







2013年12月29日13時3分に朝日新聞から、「使えるのかこの防災伝承集、消防庁サイト公開、中身は・・・」というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「津波てんでんこ」を始め、東日本大震災をきっかけに見直される防災の教え。
総務省消防庁も全国の言い伝えを集めてネット上で公開しているが、中身は裏付けのある警句から、怪しいおまじないまで玉石混交だ。
一度は公開を中止するなど、取り組みも一貫せず、「お役所仕事」ぶりが際だっている。
《教訓を個々人に認識していただき、防災意識高揚に役立てていただくとともに、防災教育用の教材としての活用が図られることを期待しています》
消防庁のサイト「全国災害伝承情報」の趣旨説明だ。
北海道から沖縄まで、47都道府県に伝わる教訓797件が「防災に関わる言い伝え」のコーナーに掲載されている。
たとえば、《地震のときは竹やぶに逃げろ》は各地に伝わる。竹やぶは地中に根が張り巡らされ、安全と考えられた。《異常な引き潮、津波の用心》《川沿いを逃げると危険》はそれぞれ、過去に津波被害が繰り返された宮城県、岩手県の言い伝え。東日本大震災でも伝承の正しさが実証された。
《アシナガバチの巣の位置が下の方にあるときは台風が多い》(神奈川)、《デイゴの花が例年より多く咲く時は台風が多く発生する》(沖縄)など、動植物にまつわるものも多い。
一方で、《地震のときマンダラッコ、マンダラッコと唱えるとよい》(神奈川)、《台風のとき、鎌の刃先を南東に向けて木に縛りつけ、拍子木を強く打ちながら「ホーイ、ホイ。ホーイ、ホイ」と叫ぶ》(愛知)など、教訓というよりおまじないの類いもある。
《タンクローリー横転事故でLPガス漏れの恐ろしさが一部に伝わっていた》(兵庫)など、もはや伝承と言えないものや、《奈義町ホームページを参照》(岡山)と書いただけの不親切な記述まで登場する。
これらの情報は、消防庁が2004~06年度に都道府県の防災担当部局に報告を求めたものだ。
災害の種類や特徴、時代によって分類したり、科学的根拠を判断したりせずに、都道府県順に「あえてそのまま並べて公開している」(同庁防災課)という。
ネット上で最初に公開したのは07年6月。津波のときはてんで(ばらばら)に逃げるよう伝え、東日本大震災後、全国に知られるようになった《津波てんでんこ》も紹介されていた。
だが、10年3月にサイトは閉鎖。復活したのは、大震災後の11年7月だ。
防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実さんはサイトの内容にあきれた。
「役人がやっつけ仕事でとにかくまとめたというレベル。誰に、どう活用してもらいたいのかが分からない。国の依頼を受けた都道府県側も形式だけ整えていい加減に答えたのだろう。大切な伝承を伝えようとする工夫がないのが残念だ」
なぜ、こうした言い伝えを集めたのか。
同庁の担当者は「子供たちへの防災教育への活用を目指している。使いにくいという指摘や、無駄な羅列が多いとの批判は真剣に受け止める」と答えた。
とはいえ、サイトのアクセス数や反響を一切把握しておらず、今後、改善するかどうかも未定だという。
これに対して、動物の持つ能力を研究する麻布大獣医学部の太田光明教授は「自然災害と動物の異常行動に何らかの関係があるのは明らかで、そうした観点からも事例には興味深いものもある。だが、人々に関心を持たせたりするなど、活用につながっていなければ意味がない」と指摘する。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312250020.html
(ブログ者コメント)
○消防庁の当該サイトは下記参照。
http://www.fdma.go.jp/html/life/saigai_densyo/
当該情報は6つの資料から構成されており、『防災に関する「言い伝え」』は2番目。
中味を見てみたところ、「言い伝え」欄の横に「趣旨・ポイント」欄、「出典」欄が設けられており、朝日新聞では辛口批評となっているものの、資料として、これはこれでよいのではないだろうかと感じた。
○本ブログで紹介している事故情報も、朝日新聞指摘に通じるところがある。
というのは、紹介する事故情報の多くは原因不明につき、ストレートに活用にはつながらないからだ。
その点を考慮し、ブログ者は、可能な範囲で気付き点などをブログ者コメントとして付記するようにしているが、中には的外れのものもあろうことだし、活用というレベルにまでは達していないかもしれない。
ただ、情報というもの、受け手側で活用方法を考えることも大切。
不要な情報は捨て、役に立つと思う情報だけを参考にする、そのための材料をブログ者は提供しているつもりだ。
入手した情報を玉とするか石とするか、それは受け手次第だ。
○とまあ・・・そういったことを考えさせられた、これは1年のブログを締めくくるのに、ちょうどよい情報だった。
2013年12月7日付で読売新聞岡山版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岡山労働局が建設、製造など一定規模以上の事業所を対象にしたアンケートを行ったところ、回答した事業所の25%強が「安全担当部署の知識・経験不足」を、安全管理体制の懸念材料に挙げたことがわかった。
「安全担当者の人員不足」も2割近くあり、同局は「作業マニュアルの徹底や安全知識の共有を事業所内で進め、災害防止に努めてほしい」と呼びかけている。
アンケートは9月下旬、県内での労働死亡災害の増加を受け、従業員300人超の製造業や同100人超の建設業など103社に、安全管理体制や活動状況など59項目について尋ねる「自主点検票」を送付して実施。
締め切りの10月末までに、96社(回答率93%)から回答があった。
「安全担当者に権限を与えているか」「安全教育は実施しているか」といった15ある大問では、いずれもほぼ9割以上の事業所が実施しているとした。
一方、細かな質問になると、安全管理活動計画は全事業所で作成されているものの、「現場の意見が計画に反映されていない」が15%、「緊急時の対応マニュアルはあるが、訓練などを実施していない」が14%、「安全に関する再教育(5~10年に1度)を行っていない」は37%に上る結果が出た。
安全担当部署の体制については、「知識・経験の不足」が27%、「担当者の人員不足」が17%、「予算の不足」も13%あった。
また、現場や工場内に協力会社員がいるケースでは、「危険性に係る情報を知らせていない」が11%、「安全教育の指導援助を行っていない」が15%だった。
労働死亡者数は、昨年も倉敷市のJX日鉱日石エネルギー水島製油所海底トンネル事故で作業員5人が犠牲になるなどして急増したが、今年は5日現在ですでに34人と、2005年に並んだ。
岡山労働局が緊急自主点検を求めた9月以降でも、9月2人、10月6人、11月3人と増え、今月もすでに1人が犠牲になっている。
同局によると、今年の労働死亡災害の多くが、事前に方法を決めないで行う「非定常作業」による事故。
アンケートでも同作業のマニュアル作成は、「その都度作成」を含め、75%にとどまっている。
高祖・健康安全課長は「作業前に今一度、作業の手順や方法が安全なのか注意深く確認し、『安全』を念頭に置いた行動を心掛けてほしい」と話している。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okayama/news/20131205-OYT8T01336.htm
2013年10月20日付で岩手日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県内で今月、稲刈り作業中の死亡事故が2件続き、県が安全の徹底を呼び掛けている。
ともにトラクターなどの農機を使用中、高齢男性が命を落とした。
日没も早まっており、十分な注意が必要だ。
県農産園芸課によると、今年の県内の農作業中の死亡事故は9件(前年同期7件)。
過去10年の統計によると、月別では田植えなどを行う4、5月に次いで、10月が多い傾向にある。
農機を使用中に誤って転倒するケースが目立つという。
犠牲者は65歳以上が7割余りを占め、発生時刻は午後3時から夕方にかけての3時間に集中。
「早く収穫を終わらせようと焦りが出る時間帯」とされる。
出典URL
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20131020_8
(ブログ者コメント)
焦りと事故の因果関係についてデータで示されることは珍しいと思い、本ブログ掲載対象外の農業関係の事故ではあるが、紹介する。
2013年8月16日19時43分にNHK宇都宮から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運転中の運転手の病気による事故が増えている中、栃木県内のタクシー運転手、800人あまりを対象にした調査で、12%の運転手が体調不良が原因で事故を起こしそうになったり、実際に事故を起こしたりしていたことがわかった。
この調査は、壬生町にある獨協医科大学の一杉正仁准教授が県内のタクシー運転手およそ2000人を対象にアンケート調査を行い、840人あまりから回答を得たもの。
その結果、32%の運転手が運転中に体調が悪化した経験があるほか、12%の運転手は体調不良が原因で事故を起こしそうになったり、実際に事故を起こしたりしていたことがわかった。
また、16%の運転手が、体調が悪くても言い出しにくいと回答している。
こうした調査は、全国でも珍しいという。
国交省によると、タクシー運転手の病気が原因の事故は平成13年には8件だったが、おととしには43件と増加傾向にあるということで、一杉准教授は、「調査した運転手の平均年齢は60歳を超えている。運転手の健康管理は、安全上、必要なことなのに、経済的な理由などでおろそかになることがある。行政なり市町村なりの補助があれば、大きな会社も小さな会社も徹底できると思うので、調査結果を参考に、対策を考えて欲しい」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/1093821501.html?t=1376686261514
2013年7月18日付で毎日新聞東京版から、表記タイトルで以下の記事がネット配信されていた。
◇注意喚起策、徹底追求を
暮らしの中で起きた事故の原因を調べ、再発防止を目指す消費者庁の「消費者安全調査委員会」(消費者事故調、委員長・畑村洋太郎東大名誉教授)が先月、昨年10月の発足後初めて、検討案件の中間報告となる「評価書」を公表した。
他省が出した事故調査結果を「不十分」とし、再調査するという。
だが評価書を見て私は「これで効果ある再発防止策につながるのか」と疑問を持った。
対象の事故は、2009年4月に東京都港区のビルで起きたエスカレーターでの転落死亡事故だ。
2階の飲食店を出た男性会社員(当時45歳)が、後ろ向きに歩いた先で下りエスカレーターの手すりに尻が触れ、体が持ち上げられ、吹き抜けから約9メートル下の1階床に落ちて死亡した。
エスカレーターで重大事故があれば、国土交通省の「昇降機等事故調査部会」が調べることになっている。
調査部会は昨年、「エスカレーターの構造や管理が原因で起きたのではない」と結論づけた。
主な根拠となったのは、建築基準法だ。
◇国交省の結論を「不十分」と指摘
その一度出された結論を、消費者事故調は見直した。そして、現行の法はエスカレーター周辺の安全対策への規定が足りず、その法に基づいた国交省調査部会の調査も不十分とした。
そこで、事故調が自ら調査をし直すという。
事故原因を洗い出し、そのうち「なぜ体が持ち上がったか」「手すりへの接触予防・転落防止対策が十分だったか」という項目を追加で調べる。
国交省が「問題なし」としたエスカレーターの構造や管理にまつわるテーマに、切り込もうというわけだ。
国交省によると「乗り場に接触予防柵を付けよ」とか「転落防止対策をせよ」とする法規制はない。
だから専門家から「事故調は、法規制の周辺領域を見直そうとしている」という声も上がる。
だが、国交省によれば規制がないのには理由があり、例えば、乗り場に柵を作れば、かえってエスカレーターと柵の間に挟み込まれる事故が起こりうるという。
法は、さまざまな要素を考慮しつつも過剰な規制とならないよう「最低基準」を定める。
それ以上の対策は、業界が自主ルールを作ったり、企業が個別に対応したりすることになる。
◇ルール改正の根拠示せるか
建築基準法等に対して「不十分」と指摘するからには、言うまでもなく「根拠」が必要だ。
ルールは常に完全なわけではなく、時代や環境の変化で合わなくなることもある。
社会が納得できる根拠をもって「現在のルールは不十分」と指摘するならば、追加調査をする意味は大いにある。
ところが評価書は「今後、調べてみる」と言っているだけなのだ。8カ月もかけたのに、何の根拠も示せなかったのが実情だ。果たして今後、強力な根拠を見つけられるのだろうか。
さらに、残念だったのは、評価書が利用者側への対策を打とうとしていないことだ。
実は、今回の報告では「被害者の行動と注意喚起策の問題」もテーマに挙がっていた。ところが調査項目を絞り込む際に削られた。
私は、このテーマこそ、事故調が取り組むべきものだと思う。
なぜなら、建築基準法など国交省がよりどころとする基準は「正常な使い方」を前提とする。このため、利用者が「誤った使い方」をした時の想定と対策に弱点がある。
事故防止を考える時、ヒューマンエラーを考慮することは当然だ。だから「より広い観点からの検証」を掲げる事故調が、エスカレーターがどう使われているかを分析すべきだ。そのうえで、消費者庁本体が誤った使い方の危険性を利用者に伝えるよう提言する必要がある。
利用者へ直接呼びかけるコミュニケーション方法は、消費者庁の得意とする領域だ。
国交省の担当者は、使い方への注意喚起について「自分たちの不得意な領域だ」と認めており、同庁にこそ、そのノウハウがある。
多くの利用者が「エスカレーターでは、手すりに乗り上げたり、転落したりすることがあるので気を付けよう」と認識するような啓発や、現場の注意喚起のあり方とは何かを、徹底的に追求してもらうべきだ。
事故調は今後、追加調査を経て再発防止策を盛り込んだ提言を出す。
利用者とのコミュニケーションという視点を前面に打ち出し、消費者庁の強みを生かせる提言ならば、消費者事故調は、実行をともなった頼れる機関になると思う。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130718ddm005070007000c.html
(ブログ者コメント)
産業現場にも大いに通じるところがあると感じた記事につき、紹介する。
JR西日本米子支社は、GPS付き運転士支援端末機器「トレインナビ」を、計157台導入した。
GPSによる位置情報をもとに、カーブや停車駅について音声と画面で注意を喚起する機能があり、運転士のミス防止に役立てる。
トレインナビは、4.3インチの液晶モニターがあり、タッチパネルで操作できるようになっている。列車の運転台に取り付ける。
次の停車駅名やカーブでの制限速度などを音声と画面表示で運転士に伝え、うっかりミスを防ぐことができるという。
JR西日本では2010年3月に福知山線などで使われるようになり、米子支社管内も3月のダイヤ改正に合わせ、山陰線や伯備線、境線で使用を始めた。
同支社は「ナビ導入で利用者のさらなる安全確保に努めたい」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130607-OYT1T01365.htm
関西電力は、発電所の周辺でクラゲが大量発生し、運転に支障が出るのを防ぐため、約4億円をかけてクラゲを除去する専用のポンプを導入するなど、対策に乗り出すことになった。
関西電力管内では、去年の夏、発電所の取水口付近に大量のクラゲが発生し、水を十分に取り込むことができなくなったため、兵庫県の赤穂火力発電所が、一時、運転を停止するなど、大きな影響が出た。
このため、関西電力は、1時間に24トンのクラゲを除去できる専用のポンプを来月末までに4台導入することになった。
また、管内の4つの火力発電所で、クラゲの侵入を防ぐ網を取り替えるなど、クラゲ対策に約4億円を投じることにしている。
関西電力はこの夏、最低限、必要な電力は確保できるものの、大規模な発電所のトラブルが万一、発生すれば、電力の需給がひっ迫する恐れがあるとしてクラゲ対策に力を入れることにしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20130602/4988871.html
福岡県直方市の建設会社「協和建設」が、安全対策を漫画パネルにして現場に張り出して作業員に理解してもらう取り組みを進めている。
「分かりやすい」と評判で、漫画パネルの本格導入から1年半が経過するが、下請けも含め同社約30人の作業員の労災事故はゼロが続くなど、成果が着々と上がっている。
同社では、2001年に作業員が現場で転落死する事故が発生。これをきっかけに効果的な安全対策の検討が始まった。
アイデアはなかなか出なかったが、谷口社長(67)の次男晋也さん(31)が4年前に東京都中野区で漫画広告製作会社「シンフィールド」を設立。晋也さんに協力を依頼し、漫画で分かりやすく建設現場の安全対策を説明することを始めた。
クレーン車などの重機災害の安全対策を呼び掛けるため、4コマ漫画で、
(1)作業半径内立ち入り禁止
(2)後方確認
(3)つり荷下立ち入り禁止
(4)事故が起きれば家族も会社も悲劇
と図解。
漫画をパネルにして現場に張り出し、作業員に毎朝、作業に取りかかる前に確認させている。
また、建設現場の危険は重機以外にも高所からの墜落や足場の崩壊など現場ごとに違うため、漫画は計200のバージョンをそろえた。
谷口社長は「人間、字を読んだり、口で説明されてもなかなか頭に入らない。危険と隣り合わせであることを作業員に意識付けしたい」と話している。
関西大社会安全学部の中村隆宏教授(産業心理学)の話
座学だけのお作法的な安全教育で済ませる会社もある中、漫画に託した会社側の熱意は現場に伝わるはずだ。労働者が主体的に安全を考えるようになれば、大きな成果が上がるだろう。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130601k0000e040237000c.html
静岡県は、防災に関する知識を持った防災士など100人あまりの連絡先をホームページで公開し、アドバイスを受けながら地域や企業で防災訓練を行うなど活用を呼びかけている。
この取り組みは「地域防災人材バンク」と名付け、県が4月から始めている。
県は平成8年から消火や救助活動、それに避難所運営のノウハウを学ぶ講習を受講した人を「ふじのくに防災士」に認定するなど、およそ1700人に防災に関する県独自の資格を与えている。
こうした人たちの知識を生かして、地域や企業で防災訓練を行ったり勉強会を開いたりしてもらおうと、人材バンクには先月末の時点であわせて116人の名前や連絡先、得意な分野が掲載されている。
静岡県地震防災センターのホームページで見ることができ、依頼がある場合は市や町を通して連絡をとるか掲載されている人に直接連絡をとってもよいという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3034337351.html?t=1368479051111
身近な暮らしに関わる事故の再発を防ごうと、消費者庁に昨年10月に消費者安全調査委員会(消費者事故調)が発足して7カ月。
最初の報告書がようやく6月にまとまる見通しだが、なかなか進まぬ調査に事故の遺族らからはいらだちの声が上がる。
事故調が直面する課題も浮かんできた。
「同じ事故が2度と起きないよう、早急に対策を取ってほしい」。
2011年7月、神奈川県大和市の幼稚園のプール事故で長男(当時3)を亡くした会社員(38)は、夏が近づくにつれ危機感を募らせている。
消費者事故調は昨年11月、調査や評価をする5件を選定。このプール事故も対象になった。
その後、元園長らが業務上過失致死容疑で書類送検され、刑事責任の追及は始まったが、事故の教訓はいまだ生かされていないと感じる。
「事故調の調査は何がどう進んでいるのか見えない。夏に間に合うのだろうか」
調査を求める申し出は、事故の被害者や遺族に限らず誰でもでき、事故調が公共性や多発性などの要件に照らして採否を決める。
3月末までに調査の申し出は計73件。33件は対象としないことを決めたが、残り35件の扱いは決まらないまま。発足7カ月でまとまった報告書はゼロだ。
4月26日の第7回会合で09年に起きた東京都港区のエスカレーター死亡事故の報告書を6月末に公表する方針が固まった。
会合後の会見で松岡猛委員長代理は釈明した。「皆さんから遅いと言われているが、(最初の報告書を)十分しっかりしたものにしたいということでやっている。いたずらに時間を過ごしたわけではない」
なぜ調査に時間がかかるのか。一つに、態勢が整わないまま見切り発車で発足した経緯がある。
消費者庁は、事故調設置の法改正案を昨年2月に国会に提出したが審議が遅れ、成立が8月末にずれ込んだ。
事務局の職員も今年5月にようやく定員の21人を満たした。
事故調の委員は大学教授や弁護士ら7人で、委員長は「失敗学」で知られる畑村洋太郎・東大名誉教授。実際の調査は、研究員や医師ら34人の専門委員があたる。
調査対象は、国交省の運輸安全委員会が担う航空、鉄道、船舶の事故以外の全ての分野。申し出があった事故以外にも、様々なルートからの事故情報を精査する。
関係者からは「あらゆる事故が対象なのに、事務局の人手が足りない」との声も上がる。
運輸安全委と違い、まだ手法の蓄積がなく、「素人の集まり」という指摘もある。
さらに、調査の壁になるのが裁判だ。刑事、民事裁判になった事故が調査対象の場合、被告らに話を聞けないケースが多いという。
先月の会合では、事故調からの情報発信も議題になった。
シンドラーエレベータ製エレベーター事故の民事裁判で遺族の代理人を務める弁護士は「調査の経過報告がなく、今どの段階にあるのかが分からない。情報を公開し、国民の目が届くことで態勢が育っていくものだ」と注文をつける。
<消費者安全調査委員会(消費者事故調)>
こんにゃくゼリーによる窒息やパロマのガス湯沸かし器による中毒など、既存の省庁が対応できなかった消費者事故をきっかけに2009年に消費者庁が発足。
刑事責任の追及とは別に、事故原因を調べ再発防止につなげる機関として昨年10月、同庁に消費者事故調が設置された。
現場保全や資料収集、関係者への聞き取りなどの権限があり、拒めば罰則もある。再発防止策を関係省庁に提言する。年間100件程度の調査が目標。
出典URL
また5月13日20時20分に毎日新聞からも、以下のような同趣旨の記事がネット配信されていた。
身近な暮らしにかかわる事故の原因調査にあたる「消費者安全調査委員会」(消費者事故調)は、09年に東京都港区で起きたエスカレーター事故について、6月下旬に報告書を公表する方針を固めた。報告書の公表は、昨年10月の事故調設置後初めて。「消費者目線での調査」を掲げる事故調がどんな評価をするのか、注目される。
消費者事故調は、電化製品による欠陥事故や食品による健康被害、エレベーターや遊具による事故など、消費者事故全般について原因を調査するため、昨年10月に消費者庁内に設置された。
今回の報告書の対象は、09年4月に港区のビルで、会社員の男性(当時45歳)が、下りエスカレーターの手すりに背中が接触。そのまま手すりに巻き込まれる形で体が後ろ向きに手すりに乗り上げ、吹き抜け部に転落して死亡した事故。
国交省の「昇降機等事故調査部会」は、事故はエスカレーターの構造や管理に起因していないとの結論を出している。
消費者事故調は、国交省の結論が適切だったかどうかを評価する。
男性の父(79)は「大いに期待している」と話す。
一方、消費者庁内にも「プロ集団である国交省の結論を覆せるとは思えない」などと、いったん国交省が結論を出した事故を、事故調がどこまで調べられるのかを疑問視する声も上がっている。
出典URL
ちなみに2013年5月18日付で朝日新聞(聞蔵)からは、遺族らからの申し出がない立体駐車場事故も調査対象にするという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者事故調は17日、機械式立体駐車場での事故を新たに調査することに決めた。
昨年10月の発足以来、遺族らの申し出を受けてエレベーターの事故など5件を調査対象としてきたが、今回初めて、申し出のない事故を選定する。
(ブログ者コメント)
港区のエレベーター事故については、既に国交省から報告書が出ている由。
福島原発事故もそうだったが、複数の公的報告書が出て、その内容や結論が違っていれば混乱も生じる。
事故の再発防止のため、違う切り口で原因を調査するのは大切なことだが、後発報告書では先行した報告書との関連を明らかにしておいてほしいものだ。
この点、今回は、国交省の結論を評価するという位置付けらしいが、情報量の違い、また省庁間の縄張り意識や面子などを考えると、どこまで評価できるだろうか?お手並み拝見というところだ。
川崎市川崎区の部品加工会社「ワイ・エス・エムコーポレーション」が、木造住宅の耐震性を高める金具を開発した。柱と土台などをつなぐL字金具と、抜けにくい特殊なボルト。
実験では、直角から内外に20°変形させてもボルトは抜けず、金具も元の形に戻るほどの強度だという。
東日本大震災で、1階部分がつぶれて2階が落ちた木造住宅の映像を見た須永社長(79)が、「時間や体調などの事情で逃げられないこともある。2階が落ちないように補強できれば、助かる確率が上がるのではないか」と開発した。
L字金具は焼き入れ加工を施し、バネ鋼にした。折れづらく、元の形に戻りやすい。
ボルトは、打ち込むと爪のようにとがった8本のピンが6~8mm外側に飛び出し、抜けにくい構造にした。
県産業技術センターと福山大構造・材料開発研究センター(広島県福山市)で試験をした結果、この金具で直角に固定した2本の材木は、70°~110°まで変形させても、元に戻った。
昨年10月、「接合部材及び接合構造」として特許を取得した。
固定金具は、柱1本用セットで4万円以下。一般的な木造住宅の1階の柱を補強すると、20カ所程度の工事が必要だという。
国交省の認定は受けておらず、自治体の耐震補強助成の対象にならない。
問い合わせは、同社(044-344-4709)。
出典URL
原子力規制委員会は3日、今年7月に施行される原発の新しい安全基準について、「規制基準」と呼び方を改めることにした。
今後は、規制委の文書はすべて規制基準に統一する。
規制委の田中俊一委員長は3日の定例会で「安全基準だと、基準さえ満たせば安全だという誤解を呼ぶ」とし、安全を担保するには電力会社による不断の改善が必要との見解を示した。
規制委が電力会社に対して求めるのは規制だとして、規制基準と呼ぶべきだとした。ほかの委員4人も了承した。
出典URL
(ブログ者コメント)
4.安全という用語の使用
安全及び形容詞としての用語の使用は避けるべきである。
その理由は、特段、有益な情報を提供しないからである。
加えて、安全という用語は、リスクから解放されている、ということを確実にするような印象を与えやすい。
推奨されるアプローチは、できるだけ目的を示す用語を使用することで安全という用語に置き換えることである。
このため最近では、たとえば昔の呼び方「安全帽」は「保護帽」という呼び方に変わってきている。
今回の田中委員長の見解も、こういった考え方に基づいたものではないかと感じた。
茨城県警交通企画課は、今年県内で発生した、夜間、歩行者が車にはねられる死亡事故29件(昨年12月16日現在)のうち、「半数の事故はライトを上向きにしていれば防げた可能性がある」という調査結果をまとめた。
同課は、対向車や先行車がいないときの「上向きライト」を呼びかけている。
同課によると、16日現在、日の出~日没の歩行者の死亡事故は13件(前年同期比8件減)、日没~日の出の夜間帯は29件(同10件減)。
同課は、それぞれの事故の実況見分の結果から、下向きライトと事故との因果関係について、速度と照射距離、道路の形態などを調査した。
その結果、29件中15件で、ライトを上向きにしていれば、早い段階で前方の歩行者を発見することができ、ブレーキやハンドル操作で事故を回避できた可能性があったことがわかった。
下向きライトの照射距離は約40mで、時速約60kmの停止距離とほぼ同じだ。
歩行者がライトに照らされてからブレーキを踏んでも事故を防ぐのは難しいとされる。
一方、上向きライトは照射距離が約100mで、歩行者などの早期発見に有効だといい、同課は「こまめにライトを上下に切り替えて運転するとともに、歩行者、自転車は反射材を付けてほしい」と呼びかけている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121230-OYT1T00017.htm
(ブログ者コメント)
産業安全に直接関係するものではないが、以前から指摘されていたことについての定量的な情報として紹介する。
火災対策上の不備が指摘される原発が、全国に十数基あることが分かった。原子力規制庁と経産省の関係者がそれぞれ明らかにした。
配線に可燃性電気ケーブルを使用したり、安全上重要な機器が近接して設置されたりして延焼の恐れがあるという。
事態を重視した経産省資源エネルギー庁は既に調査を開始し、原子力規制委員会も近く電力各社からヒアリングする。
経産省は、ケーブル交換や設備改修に時間がかかり数年単位で再稼働が遅れたり、高コストから廃炉になったりするケースがあると想定している。
原発の許認可を巡っては75年12月以降、安全上重要な部分に燃えにくい「難燃性」と呼ばれるケーブルを使用し、延焼を防ぐために適切な距離をおいて機器を設置することなどが定められた。
ただそれ以前の原発には規制がなく、改善するかどうかは事業者任せで対策が放置されてきた。
電力各社に取材したところ、安全上重要な部分にビニールやポリエチレンなどの素材でできた可燃性ケーブルを使用しているのは全国50基のうち13基=表参照。
ケーブル表面に延焼防止剤と呼ばれる特殊な樹脂などを含む塗料を塗っており、各社は「難燃性ケーブルと同等の性能がある」と説明する。
しかし規制庁と経産省の関係者は、「延焼防止剤自体は燃えないが中の可燃性ケーブルは燃える。経年劣化もありうる。同等と認められず、防火上大半に問題があり、改修が必要だ」と話す。
制御棒の操作や炉心冷却、事故時の計器監視など「安全系」と呼ばれる重要な装置を作動させるシステムへの火災対策に問題があるケースもある。
安全系では、一つの電気系統で火災が起きダウンしても、もう一方を生かす「系統分離」が重視されている。
しかし、一部の原発では2系統の電気ケーブルがすぐ近くに敷設されたり、冷却用ポンプなど重要機器が並ぶように設置されたりして同時に燃える危険性がある。
規制庁と経産省の関係者は、いずれも十数基で不備が見つかるとみている。
難燃性ケーブルと系統分離は、規制委が7月までに策定する新安全基準に盛り込まれる見込み。
ケーブルの長さは1基当たり1000〜2000km。このうち安全上重要なものだけで数百kmある。改修が必要なら1年以上かかり費用も高額。コストが回収できず、廃炉に追い込まれるケースも想定されるという。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130101k0000m040076000c.html
(ブログ者コメント)
難燃ケーブルの判定基準は、たとえばJIS水平燃焼試験では「60秒以内に自然に消えること」とされている。これなら安心。
http://www.nihondensen.co.jp/?p=372
他方、延焼防止剤は、塗ることによって可燃性ケーブルの表面を空気と遮断するのが目的であるが、一旦燃えると、燃焼断面は常に空気と接触することになる。また、経年劣化でヒビ割れ・剥離したりすると性能は落ちてくる・・・・そういったことを規制庁は指摘しているのではないかと、ブログ者は推察している。
全国の通学路や生活道路で交通事故が多発する中、政府や自治体の対応はなかなか進まない。
生活道路対策の第一人者である久保田尚・埼玉大大学院教授に現状と対策を聞いた。
通学路で児童が犠牲になる事故が相次いでいます。
◇路肩で車のぎりぎり真横を歩くなど、子供たちは非常に危険な状況で通学している。交通事故被害者の命運を分けるのは車の速度。時速30kmなら10人中9人が助かる。時速50kmになると10人中8人が亡くなる。通学路や生活道路は時速30kmにとどめるべきだ。
どのような対策が有効でしょうか。
◇制度自体は整備されてきた。96年、時速30kmに制限し交通弱者に配慮する「コミュニティ・ゾーン」がスタート。5年後、速度抑制に有効な対策として路面の一部を盛り上げる「ハンプ」や車道幅を部分的に狭める「狭さく」が道路構造令に盛り込まれた。昨年、一定地区に時速30km規制をかける「ゾーン30」も始まった。
出典URL
http://mainichi.jp/feature/news/20121108dde041040050000c.html
(ブログ者コメント)
ブログ者が勤務していた工場でも、構内は30km以下というルールがあったが、当時、その根拠について考えることはなかった。
それが今回、この情報。目からウロコが、また1枚とれた。
ルールが決められた理由、背景を知っておくのと知らないのとでは、ルールを守ろうとする意識も違ってくる。
当時、もっと調べておけばよかったと反省しきりだ。
三菱重工業長崎造船所は25日、長崎市飽の浦町の旧船型試験場に、社内向けの研修施設「安全伝心館」を開館した。
来年9月までに、長崎造船所に勤務する約6000人の社員に過去の災害事例を踏まえた安全教育を実施し、労災事故撲滅を目指す。
労災事例を示した研修施設は、全国でも珍しいという。
安全伝心館では、知識不足や技術不足などに伴う災害約35事例を、コンピューターグラフィックスや模型で再現して紹介。
さらに、労災事故の要因のひとつ、「人為的ミス」を学び、危険を予知する能力を養うトレーニングも行うことができる。
また、災害三悪といわれる「墜落」や「はさまれ」「崩壊」などを擬似体感できる施設もある。
総事業費は約1億4000万円。
開所式で所長は、「施設を通じて労災のつらさ、悲惨さを心で感じることができると思う。一人一人が心と体で考え安全文化を醸成させてほしい」と訓示した。
同社によると、長崎造船所で労災の死傷者は、1970年以降、約2170人(うち死者44人)で減少傾向にあった。
しかし、2000年以降は、団塊の世代など熟練社員の退職、協力企業への業務の発注などにより、死傷者は約157人(同7人)と増加に転じていた。
出典URL
http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20121026ddlk42040473000c.html
http://news24.jp/nnn/news8741711.html
東ソー南陽事業所のプラントで昨年11月に起きた爆発・火災事故で、徳山労基署が同社に対し、安全管理の徹底を求めてプラントの運転マニュアル改善などの行政指導をしていたことがわかった。
一方、東ソーは、事故が起きた11月13日を「安全の日」と定め、全社を挙げて再発防止に努めていくという。
事故では、作業員1人が死亡した。
同労基署は当初、労安法違反での立件を視野に関係者の事情聴取などを進めたが、「法律に抵触するような重大な違反は見受けられなかった」として、書類送検などは見送り、今年5月に行政指導を実施。設備やマニュアルの改善、労働者への安全教育などを求めた。
同社の事故調査対策委員会の報告書などによると、事故が起きたプラントでは、塩酸塔の温度が上昇し、塩化水素をためるタンクに可燃物が混入するなどして爆発に至ったという。
一方、運転マニュアルには、温度管理を具体的に定めるなど、トラブル時の停止手順が記載されていなかった。
行政指導では、異常時の停止作業手順などを定めるよう、求めたという。
指導を受け、同社は、実施済みの再発防止策や今後の計画などを盛り込んだ報告書を、同署へ提出した。
東ソーは、「安全の日」と定めた来月13日、午後3時24分に東京の本社や全国の4支店、2事務所などで全社員が黙とうする。
また、同事業所で社長が「安全の誓い」を宣言し、安全のモニュメントを設置する。
南陽・四日市の両事業所では、社外の安全関係の専門家による従業員向けの講演会を開く。
同事業所の教育研究センターでは、事故が発生した第2塩ビモノマープラントのタンクの破片を保存、展示する。
同社は、制定の理由について、「安全な会社、事業所をつくる決意を全従業員が共有し、事故の教訓を風化させないため」と説明している。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamaguchi/news/20121025-OYT8T01257.htm
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20121024ddlk35040357000c.html
国の研究機関などが大規模な木造建築物を燃やす実験を行った結果、新たな火災を起こすおそれがある直径数cmほどの「火の粉」が、およそ700m離れたところまで飛んだことが確認された。
市街地に延焼するおそれがあるため、研究グループでは、火の粉が飛びにくいような設計や材料の研究を進めることにしている。
この実験は、防火のため法律で認められていない木造3階建ての学校の校舎の建築を認める場合に、どのような基準が必要か調べるために、国の研究機関と大学などの研究グループが、ことし2月、実物大の校舎をつくって行った。
実験では、火が建物内をどのように回るかや、火の粉が飛び散る状況などを調べていて、このうち火の粉についての分析がまとまった。
火の粉は、出火してから30分近くたって建物全体に火がまわると周辺に飛び散りはじめ、45分ほどたって3階の屋根が燃え落ちた段階で、炎とともに上空に吹き上げられた。
このとき風速4mほどで、その結果、細かいもので火の粉は火元から1.6km離れたところまで広がり、新たな火災を起こすおそれがある直径数cm程度の火の粉は、およそ700m離れた場所まで達していたことがわかった。
研究グループでは、屋根が燃え落ちて火の粉が煙突から吹き出されるような形で、大量に飛び散ったと分析している。
また市街地に延焼するおそれがあるため、火の粉が飛びにくいような設計や材料の研究を進めることにしている。
建築研究所の林吉彦上席研究員は「今回の実験ではじめて、大規模な木造建築の燃え方が明らかになった。今後は、同時に燃えたり、屋根が燃え抜けたりしないよう研究を重ねていきたい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20120913/4970281_20120913172013_e2809ce781abe381aee7b289e2809defbc97efbc90efbc90efbd8de58588e381bee381a7e9a39be695a3.html
(ブログ者コメント)
新たな火災を起こす恐れのある火の粉の大きさは、直径数cm程度とのこと。
これまでブログ者は数mm程度かな?と思っていたが、思ったより大きいものだ。
「軽自動車だからと、軽油を入れた」-。こんな勘違いや確認ミスで、給油の際に燃料の種類を間違えるトラブルが今年5、6月の2カ月間に全国で256件起きていたことが、日本自動車連盟(JAF)の調査で分かった。熊本県は7件で、ワースト10位。
JAFが2008年度から毎年、救援依頼を調べている。
全国では前回調査より77件減ったが、熊本は増減なし(前回はワースト11位)。
場所や態様の内訳は、セルフ式スタンド4件、有人スタンド2件、自宅1件。「ガソリン車に軽油を給油」が4件、「ディーゼル車にガソリン」2件。「ディーゼル車に灯油」が1件あった。
理由は「軽油が一番安かったから」「自宅にあった農機具用の燃料を使った」など。
全国では、ガソリン車のレンタカーを使用した際に、マイカーと同じ軽油を入れたケースや、確認ミスなどが目立ったという。
JAF熊本支部によると、燃料を誤ると、入れ替えは簡単ではなく、エンジンが故障する恐れもある。「赤はレギュラーガソリン、黄色はハイオク、緑は軽油と、給油ホースの色が分けられている。しっかり確認してほしい」と呼び掛けている。
出典URL
http://kumanichi.com/news/local/main/20120806006.shtml
(ブログ者コメント)
この手のトラブルは、知ってはいたが、ついウッカリ・・・といったヒューマンエラーによるものだと思っていたが、思いのほか、無知ゆえに起きるトラブルも多いようだ。
労災事故によるけが人が増えているのを受け、岡山労働局は、建設や運輸などの業界で労災事故の防止にあたっている団体と連携して事故を減らす運動に取り組むことになり、24日、運動の実施本部を立ち上げた。
同局で開かれた実施本部の初会合には、建設や運輸などの業界で労災事故の防止にあたっている団体の代表などおよそ30人が出席した。
同局によると、去年1年間に労災事故で死亡したり、4日以上仕事を休んだりした人は最終的に1900人を超えると推計され、2年連続で前の年より5%前後増える見通しになっている。
会合で同局の局長は「極めて憂慮すべき事態で、皆さんと一緒に全力で労災事故の撲滅に取り組みたい」と述べ、労災事故を減らす運動への協力を求めた。
実施本部では、
□毎月1日を「安全点検の日」と定めて、県内のそれぞれの職場で安全点検を徹底するよう呼びかける
ほか、
□製造業や建設業など、労災事故の多い現場でのパトロールや、経営者への指導を強化する
ことにしている。
24日は同局に実施本部の看板も掲げられ、局長は「労災事故の増加傾向に歯止めをかけるため、関係機関が連携して事故防止の取り組みを進めたい」と話していた。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/okayama/4025383241.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。