2017年3月31日19時10分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者庁は31日、天然ゴム製品に触れたことでアレルギー症状が出た事例が過去に40件以上報告されているとして、注意を呼びかけた。
まれに呼吸困難や意識障害など、アナフィラキシーショックを起こすこともあるという。
消費者庁によると、天然ゴムに含まれるたんぱく質の一部が原因とされ、「ラテックスアレルギー」と呼ばれる。
天然ゴムを使った手袋や風船、医療用チューブに触れると、赤み、かゆみ、じんましんが出る。
クリ、バナナ、アボカド、キウイフルーツを食べて発症するケースもあるという。
国内では、過去にゴム風船で遊んでいた5歳児の唇とまぶたが腫れ、手袋を着けた30代女性は全身にじんましんが出たことが報告されている。
実際にアナフィラキシーショックを起こした例もあったという。
消費者庁は、医療や介護、製造業、清掃業など手袋をよく使う人や、慢性的な肌荒れで皮膚表面の機能が低下している人は発症のリスクが高いとして、「自分にアレルギー体質があるかを知っておくのが重要。疑われる症状が出たら医療機関に相談してほしい」と呼びかけている。
出典
『消費者庁 天然ゴムアレルギーに注意呼びかけ』
http://mainichi.jp/articles/20170401/k00/00m/040/053000c
(ブログ者コメント)
以下は、平成29年3月31日付の消費者庁ニュースリリース(全6ページ)。
5事例などが詳しく掲載されている。
『天然ゴム製品の使用による皮膚障害は、ラテックスアレルギーの可能性があります。アレルギー専門医に相談しましょう。』
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/170331kouhyou_1.pdf
2017年3月31日5時38分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
子どもが家庭内の電気コンセントに金属片などを差し込んで感電し、やけどなどを負った事故が今年2月までの約6年間に約30件起きていることが、31日、消費者庁への取材で分かった。
死亡例はないが、同庁は保護者に対し、専用キャップで対策を取るよう呼び掛けている。
各地の30医療機関からの情報を分析。
5歳児が両穴に鍵2本をそれぞれ差し込んで感電し両手指にやけどを負うなど、鍵やヘアピン、クリップの金属を差し込んだ事故が多かった。
未就学児の事故が目立つという。
同庁は、専門家の見解を踏まえ、「家庭用の100Ⅴの電圧でも、子どもが感電すると心臓まひを起こす恐れもある」としている。
出典
『コンセント穴、感電注意 子どもの金属片差し込み』
https://this.kiji.is/220281248433833464?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
取材のきっかけとなったと思われる消費者庁からの発表資料は下記。
『電気コンセントでの感電に注意しましょう!』
(2017年 3月 2日 Vol.329 消費者庁)
電気コンセントは、小さな子供の手が届きやすい位置にあります。
消費者庁には、子供がヘアピンや鍵など身近にある金属を電気コンセントに差し込んで感電したという事故の情報が医療機関(※)から寄せられています。
「子供が二つの鍵をそれぞれコンセントに差し込んで、感電し、両手指にやけどを負った。」(5歳)
家庭用の100Vの電圧であっても、感電すると心臓まひを起こす可能性があり、大変危険です。
こうした事故を防ぐため、最近ではカバー付きの電気コンセントやコンセントキャップなども市販されています。
なお、コンセントキャップを使用する際は、子供が取り外しにくく誤飲しにくい形状・仕組みのものや、興味を示しにくいシンプルなデザインのものを選びましょう。
子供は好奇心旺盛なため、色々なものを触りたがったり、大人のまねをしたがったりします。
上記のような感電防止対策をするとともに、対策を過信することなく子供の見守りと気配りを心掛けましょう。
http://www.caa.go.jp/kodomo/mail/past/vol/20170302.php
2017年3月30日21時17分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後5時5分ごろ、東京都国立市西2の駐車場で、子供が井戸に落ちたと119番があった。
消防が約1時間後、小学2年の女児(8)をロープでつり上げて救出した。
女児は、あごなどに軽傷を負ったが、意識ははっきりしているという。
警察が事故の経緯を調べている。
警察によると、女児は友達の小学5年の女児(11)と遊んでいて、コンクリート製のふた(直径約1m、厚さ約8cm)の上に乗った際に、ふたと一緒に転落。
女児は下まで落ちたが、ふたは途中でひっかかって止まった。
井戸の深さは約12mで、85cmほど水がたまっていたという。
現場はJR国立駅の南西約1kmの、商店と住宅が混在した地域。
近所の住民によると、井戸は現場に2~3年ほど前まであった銭湯が使用していたものとみられる。
建物が壊された後は駐車場として利用されているが、井戸は残ったままだった。
救出活動を見守っていた近くの男性(79)は、「子供たちがふたの上で遊んでいたのを見かけたことがある。女の子の両親が駆けつけていた。助かって良かった」と話していた。
出典
『井戸転落 ふたに乗って一緒に落下 2~3年前まで使用』
http://mainichi.jp/articles/20170331/k00/00m/040/115000c
3月31日0時17分にTBS News iからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、女の子は、11歳の女の子と2人で井戸の上を覆っていたコンクリート製の蓋の上で遊んでいたところ、突然、2つある蓋の片方が外れ、転落したという。
Q.あの場所は?
「お風呂屋さんのあとです」
Q.井戸の蓋は開いてる?
「絶対開いてないです。きちんと蓋がしてある。コンクリートの人が動かせないくらいの蓋」(近所の人)
以前撮影された井戸の写真。
コンクリート製の半円形の蓋2枚で覆われている。
厚さ8cmほどの蓋の片方が女の子の上で引っかかっていて危険なため、まずは蓋を取り除き、1時間後、女の子は救出され、病院に運ばれた。
あごに擦り傷を負うなどしているが、軽傷だという
出典
『古井戸に女児転落、緊迫の救出劇』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3016893_ie9.html
(ブログ者コメント)
TBSの映像によれば、井戸の縁は地面から20cmほど立ち上がっている。
そして、そばに置かれている蓋は2つともきれいな半円形。半割タイプだったのかもしれない。
2017年3月28日5時16分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年9月、車庫で電動車いすに乗っていた男性が、突然下りてきた電動シャッターに挟まれて大けがをする事故があり、その後、メーカーなどが調査したところ、車や人に感知してシャッターを止めるためのセンサーのビームが車いすと男性の隙間をすり抜け、安全装置が働かない場合があることがわかった。
メーカーなどによると、去年9月、東京・武蔵野市の89歳の男性が、電動車いすに乗って車庫から道路に出ようとして、左右の安全を確認するためシャッターの下で一時停止していたところ、突然下りてきた電動シャッターに挟まれ、腰や腕の骨を折る大けがをした。
このシャッターには高さ30cmと70cmの位置にセンサーがあり、車や人を感知するとシャッターが止まる仕組みになっていたが、その後、メーカーや男性の弁護士が現場で同じ状況を再現して調べたところ、センサーのビームは2つとも、車いすと男性の間にできた隙間をすり抜け、安全装置が働かない場合があることがわかった。
シャッターが下りてきた原因については、特定できなかったという。
男性は、スクーターや自転車でもビームがすり抜ける状況が起こりうるとして、身近な事故を調査している消費者安全調査委員会、いわゆる消費者事故調に対し、近く、調査を求めることにしている。
男性は、「突然のことで何が起きたかわからず、死の恐怖を感じた。事故調には、多角的に安全対策について考えてもらいたい」と話している。
一方、メーカーは「製品に瑕疵があったとは思っていない。今後は、より安全に使ってもらうために、センサーが感知できない位置があることを伝える取り組みをしていきたい」としている。
今回の事故について、製品事故に詳しい明治大学の向殿政男名誉教授は、「一度起きた事故は再び起きるおそれがある。電動車いすの使用はこれまで想定していなかったかもしれないが、『まさかこんなことが』という場合の事故情報は非常に重要で、被害に遭った方のためにも生かしていくことが大切だ」と指摘している。
出典
『シャッター止めるセンサーに「死角」』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170328/k10010926871000.html
(ブログ者コメント)
〇電動車いすとの報道だが、実際はシニアカー。
以下はウイキペディアに掲載されている写真だが、この写真からでも、横方向からのビームがすり抜ける隙間が見て取れる。
〇それにしても、シャッターメーカーにとって、この事故は全くの想定外ではなかろうか?
今回事故が起きたシニアカーに対応できるよう設備を改良したとしても、事故に遭われた方の指摘どおり、自転車などで、また同様な事故が起きる可能性がある。
今後の対応として、たとえばセンサーを10cmピッチで配置するなどが考えられるが、新製品ならいざ知らず、既存品の改良となると、コスト面でハードルが高そうだ。
結局はメーカーの言うとおり、ソフト対応しかないのかもしれない。
〇今回のケースとシテュエーションは違うが、電動シャッターに挟まれた事故は本ブログに何件か掲載スミ。(個別記事紹介割愛)
2017年3月23日2時35分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月22日23時28分に朝日新聞から、3月23日1時53分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
22日夜、札幌市で、住宅の庭にある『かまくら』でジンギスカンをしていた70代の男女2人が倒れて、病院に搬送された。
出入り口を閉めた状態で炭を使っていたということで、警察は、一酸化炭素中毒の可能性があると見て調べている。
22日午後7時半ごろ、札幌市西区発寒で、「住宅の庭にある『かまくら』でジンギンスカンをしていたら2人が倒れた」と、一緒にいた男性から消防に通報があった。
警察や消防によると、ジンギスカンをしていた4人のうち、76歳の男性と71歳の女性が倒れて病院に搬送されたが、2人とも命に別状はないという。
また、搬送はされなかったが、もう1人も気分が悪いと訴えたという。
調べによると、かまくらは、高さが1m80cm余り、幅が2m50cm、奥行きが3m50cmで、天井の部分に直径10cmほどの換気用の穴があるが、出入り口の木製の扉が、当時、閉まっていたという。
4人は午後5時半ごろから、かまくらの中で炭のコンロを使ってジンギスカンをしていたということで、警察は、一酸化炭素中毒を起こした可能性があると見て、詳しい状況を調べている。
住宅の家主は4人の知人だが、旅行で不在だったという。
4人は、「これまでも、かまくら内でジンギスカンをやったことがある」と話しているという。
出典
『かまくらでジンギスカン 2人が倒れ搬送 一酸化炭素中毒か 札幌』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170323/k10010921151000.html
『かまくらでジンギスカン、2人倒れる 一酸化炭素中毒か』
http://www.asahi.com/articles/ASK3Q7FXNK3QIIPE03B.html
『CO中毒か、かまくらでジンギスカン…搬送』
http://www.news24.jp/articles/2017/03/23/07357144.html
(ブログ者コメント)
日テレ映像によれば、かまくらといってもメルヘンチックなドーム型ではなく、山のように積まれた直方体状の雪の内部をくり抜いて作られたもの。
側面に入口ドアが見える。
2017年3月21日10時10分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「クルマに気をつけて!」――。
出かける子どもを見送るとき、こんなふうに声をかけることも多いでしょう。
ところが、家の中のほうが死亡事故のリスクが大きいという統計があります。
安全であるはずの家庭の、どこに“凶器”が潜んでいるのでしょうか。
家庭内事故に詳しい井上恵子さん(1級建築士)が解説します。
「人気のタワーマンションで思わぬ事故」
家庭内事故は、住人が思わぬところで発生しています。
まず、私が聞いた一例を紹介します。
ガッシャーン。
東京都内のタワーマンションに住む主婦のAさんが買い物から帰って、玄関のドアを開けたときのことです。
室内からの強い風にあおられたドアに押され、Aさんは転倒。腰を強く打ってしまいました。
ダイニングに飾っていたガラスの花瓶は風に飛ばされ、ガラスの破片が床に飛散していました。
ベランダ側の窓を開けっぱなしにしていたため、玄関を開けたとたん、部屋から一気に強風が通り抜けたのです。
最近、人気のあるタワーマンションですが、立地条件や風向きによっては上層階で風が強くなることがあり、こういう現象が起きることがあります。
新聞や雑誌が散らかってしまったという程度で済めばいいほうで、強風にあおられたドアの蝶番が曲がってしまったり、壁に掛けていた絵画が飛ばされたりしたという例もあります。
Aさんのように風圧で転倒するケースもあり、幼い子どもや高齢者なら、大けがにつながりかねません。
「事故」と聞くと、多くの人が真っ先に交通事故を思い浮かべるのではないでしょうか。
ところが、家庭内事故が交通事故の死者数を上回っています。
家庭にどのようなリスクが潜んでいるのでしょう?
「交通事故死の2倍以上」
厚労省がまとめている「人口動態統計」(2015年)によると、1年間に家庭内で発生した不慮の事故死は1万3952人で、この数字は交通事故死の5646人の2倍以上となっています。
どのような事故が家庭内で起こっているか、具体的な数字を挙げてみると、最も多かったのは「溺死及び溺水」で5160人。次いで「窒息」の3838人、「転倒・転落」の2634人、「煙・火災」の828人と続きます。
「溺死の9割は65歳以上」
家庭内事故で最も多い「溺死」は、65歳以上の高齢者が9割以上を占めています。
その多くは冬場の浴槽内で発生しており、住まいの断熱性と大きな関係があります。
断熱が十分でない古い家屋は、暖房をしている部屋としていない部屋に大きな温度差が生じます。
冬場、暖房をしている居間から冷たい廊下に出て脱衣室に移動し、服を脱ぎ、冷え切った体で熱いお湯につかるという行動をしたとき、急激な温度変化が原因で血圧が大きく上下し、心筋梗塞や脳梗塞を起こしてしまうのです。
このような現象は「ヒートショック」と呼ばれ、最近ではよく知られるようになりました。
ヒートショックを予防するために、高齢者が入浴する時には、あらかじめ暖房器具で脱衣室や浴室を温めておくこと、熱いお湯に長時間つからないようにするなど、入浴方法を見直すことが大切です。
家全体の断熱性能を上げるリフォームなどを検討しても良いでしょう。
「乳幼児が溺死する例も」
溺死の被害は、0~4歳の乳幼児でも16件発生しています。
幼い子どもが入浴している間は、目を離さないように注意することが大切です。
日中の目を離したすきに浴槽に転落する危険もあります。
幼児の手が届かない位置にカギがかけられる浴室ドア、フチが高め(50cm以上)の浴槽を採用するなど、建築部品で予防することもできます。
浴槽の水を抜きフタをしめておくなど、日常的な対策も欠かせません。
「訪問先でボタン電池を口に・・・」
家庭内事故で2番目に多い「窒息」による死亡事例は、高齢者や乳幼児で多く発生しています。
食べ物、もしくは食べ物以外のものを飲み込んでのどを詰まらせる、または嘔吐物をのどに詰まらせてしまう事故です。
キャンディー、フルーツ、ナッツ類、一口ゼリーなどをのどに詰まらせる例が目立ちますが、窒息の原因となるのは食べ物だけではありません。
こんな例を聞いたこともあります。
山形県に住むBさんが、6歳、4歳、2歳の子ども3人を連れて実家に遊びに行ったときのこと。
しばらく、兄弟3人だけで2階で遊び、階下に戻ってくると、2歳の子どもが口に何かをくわえていました。
お母さんが口を開けてみると、出てきたのはボタン電池。
祖父が「ボタン電池はもう一つあったはずだ」と言い始めたため、病院に連れて行き、CT検査を受けました。
結局、祖父の勘違いで自宅にボタン電池があることが分かり、大事には至りませんでした。
もし飲み込んでいたら、大変なことになるところでした。
「誤飲リスクの目安は3cm」
誤飲が多いものには、たばこ、硬貨、ボタン、おもちゃなどがあります。
直径3cm程度のものなら簡単に口に入ってしまいます。
幼い子どものいる家庭では、子どもの手が届く範囲に誤飲する可能性のある物は置かないように、整理整頓を心掛ける人は多いと思います。
しかし、訪問先の家庭ではどのような状態になっているかわかりません。
油断せず、注意するようにしてください。
(2/3へ続く)
(1/3から続く)
「減らないマンション高層階からの落下事故」
家庭内事故で3番目に多いのが「転倒・転落」です。
室内で何かにつまずく、またはよろめくことで転倒したり、階段からの転落、ベランダや窓から落下したりする例が含まれます。
最近では、高層マンションの上階ベランダや窓から幼児が転落したという痛ましいニュースをよく耳にするようになりました。
2016年5月、京都府の6階建てマンションで、6階の出窓から1歳の男の子が落下して死亡する事故がありました。
出窓のそばにあったベッドで母親と添い寝しており、母親が目覚めたときには子どもの姿がありませんでした。
網戸の一部が壊れていたとのことです。
「窓ガラスがあると勘違い?」
岩手県に住むCさんの3歳と2歳の姉妹が1階の居間で遊んでいたときのことです。
2人でふざけているうちに、3歳の長女が掃き出し窓の網戸に体当たりしてしまいました。
網戸はその衝撃に耐えられず、長女は網戸を突き破って庭まで転がり落ちてしまいました。
網戸の向こうに窓ガラスがあると思っていたようです。
もし、突き破った網戸が高層階の窓だったら、大惨事になるところでした。
窓ふきなどの掃除にもリスクが伴います。
横浜市のマンションの3階に住む中学生のD君は、年末の大掃除の手伝いをしていました。
デスクに上って自室の窓を拭いていたところ、バランスを崩してしまいました。
窓から外へ転落、大けがをしてしまいました。
窓から落下する事故は、子どもに限った話ではなく、大人でも十分可能性があります。
窓際に落下防止の手すりがついていれば、未然に防げたかもしれない事故です。
「こんなところで転倒?」
高齢者が、自宅内の居間や居室など、床が平らで何もない部分なのに転倒する事故も報告されています。
段差もないところで、なぜ転倒するのでしょうか。
高齢になると足があまり上がらず、すり足になります。
そこで、床に敷いていたホットカーペットの端っこや敷居など、「まさかこんな所でつまずくの?」と思うような、わずか1cm足らずの段差でも引っかかってしまうことがあります。
また、床に置きっ放しにしていた新聞紙を踏んで滑ってしまったケースも報告されています。
「動けない赤ちゃんが落下」
大人なら何の危険もない部屋が、幼い子どもにとっては危険な場所になることもあります。
東京・調布市に住むお母さんのEさんから聞いた話です。
保育園から生後8か月の長男を抱っこして帰宅したときのことです。
Eさんは、お座りができるようになった長男をベッドの上に座らせて、自分のコートを脱ぎ始めました。
そのわずかなスキに長男はバランスを崩して頭から落下。激しい声で泣き始めました。
突然の出来事に、Eさんは「どこか強く打ったのかしら?」「救急車を呼んだ方がいいかしら?」とオロオロしてしまいました。
このように、まだ自分で動けない赤ちゃんがベッドやソファから落ちそうになってヒヤリとした経験は、子育て中の家庭ならあるでしょう。
1歳未満の赤ちゃんなら、「動けないから、少しくらい大丈夫だろう」と目を離してしまうことがあるかもしれません。
しかし、寝返りが打てないはずの赤ちゃんがベビーベッドから落ちたという事例もあります。
数10cmの高さでも、乳児が落下すれば命の危険につながる恐れもあります。
ベッドやソファから「落ちないだろう」という過信は禁物です。
「性能が向上する裏で発生する事故」
千葉県内に住むFさんには、歩き出して間もない1歳になった女の子がいます。
ある時、廊下にいたFさんがリビングのドアを開けた時に、ちょうどそこに立っていた女の子の足の先が、ドアと床の1cm程度の隙間に挟まってしまいました。
足の爪が変色する大けがです。
もし、ドアを開ける勢いがもう少し強かったら、爪がはがれていたかもしれません。
この、ドアと床の間にある隙間は「アンダーカット」と呼ばれています。
2003年に施行された改正建築基準法で住宅に義務付けられた、24時間換気システムのために必要となったもので、家の中の空気を循環させるために設けられています。
このように、住まいの環境をより良くするために新たにできた決まりによって、昔では考えられない新しいタイプの事故が発生することもあります。
親の世代は経験していないわけですから、事故を予測することはなかなか難しいと思います。
「デザイン重視の階段に潜むリスク」
階段も、危険な場所の一つです。
40代の主婦のGさんは、6歳の子どもと一緒に栃木県の祖父母の家に遊びに来ていました。
子どもが階段を上っているときにつまずいて前歯をぶつけ、歯が抜けてしまいました。
ちょうど乳歯が生え変わる時期で、グラグラしていた歯だったからまだ良かったものの、大きな衝撃で子どもは大泣きしてしまいました。
この祖父母の家の階段には、手すりがついていませんでした。
その理由として、住宅の階段の手すりの設置については、建築基準法で定められていないことがあります。
「狭いから」「デザインを優先して」などという理由で階段に手すりを設置しない家は、実はとても多いのです。
(3/3へ続く)
(2/3から続く)
「家庭内事故が起きないためにすべきこと」
【対策1】リスクのある場所を知る
家庭内で発生する「不慮の事故死」の状況は、厚労省が毎年行っている「人口動態統計」をもとに、定期的に分析を行って取りまとめています。
また、消費者庁の「子どもを事故から守る!プロジェクト」でも、子どもの家庭内事故の体験談や事故防止対策などの情報を発信しています。
これらの情報を定期的にチェックして、まずは家の中のどんな場所でどんな事故が発生しているか、把握しておくことが大切です。
【対策2】事故が起こりにくくなる建物の工夫(ハード面)
事故が起きやすい場所には、あらかじめ対応を取っておくと安心です。
例えば、階段は年齢を問わず転倒、転落が起こりやすい危険な場所です。
もし、自宅の階段に手すりがついていなければ、なるべく早く設置するようにしてください。
また、室内を見渡してつまずきそうな場所がないか、点検してみましょう。
もし段差があったら、その部分に手すりを付けたり、床材の色を変える、照明を明るいものに変えるなど、「段差を見分けやすい」工夫をするとよいでしょう。
これから家を建てる人は、家庭内事故のリスクが少ない間取りや動線計画となっているか、確認してください。
例えば、洗濯機が1階、物干しが2階という動線だと、毎日、洗濯物を両手に持って階段を上り下りしなければならず、事故発生のリスクが高くなります。
洗濯機と洗濯物干場は、なるべく同一フロアに設けましょう。
キッチンの近くに浴室がある間取りであれば、家事をしながら高齢者や幼児が入浴する時に注意を払いやすくなります。
対面式キッチンの採用は、家事をしながらリビングにいる子どもの様子が分かるため、小さな子どもがいる家庭に適していると思います。
【対策3】日ごろの心がけを忘れずに(ソフト面)
もうひとつ大切なことは、日ごろからの心がけです。
例えば、高齢者に多いつまずきや、小さな子どもの誤飲を防ぐためには、床に何か落ちていたらすぐ拾う、小さな子どもの手が届く範囲にある小物は片付けるなど、日々の整理整頓が欠かせません。
また、子どもは成長のスピードが速く、昨日できなかったことが今日できるようになることもあります。
その動きを予測することは難しいものです。
決して油断せず、「危険が起きるかもしれない」と考えて、目を離さないようにしましょう。
出典
『実は、交通事故より多い家庭内の死亡事故』
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170317-OYT8T50019.html?from=y10
(ブログ者コメント)
日常生活で起きているこの種の事故情報は、これまで「製品安全」とか「挟まれ」といったカテゴリーに入れてきた。
しかし最近、住宅車庫で車後部トランクのボールをとろうとして男児が死亡した事故や、居間で放し飼いにしていた犬に幼児が噛まれて死亡した事故など、日常生活上の事故を紹介することが多くなった。
そこで新たに「日常生活に潜む危険&事故」カテゴリーを追加し、過去記事を含め、該当する事例は当該カテゴリーに編入するようにした。
2017年3月18日20時56分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後5時半すぎ、札幌市西区福井8丁目の住宅に住む女性から、「浴室の脱衣場からガスの臭いがする」と通報があった。
消防が駆けつけたところ、女性の70代の母親が浴室で倒れているのが見つかり、病院に搬送されたが、まもなく死亡が確認された。
警察によると、浴室からは一酸化炭素が検出されたほか、浴室の外に取り付けられている煙突が落雪によって外れていたということで、警察は、煙突が外れたことでプロパンガスが不完全燃焼を起こした可能性があるとみて、詳しく調べている。
出典
『浴室で女性倒れ死亡 CO中毒か』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170318/4842771.html
3月25日8時25分に北海道新聞からは、解説図付きの続報が下記趣旨でネット配信されていた。
事故は、屋根からの落雪の衝撃で排気筒と灯油ボイラーの接続部分がずれ、ボイラーから漏出したCOが浴室内に充満したのが原因であることが、消防などへの取材で分かった。
消防や業界団体は、「排気筒はなるべく落雪の影響がない所に設置し、落雪があった際は破損やずれがないか確認してほしい」と呼び掛けている。
消防や警察によると、18日午後5時40分ごろ、女性が浴室から約1時間たっても出てこないため、家族が確認したところ、浴室内で倒れていた。
事故後の調査で、浴室内の灯油ボイラーと排気筒の接続部分に隙間ができており、ボイラーの排気が漏れ出ていたことが判明。
女性の家族は、「18日午後2時ごろに落雪があり、外から『ドカーン』と大きな音が聞こえた」と説明しているといい、落雪が排気筒にぶつかり、その衝撃で接続部分がずれたとみられる。
出典
『札幌の浴室内中毒死 落雪で排気筒ずれる ボイラーからCO漏出』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0382514.html
(ブログ者コメント)
解説図によれば、落雪によって排気筒が振動し、その振動が伝わって排気筒の根元、灯油ボイラーに直結している部分がずれて隙間が生じた模様。
2017年3月16日23時37分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消費電力が少なく長寿命なために普及が進むLED照明で、火災が相次いでいる。
日本照明工業会は、昨夏、3件の出火を確認。
いずれも、棒状の直管LEDランプを蛍光灯照明器具に取り付けていた。
照明器具には複数の点灯方式があり、方式に合うLEDランプを付けないと火災が起きる恐れがあり、消防などが注意を呼びかけている。
火災は昨年7、8月、東京都内と横浜市で起きた。
住宅や店舗兼事務所の照明器具から出火。
いずれもぼやで、けが人はなかった。
蛍光灯照明器具には、点灯方式の違いで、大きく分けて「スタータ形」「ラピッドスタート形」「電子式」がある。
蛍光灯や直管LEDランプにも、それぞれの方式に合わせたものがある。
照明工業会によると、蛍光灯照明器具に方式が違うものを取り付けた場合、蛍光灯では出火の可能性はないが、直管LEDランプでは過剰な電流が流れ、最悪の場合、火災が起きるという。
白熱電球用の照明器具に電球形LEDランプを取り付けても、同様の事故につながることはない。
事故を防ぐため、国内メーカーの多くは、LEDランプ専用の照明器具を販売。
蛍光灯照明器具に付けられないようにしたL字型口金「GX16t―5」の直管LEDランプを製造する。
だが、この口金が規格化される前から蛍光灯と同じ口金の「G13」のLEDランプが輸入され、国内で販売された。
蛍光灯照明器具がそのまま使えることから、広く流通している。
照明工業会の内橋専務理事は、「心配していた事故が起こるべくして起きた。すでに多くの家庭で組み合わせが違うランプが付けられている可能性が高い」。
ネット通販のサイトでは、どの点灯方式のLEDランプか、書かれていないこともある。
今回起きた3件の火災では、いずれもネット通販で購入した「G13」のLEDランプが取り付けられ、点灯方式の組み合わせが合っていなかった。
三つの方式は別の表記で書かれている場合もあり、わかりにくい。
例えば、スタータ形は「グロー」などと表記されることもある。
照明工業会は、「蛍光灯照明器具にLEDランプを取り付けることは推奨しない。LED専用の照明器具に交換することが望ましい。蛍光灯照明器具にLEDランプを取り付ける場合は、点灯方式が合うものを買ってほしい」と話す。
最近は、環形LEDランプも販売されている。
これも、蛍光灯照明器具に取り付けるには、点灯方式を合わせる必要がある。
出典
『蛍光灯器具にLED照明、型式異なると出火の恐れ』
http://www.asahi.com/articles/ASK3G6J5SK3GULBJ021.html
(ブログ者コメント)
御存じの方も多いかと思いますが、ご参考まで。
2017年3月10日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月10日0時43分に朝日新聞から、3月10日0時57分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。3月10日付の毎日新聞東京版夕刊紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。
9日午後4時35分ごろ、東京都八王子市北野台5の民家で、生後10カ月の女児が大型犬のゴールデンレトリバー(4歳オス、体重約37kg)に頭をかまれ、約2時間後に搬送先の病院で死亡した。
警察によると、現場は女児の母親の実家。
母親は、この日、保育園に女児を預けて出勤したが、女児が発熱したため、祖父母が自宅に引き取って世話していた。
当時は祖父母と3人で1階のリビングで遊んでいたが、ハイハイしていた女児に、近くにいた飼い犬が、突然、かみついたという。
近くにいた祖母が「だめ」と怒ると、犬はすぐにおとなしくなったという。
リビングには犬用のケージがあるが、普段から放し飼いにしていたという。
女児は、祖父母宅をしばしば訪れていた。
祖父母は警察に「ほえたりかんだりしない、臆病でおとなしい犬だった」と説明しているという。
現場は、京王線北野駅の南約1.5kmの閑静な住宅街。
日本警察犬協会のホームページによると、ゴールデンレトリバーは従順で忍耐強く、温和な性格。
体高は標準で約50~60cm。
シェパードなどと同様、警察犬指定犬種になっている。
環境省によると、犬のかみつき事故(2015年度)は全国で4373件で、98%が飼い犬だった。
15年には北海道の住宅で、女性(52)が知人の飼い犬にかまれて死亡。
14年には大分県で、集団登校をしていた小学生ら7人が首輪をつけた中型犬にかみつかれ、けがをする事故が起きている。
出典
『乳児死亡 犬にかまれ 預け先の祖父宅飼育 東京・八王子』
http://mainichi.jp/articles/20170310/ddm/041/040/141000c
『10カ月の女児、飼い犬にかまれ死亡 東京・八王子』
http://www.asahi.com/articles/ASK397GRMK39UTIL06V.html
『乳児、飼い犬にかまれ死亡 東京・八王子、祖父母宅』
https://this.kiji.is/212581762460532738?c=39546741839462401
3月14日5時0分に朝日新聞からは、下記趣旨の解説的記事が最近のかみつき事故の一覧表付きでネット配信されていた。
飼い犬のゴールデンレトリバーに生後10カ月の女児がかまれて亡くなるという、痛ましい事故があった。
家族同様に慣れ親しんだおとなしい犬でも、人をかむことがあるのか。
どうすれば防げるのか。
国内で血統証明書を発行する一般社団法人「ジャパンケネルクラブ」(東京)によると、ゴールデンレトリバーは英国原産。
温和な性格とされ、古くは狩りで撃ち落とした鳥類をくわえて運ぶ「鳥猟犬」だった。
利口で人と行動することを好むため、警察犬や介助犬、災害救助犬として活躍することが多い。
では、なぜ、いきなり女児をかんだのか。
犬の問題行動やしつけについて出張指導する「Doggy Labo(ドギー・ラボ)」(東京)代表の中西典子さんによると、犬がかみつくのは、怖い時、不快感がある時、何かを制止したい時が主だという。
女児は最近、ハイハイを始めたばかりだった。
「ゴールデンレトリバーが赤ちゃんをかんだというのは、ほとんど聞いたことがないが、人が何とも思わない行動でも、犬がどう受けとめるのか、わからない。予期せぬこともあると理解し、乳児と一緒のときは目を離さないようにしてほしい」
東京大学大学院獣医動物行動学研究室の武内ゆかり准教授(動物行動学)は、別の理由を示唆する。
「赤ん坊のミルクの匂いを食べ物と勘違いした可能性が考えられる。小さな体は獲物と認識しやすく、しつけられていても、犬の本能が働くことがある」。
小型犬であっても、室内で赤ちゃんと犬のみにするのは危険だと指摘する。
室内で放し飼いの犬は多いが、小さな子どもがいる場合、武内さんは、口元を覆う「バスケットマズル」という犬用の口輪を薦める。
口輪には、ほえないよう強く固定するものもあるが、バスケットマズルは籠状で、比較的空間が確保されている。
「見た目がかわいそうという飼い主もいますが、犬にストレスはありません。ほえることもでき、慣れれば首輪と同じです」と話す。
環境省によると、犬のかみつき事故は全国で4373件発生(2015年度)。
野犬による被害が減る一方で、飼い犬による事故が95%以上を占める。
被害者の状況別では「通行中」が最多で、「配達、訪問などの際」が続くという。
同省動物愛護管理室は、「どんな種類の大型犬でも小型犬でも、かみつきのリスクはある。『うちの犬は大丈夫』と過信しないでほしい」と呼びかけている。
出典
『温和なのに、どうして…犬が人をかむ事故、防ぐ方法は?』
http://digital.asahi.com/articles/ASK3F31X2K3FUTIL007.html?rm=759
(ブログ者コメント)
この事例も、想定外の事故の一つということか・・・。
しかし考えてみれば、いくら従順温和といっても、犬のルーツはオオカミだ。
危険は封じ込められていると過信することは禁物。
これは、産業安全全般にもいえることだ。
2017年3月9日20時49分にFNNニュースから、ダミーを使った再現実験などの映像付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月10日付で毎日新聞東京版から、3月9日11時56分に読売新聞から、3月9日9時30分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
小学2年生の男子児童が車のトランクで動けなくなっているのが見つかり、その後、死亡が確認された。
事故が起きたのは人気の軽ワゴン。
いったい何があったのか?
思わぬ危険を検証した。
8日午後7時すぎ、埼玉・川口市の住宅に止めてあった車の後部座席の後ろで、この家に住む小学2年生の男児(8歳)が動けなくなっているのを兄が発見、祖父(63)を通じて119番通報した。
男児は、トランクの下にある収納スペース「サブトランク」(縦約45cm、横約90cm、深さ約30cm)と呼ばれる場所に置かれていたバスケットボールを取ろうとしたのか、サブトランクに頭を突っ込んだ状態で発見され、救急搬送されたが、その後、死亡が確認された。
警察によると、同日午後6時20分ごろから、男児がいないことに気付いた母親が祖父らと探していた
警察によると、車後部のハッチバック式ドアと後部座席との間は約20cm。
発見時、腹部にもたれかかっていたサブトランクの蓋と後部座席の間に、サブトランクに入れていたバスケットボールが挟まっていた。
警察は、男児が後部座席から身を乗り出してボールを取り出そうとし、誤ってサブトランクに頭が入り、身動きが取れず、首に体重がかかって窒息した可能性があるとみて調べている。
軽自動車内で起きた予期せぬ事故。
車内で何があったのだろうか。
バックドアを開けてトランクがあり、さらにそのトランクの底にあるのがサブトランク。
警察によると、男児は車内で何かを探しているうちに首が曲がった状態となり、身動きが取れなくなって窒息した可能性があるという。
取材班は、事故が起きた車両と同型の車で検証した。
後部座席からトランクの方を見ると、サブトランクのふたには手が届く。
ただ、中のものは、大人でも取るのは難しい。
サブトランクの底から後部座席の上までを測ると、およそ1mあることがわかる。
発見時、運転席側の後部座席のドアが開いていたといい、男児は、後部座席からサブトランクのボールを取ろうと、車に乗りこんだとみられている。
車は家の壁ぎりぎりに車両後部を寄せて止めており、バックドアは開かない状態だった。
サブトランクの中には普段、バスケットボールなどの遊具が入っており、男児は、玄関に置いてあるカギで横のドアから車内に入ってボールを取り出すことがよくあったという。
小学生の身長を想定した人形を使って見てみると、頭から肩の辺りまでは、すっぽりとサブトランク内に収まっている。
事故が起きた車のメーカーは、「通常、サブトランクの使用はバックドアを開けて使用することを想定している」とコメントしているが、車の壁ギリギリのところに止めてあり、バックドアは開かない状態だった可能性がある。
街で話を聞くと、子どもを持つドライバーは、「(子どもが)後ろの座席をすり抜けて、トランクに行って下に入ったりする」、「急ブレーキを踏んで(子どもが)前に出て、ぶつかったことはある」などと話した。
JAF(日本自動車連盟)が、12歳未満の子どもが車内でけがをしたり、危険な目に遭った経験についてアンケートを実施したところ、およそ3割が「ある」と回答した。
最も多かったのが、ブレーキ時に転落し、頭や体を強打。
2番目が、ドアに手や足を挟んだこと。
そして、3番目に多いのが、パワーウインドーによる事故。
2016年11月、新潟・上越市のスーパーで20歳代の母親が買い物をしている間に、軽自動車の後部座席に残されていた2歳の男の子がパワーウインドーに首を挟まれ意識不明の重体になった。
挟み込み防止機能がないパワーウインドーは、物を挟んだまま閉まり続ける。
消費者庁では、子どもがスイッチに触っても開閉できないように、パワーウインドーのロックを習慣づけることや、子どもだけを車内に残さないなど、注意を呼びかけている。
子どもたちを事故から守るには、家族のさらなる注意が必要となる。
出典
『人気の軽ワゴン車内で8歳男児死亡 川口市』
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00351987.html
『小2男児死亡 車トランク、頭から入り窒息か 埼玉・川口』
http://mainichi.jp/articles/20170310/ddm/012/040/035000c
『軽ワゴンの収納スペースに頭突っ込み、小2死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170309-OYT1T50047.html
『ボール取ろうとしてトランクに転落? 軽自動車内で小2男児死亡 埼玉・川口』
http://www.sankei.com/affairs/news/170309/afr1703090007-n1.html
2017年3月9日9時1分にNHK松山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午後4時40分ごろ、愛媛県新居浜市のガラス店経営Sさん(男性、78歳)の店舗兼住宅から火が出ていると、近くに住む人から警察に通報があった。
この火事で、鉄筋コンクリート2階建ての店舗兼住宅のうち、2階の住居部分およそ150m2が焼けた。
焼け跡の2階からは1人が遺体で見つかり、警察によると、亡くなったのはSさんだと確認されたという。
この家にはSさんと妻の2人がいて、妻は外へ避難して無事だったが、Sさんは逃げ遅れたとみられ、警察によると、Sさんの妻は、「2階のストーブから火が出て、夫が火を消そうと室内に残った」と話しているという。
現場は新居浜港近くの住宅が密集する地域で、警察と消防が火事の詳しい原因を調べている。
出典
『新居浜で火事 1人死亡』
http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20170309/4571621.html
3月10日18時52分にNHK松山からは、ストーブからガソリン成分が検出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新居浜市で店舗を兼ねた住宅の一部が焼け、住人の男性が死亡した火事で、火元の灯油ストーブの焼け跡からガソリンとみられる成分が検出されたことが、警察と消防の調べでわかった。
警察と消防は、誤ってストーブにガソリンを給油したことが出火原因となった可能性があるとみて、詳しく調べている。
出火当時の状況について、同居していたSさんの妻は「ストーブから火が出た」と話したことから、警察と消防は、2階においてあった灯油ストーブが火元とみて、現場検証を行った。
その結果、ストーブの焼け跡からガソリンとみられる成分が検出されたことが、警察と消防の調べでわかった。
また、消防によると、妻の証言などから、出火したのはストーブに給油した後だったという。
警察と消防は、灯油ストーブに誤ってガソリンを給油したことが出火原因となった可能性があるとみて、詳しく調べるとともに、室内の灯油タンクに残っていた液体の分析を進めることにしている。
出典
『新居浜火災、ガソリンか』
http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20170310/4619361.html
(ブログ者コメント)
本ブログでもしばしば紹介している、「ガソリンスタンドで灯油と間違えガソリンを販売」したことによる事故だろうか?
もしそうだとすると、過去にも同じような事例が起きている。
2011年12月26日掲載
2011年12月21日 高知市のGSで灯油と間違ってガソリンを販売したためストーブ点火時?に発火、2人が軽いやけど
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1155/
2011年11月12日掲載
[昔の事例の顛末] 2010年3月 千曲市のGSで灯油購入者にガソリンを販売しストーブ使用時に住宅が全焼した事故でGS役員等を書類送検 (修正1)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/971/
また、実害はなかったが、タンクやの在庫チェックや購入者からの異臭連絡で事前に混入を知り対処した事例も、何件か紹介している。(個別事例紹介省略)
2017年2月23日12時23分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前6時40分ごろ、浦臼町キナウスナイのTさん(72歳)の住宅から火が出た。
消防車8台が出て消火にあたり、火はおよそ3時間半後に消し止められたが、Tさんの木造2階建ての住宅1棟が全焼し、1階の焼け跡から3人が遺体で見つかった。
警察によると、Tさんは70代の妻と40代の息子の3人暮らしだが、いずれも連絡が取れなくなっているということで、遺体はこの3人ではないかとみて、確認を急いでいる。
また、Tさんの亡くなった母親の葬儀を控えていたということで、焼け跡からは、この母親とみられる遺体も見つかった。
火災のあった住宅の近くに住む70代の男性は、「はじめに煙が見えて、一気に1階から火が出ていた。 家では仮通夜が行われていたと知り合いから聞いた。とても心配している」と話していた。
現場は石狩川沿いにある田園地帯で、警察と消防は火事の原因を調べている。
出典
『浦臼町 住宅火災で3人の遺体』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20170223/4170811.html
2月23日11時45分にテレビ朝日からは、仮通夜でローソクが灯し続けられていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(現地からの記者レポート)
火事があった2階建て木造住宅です。
現在、火は完全に消し止められましたが、反対側が見えるほどに焼け落ちています。
近所の人が午前6時半すぎ、「1階から煙が出ている」と消防に通報しました。
火は、駆け付けた消防が約2時間後にほぼ消し止めましたが、内部が全焼し、中から4人の遺体が発見されました。
警察によりますと、この家にはTさん(72)と妻、息子の3人が暮らしていて、3人と現在、連絡が取れない状態になっているということです。
近所の人によりますと、22日はTさんの102歳の母の仮通夜が行われていて、夜からろうそく1本の火をともし続けていたということです。
警察が遺体の身元の特定を急ぐとともに、火の出た原因について詳しく調べています。
出典
『仮通夜のろうそくが原因か 住宅火災4人の遺体』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000095010.html
2月28日19時17分に毎日新聞からは、火災の原因に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ストーブに給油するゴムホースが劣化して灯油が漏れ出し、たばこの火がついた可能性があることが、28日、消防への取材で分かった。
消防によると、屋外にある灯油タンク(490ℓ)から室内のストーブにつながる配管のうち、ゴムホースが使われている部分が劣化し、灯油が漏れ出したとみられる。
警察はこれまで、3人の遺体のうち2人の身元を、Tさんと妻(72)と確認。
死因は、Tさんが焼死、妻は一酸化炭素中毒だった。
出典
『3人死亡火災 配管劣化で灯油漏れ引火か 北海道・浦臼』
http://mainichi.jp/articles/20170301/k00/00m/040/026000c
(ブログ者コメント)
映像を見ると現場は一面雪景色で、その中に住宅が点在している、そのうちの1軒。
たばこの火が着火源の可能性ありとのことだが、そのような小さな熱源よりは、ローソクのほうが、着火源としては可能性が高いような気がする。
2017年2月16日22時49分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
幼児が歯磨き中に転んで歯ブラシでのどを突く事故が多発しているとして、消費者庁は、15日、注意を呼びかけた。
メーカー側は、柄が曲がるブラシなど、安全対策に取り組み始めている。
6歳以下の事故は、2010年12月からの6年間に、医療機関から消費者庁へ寄せられただけで139件。
ブラシをくわえたまま歩くなどして転倒したケースが7割近くを占め、「ソファなどから転落」、「ぶつかる」が続く。
年齢別では、1歳児が64件と最多だった。
14年には、1歳児がベッドで歯磨きをしていたところ転倒。歯ブラシがのどに刺さり、3日間入院した。
この数字とは別に、東京消防庁が、11年1月から昨年2月までに5歳以下の子どもを救急搬送した事例数をまとめたところ217件あり、毎年約40件にのぼることが分かった。
有識者で作る東京都の協議会は、14日、歯ブラシに衝撃吸収性を持たせたり、口の奥に入りにくくしたりする対策を強化するように、メーカー側に提言した。
ライオン(東京都)は、15日、「クリニカKid’sハブラシ」を発売した。価格は200円前後(税抜き)。
0~2、3~5歳用は、転倒して強い力がかかると、ゴム性素材を含むネックが曲がる仕組み。
0~2歳用は、同社の従来品より衝撃を95%減らせるという。
歯ブラシのネックが軟らかすぎると磨く効果が下がる課題があったが、担当者は「素材やデザインを試行錯誤し、安全性と清掃性を両立できた」と話す。
子ども用の曲がる歯ブラシを15年から販売しているDHL(大阪府)は、今年1月までに約12万本を売り上げた。
担当者は、「安全を配慮した製品への需要は高い」と話す。
子どもの事故予防について研究する産業技術総合研究所の西田佳史・首席研究員は、「事故は保護者の見守りだけでは防げないため、製品改善は予防に向けて実効性がある。今後、こうした製品が予防にどのくらいの効果をもたらしたのかを検証することが大切です」と話す。
出典
『子どもの歯磨き中の事故が多発 のどに刺さり入院も』
http://www.asahi.com/articles/ASK2H5V5TK2HUCLV00L.html
2月16日付で教育新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者庁と(独)国民生活センターは、2月15日、子供の歯磨き中の事故が多発していると発表し、注意を呼びかけた。
発表によると、平成22年12月から昨年12月末までに、医療機関から6歳以下の事故情報が139件報告された。
年齢別では1歳児が最も多く64件、次いで2歳児が42件、3歳児が17件。
事故の態様は、
・歯ブラシをくわえたまま転倒して喉を突いた
・歯ブラシが口の中に刺さって入院した
など。
同庁と同センターは、事故防止のために、特に事故が多い1歳から3歳頃までの子供が自分で歯磨きをするときは次の点に気を付けるよう、呼び掛けている。
①保護者がそばで見守り、床に座らせて歯磨きをさせる。
子供が歯ブラシを口に入れたり歯ブラシを手に持ったりしたまま歩き回ると転倒してけがをする危険があるので、気を付ける。
②子供用歯ブラシは、喉突き防止カバーなどの安全対策を施したものを選ぶようにする。
③保護者が仕上げ磨きをする際は、子供用歯ブラシはきれいにする効果が不十分なので、仕上げ用歯ブラシを使用する。
ただし、仕上げ用歯ブラシは喉突きなどの危険性が高いため、子供には持たせず、子供の手の届かない場所に置く。
④歯ブラシだけでなく、箸やフォークなど、喉突きの危険性のある日用品も、口に入れたまま歩いたり走ったりさせないようにする。
出典
『子供の歯磨き中の事故多発 消費者庁が注意喚起』
https://www.kyobun.co.jp/news/20170216_06/
(ブログ者コメント)
本件、過去にも本ブログで紹介したことがある。
2016年9月14日掲載
2016年9月7日報道 子供の事故を防ぐため、デザインや素材、構造を変える動きが広がりつつある、キッズデザイン賞がその動きを後押し、柄がグニャリと曲がる歯ブラシは昨年の奨励賞
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6278/
2017年2月14日20時19分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後2時半ごろ、札幌市北区屯田3条の2階建て住宅で「男性が屋根からロープで宙づりになっている」と、近所の男性から消防に通報があった。
消防が現場に駆け付けたところ、男性は命綱のロープが肩から首にかけて絡まり、意識を失ったまま宙づりになっていて、病院に搬送されたが、その後、死亡が確認された。
警察によると、死亡したのは近所に住む男性(68歳)で、この家の住人から依頼を受けて、1人で作業を行っていたという。
警察は、男性が作業を終えて屋根から下りる際にロープが体に絡まったとみて、詳しい状況を調べている。
出典
『命綱で宙づり雪下ろしの男性死亡』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20170214/3912631.html
2月15日付で毎日新聞北海道版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後2時半ごろ、札幌市北区屯田3の2階建て住宅で、ボランティアで雪下ろしをしていた近くの男性(68)が屋根から下りようとした際、命綱のロープが首に絡まり、宙づりになった。
男性は病院に運ばれたが、死亡した。
警察によると、屋根から下ろした雪で、はしごの設置が難しかったため、ロープを使って下りようとしていたとみられる。
出典
『男性死亡 雪下ろし中に命綱絡まり』
http://mainichi.jp/articles/20170215/ddl/k01/040/046000c
(ブログ者コメント)
命を守るはずの命綱が絡まるなどして死亡した事例は、本ブログで過去に何件か紹介スミ。
2012年10月22日掲載
2012年10月15日 山形県小国町の電柱で電話線工事をしていた作業員が落下、宙吊りとなった時に安全ベルト?が胸を圧迫して死亡
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2370/
2012年1月21日掲載
2012年1月17日 長野県の民家で屋根の雪下ろし中、命綱が首に絡まって窒息死
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1247/
2011年10月21日掲載
2011年10月17日 秩父市で自宅屋根修理中の男性の首に命綱が絡まって死亡
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/876/
2017年2月13日20時30分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月4日未明、栃木県小山市城北の飲食店従業員の男性(58)方の旧店舗兼住宅が全焼、家族5人が犠牲となった火災では、2階で寝ていたとみられる妻(60)と長女(30)、孫で小学4年の女児(9)の死因は一酸化炭素中毒と判明している。
住宅火災では、煙は大きな脅威。
専門家は、冷静に対応して煙を避けて逃げることや、火災の早期発見、早期避難が重要と指摘する。
「最近の住宅は気密性が高く、有毒ガスがたまりやすい。1階が火元になると、階段が煙突の役割を果たしてしまう」
県防災館(宇都宮市中里町)で解説員も務める大門牧夫館長(61)は、住宅火災での煙の脅威を、こう指摘する。
煙のスピードは、水平方向に移動するときは人間の歩く速さと同じ程度だが、上昇するときは歩く速さの3~5倍にもなるといい、「2階部分には熱のある煙が充満する」。
夜間の火災では停電する可能性もあり、パニックにならずに冷静に逃げ出すことができるかどうかが、生死を分けることさえある。
「一般住宅で火災が起きた場合、火災と同時にまず家が停電することが多く、2階で寝ているときに火災が起きたら、真っ暗となり、避難しにくくなる」。
気が動転すると、背を低くして煙を吸わないようにするなどの機転が利かなくなる場合もあるのだ。
大門館長は、「火災を早期発見し、煙を絶対に吸わないようにするのが何よりも重要」と強調。
煙や熱を感知する住宅用火災警報器を設置していれば、出火の早い段階で気付くことができ、逃げる時間が取れる。
各消防でも、火災警報器設置を呼び掛けている。
同館では、火災を想定し、疑似の煙が立ちこめる6つの部屋を誘導灯を頼りに出口を目指す煙迷路体験がある。
煙の脅威を肌身で感じることができるのだ。
大門館長は、「煙の恐ろしさを身をもって体験して、事前の備えをしてほしい」と話している。
出典
『住宅火災の脅威… 1階の「煙」が階段を煙突代わりに上昇、2階に充満
専門家「煙を絶対に吸わないように」』
http://www.sankei.com/affairs/news/170213/afr1702130016-n1.html
2017年2月13日19時45分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
積雪が多く、日によって急に気温が上がるこの時期、道内では、雪が屋根から落ちる落雪とともに、氷が落ちる「落氷」の事故も多くなる。
12日には、置戸町拓殖の住宅の敷地内で、この家に住む男性(78歳)が頭から血を流して倒れているのが見つかり、およそ1時間後に死亡が確認された。
現場には、屋根から落ちてきたとみられるいくつもの氷の塊が残っていて、氷の厚さは20cm近くあり、大きさは大きいもので1辺の長さが50cmあまりあった。
また、13日午後には、北見市で60代の男性が屋根から落ちてきた雪の塊にあたり、背中にけがをした。
警察によると、道内では落雪や「落氷」により、毎年100人前後が死傷している。
中でも氷は雪より重たく、落ちてきたときの衝撃も大きくなる。
雪や氷と建築の関係に詳しい北海道科学大学工学部建築学科の伊東敏幸教授は、「落ちてきた氷が当たれば頭蓋骨が折れるおそれがある」と、落氷の恐ろしさを強調する。
伊東教授によると、屋根の雪が暖房の熱でとけて軒先に流れ、冷やされて凍りつき、日中に気温が上がったときに氷が溶け出して落ちるという。
落ちてくる氷から身を守るためには、ふだんから絶対に軒下を歩かないよう心がけ、気温が0℃以上に上がったときは、さらに注意することが大切だという。
また伊東教授は、自分の家の屋根から氷が落ちて人に当たらないようにするためには、落ちそうな場所に目印を立てて歩行者に知らせることも必要だと話している。
出典
『“落氷”の怖さと対策は』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20170213/3869701.html
置戸町の事例については、2月12日20時34分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月13日17時5分に北海道新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後5時ごろ、置戸町拓殖の住宅の敷地内で、この家に住む男性(78歳)が頭から血を流して倒れているのを、妻が見つけた。
男性は病院に運ばれたが、およそ1時間後に死亡が確認された。
男性が倒れていたのは住宅と車庫の間の通路で、近くに厚さ20cmあまりの氷の塊が複数落ちていたという。
近くにスコップがあったことから、男性は何らかの作業中だったとみられる。
12日の北見地方は、時折晴れ間がのぞく天気で、気温は平年より1℃から2℃高く推移していたことから、警察では、屋根から落ちてきた氷が男性の頭に当たったとみて、詳しく調べている。
出典
『氷の塊が直撃か 男性死亡』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20170212/3859071.html
『落氷直撃か 男性死亡 置戸』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0368092.html
北見市の事例については、2月13日19時44分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後2時前、北見市留辺蘂町の住宅で、この家に住む60代の男性が除雪作業をしていたところ、屋根から落ちてきた雪の塊にあたった。
警察によると、男性は背中にけがをして病院に運ばれたが、意識はあり、命に別状はないという。
警察は、2階建ての屋根から落ちてきた氷が混じった雪の塊が男性にあたったとみて、詳しく調べるとともに、除雪中の事故に注意するよう呼びかけている。
出典
『除雪中に雪の塊落下で男性けが』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20170213/3885511.html
2017年2月12日21時4分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月12日18時25分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午後1時半すぎ、京都府宮津市溝尻の住宅の駐車場で、とめてあった軽乗用車の中で、この家に住む漁業の男性(62)が死亡しているのを、男性の息子が見つけた。
警察の調べによると、男性の死因は一酸化炭素中毒で、見つかった当時、周辺には近くの倉庫の屋根から落ちてきたとみられる雪が1m以上積もり、車の後ろの部分が雪に埋もって、マフラーがふさがれた状態になっていたという。
また、男性は11日午前9時ごろから家の雪かきをしていたということで、運転席を倒して車内で休憩中だったとみられるという。
このため警察では、男性が休憩中に雪で排気口がふさがり、排気ガスが車内に充満したことが原因とみて、詳しい状況を捜査している。
日本自動車連盟(JAF)は、排ガスで一酸化炭素中毒にならないよう、頻繁にマフラーの周囲を除雪するなどの対策を取るよう、注意を呼びかけている。
出典
『雪が排気口ふさいだか男性死亡』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20170212/3860051.html
『雪がマフラーふさぎ車内で男性死亡…CO中毒』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170212-OYT1T50072.html?from=ycont_top_txt
(ブログ者コメント)
山陰地方では過去の記録をン10年ぶりに更新するほどの降雪があり、漁船が沈む(既報)など、多くの被害が出ている。
思うに、この事例、過去にはそれほど多くの雪が屋根から落ちることはなかったが今年は・・・といったことが影響しているのかもしれない。
2016年12月31日19時1分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月31日23時13分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
29日夜、大阪・西淀川区の集合住宅で、自宅の風呂場で入浴中だった85歳の夫と83歳の妻が2人とも浴槽の中で裸で死亡しているのを、帰宅した次男(58)が見つけた。
2人に目立ったけがなどはなく、司法解剖の結果、死因は溺水(できすい)とわかった。
長い時間風呂に入っていたために2人とも熱中症を起こし、意識を失って浴槽のお湯の中で溺れて亡くなったと見られる。
次男の話では、2人は足が不自由で、以前から互いに助け合って一緒に風呂に入っていたという。
熱中症に詳しい大阪国際大学人間科学部の井上芳光教授は、「浴室で体が温められると皮膚に近い血管が開いて血圧が下がり、脳に血液が届きにくくなる。その結果、熱中症の症状の1つの熱失神と呼ばれる状態になって意識を失ったと考えられる。熱失神となって浴槽で溺れて亡くなるケースは多く、なかでも高齢者は血圧を調整しにくいため、特に注意が必要だ」と呼びかけている。
出典
『高齢夫婦死亡は風呂で熱中症』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20161231/5712951.html
『80代夫婦、湯船でおぼれ死亡 入浴中に熱中症か 大阪』
http://www.asahi.com/articles/ASJD06D78JD0PTIL006.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。