2021年9月17日6時6分にYAHOOニュース(鉄鋼新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本製鉄、JFEスチールの高炉大手2社がサイバー攻撃対策に本腰を入れている。
あらゆる設備や機器を通信ネットワークにつなぐIoT化の加速に伴い、不正アクセスのリスクも増大。
最悪の場合、製鉄所が操業休止に追い込まれる事態も想定される。
両社とも、サイバー攻撃対策を経営の重点課題に位置づけており、新たな防御策の構築や組織体制の強化を急ぐ。
鉄鋼業では、競争力強化に向けたデジタル技術の活用が広がっている。
今後は、製鉄所でより多くの設備が通信ネットワークにつながり、本社も含めた外部から接続する機会も増える見込みだ。
新型コロナ禍を背景としたテレワークの定着で端末数が拡大し、「入り口」が増えたこともあって、悪意ある第三者にデータを抜き取られたり操作されたりする危険性が増している。
サイバー攻撃による被害は、情報漏えいにとどまらず、物理的な打撃も招きかねない。
海外では2014年にドイツの鉄鋼メーカーが標的型攻撃を受けている。
製鉄所の制御システムを不正操作され、高炉が損傷した。
この企業以外にも、下工程ラインが攻撃されて生産休止に追い込まれたケースもあるようだ。
新たな防御策として期待を集めるのが、最新の概念「ゼロトラスト(信頼しない)」に基づくシステム設計だ。
旧来から主流となっている「境界型防御」の対策では、ファイアウオールなどで障壁を設けて入口を遮断するが、ひとたび入り込まれると対処のしようがなかった。
ゼロトラストでは、接続元に関係なく、アクセスを常に精査。
社員にも監視の目を向け、接続中も対策を徹底する。
JFEスチールの新田常務執行役員は8月下旬、デジタル・トランスフォーメーション(DX)戦略の説明会において、「『ゼロトラスト』を新たなセキュリティモデルに位置づける。現行の中期経営計画の期間(21~24年度)内に、アーキテクチャ(基本設計)を変えていきたい」と表明。
JFEホールディングスグループ全体としても、システム構造を切り替えていく方針だ。
日本製鉄も、9月に公表した21年度版の統合報告書で、ゼロトラスト型のセキュリティ確保を進めていることを明らかにした。
通信の安全性を担保できるよう、監視機能を強化する。
トラブルに至った場合に即座に対処できるよう、セキュリティ事故対応の体制整備も進む。
日本製鉄は、グループ会社で構成する「NSG―CSIRT(シーサート)」を設置。
JFEホールディングスも、16年にグループ横断の専門組織「JFE―SIRT(サート)」を立ち上げたのに続き、今後は製造現場の通信環境を監視する専門組織の新設も検討する。
近年はグループ会社や海外拠点、取引先を狙った攻撃も目立つ。
脅威が増す中、組織を超えた連携で対策を強める必要性が増している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e7a3629a4e07527e4871cbfc4d59f4c8fcafdf67
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。