
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観覧車を巡るトラブルは各地で相次いでいる。
昨年3月には、名古屋市の東山動植物園で、中学生らが乗ったゴンドラの扉が開いたまま1周した。
これを受け、運営団体は係員に指導を行ったほか、観覧車に特殊なセンサーを取り付け、乗降場所以外で扉や鍵が開くと自動停止するシステムを導入した。
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出典
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170918-OYT1T50026.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。