※ページ数が増えるため、個別記事のURLは添付省略。
1.総括
〇産業安全面では、特に大きな事故はなかった。
〇一般の人の安全知識は、まだまだのレベルだと感じさせられた事故、情報があった。
12月16日発生
札幌市の店舗でスプレー缶120本を室内でガス抜き後、給湯器のスイッチを入れたため大爆発、ガス抜きした店長はスプレーが可燃性であることを知らなかった
12月30日報道
北海道の家電量販店でポータブル石油ストーブを購入した客の半数は換気が必要なことを知らなかった。
〇昨年に引き続き、国内の名だたる企業で安全に関するデータ改竄問題や不祥事が発覚した。
・KYB子会社が免振・制振ダンパーの検査データを改竄 (10月報道)
・日立化成で非常用蓄電池の検査データを改竄 (11月報道)
・JALとANAのパイロット多数が乗務前のアルコール検査を回避(12月報道)
・関西電気保安協会などで集合住宅の電気設備点検時にデータを改竄(12月報道)
〇産業安全以外の面では、自然災害の猛威が目立つ1年だった。
ちなみに、昨年の漢字は「災」だった。
・大阪北部地震 (6月)
・西日本豪雨 (7月)
・逆走台風12号による高波被害 (7月)
・胆振東部地震 (9月)
・台風21号による暴風被害 (9月)
2.2018年の事故・トラブルの傾向
〇北海道胆振東部地震時など、発電機を換気の悪い場所で使用していてCO中毒になった事例が目についた。
7月 5日 東京都で下水道管新設工事中
9月7~8日 胆振東部地震時に標津町、上富良野町、岩見沢市、根室市の民家で
9月15日 東京都の遊園地地下でコンクリート解体中
12月 3日 名古屋市で建物解体中
〇病院でCT検査結果を見逃した事例が数多く報道された。
6月 8日報道 千葉大学病院
6月26日報道 横浜市立大学附属病院
8月16日報道 兵庫県立がんセンター
8月30日報道 北九州市立医療センター
3.ブログ者の印象に残った『狭義』の産業事故
(日付は発生日)
7月 2日 若狭町の化学工場で半導体原料製造のため撹拌機に原料投入中、爆発が起こり2人死傷、住民10人搬送
7月 6日 西日本豪雨時、総社市のアルミ工場で停止中の炉に川からあふれた水が入って水蒸気爆発
7月26日 多摩市で建設中のビルの隙間から落ちた火花がウレタン断熱材に着火し、5人死亡40人負傷
8月 9日 旭川市の製紙工場で落下したコンクリート片が配管を壊し二酸化塩素が漏れて14人中毒
8月23日 桜川市の砕石場で爆薬庫からトラックに爆薬を積み込み中、爆発が起きて、庫も人も跡形なし
10月28日 山口県の大島大橋に大型外国貨物船が衝突し住民生活に大きな支障、航海士は深く考えず近道ルートを選択した
11月28日 吹田市のホームセンターで廃棄用ボタン電池を複数個、剥きだし状態で入れていたポリ袋から出火、建物が10時間燃え続ける
【番外】
10月21日 台湾で日本製車両の列車が脱線事故、現地でないとチェックできない安全システムのチェックが抜けていた
4.ブログ者の印象に残った『広義』の産業事故
(日付は発生日)
2月21日 神戸市の温泉遺構施設で普通に出入りする場所にいた猫を保護しようとして、窪みに充満していたCO2で酸欠死
4月14日 伊勢市で路線バスが停車時に石灯篭に接触し傘部が頭に当たった歩行者が死亡、再発防止のため石灯篭は全て撤去された
6月 8日 大阪北部地震時、登校中の女児が倒れてきた学校のブロック塀の下敷きになって死亡
8月12日 富田林署で弁護士との面会を終えた容疑者が管理体制の不備をつき、アクリル板を蹴破って逃走
8月30日 横浜市でバスが横断歩道上に停まったため、女児がバス後部から横断歩道を渡ろうとして、対向車にはねられて死亡
9月 4日 台風21号の強風で関西空港の連絡橋にタンカーが衝突し、空港機能がマヒ
9月 6日 北海道胆振東部地震時に北海道全域で停電(ブラックアウト)
9月 台風24号による塩害で鉄道などに広範囲な被害
(2/2へ続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。