2020年7月15日17時55分にNHK四国から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
伊方原子力発電所の1号機と2号機の廃炉作業で活用してもらおうと、コンクリートの切断などに使う高圧の水が当たってもやぶれにくい新たな防護服を西条市のメーカーなどが開発し、15日、県庁で紹介されました。
開発したのは、西条市にある防護服メーカー「トーヨ」と愛媛大学で、代表者が四国電力の長井社長とともに県庁を訪れ、中村知事に報告しました。
四国電力が進める伊方原発の1号機と2号機の廃炉作業では、高圧の水を使って建物の解体や除染などを行う可能性があるということですが、新たな防護服は、ナイロンや数種類の「高強力ポリエチレン」などを重ねて強度を増し、生地の表面に凹凸を作って水圧を分散させることで、高圧の水が当たってもやぶれにくくなっているということです。
メーカーなどによりますと、新たな防護服は金属が素材だったこれまでの防護服より、20パーセントほど軽く、作業性も向上しているということです。
トーヨの渡邊社長は、「2年間試験を重ねてきました。どのような素材を組み合わせれば強度が高まるかという点で苦労しました」と話していました。
四国電力では、長井社長は「廃炉作業のどの場面で活用していくか検証していきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20200715/8000007098.html
7月16日付で愛媛新聞からは、四国電力主催の廃炉に向けた技術検討会が企業や大学の協力を得て開発したという、同趣旨の記事がネット配信されていた。
原発廃炉に向けた技術的な研究を行う四国電力の「廃止措置研究に係る検討会」は、このほど、県内企業や愛媛大と協力し、高圧ジェット水対応の防護服を開発・商品化した。
四電の長井社長らが15日、県庁を訪れ、中村時広知事に報告した。
産業用防護服製造のトーヨ(西条市)が愛媛大の流体・材料力学研究者の協力を受けて製造
原発の解体、除染などで高圧ジェット水を使う作業が想定される中、高強力のポリエチレン不織布、透湿防水ナイロンなど多層構造の生地を採用し、作業に耐える強度と軽さ、動きやすさを実現させたという。
同検討会による商品化は、通気性に優れた防護服に続き2例目。
試着した中村知事は、「先行事例のない原発の廃炉において、地元企業の技術を取り入れた対応に感謝する」と述べた。
長井社長は、「今後も継続して成果を追求していく。伊方原発1、2号機の廃止措置については安全を大前提に着実に進めていきたい」と話した。
四電によると、まずは3着の納入を受け、火力や水力の発電所も含めて用途を検討する。
(ブログ者コメント)
以下は映像の2コマ。
最初の1コマは、試験布にジェット水を噴射している実験映像の一部。
ジェット水をモロに受けても布は破れなかったようだが、その布で作った防護服を着用した場合、どの程度、人体へのダメージが軽減されるのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。