2018年6月23日17時24分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)は23日までに、大阪北部地震が起きた18日に約3時間の停電が起き、自家発電機系統の送電線などに異常が見つかったと明らかにした。
電気事業法が定める自家発電機の年1回の点検を、少なくとも5年間実施していなかったという。
センターは停電中、人工呼吸器などに絞って発電機の代わりに非常用電源を使用し、患者の対応に当たった。
地震では、屋上にある受水槽の破損で浸水した4病棟が閉鎖し、一部の患者が転院した。
センターによると、地震発生直後に停電し、手動で自家発電機へ切り替え作動させたが、院内へ送電できず、復旧までに約3時間かかった。
19日に専門業者が点検した結果、自家発電機は正常に作動していたが、電力状況を確認するパネルの不具合や送電線にショートなどの異常があったという。
センターの担当者は、「未点検の原因や送電線の異常を今後、調査する」と話している。
出典
『国立循環器病センターの停電 自家発電機は5年未点検』
http://www.sankei.com/west/news/180623/wst1806230056-n1.html
6月23日9時10分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)は22日、大阪府北部を震源とする18日の地震発生後、自家発電機からの送電線が故障していたことを明らかにした。
自家発電機は、電気事業法で年1回、全館を停電させて行う点検が必要だったが、少なくとも5年間未点検で、法令違反だったという。
同センターによると、地震発生直後に停電が起き、自家発電に切り替わった。
約10分後、電気が復旧したという表示がセンターの監視モニターに出たため、職員が自家発電を止めた。
その直後に再び停電表示が出て、自家発電機は作動したが、約3時間、館内に送電できなくなったという。
出典
『国立循環器病センター、自家発電5年間点検せず』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180623-OYT1T50041.html
6月22日23時33分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府北部を震源とした今回の地震で被害を受けた国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)は、1年1回と定めている停電時の非常用自家発電機の保安検査を5年以上していなかったと22日、発表した。
厚労省からの問い合わせで調べてわかったという。
同センターは、18日の地震による停電で非常用の自家発電機に切り替わったが、不具合で電力の供給が一時、不安定になった。
電気事業法による同センターの規則で、通常時の点検は1カ月に1回、商用電源を止めた停電状態の検査は1年に1回と定めている。
通常の点検は定め通りだったが、停電を想定した検査は、少なくとも5年以上やっていないことがわかったという。
19日に通常状態の点検をし、自家発電機が正常に動くことは確かめられたという。
厚労省はこれを受けて22日、都道府県に対し、非常用電源を持つ全ての病院について、法律に基づく保安検査の実施状況を確認するよう求める通知を出した。
出典
『停電想定での自家発電機検査、5年以上実施せず 国循』
https://www.asahi.com/articles/ASL6Q6HXWL6QPLBJ008.html
(ブログ者コメント)
〇今回の事例は、非常用設備単体の点検だけでは不十分という
ことを改めて教えてくれた。
〇全館停電させての点検となると準備が大変。
また、停電させること自体のリスクも考えられる。
よって、発電機単体の点検だけで済ませていた。
・・・そんな背景でもあったのかもしれないとは、ブログ者の経験からして、ふと頭をよぎったこと。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。