2018年6月21日19時10分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事が写真や図解付きでネット配信されていた。
水位計のある場所の「点」でしか伝えられなかった河川の水位情報を「線」で伝えるシステムを、国交省が開発した。
流域の自治体や住民が洪水の危険性を的確に把握し、迅速な避難につなげられるようにするのが狙い。
一部の河川でテスト運用を始めており、7月から流域自治体に対する情報提供を始める。
2015年9月、関東・東北地方を襲った豪雨で鬼怒川の堤防が決壊。
茨城県常総市では、避難が遅れた住民ら1000人以上がヘリコプターで救助された。
浸水地区の一部では、決壊時点でも避難指示が出ておらず、同市の検証報告では、「避難勧告・指示の決定にあたって、依拠すべき判断材料に事欠いてしまった」とされた。
こうした経験を踏まえ、国交省の国土技術政策総合研究所(国総研)は15年から、水位計のある場所以外の水位情報も提供するシステムの開発を進めていた。
新システムでは、河川事務所が数年に一度、約200mごとに測量する川の断面や堤防の情報を活用し、水位計がない場所の水位もコンピューターで推測。
「危険水域まで1m」、「堤防の高さを超えている」などと地図上の河川を色分けして、水位の状況を分かりやすく伝える。
データは10分ごとに更新する。
堤防が決壊した場合の浸水域も、ハザードマップのデータを基に表示し、危険な地域がどこか、一目で分かるようにする。
このほか、水位計のある場所では、6時間先までの水位変化の予測も示す。
荒川(東京都など)、山国川(大分県など)、川内川(鹿児島県など)の3河川については、6月から地方整備局でシステムのテスト運用を開始。
国交省は、台風シーズンに向けて7月下旬にも、3河川流域の自治体に対する情報提供を開始する。
19年4月からは、インターネットでの一般公開も目指す。
国が管理する他の1級河川についても、各地の整備局などが河川情報の入力を進めており、19年秋の公開を目標にしている。
当面は、河川事務所が持つ水位計データを基に水位を推測するが、将来は、自治体などが豪雨に備えて設置する「危機管理型水位計」のデータも取り入れて、精度を高める。
国総研水循環研究室は、「自治体が的確に避難指示を出せるようにするだけでなく、一般の住民も河川氾濫の危険性を把握できるようになる。安全な避難に役立ててもらいたい」と話している。
出典
『河川の水位把握、点から線へ 洪水避難に活用』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32069880R20C18A6CR8000/?n_cid=NMAIL007
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。