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6月20日16時54分に朝日新聞からは、大阪府は水道管の老朽化率が全国で飛びぬけて高いという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府は、40年の法定耐用年数を超える水道管(老朽管)の割合が、全国で飛び抜けて高い。
人口が密集し、水道管がはりめぐらされた都市型の震災では影響を受ける人が多くなり、改めて課題を浮き彫りにした格好だ。
厚労省によると、水道管の破損などによる断水の影響は、大阪府高槻市で19.4万人、箕面市で2万人に及んだほか、枚方市、豊中市など、大阪府16市町、京都府、兵庫県、奈良県の、計13市町で漏水や濁水が発生した。
日本水道協会の統計(2015年度)では、大阪府の老朽管の延長は6890km、全水道管に占める割合は28.3%で、いずれも全国ワースト1位。
それぞれワースト2位となる愛知県5995km、神奈川県21.7%を大きく上回る。
大阪府によると、大阪は歴史的に都市化が早く、高度成長期を中心に、水道管の敷設が早く進んだためという。
一方、自治体の水道事業が抱える財政難などのため、耐震性を備えた水道管に置き換える更新工事は進んでいない。
老朽管は、前年に比べて363km増えた。
ただ、被害地域を市町村別にみると、大阪府の老朽管率は44.9%と高いが、高槻市(13.9%)、豊中市(25.1%)など、比較的低い地域も含まれる。
大阪府環境衛生課は、「局所的に想定を超える力が加わった可能性もある。原因は各事業体による復旧作業の中でわかるだろうが、耐震化の取り組みは早急に進める必要がある」としている。
出典
『大阪の水道管、古すぎた…全国ワースト、地震対策が課題』
https://www.asahi.com/articles/ASL6L6G45L6LPLBJ00M.html
6月20日付で毎日新聞東京版(夕刊)からは、地震などの災害に備えて策定していた事業継続計画(BCP)が効果を上げているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
災害に直面した際、早期復旧を果たすため企業が事前に準備する事業継続計画(BCP)が、存在感を増している。
東日本大震災(2011年)を機に導入が進んだとされるBCPは、18日にあった、大阪府北部を中心に震度6弱を観測した地震でも活用され、生産の継続のみならず、社員の安否確認や出社の可否の判断にも役立てられた。
大地震など不測の事態に備え、企業には、BCP作成を含めた危機管理体制の整備がいっそう重い課題になっている。
「食料品エリアだけなら開けられる。これから帰宅する人の役に立てる」。
大阪・なんばの高島屋大阪店の店長ら幹部は、18日昼過ぎ、食料品売り場(地下1階)とレストランフロア(7~9階)だけを「午後2時から開く」と決めた。
早番の従業員は地震が起きる前から出勤しており、さらに、店に直結する南海電気鉄道の運転再開で、遅番の従業員の多くも出勤可能な条件が整いつつあった。
高島屋はBCPの一環で、従業員がインターネットを通じて安否報告できる仕組みを整えていたため、どれぐらいの従業員が出社できるかが把握でき、今回の決断に踏み切れたという。
製造業でも、BCPや避難マニュアルが生かされた。
石油元売り大手のJXTGホールディングスは、東京の本社に災害対策本部を設置した。
BCPに則して、運転を停止した大阪製油所(高石市)をカバーするため、中部地方などからの代替出荷で安定供給を維持した。
田辺三菱製薬は、帰宅困難者が多数発生した東日本大震災を機に、BCPを策定した。
18日の地震の際には、大阪市中央区にある本社勤務を含め全社員に対し、出勤が難しい場合には自宅待機を指示、出社済みの社員には電車の運行再開後に速やかに帰宅するよう求めた。
「安全な帰宅が最優先」(幹部)との判断だった。
【ことば】事業継続計画(BCP)
自然災害やテロ、基幹システムのトラブルなどが起きた際に、企業活動への影響を最小限にとどめて早期に復旧するための計画。
被害を受けた事務所や工場の代替施設・要員の確保、データのバックアップ、指揮系統の確認、社員の安否確認を含む初動対応などを事前に定め、生産停止などのリスク低減を図る。
2011年の東日本大震災などを教訓に、策定する企業が増えている。
出典
『地震 大阪・震度6弱 企業、事前準備生きる 社員安否確認/工場停止で代替
出荷』
https://mainichi.jp/articles/20180620/ddm/008/040/048000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。