2024年7月12日22時54分に読売新聞から下記趣旨の記事が、写真付きでネット配信されていた。
12日午前3時50分頃、松山市緑町の重要文化財・松山城がある城山の北東側斜面が幅約50メートル、高さ約100メートルにわたって崩れ、木造住宅1棟が巻き込まれて倒壊した。
住人とみられる90歳代男性と80歳代女性、40歳代男性の3人が行方不明になっており、愛媛県警や市消防局が捜索している。
松山地方気象台によると、同市では12日朝までの2日間で、平年の7月の1か月分に相当する213ミリの雨量を観測。
現場は市の中心部で、土砂は近隣のマンションや民家など計4棟に流入した。
被害に遭った15階建てマンションでは、水分の多い土砂が上層階まで跳ね上がったとみられ、7階付近のベランダに流木が引っかかっていた。
7階に住む会社員本田さん(55)は「隣の部屋のベランダに木が突っ込み、アルミ製の手すりがひしゃげていた」と驚いた表情を見せた。
現場の上部では、昨年7月の大雨で、松山城の天守につながる緊急車両用の道路の擁壁が傾いたため、修復工事が行われていた。
市は同9月に擁壁の修復を決定したが、国の史跡内にある道路の修復は文化庁の許可が必要で、許可が出たのは今年5月になってから。
修復工事の準備で6月に山肌の樹木の一部を伐採した後、今月から工事を始め、擁壁の約3分の2を撤去した。
9日夕に土砂の流出を防ぐためにブルーシートをかけていた。
さらに、6月下旬~7月上旬にまとまった雨が降り、緊急車両用の道路の路面に長さ約10メートルの亀裂が入っているのも見つかっていた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240712-OYT1T50175/
7月12日21時14分に毎日新聞からは、崩れた部分の形状から考えると流水管理ができていなかった可能性が高いなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
現場の映像などを見た専門家には、今回の災害はどう映ったのか。
愛媛大の防災情報研究センター長を務めるバンダリ・ネトラ・プラカシュ教授(地盤工学)は、現地の地質についてこう説明する。
「砂岩やれき岩といった比較的水を吸収しやすい土壌です」
土砂崩れは、見た目の状況から山の上層部で起きた可能性があるという。
土砂が崩れた部分は、尾根からの谷間のような形状になっている。
このため、ネトラ教授は「雨水が上からだけでなく尾根側の横からも集まってくるような谷地形だった」という見方を示した。
さらに、一般的な山にある沢や渓流など水が逃れる場所がなかったことも影響したと分析する。
市によると、城山公園は「松山城跡」として国史跡に指定されているため、文化財保護法上、土砂崩れの対策を取るのが難しい。
対策に必要な構造物を設置するには文化庁の許可が必要となる。
ネトラ教授は、「流水管理がきちんとできていなかった可能性が高い。人工的な水路などがあれば防げていたかもしれない」と指摘した。
https://mainichi.jp/articles/20240712/k00/00m/040/343000c
7月13日21時2分に読売新聞からは、土砂に埋もれた住人3人は死亡していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
押しつぶされた木造住宅に住む90歳代の男性と80歳代の妻、40歳代の息子の3人が13日、見つかり、死亡が確認された。
市などによると、3人は同日午後、倒壊した木造住宅付近で見つかった。
遺族の意向として、3人の氏名などは公表していない。
捜索活動は断続的に雨が降る中、重機などを使って行われたが、他に行方不明者はいないとして終了した。
現場付近の住民らによると、倒壊した木造住宅に住んでいた家族は数十年前からこの場所で暮らし、近年は足の不自由な両親を息子が介護していたという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240713-OYT1T50099/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。