2020年4月15日7時30分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、トイレトレーラーなどの写真付きでネット配信されていた。
大規模災害時、被災者が直面する問題の一つに「水洗トイレ」がある。
断水や下水管の破損によって、家庭のトイレが使えなくなったら――。
ふだんは当たり前に使えるトイレが、災害時には命や健康に直結する問題になりかねない。
「我々の排泄(はいせつ)は、ストレスに敏感です。非常事態では大きなストレスを感じるため、緊張を減らす工夫が必要になります」
トイレの設備会社を経営し、水を使わないトイレの啓発に取り組む長谷川高士さん(45)=愛知県碧南市=は、そう指摘する。
緊張とはどういうことなのだろう。
記者は、実際に携帯トイレを購入して自宅の洋式トイレで試すことにした。
携帯トイレは、主に洋式便器に排泄物を入れる袋を取り付け、水がなくても使えるようにするものだ。
用意した市販のポリ袋を便器にかぶせ、さらに排泄物を包むための袋をかぶせた。
袋を二重にするのは処理時の衛生のため。
ところが、便座に座って下をのぞいても、いつもある水がない。
袋だけが視界にあり、違和感を覚える。
座り慣れた自宅の便器で、便意もあるのに、どうにも用を足しづらい。
確かに緊張する。
「災害時のトイレは、長い列に並ぶ、汚いなど、便利でも快適でもない。トイレに行きたくなくなります」と長谷川さん。
トイレに行かないように水分を我慢すると、エコノミークラス症候群などの発症リスクが高まる。
災害時、携帯トイレでしのごうにも、既存の便器が使えない事態になることも。
自治体は、避難者のための災害用トイレの確保に力を入れる。
愛知県刈谷市が「県内唯一」とアピールするのが、昨年1月に導入した「トイレトレーラー」だ。
長さ5・6メートル、幅2・4メートル、高さ3・2メートル。
水洗の洋式トイレが4室あり、太陽光発電で稼働する。
外部電源にも接続でき、1200~1500回分の汚物をためられる。
昨秋の台風15号で、千葉県君津市にトレーラーを派遣。
「きれい」と評判だったという。
刈谷市は、クラウドファンディングで購入費用の一部を賄い、1400万円をかけて導入した。
担当者は、「今後、ほかの市も導入して、被災地に駆けつけることができれば」と話す。
同市は2020年度予算で、「マンホールトイレ」の事業費として900万円を計上した。
地下の下水管にパイプをつなげておき、災害時にはマンホールのふたを開けて簡易便器を設置。
周囲から見えないようにテントを張って囲う。
刈谷市は公園や小中学校への整備を進めており、「数を増やして市民がトイレに困らない状況を整えたい」と市危機管理課。
同県豊橋市も、今年度、指定避難所の小中学校などでのマンホールトイレ設置に5140万円を計上している。
ただ、災害用トイレの数が確保できていても、実際の災害時には、仮設トイレの到着が遅れたり、天候の悪化で使えなかったりするケースがあるという。
そんな事態でも慌てないため、日ごろからできる心構えはあるだろうか。
長谷川さんは、「吸わせて捨てる」方法に慣れておくことを勧める。
「流せなくても捨てることができる。これを知って、日頃から練習して災害時に思い出せるようになってほしい」と長谷川さん。
凝固剤として市販されているものに吸わせるのが効果的だという。
記者も、用を足した際、袋に凝固剤を振りかけて処分した。
「平時から、たとえば1週間やり続ければ、災害時のストレスが減らせるはずだし、もっと多くのことに気づきますよ」と長谷川さんは言う。
1週間ですか――。
記者は1日だけで断念した。
https://digital.asahi.com/articles/ASN4G5S3ZN47OIPE02G.html?pn=5
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。